走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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「手慣れ」の維持 ~AIRFIX 1/72 Spitfireの製作 3~

塗装のお話の前に、スピットファイアの好敵手であったドイツ空軍のメッサーシュミットBf109-E型についてのお話をしたいと思います。
この2機は実に好対照で、片や一撃離脱型の高速戦闘機、そしてもう一方は迎撃戦闘機として開発された、まるで矛と盾のような関係で、いずれ対決するのが運命のような二機でした。
メッサーシュミットBf109は1934年に開発が開始され、これも奇しくもスピットファイアと同じでした。設計者はロベルト・ベッサーで開発当初はバイエルン航空機製造という会社で、後にメッサーシュミット社に合併されたことから、当初はBf109という機体記号を与えられていました。(後にMe109と改称)

Daimler-Benz-DB_601A.jpg

Bf109が搭載したエンジンはダイムラー・ベンツ製のDB-601で、零戦の記事でも触れましたので詳しくはそちらをご覧いただければと思いますが、スピットファイアが搭載したロールス・ロイス マーリンエンジンとの最大の差は、燃料直接噴射ポンプ、つまり現在で言う燃料噴射装置を使用していたことです。
一方のマーリンエンジンは信頼性のある従来からあったキャブレター方式であったのですが、地上を走る自動車と異なり、航空機の場合はマイナスGがかかるとキャブレターへのガソリン供給が途切れてしまい、エンジンが息継ぎを起こしてしまうことがあったのに対して、燃料噴射の場合はそういったことがなく、スピットファイア(ハリケーンも同様)との空中戦においてこの一瞬を衝き、多くのイギリス機が撃墜されてしまいました。さらにマーリンエンジンが通常のV型エンジンであったことに対してDB-601は倒立V型で、機首に機関銃を装備するスペースを作ることができたりと、エンジン単体で見たときにはDB-601の方が優れていると言えました。

機体の性能はBf109E-3が最大速度555km/hに対してスピットファイアMk.Iは586km/hと優速で、さらに格闘性能も前述のエンジンの問題を除けばスピットファイアのほうが優れていたことに加えて、航続距離が短いためにBf109はイギリス本土上空で10分~15分程しか戦闘をできなかったことから、総合的な性能ではスピットファイアに軍配が上がったのですが、空中戦はパイロットの錬度が大きく影響し、当時のドイツ空軍はすでにベテランのパイロットが多くいたことに対して、イギリス空軍は速成の新米パイロットが多かったことから、個々の空中戦ではほぼ互角であったと言われています。

あまりに有名なエピソードとして語られている話ですが、苦戦中のドイツ戦闘機部隊を叱咤のために訪れた空軍元帥であったゲーリンクが、「何か希望は?」と各戦闘機部隊長に尋ねた際に、エースパイロットとして有名なガーラントは、「スピットファイアを配備して欲しい」と答えたと言われていますが、これは史実ではなく、実際は要望していたBf109の改良を急いで欲しいというものだったとのことです。

実はこのBf109-Eは日本にも輸入されテストされています。
Battle of Britainが失敗に終わり、ドイツが攻撃の矛先をロシアに向けていた1941年1月から6月にかけて、ドイツ・イタリアに日本陸軍の山下奉文航空総監を団長(後にシンガポール攻略の司令官)とする軍事視察団が派遣されました。
当時の日本はドイツ・イタリアと三国同盟を締結し、アメリカとの開戦を視野に入れて準備を始めていたのですが、一方でドイツはアメリカを戦争に巻き込みたくはなく、むしろ日本には満州側からロシアを攻めて欲しいと願っていましたので、この軍事視察団を受け入れて破格のもてなしをしたのですが、この際にレーゲンスブルクのメッサーシュミット工場でBf109E-3の展示飛行を見学し、実験用に輸入する話が決まりました。しかし当時、このE-3型は旧型となっており、前線ではすでにBattle of Britainの戦訓から大幅に改良されたF型が配備されていたのですが、当時のドイツは日本の航空技術をナメており、日本に売るのなら旧型のE-3で充分と判断してのことでした。

Bf109IJA.jpg

そして同年6月にはBf109E-3型3機が神戸に到着し、岐阜県の陸軍各務原飛行場に移し試験飛行が行われました。当時の日本陸軍は格闘性能を重視しており、武装も7.7mmか12.7mm機銃2門が標準装備で、最高速や加速力などは二の次とされていました。確かに日本の戦闘機パイロットは巴戦(格闘戦を日本では「巴戦」と呼んでいました)を好み、軽快な戦闘機を第一に考えていたのです。
しかし、一方で中国戦線の経験から単に格闘性能だけでなく、重武装と速度重視の迎撃戦闘機(日本では「局地戦闘機」と呼んでいました)のニーズが高まっており、新たに開発されていたキ-44(のちの二式単座戦闘機「鍾馗」)との間で性能比較が行われたのですが、速度・加速力・上昇性能・航続距離・格闘戦能力など、全ての要素で全面的にキ-44が上回っていました。

KI-44.jpg

しかし、これで根強い巴戦至上主義の日本陸軍で採用が危ぶまれていたキ-44の正式採用が決まる一方で、「メッサーシュミット怖るに足らず」という結果となったのですが、搭載されていたDB-601エンジンは好評で、前回の零戦の記事で触れたようにライセンス生産を行うこととなったのです。
そして謎なのがこの3機のBf109の行方で、その後の消息が定かではありません。恐らくエンジンはライセンス生産時の参考としてバラバラにされ、機体はスクラップになったのではないかと思います。

さて、引き続きスピットファイアの製作に戻りましょう。胴体下面には空気取り入れ口やラジエーターなどが別パーツで用意されていますが、筆塗りの場合はなるべく平面な状態が望ましいので、これらは塗装後に改めて取り付けることにして、まずは下面色であるダックエッググリーンを塗ります。

Spit025.jpg

機首の空気取り入れ口はパーツ成型の都合上分割されていますので、その継ぎ目を溶きパテを使って埋めて整形しておきます。

Spit026.jpg

これらのパーツを取り付けて改めて取り付けたラジエーターなどに下面色を塗装します。

Spit027.jpg

上面色を塗る前にマスキングを行い、今度は上面色の塗装に移ります。
マスキングにはマスキングゾルとマスキングテープを使います。マスキングゾルは主翼下面などの塗料が垂れる部分を保護するために、マスキングテープは上面色との塗り分け部分のために使用します。

Spit028JPG.jpg

マスキングが終わったらいよいよ上面塗装を行いますが、これまでの作業で手の皮脂が付いていますので、まずはエナメルシンナーで表面を拭いておきます。
イギリス機の場合の上面色は二色の迷彩が基本です。このモデルはダークアースとダークグリーンの二色でどちらも明度はほぼ同じですので、どちらの色を先に塗っても良さそうですが、色の定着の良さからベースはダークアースで塗ることにします。

筆塗りの場合はどうしても塗膜が厚くなってしまいますので、こうした重ね塗りは避けたいところです。そのためには別々にマスキングして塗装することにより重ね塗りを避けて塗膜を均一にする方法もあるのですが、面倒くさいのと(苦笑)、最後に塗るダークグリーンはなるべく薄めに塗ることにして今回は重ね塗りをすることにします。

Spit029.jpg

下地となるダークアースの塗装が終了しました。

次にダークグリーンの塗装ですが、ベテランのモデラーはフリーハンドで筆塗りをするそうですが、流石に私はそこまで上手くありませんので、マスキングをすることにします。

Spit030.jpg

マスキングの方法はイロイロあるのですが、まずは塗装図を実物と同じ大きさに拡大して印刷します。最近の国産キットの場合はちゃんと塗装図にスケール表示が書いてありますので、拡大/縮小倍率の設定でモデルと同じ大きさにできるのですが、AIRFIXの箱の塗装図にはスケールの表示がありませんでしたので、目分量でPC上で設定し印刷をして合わせて見るというアナログな方法を使いましたが、三回目でほぼ原寸大となりましたのでこんないい加減なやり方でも何とかなるものです(苦笑)。

Spit031.jpg

次にその印刷した塗装図を事務用のクリアーファイルに入れます。クリアーファイルは100円ショップで売っている薄手の透明なものがこれからの作業にはピッタリです。
クリアーファイルの上に両面テープを貼ると、中の塗装図が透けて見えますので、その塗り分け線をペンでなぞって、デザインナイフで切り出せば、マスキングシートの完成です。
私は油性のペンを使って失敗してしまったのですが、使用するのは鉛筆にするか切り出すマスキングシート部分にはペンの跡を残さないようにしてください。油性のペンを使用すると塗装をするときに溶け出してしまいます。

Spit032.jpg

平面図を基にに切り出したマスキングテープを立体物に貼るのはそれなりの工夫も必要ですが、機体のモールドをガイドにして塗り分け部分さえ皺にならずに貼り付けることができればまずは成功です。

Spit033.jpg

そして二色目のダークグリーンを塗装します。下地がダークアースですので、それほど厚塗りしなくても色ムラもなく塗装することができました。もともと深目に彫られたスジ彫りも塗料で埋まって丁度良い深さになりました。

Spit034.jpg

Spit035.jpg

Spit036.jpg

塗料が乾燥したらマスキングシートを剥がしますが、下面色のカバー部分はまだ剥がさずにおき、上面色の塗り分けのマスクのみを剥がします。
マスキングシートを使って塗り分けましたので、境目がはっきりとしており、さらに塗料の厚みが目立っています。
これらを修正し、塗り分けの境目をボカす処理を行いながらさらに塗装を続けますが、ここからは実感を高めるための塗装のフィニッシングです。

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