走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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お台場の旧車三昧 MEGA WEB フェスタ~その壱~

その二日間のお台場はいつもの観光客の賑わいとは別に、クルマ趣味を持つ人々の熱気に溢れていました・・・。と書きたいところなのですが、昨今のクルマに対する関心の冷え込みのせいか、行楽シーズンに突入したために皆さん家族サービスに専念されたのか、実は予想していたほどの人出ではありませんでした。
一方で、その分丁寧に会場内を見ることができたので、個人的には有難い状況ではありましたが、今回の二種類のイベントは客層が全く異なっており、それも含めて興味深く見学することができました。

まず訪れたのは、天下の大トヨタが主催する、MEGA WEB フェスタと銘打たれたイベントで、国産車にあまり興味のなかった私は失礼ながらこのイベントのことを知りませんでした。実は本来行く予定であったノスタルジックカーショーのWEBサイトでこのイベントも同日に開催することを知ったのですが、そのプログラムはなかなか充実しており、何より驚いたのは「トヨタ車」以外のクルマも展示されたりデモ走行したりすることで、流石太っ腹のトヨタだけのことはあります(笑)。しかも入場無料と全てトヨタの持ち出しイベントであることからも、自動車産業をリードする会社として、自社のクルマの売り上げがどうこう以前にクルマの未来をどうアピールするかを考えたイベントとなっていました。

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私のお目当ては日本で初公開となるロータス72とライドワンコースをデモ走行するロータス78で、その時間に合わせて会場入りすることにしました。
このお台場のトヨタシティショーケースという施設は、トヨタの全車種が展示されている巨大なショールームで、併設されたライドワンというクローズドコースでセールスマンなしで試乗ができるという、買う気がないチョイ乗りを気軽にできる施設なのですが、残念ながら私自身はその施設のことは知っていても、本気で中を覗いてみたことも試乗をしたこともありませんでした。

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到着して見るとやはりF-1のデモ走行は人気があったのかすごい人出です。カメラ小僧ばかりか・・・と思いきや、現地での宣伝も行き届いていたのか、買い物に来て偶然知ったという家族連れや、海外からの観光客なども多く、ギリギリに到着した私はこのイベントをナメていたことを痛感しました。

係員に誘導された見学場所はガードレールと安全のためにさらに設けられた臨時のフェンスで遮られており、最前列以外ではとても撮影できるようなポイントではありませんでした。しかもデモ走行とは言え、走るのはF-1ですので恐らくチンタラとピットスピードなどで走行するとは思えませんので、早々にこの撮影場所をアキラメて移動することにしました。
この辺がカメラ小僧との決定的な差で、彼らはちゃんと撮影ポイントを事前にリサーチして知っているのでしょうが、私はと言えばスケジュールギリギリに会場に到着したために、すでにエンジンが始動されデモ走行の準備が始められている臨時ピットを脇目に、撮影ポイントを探してウロウロするハメに陥ってしまいました。

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そして何とか見つけたのが建物2Fの通路で、カップルと家族連れの間に割り込んで(苦笑)、透明のフェンス越しではありますが何とか撮影ポイントを確保することができました。
待つことしばし、すぐ下でF-1のブリッピング音が響いてきました。それは懐かしいFord Cosworth DFVというV8エンジンの音で、どうやら最初にロータス78が走行するようです。

ロータス78は1977年と78年のF-1レースに出走したマシンというだけでなく、自動車史に残る名車で、史上初のグランドイフェクト効果を実用化したマシンです。それはロータスの創始者にして設計者であったコーリン・チャップマンのアイディアによりもので、そのヒントは何と第二次世界大戦で活躍したイギリスのモスキート爆撃機の設計からヒントを得たものであったそうです。

グランドイフェクトとはボディ表面の空気の流れを飛行機とは逆に設計することにより、飛ぶために発生させる上向きの揚力ではなく、逆に地面に押し付ける下向きの揚力を発生させることにより、マシンを安定させてスピードアップさせるというもので、結果として1978年のシーズンではロータスにコンストラクターズタイトルをもたらしました。またそのグランドイフェクト効果は他のF-1のデザインにも大きく影響を与え、後に市販車にまで採用されるようになり現在に至っているのはご存知の通りです。

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このようにロータス78の設計は革新的だったのですが、そのエンジンはFord Cosworth DFVという「量産」F-1エンジンで、この3LのV8エンジンは1966年から1985年までの長きに亘って(その改良型は1991年まで)数多くのF-1マシンに搭載された名器で、一時はフェラーリの水平対向12気筒エンジン以外は全てこのDFV搭載マシンという状態でした。

そのエンジン音はターボ時代のF-1マシンやその後のV10エンジンの音を聞きなれた若い?ファンからすると随分と違った音に聞こえたのではないかと思います。ちょっと野太い低音が響くエンジン音は当時の記憶を一気に思い出させてくれました。

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続いてエンジンに火が入ったのはマクラーレンMP4/5で、どうやら皆さんのお目当てはこちらだったようです。
1989年にマクラーレンとHONDAにタイトルをもたらしたこのマシンは、あの有名なセナとプロストによってドライブされたためにどちらかというとそのドライバーの因縁の方が語られることが多いのですが、このMP4/5マシンも自動車史に残るクルマです。

F-1で主流であったそれまでのターボエンジンがレギュレーション変更によって廃止され、HONDAも得意のターボ技術からNA(自然吸気)エンジンを新たに開発する必要が生じました。これでHONDAの時代も終わりか・・・と思われたのですが、HONDAはちゃんと自然吸気の3.5L V10エンジンをその前年に開発し、実績のあるマクラーレンMP4/4シャーシに搭載してシーズン当初からその威力を発揮します。面白くないのが他のチームで、それまでのターボ技術でHONDAに散々な目にあったために、ようやく自分たちにもチャンスが巡ってきたと思っていたら、またもやHONDAの独壇場となってしまったのです。

他のチームはHONDAやマクラーレンが優れているのではなく、セナとプロストというドライバーが傑出しているのだという理由をスポンサーに訴えなければならなかったのですが、別の見方をするとそれまでのF-1のチームマネジメントがヨーロッパ流の個人主義で運営されていたのに対して、HONDAが持ち込んだのは日本式の集団マネジメントで、その文化の違いと結果の方が彼らにとっては脅威であったのではと思います。
この辺りのハナシは後に様々な文献で語られていますので、興味がある方は一読されてみてはと思いますが、読めばHONDAとセナのF-1レースが単なるレース参戦ではなく、ヨーロッパ対非ヨーロッパという「文化戦争」であったことが分かります。

さて、そのマクラーレンMP4/5ですが、考えてみるとこのマシンもすでに四半世紀前のマシンですから立派なヒストリックF-1と言うことができます。
しかし、さらに旧いDFVと比べると排気量が0.5L増しで2気筒多いという違いああるものの、その音は決してそれだけによる違いではなく、エンジンマネジメントを始めとする全体としての制御が全く別物の感じがしました。DFVがフォーンフォーン・・・という音であるとすると、HONDA V10はキャーンキャーンというカン高い音なのですが、その音質の違いだけではなく明らかに現代のF-1に近い、世代の違う進化したエンジンのような気がしました。

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こうしてデモ走行も終わり、続けて会場内に入るとそこは通常のトヨタの市販車に加えて、今回の特別展示車が目に飛び込んできます。特設ステージでは様々なトークショーなどが行われているのですが、まずはお目当ての展示車に一直線で向かいます(苦笑)。

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今回の個人的なお目当てのもう一つがこの日本初公開のロータス72です。
このロータス72も革新的なマシンで、それまでフロントに置かれていたラジエーターをボディサイドに置くことにより、ボディ全体をそれまでの「葉巻型」と呼ばれた丸いボディからウエッジシェイプの空力特性を優先したスタイルに進化させ、その後のF-1マシンのスタイリングを確立させたモデルです。

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ロータス72は1970年にデビューしたのですが、その後も改良されて1974年まで投入されました。今回展示されたのはロータス72Eというモデルで、1973年にロニー・ピーターソンによってドライバーズタイトル3位(コンストラクターではロータスが1位)を獲ったものです。

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私自身がこの年代のF-1に興味を持ったのは田宮模型のプラモデルを通じてで、当時は現在のようにTVでの中継もなく、実際のレース結果などはごく一部の専門誌を通じてでしか知ることはできなかったのですが、田宮模型のボックスアートはF-1の魅力を最大に伝えており、小学生だった私は子供の手の届かない一番高い場所に置かれたそのモデルを首が痛くなるほど見上げていたものです。

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確か、このアングルからのイラストが描かれたボックスアートがあったと思うのですが、私にとってこのJPSカラーのロータスフォーミュラはそのイラストが原体験となっています。

こうなると火がついてしまい、目線は完全にプラモ小僧となって、ディテール写真を撮りまくってしまいました。

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こういったエンジンのパイピングはモデル作成の際に重要なディテールアップポイントです。しばらく見ていて気がついたのですが、この時代のF-1はエンジンがむき出して、現代のマシンのようにカバーで覆われていないのもその機械としての魅力を高めているポイントだと思います。

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ロータス72の特徴の一つであるインボードディスクブレーキです。

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一時はどのF-1モデルを作ってもエンジンは同じ・・・とちょっと食傷気味だったDFVですが、こうして見るとコンパクトにまとめられており、名器故に永年にわたって使われたことが良く分かります。

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コクピットも現在のマシンと比べるとはるかにフツーです。F-1に限らずこの時代のマシンが最近は一般のコレクターの許でエキシビションレースなどに出走しているのを見かけますが、これなら何とかなりそう・・・と思ってしまいます。

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この辺りのF-1に関する知識は私なぞ足許にも及ばない「大家」の方が大勢いらっしゃいますので、墓穴を掘るのはこのくらいにして、引き続き展示車のご紹介をして行こうと思います。

それにしても・・・ロータス72のプラモデルを作りたくなってしまいました(苦笑)。

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その二日間のお台場はいつもの観光客の賑わいとは別に、クルマ趣味を持つ人々の熱気に溢れていました・・・。と書きたいところなのですが、昨今のクルマに対する関心の冷え込みのせいか、行楽シーズンに突入したために皆さん家族サービスに専念されたのか、実は予想してい...

  • 2012/05/24(木) 04:25:12 |
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