走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

LANCIA Storatos HF 製作記9

このクルマ特有の見せ場はラリーカー独特のカラーリングに加えて、フロントに装備されたライトポッドです。
これはクルマの顔とも言える部分ですので、細心の注意を払って仕上げたいものです。また、このライトの組み立てはプラモデル製作の基本作業が詰まっている部分でもあります。それは細かい部品を傷つけずにランナーから切り離し、切り口を整形すること。そしてレンズ部分であるクリアパーツの接着に加えて、その仕上げ方で他人の作品と差別化を図ることができる部分です。ポイントはこれらの基本工作に加えて、実物でメッキされたライトリムをどう表現するかで、このキットのパーツはメッキパーツではないために工夫が必要です。
私自身はプラモデルのメッキパーツはあまり好きではなく、ゲートやパーティングラインを整形する際にメッキは剥れてしまいますし、どんなに綺麗にメッキされていてもそれは実物のメッキの光沢とは異なり、その仕上がりがオモチャっぽくなってしまうので、メッキパーツであっても敢えてメッキを剥がしてしまいます。

Sto126.jpg

メッキ表現の代わりとして使える材料がメタルックで、これはアルミ箔でできた片面に糊のついた薄膜フィルムなのですが、これを貼ることにより金属表現をすることができます。メタルックには着色されたものもありますので、メッキの表現だけでなくウィンドウのゴムモールやカーボンなどの表現もできるのですが、これをライトパーツに貼って見ました。

Sto127.jpg

クリアパーツの接着は最も気を使う部分です。通常の接着剤だとはみ出したりしてクリアパーツを汚してしまいますし、瞬間接着剤は化学変化で白濁してしまいます。そこでまた秘密兵器の登場です(笑)。それはメタルプライマーという薬品で、本来は金属の上に塗装をする際に塗装を剥れにくくするために塗る薬品なのですが、これを接着剤代わりに利用することができます。もともと接着強度はそれほど必要としないパーツですし、本来は接着剤ではないので硬化に時間はかかりますが、固まっても白濁せず、粘度がないために筆で流し込んでやれば最小限の接着面で綺麗に接着してやることができます。

Sto129.jpg

4連のライトポッドはカバーを装着してしまえば見えなくなってしまいますので、単にシルバー塗装のみで終わりとしました。見えないところに手を抜かないのもコダワリですが、潔く手を抜くことも必要です(苦笑)。

Sto131.jpg

もう一箇所の手抜きはフロントに搭載されたスペアタイヤパーツです。キットは上げ底でタイヤとホイールに加えて冷却水ホースがモールドされているのですが、ルーバーの隙間から殆ど見えません。また、フロントにスペアタイヤを搭載するとラジエーターの冷却効率が悪くなるために、ストラダーレでもオーナーはスペアタイヤを下ろしてしまうというハナシを聞くと、ラリーカーでスペアタイヤを搭載していたとも思えません。一応目隠し?としてパーツは使うことにしましたが、一生懸命塗り分けをするのは止めてしまいました。

Sto132.jpg

塗装は終わったホイールにタイヤを装着しました。ホイールにはハイライトのためにスミ入れをしようと思ったのですが、出来上がりが綺麗なのであえてホイールナットの部分のみのスミ入れに止めました。

Sto130.jpg

デカールが乾いたらいよいよボデイの仕上げを行います。まずはボデイ表面に残ったデカールの糊を拭き取ります。デカールを傷つけないようにぬるま湯でキムワイプや綿棒を濡らしてボディ表面を拭いて綺麗にします。
そしていよいよクリアー塗装なのですが、ここが悩みどころです。クリアー塗装の目的はボディ表面の艶を出すためだけでなく、デカールの段差をなくすのが目的なのですが、問題はそのクリアー塗料の材質です。現在一般的なクリアー塗料は三種類あります。
まずは水性クリアーで、水性クリアーは水性であることから乾燥が遅いことに加えて艶が他のものに比べて劣るという欠点があります。乾燥が遅いことそのものは待てば良いだけで、時間に縛られずに趣味で模型を造っている場合は大した問題ではないのですが、乾燥している間に表面にホコリがついてしまうと折角の艶出しのためのクリアー塗装が仇となってしまうことが問題です。一方で最大の利点はデカールを侵さないことで、このモデルのようにデカールを多く貼ったモデルには安全なクリアー塗料です。

そして一番一般的なのがラッカークリアーで、乾燥が速く艶も良く・・・と良いことずくめなのですが、問題はデカールを痛める可能性があることです。以前の記事でも書きましたが、ラッカー塗料は溶剤が揮発することにより顔料が定着する塗料です。ラッカークリアーはその色をつけるための顔料は入っていないのですが、溶剤が揮発する際に表面が収縮するためにデカールに皺ができてしまうことがあるのです。特に大面積のデカールや浮いてしまったデカールがあったりするとその傾向が強く、折角最終仕上げまで造り上げたモデルを台なしにしてしまう可能性があるのですが、塗り方次第ではその危険性を回避することができますし、塗り重ねることによりデカールの段差も消すことができるために一般的に使用されているものです。

上記の問題を解決できるのがウレタンクリアーで、実車のクリアー塗装に用いられているクリアーです。前の二種類の塗料が水性であれ油性であれ溶剤が揮発することにより固まる塗料であることに対して、ウレタンクリアーは化学変化により固まるもので、揮発する際に収縮しないためにデカールも傷つけることのないクリアーなのですが、安定して化学変化を起こさせるためにはその配合が厳密であることに加えて、一度配合すると全て固まってしまうために作りおきができないという欠点があります。クルマの補修剤として売られている缶入りのものはスプレーする直前に缶の中の隔壁を破って配合するようになっており、配合比の難しさからは解放されるものの一度に使い切ってしまわなければムダとなってしまいます。最近は自分で都度配合できる模型用のものも販売されるようになりましたが、入手難であることと上記の配合の問題からまだ一般的ではないようです。

Sto133.jpg

このように全ての種類には利点があると同時に何らかの問題があるのですが、イロイロと考えた末に今回はラッカークリアーを塗ることにしました。理由はもともとはデカールであったグリーンの塗り分け部分をスプレー塗装で行ったことによりリスクが減ったためで、ラッカークリアーの注意書きにはデカールを貼った上からスプレーしてはいけないと書いてありますが、それはメーカー側がクレームリスクを回避するためのもので、前記のように塗り方でその危険を回避できるのです。

スプレー塗装の基本として、最初は遠くから砂吹きをすると書きましたが、デカールの上に塗るラッカークリアーの場合はさらに注意して最初はさらに遠くから砂吹きを行います。これはデカールの表面を守るためで、少量のクリアー塗料をまず表面で乾燥させることにより、収縮を最小限に抑えてラッカークリアー塗装の影響を最小限とすることができます。
最初の砂吹きでデカール収縮が起こらなければ、その後に充分に乾燥させた後は通常の塗装と同様にクリアー塗装を続けることができます。とにかく最初は厚塗りは禁物で、サッと一回吹き付けるだけで表面がザラザラしたまま乾燥させます。

Sto134.jpg

まずはこの状態でデカールが皺になったり侵されていないかチェックし、引き続きラッカークリアーを使うかどうかを決めるのですが、今回は何とかそのままラッカークリアーを使えそうです。もし、砂吹きの段階でデカールが皺になったり破れたりした場合は塗料でレタッチして続きは水性クリアーかウレタンクリアーに変更した方が良いでしょう。
続けての2~3回はサッと吹いては10分程乾燥を繰り返します。そして表面全体にクリアー塗料が載ったらゆっくり目にスプレーして表面に艶が出るまで吹き付けます。そして更に今度は30分程乾燥させたら同様にゆっくりクリアーを吹き付けて終了です。

Sto137.jpg
Sto136JPG.jpg
Sto135.jpg

クリアーを乾燥させて細部を良く見るとやはりデカールの一部が侵されていました。写真では分かりにくいのですが具体的にはブツブツが出来ている程度で、破れたりというダメージはなかったのですが、この原因はデカールの密着に問題があったようで、全てのデカールを貼る際にマークセッターを塗って密着させてやれば起こらなかったトラブルであろうと思いますので、今後の教訓としたいと思います。

Sto138.jpg

一部のブログ記事をみるとカルトグラフ製のデカールはラッカークリアーに弱いという記述がありますが、どうやらそれはカルトグラフ製デカールの糊が弱いことが問題であると思います。小さいデカールであっても労を惜しまずにマークセッターを使って密着させ、前記のクリアースプレーの手順を守れば、充分ラッカークリアーを使えることが分かりました。

ラッカークリアーは乾燥が速いのが特徴ではありますが、それでも2、3日は乾燥させて完全に溶剤を揮発させます。

クリック↓お願いします!

にほんブログ村 車ブログ アルファロメオへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

テーマ:模型・プラモデル - ジャンル:趣味・実用

コメント

クリアー吹きの記事とても参考になります。
”失敗したらレタッチ”って軽く書いてありますが、かなり凹みますよね。
私なら投げたくなります。

  • 2012/01/13(金) 08:39:21 |
  • URL |
  • S氏 #-
  • [ 編集]

>Sさん
私はクリアー塗装もあんまり好きではないんです。どうしても模型だとボテッとしてしまうので、ラッカー本来の表面の艶をベースにコンパウンドで磨き上げるほうが仕上がりが綺麗だと思っています。今回は一般的な作り方の紹介ということでクリアー塗装をしましたが、できれば止めてしまいたい工程です。
そして・・・失敗したら私も投げたくなります・・・というか投げたキットがいっぱいありますよ(苦笑)

  • 2012/01/13(金) 21:08:16 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ig510190.blog83.fc2.com/tb.php/866-0350cf7d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。