走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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Alfa RZの初期化~その参~

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先日のテストドライブでチェックしたポイントに沿ってAlfa RZのメンテナンスを行いました。

まずはファンベルト関係の交換ですが、それには部品の手配という問題がありました。1980年代から90年代のアルファ・ロメオのゴム製ベルトは結構問題で、タイミングベルトはともかく、補器類のベルトの純正品はすでに入手が難しくなっています。しかもゴム部品は仮に純正部品があったとしても、その製造日や保管状況から新品でも劣化している場合があり、必ずしも良い選択とは言えないのです。
一方、北米ではアルファ164までのモデルに関しては様々なアフターパーツが入手できますので、ES30のベースとなったアルファ75 3.0Americaのパーツを流用することができるのですが、過去の経験からこの北米のアフターパーツで問題なのがガスケットとゴムパーツなのです。
この両者はどうしたわけか品質が悪く、ガスケットの中には交換して組み付けた途端にオイルが漏れたというものや、ラジエーターホースが半年と保たなかったなど、随分と粗悪なものに当たるケースがあります。もちろん全てではないのですが、事前にそれを判断することができないのが悩みで、純正品や確かなアフターパーツが入手できるにも関わらず、単に安いからという理由でこれらの部品を手配すると痛い目に逢ってしまいます。
ですので、今回のベルト交換に際してはこの北米での手配は最後の手段とし、極力国内手配をすることにしました。残念ながら・・・というか素晴らしいことにゴムベルトは世界的に見ても日本製が一番優れているのです。
もし、アルファ・ロメオのV6エンジンのタイミングベルトが日本製のもので手配できるのであればその耐久性は劇的に長くなるであろうと思います。

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幸いなことにACのコンプレッサーベルトは日本のバンドー製のベルトを入手することができたのですが、その他のベルトはどうしてもサイズが合わず、イタリアの純正OEMメーカーであるDYCO製しかないか・・・と思っていたのですが、クイック・トレーディングの努力でContinental-Bosch製のベルトを国内手配することができました。品質的には全く問題がないと思いますので、これからの過酷な日本の真夏でも安心できると思います。

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そして当然のことながら交換後のベルト鳴きは全くなくなりました。

次の課題はエアコンから冷風が出ないというものでしたが、原因は特定できたもののその修理は大変な作業となってしまいました。

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コンソールをバラして見ると、やはり原因はACのダクトとヒーターダクトの切り替え部分でした。

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この「悪名高い」歯車はどうしたことか樹脂製で、経年劣化で脆くなると樹脂の歯が欠けてしまうのです。

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どうしてこんな耐久性を要求するメカ部品に樹脂を使うのか全く理解できませんが、アルファ・ロメオを始めとするイタリア車の多くはこの部品が樹脂製のはずですので、製造から10年以上が経過した個体は「爆弾を抱えている」と言っても良いでしょう。

さてこの欠けてしまったギアをどうするかなのですが、幸いなことに片側のギア部品は生きていましたので、クイック・トレーディングが選択した方法はギアの歯を「複製する」というものでした。

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本当なら金属の挽き物にでも置き換えたいところですが、それには結構な製作コストがかかってしまいます。これはプラモデルなどの部品の複製にも使われている方法なのですが、シリコンで型を取って部品を複製するのですが、強度的にはオリジナルと大差ありませんので、扱いは慎重に行う必要があるでしょう。

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幸いなことにRZはマニュアルエアコンですので、ダイアルを一気に廻したりせずに優しくゆっくり廻し、一旦切り替えたら極力動かさないようにすることにより長持ちさせることができると思います。

また、イタリア車全般に言えることですが、エアコンが効かない・・・と言われる原因の一つが切り替えフラップを完全に閉めずに、エアコン使用時も僅かにヒーターを動かしていることにあります。これはヒーターコアの保護のためで、夏場でもヒーターコアに冷却水を流してやることにより、内部の腐食を防止しているのですが、当然のことながらそうすると折角の冷気にヒーターからの暖かい空気が混ざってしまい、冷房効率を落としてしまっているのです。

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クイック・トレーディングは「最後の選択」として手動でフラップを全閉できるように切り替えスイッチを付けてくれました。この最終兵器?を使うかどうかは暑さ次第だと思いますが、もともとがオープンのRZですので、その最後の手段の出番はまずないのでは・・・と思いますが、このオーナーはとにかく暑がりですので精神衛生上のお守りにはなるかも知れません(苦笑)。

尚、気になったハブからの異音ですが、その後に再現されず例によって「しばらく様子を見る」こととなりました。もしハブベアリングが磨耗した場合は、その初期にはブレーキを踏んだ際やステアリングを切った際に「ゴー」という擦過音がするようになりますので、その時に判断できるのではと思います。

そして、しばらくこのままでも良いのではと思っていたタイヤなのですが、オーナーの大英断?により交換することとなりました。
しかし、現在の16inchホイールのサイズではタイヤに選択肢がなく、決断をしたもののこう着状態だったのですが、夜な夜なネットを検索して怪しげなクルマを見つけるのが趣味のオーナーの努力により?何と17inchホイールを入手することができました。しかも「灯台下暮し」でそのホイールは先日取材させていただいたCollezioneにあったのです(苦笑)。

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このCollezioneのホイールはES30用に特注で製作されたもので、中古ながら程度も良かったために現物を見て即決で購入することにしました。

そうすると今度はタイヤの選択なのですが、これはオーナーにお任せすることにしました。そして以前からミシュラン党であったオーナーはやはりミシュランを選択したのですが、このタイヤもいざ入手するとなると結構な手間を強いられることになってしまいました。
確かにカタログには載っているサイズなのですが、そのタイヤはポルシェの純正装着タイヤで通常のルートでは手に入らず、いつもお世話になっているタイヤサービスにご尽力いただきようやく手に入れることができました。

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このブログ記事に先立ってフェイスブックでこのタイヤを紹介したのですが、94Yという表記から1994年製造の旧いタイヤと思われてしまいました(苦笑)。タイヤはゴム製品ですので、ホースやベルトと同様に旧くなったタイヤは仮に新品であっても所期の性能が発揮されません。以前にも書きましたが、安売りタイヤで売られているものの中には製造年の旧い「売れ残り」が混ざっている場合がありますので、特殊なサイズでやむを得ず選択する場合はともかく、単に安いから・・・と買ってしまうと思わぬ失敗をしてしまうことがあります。‎
私も良く知らなかったのですが、このラベル上の94は荷重指数を指し、負荷能力670kg。Yは速度記号でロードインデックスに括弧がついている場合は時速300キロ超で走行可という意味だそうです。またミシュランでNはポルシェ承認タイプの意味とのことですがRZにはちょっとオーバークオリティなタイヤと言えるでしょう(笑)。

オーナーともども私もお世話になっているタイヤサービスさんに入庫していよいよタイヤ交換です。

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今回は社長と副社長(息子さん)のフルメンバーで交換作業を行ってくれました。

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心配だった中古ホイールの歪みですが、ホイール単体でバランスチェックをしてみたところ重心は構造上、偏心していたものの、当てたりしたことによる歪みはなく、総じて言えば軽量で出来の良いホイールでした。

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何度かのマッチングバランスの後に無事にタイヤ交換を終えることができました。
交換後のインプレッションはまた別の機会にしたいと思いますが、心配だった外観は思ったほど違和感はないと思うのですがいかがでしょうか。

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こちらは交換前の純正16inchホイール装着状態です。

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そしてこちらは17inchホイールに交換した状態です。たった1inchの差ですが、随分とホイールが大きくなったと感じます。

こうして懸案であったタイヤも無事に交換することになり、初期化プランはひとまず終了と思っていたのですが、そんなに簡単に許してはくれないのがアルファ・ロメオで、オーナーの許にあるときは良い子にしているのに対して、私がメンテナンスやチェックのために預かっているときに限ってダダをこねるようになってしまいました。

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コメント

最近のスーパーエンプラと言われる樹脂は相当強いですよ。
今回”樹脂で複製”とのことですが、注型用樹脂だったら少し心配ですね。
注型用樹脂は一応色々なグレードがあってABS相当品とか種類がありますが、
どれも基本的にはウレタンだと思いますので形はそっくりでも機械的性能はかなり違う物になりますよ。

  • 2012/06/27(水) 06:27:54 |
  • URL |
  • S氏 #-
  • [ 編集]

>Sさん
仰るとおりですね。ただ、通常は単体で部品が出ませんので、コントロールパネル一体で交換となってしまう部分です。しかもこの部品は入手難で、あっても高額ですので、こうして機能を回復してもらえるのは有難いことだと思っています。ガチャガチャと乱暴に廻さずに気をつけてゆっくりとダイヤルを廻す。また夏場は冷気を最大にして動かさないことにより当面は無事に過ごせると思います。昔はこんな複製は一般的ではなかったことですので、最近の技術の進歩は本当に有難いですね。

  • 2012/06/27(水) 10:37:49 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

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