走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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お台場の旧車三昧 MEGA WEB フェスタ~その弐~

当初の予定では、このMEGA WEB フェスタはお目当てを見たら早々に移動し、本来の目的であるノスタルジックカーショーの会場に移動しようと思っていたのですが、思いのほかこちらのイベントが面白く、最終的には両者ともほぼ同じ時間を過ごすことになってしまいました(苦笑)。

ロータス72の並びには様々なレーシングカーが展示されています。どうやらこのエリアはトヨタ車以外・・・というのがテーマであったようで、ロータス72の隣に展示されていたのはNISSANのR390でした。

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日産R390は日産がVRH35という3.5L V8ツインターボエンジンを供給し、この業界では老舗?のTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)と共同で開発されたマシンです。当初は国際耐久レースのスポーツプロトタイプクラスに出場する予定でしたが、最終的にTWRに保管されていたジャガー・XJR-15がベースカーとなり、出走するクラスはLMP1からGT1へと変更されました。このカテゴリーでは市販モデルの製造も要求されていたため、1台のみロードゴーイングバージョンも作られましたが、当時の日産の財政上の問題から量産されるには至りませんでした。

日産とTWRの共同開発と言いながら、実際のボディデザインはTWRに丸投げされ、日産は主にエンジンを始めとするメカニカルパートを担当したのですが、日産とTWRのコミュニケーションの問題もあり、レースのレギュレーションに精通しているTWRと、その解釈上の注意点をあまり理解できなかった日産側との問題でレギュレーション違反を指摘されたりで、必ずしも連携がうまく行ったとは言えなかったのが残念なところでした。
しかし、日産単独でのマシン開発にはその経験不足からのリスクもあったために、参戦を前提とするのであればTWRと組んだのは決して間違いではなかったと思います。

MWF018.jpg

ル・マン24時間には1997年に初参戦し、予備予選ではポールポジションを獲得する順調なスタートでしたが、レギュレーション解釈の違いによりギアボックストラブルが発生してしまいます。
1997年型R390はリヤトランクをメッシュとし、ギアボックスの冷却ダクトの内部に収容していたのですが、それが現地でレギュレーション違反と指摘されてしまい、急遽トランクを密閉構造の箱形に変更せざるを得なかったために、ギアボックスが過熱しトラブルを起こしてしまったのです。

そして、翌1998年の参戦時には、1997年のマシンの弱点であったギアボックスの改善、ロングテール化などの空力改善、ウィリアムズF1チームからTCSやABSなどを導入するなどの改良を施して性能が向上し、さらに堅実なマシン作りを徹底したことにより抜群の安定性をみせ、星野一義・鈴木亜久里・影山正彦の乗るマシンが総合3位を獲得しました。これは日本人ドライバーとしては歴代トップの成績で、短かった日産R390のレースの中でも最高の結果でした。

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後から資料を見たので確認はできなかったのですが、リアのコンビネーションランプはCoupe FIATのものが流用されているということで、日産のパーツではないことが、ボディ製作をTWR側に丸投げしていたことを良く表していると思います。

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さらにその隣にはNISSAN 240RSが展示されていました。日産が参戦していたWRC(ワールド・ラリー・チャンピオンシップ)マシンですが、ベースはS110型のシルビアで、当時のホモロゲーションであったグループBカテゴリーに合わせて200台が製造されたのですが、その殆どが海外での販売で日本国内では希少車となっています。

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WRCに参戦した期間は1983年から1986年までで、最も活躍したのが1983年のニュージーランドラリーで、トップ10台中4台が240RS(最高2位)という活躍を見せたのですが、このグループBはLANCIA 037RALLYやAUDI QUATTROに加えて後半にはPEUGEOT 205 Turbo16やLANCIA Delta S4にFORD RS200と強豪ぞろいであったために、なかなか優勝するチャンスがなく、WRCがグループBからグループAに移行すると同時に一線から退くこととなりました。

そしてその隣に展示されていたのは最新のレーシングマシンでした。

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それは三菱が製作したi-MiEVエボリューションというモデルで、写真でも分かるとおり完全なEVマシンです。
このi-MiEVエボリューションは、フロントに1基、リアに2基のモーターを装備し、ヒルクライムレースとして一番有名なパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参戦する予定だそうです。

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考えて見ればトルクの立ち上がりが速い電気モーターはヒルクライムという競技には適していると思いますし、標高が高いこのレースにおいては、内燃機が苦労する酸素供給とは無縁の電気モーターを動力とすることも有利に働くだろうと思います。また耐久レースとは異なり、ヒルクライムはスプリントレースですのでバッテリーの心配もいらないでしょう。
このような実戦用のマシンを見ると、EV開発が実験的な段階を過ぎて実用化と成熟化の段階に入ったことを感じさせてくれました。

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一方で特設ステージではもう一台のパイクスピークへのチャレンジについて発表が行われていました。
それはTEAM APEVが今年のパイクスピークにチャレンジする新しいEVマシンの発表会で、そのドライブはあのモンスター田嶋こと、田嶋 伸博氏が行うというものでした。田嶋氏は永年スズキでこのパイクスピークに出場しており、昨年度はSUZUKI SX-4をベースにしたスペシャルマシンでパイクスピークの歴史上初めて10分を切るタイムで優勝し、6連覇という偉業を達成しています。

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このパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムというレースはアメリカでインディ500に次いで歴史のあるレースで、1806年に探検家のゼブロン・パイクによって紹介された「パイクスピーク(パイクの頂)」と呼ばれる標高4,301mの山を、その山頂を目指して一気に駆け上りタイムを競うというヒルクライム・レースで、スタート地点の標高は2,861m。そこからガードレールのほとんどない全長約20km、高低差1,440mのコースを、改造無制限クラスでは1000馬力にも達するマシンを操り、156ものコーナーを抜けてただただ登る・・・という単純なレースなのですが、そのタイムは約10分間で、路面の一部は舗装されておらず、スタート地点とゴールでは気温や気圧が大きく変化するためにマシンのフレキシビリティとセッティングが試される過酷なレースです。

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昨年度のマシンもデモ走行していたのですが、パイクスピーク用に完全にカスタマイズされたそのSX-4は市販車とは全く別物で、どうやらとんでもなくハードなサスペンスションを装備しているらしく、低速ではポンポンと跳ね回っていて、このマシンが完全にこのレース用にセッティングされていることが良く分かりました。

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会場内には他にもレーシングマシンが展示されていました。それは探さなければ見つからない場内の端にあるカフェの前に置かれていました。

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それはREDBULL RB1でショーカーと呼ばれるプレゼンテーション用のエンジンレスのものでした。REDBULL RB1は2005年のF-1レースに参戦したモデルで、その前身であるジャガーレーシングが開発していたモデルを引き継いだものです。エンジンはトヨタとは全く関係のないCosworth製のもので、その堅実な設計からランキング7位と予想外に健闘しました。

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その隣はトヨタが展示するに相応しいモデルで、2004年のJGTC(全日本GT選手権)のGT500クラスに出場したau CERUMO Supraです。わずか8年前のモデルなのですが、隣のF-1マシンと異なり旧く感じるのは市販車をベースとしているからでしょう。

本当はここで会場を後にするつもりだったのですが、さらに久しぶりにヒストリック・ガレージというトヨタが運営する博物館にも行って見ることにしました。

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コメント

トランクのレギュレーションの話あったなぁ。
こういうレギュレーションの解釈を押し通せる交渉力も必要なんでしょうね。
パイクスピークはEVの時代なんですね。
昔はモンスター田嶋がツインエンジン・カルタス(どうやって制御したんだろう)で
参戦してたりしましたが、時代か。

  • 2012/05/26(土) 07:55:00 |
  • URL |
  • S氏 #-
  • [ 編集]

>Sさん
時代はEV・・・というより、EVの可能性を検証して行こうという動きでしょうね。パイクスピークはEVの優れている部分が有利に働く舞台ですから総合優勝も夢ではないと思いました。

  • 2012/05/26(土) 11:02:38 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

510さん

行けなかった私は毎回、楽しみにしております。R390、懐かしい。当時、その色と形が大好きで、ゴリ押しで、見に行ったのを覚えています(笑)。続編も楽しみです!

  • 2012/05/26(土) 22:04:45 |
  • URL |
  • ZAGATOR #jhHw6g8s
  • [ 編集]

>ZAGATORさん
お近くだったのに残念でした。私も急遽、笹本氏を誘い、彼も途中参加でしたのでどちらかというと単独取材でじっくりと見ることができました。その分、今回は「濃い」内容でお届けしようと思っていますのでよろしくお付き合いください。体調のご回復をお祈りしております。

  • 2012/05/27(日) 05:42:31 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

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当初の予定では、このMEGA WEB フェスタはお目当てを見たら早々に移動し、本来の目的であるノスタルジックカーショーの会場に移動しようと思っていたのですが、思いのほかこちらのイベントが面白く、最終的には両者ともほぼ同じ時間を過ごすことになってしまいました(苦?...

  • 2012/05/26(土) 00:33:18 |
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