走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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オートモビルアートの世界~AAF作品展から2~

柔らかいタッチで全体の雰囲気で魅せる作品がこの安藤俊彦氏の一連の作品でした。自分の愛車をこんなタッチで描かれたものをさりげなくガレージに飾ってみたいと思わせてくれました。

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テクニカルドローイングの第一人者である大内誠氏の作品です。大内氏の作品はCADなどを使って描かれた「図面」のような透視画ではなく、アートとしての作者独自の作風を持ったものであることが、こうして並べて見ると良く分かりました。

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会場で自分が先日まで格闘?していた田宮模型の1/24 ALFAROMEO Giulia Sprint GTAを見つけました。

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作者はペーパークラフトやイラストで有名な溝呂木陽氏で、氏のブログは折に触れ参考にさせていただいていましたので、こうして実物を見ることができたのは本当に幸運でした。

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パイピングなどの追加加工はされていなかったのですが、実はこうした「素組み」で作者の個性を出すのが一番難しいのです。プロのフィニッシャーの方の作品はその基本工作や塗装のクオリティが高く、作品の存在感が際立っていました。フルスクラッチと呼ばれる全く一から造り上げられたモデルであればともかく、市販されているプラモデルの完成品がアートであるのか・・・という疑問を持たれる方もいらしゃるかも知れません。しかし、プラモデルを一度でも真剣に完成させたことがある方であれば、最終的に全体として作者らしい雰囲気を持つ「作品」と、組み上げただけの「完成品」に明らかに差があることはお分かりいただけるのではないかと思います。

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私自身のものは残念ながらただの「完成品」でしかなく、「作品」というアートのレベルには達していないと思います。まだまだ精進が必要なことがこの溝呂木氏のモデルを見て良く分かりました。

プラモデルと言えば、ボックスアートをご存知ではないかと思います。所謂「箱絵」というプラモデルの表に書かれている絵のことなのですが、余程家の中に絵画が溢れていたご家庭であればともかく、私のような一般庶民の子にとって初めて触れるアートがこのプラモデルのボックスアートでした。
現在でこそ、ボックスアートはアートとして認知されていますが、私の子供の頃はこれを芸術作品という認識はなかったと思います。しかし、インパクトという意味においては子供の私にとってはプラモデルの箱絵のほうがダ・ヴィンチのモナリザよりも遥かに大きかったのです。何故なら、モナリザは見るだけですが、プラモデルは自らの当時の全財産(と言っても良い大金)を投じて購入する価値があるかどうかを見極めるための重要な情報だったからなのです。そういった意味では子供一人一人が画商のバイヤーであったと言っても過言ではないでしょう。

この展示会でも何点かこのプラモデルのボックスアートの原画が展示されていました。

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寺田敬氏による田宮模型HENSCHEL123のボックスアートです。田宮模型と言えばホワイトバックの箱絵が有名ですが、こうして背景も描かれたボックスアートはやはりホワイトバックよりも好感が持てます。
このホワイトバックには理由があり、昔、アメリカの消費者団体が、プラモデルの箱絵にキットに入っていない物が描かれていると、購入する子供がそれらもキットに入っていると勘違いするという無茶苦茶なクレームをつけたのです。最初にその理由を知った子供の私は、「アホか・・・」と思ったのですが、結果として素晴らしいボックスアートは次々と無くなり、単にホワイトバックにキットの完成品の写真が載っているだけの実につまらない箱絵になってしまったのです。

その悪条件?を跳ね返したのが田宮模型で、ホワイトバックで描かれた戦車のボックスアートは田宮模型のアイデンティティとなり、そのアート作品は見るものに背景を想像させる効果があり、現在は他のメーカーもマネをするほどとなっています。現在の田宮模型はAFVモデル以外はこうして背景も描かれたものとなっていますが、それでも背景は自然物だけという「お約束」はあるようです。

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こちらは同氏によるハセガワの二式戦鐘馗で、田宮模型のような制約はなく、B-29の編隊を迎撃する鐘馗の姿が見事に描かれています。確かに背景が自然物のみというのも分かりますが、やはりそのキットのモデルが一番活躍しているシーンが描かれている方が見る者を感動させてくれます。

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こちらはホワイトバックに描かれた川上恭弘氏による田宮模型のMINOLTA TOYOTAです。
これはこれで確かに「味」はあるのですが、個人的にはボックスアートはやはり一つのシーンを描き出して欲しいと思ってしまいます。

余談ですが、私が子供の頃に一番ボックスアートが優れていたのがアメリカのREVELL社のものでした。特に1/32スケールのものは箱そのものが大きかったこともあり、そのインパクトは子供にとってはとてつもなく大きいものがありました。

REVELL32 P-40E

こちらは今でも強く記憶に残っている1/32スケールのP-40Eです。
日本が占領していたアリューシャン列島上空で、P-40Eの特徴を生かして上空から一撃離脱で損害を与え、被弾してアリューシャンの火山島に向かって退避する二式水戦に対して、再度反転して攻撃をしかけようとするP-40Eが見事に描かれています。
本来ならば空戦をする際にはドロップタンクを投下するものですが、相手がゲタバキ機(フロートがある水上機)であることと、洋上での戦闘故に帰還時の燃料を気にしたのか、P-40Eはドロップタンクを着けたまま攻撃しています。
P-40Eのパイロットの視線は煙を吐きながら退避する二式水戦に向けられており、日本人の私はどうか逃げ切って欲しいという気持ちにさせられます。

当時の国産のプラモデルは箱絵と中味がかけ離れているものも多かったのですが、REVELL社のものはキットそのものも素晴らしい出来栄えで、何度も模型屋に足を運んでは、この箱を眺めては「造った気」になっていたものです。
一度、機嫌の良い父親を模型屋に連れ出して買ってもらおうとしたのですが、父親はこの箱絵をアートして冷静に見ることができなかったようで、「このキットはダメだ!」と機嫌が悪くなってしまったことを懐かしく憶えています(苦笑)。

ちなみにこの二式水戦の色はその後も物議を呼び、実際にアメリカのパイロットの目撃証言があるものの日本側にはその記録がなく、現在もこのような塗色が本当にあったのか、単なる光線の加減でこのように見えたのかは定かではありません。

脱線してしまいましたが、再びAAFの展示会に戻りましょう。

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クルマを描いたアートとして気に入ったのがこの渡邊アキラ氏の一連の作品でした。クルマの描写が実に的確であることに加えて、その背景との必然性というかバランスが優れており、このクルマはここに停めて欲しい・・・と思う場所が描かれていました。

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プラモデルの箱絵であれ、雑誌の表紙であれ、こうした商業イラストはアートとしてはまだまだ世間に認めてもらってはいないのかも知れません。
しかし、こうしてギャラリーで展示会を開催したりすることにより一般の方の目に触れる機会が増えると、これらの作品が一般の方に「芸術」として認知している風景画や抽象画と同様に、作者の感性が描かれた対象を通じて映し出された一つの芸術作品として認知されるのではないかと思います。
第二回、第三回・・・とAAFの展示会が続いていくことを期待しています。

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