走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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LANCIA Storatos HF 製作記8

それではボディのマスキングを剥がしましょう。何回やってもこの瞬間はドキドキするもので、過去には悲惨な目にも逢ったことがありますので、緊張する作業です。塗り分け部分のマスキングテープを剥がすときには注意が必要で、下の写真のように後から塗った側に少し傾けるように剥がして行かないと、色の境目が浮いて剥れてしまう可能性があります。

Sto111.jpg

マスキングは概ね成功ですが、やはり一部に吹き漏れがありました。

Sto112.jpg

また、フロントはマスキングの失敗で塗り分けに段差ができてしまいました。まずはこれらをリカバリーします。
吹き漏れはこの程度であれば1500番のペーパーで削り取ることができます。

Sto113.jpg

塗り分けの段差は再度マスキングして筆塗りでレタッチします。

塗り分けの処理が終わったら、さらにボディ表面を2000番のペーパーで磨いておきます。これは表面に残るマスキングテープの糊と塗装の柚子肌を綺麗にするためで、これからデカールを貼ってさらにクリア塗装をするための下準備となります。ペーパーで磨く際は細心の注意を払い、磨き過ぎて下地を出さないようにしなければばりません。最後にコンパウンドで表面を軽く磨いてから中性洗剤でコンパウンドのカスを洗い流します。

Sto117.jpg

コンパウンドとはペースト状の研磨剤で、これまでご紹介したペーパー状の研磨シートと同じく、表面を研磨するためのものですが、通常はより細かい研磨に使用します。コンパウンドの中にも粗目、中目、細目、極細とあるのですが、私の場合は粗目、中目に相当する工程は作業性の良いペーパーで代用し、細目の部分からコンパウンドを使用しています。もう一つの理由はコンパウンドに含まれる油分で、塗装工程の途中で使用すると塗装面に残るその油分をもう一度洗浄しなければならないのですが、最終仕上げで用いると最後にワックスを塗りますので、その油分を気にしなくても済むからです。しかも最後の仕上げに使用する、セラミックコンパウンドは油性ではないためにワックスを弾いたりすることがありません。

それではデカールを貼って行きましょう。このモデルのデカールは以前の記事でご紹介したカルトグラフ製のデカールで、その発色の素晴らしさもさることながら、最大の特徴は通常のデカールにある透明部分の余白が殆どないことです。デカールの余白は印刷する際のアラインメントズレを吸収するためのものなのですが、アラインメントが正確であるとこの余白は不用となります。それだけカルトグラフの技術と品質管理が素晴らしいことの証明がこの余白部分だと思います。

Sto114JPG.jpg

デカールは水転写式ですので水に漬けるのですが、この時期の冷たい水だとフィルムが破れてしまう可能性がありますので、ぬるま湯を使用します。必要な部分のみハサミで切り取って順番に貼り付けて行きます。

カルトグラフの唯一と言って良い欠点はフィルムが硬いことで、曲面に馴染ませるには工夫が必要です。それにはマークセッターとマークソフターという薬品を利用します。マークセッターはデカールを貼りやすくするための糊剤で、貼りたい場所にあらかじめ塗っておくことによりデカールの密着性を良くすることができます。マークソフターはデカールのフィルムを柔らかくするためのもので、デカールを貼ってから塗って(貼る前に下地に塗っておいても構いません)、綿棒などで押さえてやることにより曲面に馴染むようになります。いずれもデカールを貼ってから綿棒でデカールの表面を廻すように転がして余分な水分や薬品を取ってやります。決して擦ってはいけません。擦るとデカールが破れてしまいます。
またこのキットではデカールの重ね貼りををするよう指示されています。具体的にはゼッケンサークルのデカールの上からゼッケンナンバーを貼るといったものです。こういった場合は一番下のデカールが充分に乾いて定着してから上のデカールを貼るようにします。デカールは僅かですが乾燥する際に収縮しますので、乾かないうちに上から濡れたデカールを貼ると破れてしまう恐れがあります。

Sto125.jpg

このキットでの最大の難関はフロントのルーバー上のデカールです。ルーバーは隙間が開いているのに対してデカールは一面ですので、そのまま貼るとルーバーの隙間を塞いでしまうことになります。こうした場所にデカールを貼る場合には上記の薬品や技術を総動員する必要があります。
最初はデカールを使う予定でいたのですが、やはり失敗してしまいました(泣)。マークセッターを塗りすぎてデカールを溶かしてしまったのです。何とか筆でレタッチを試みましたが、あまりに見栄えが良くないので急遽、塗装することにしました。負け惜しみではなく、こうした失敗の経験も重要で、どうすれば失敗するかとどうすればリカバリーできるかの両方を会得することができます。

Sto115JPG.jpg

アリタリアのAロゴですのでマスキングも簡単です。デカールで実測するとグリーンの幅は4mmで、真ん中の赤の部分との間隔は2mmですので、それに従ってマスキングテープを使ってマスクします。
ここでまたまた失敗してしまったのですが、ルーバーの隙間からスプレーした塗料が毛細管現象でハミ出してしまいました(泣)。

Sto116.jpg

幸いなことにベースが白ですので、ハミ出した部分をデザインナイフでハミ出したグリーンの塗膜を削って、筆でホワイトをレタッチして何とかリカバリーできました。しかしレッドの部分は同じ轍を踏まないように筆で塗ることにしました。同じようにマスキングテープでマスクしますが、マスクにかかる部分は毛細管現象が起こらないように濃い目の塗料で先に塗ってまずはエッジの部分を固めます。その後に少し薄めの塗料で中央部を塗りつぶすと綺麗に塗装できます。
スプレー塗装の塗り重ねはラッカー系のものでも良いのですが、ベースがラッカー系塗装でその上に筆塗りをする場合はベースを侵さないようにエナメル系の塗料を使用します。

Sto118.jpg

こうした細かいマスキングにはまたまた秘密兵器があります。それはハイテクマスキングテープというもので、通常のマスキングテープが紙製のものに対して、このマスキングテープは塩化ビニール製でできているのです。つまりエッジにケバが立たないことに加えて、伸縮性があり曲面によく馴染むという特性があるスグレ物です。お値段が高いのと最近入手難なのが難点でもあるのですが、スジ掘りのガイドとしても有効ですので、一番細いこの2mm幅のものは持っていても損はないマスキングテープです。

Sto119.jpg

ようやくデカールも貼り終わりました。

Sto120JPG.jpg

デカールを充分乾かしている間にホイールなどの塗装を行います。
ホイールはゴールドで塗装するのですが、塗装の中で一番やっかいなのがこのゴールドではないかと思います。
塗料は樹脂に添加剤と溶剤を混ぜたベースに顔料が混ざっており、溶剤が揮発乾燥することにより顔料が定着するのですが、通常の色と異なりメタリック系の顔料は金属粉の光の反射によりその輝きを再現しています。ですので、筆塗りだとその粒子が表面に均等に定着しないために、所謂塗りムラの影響が大きく、そのために輝きが鈍くなってしまいます。美しくメタリック塗装をするためにはスプレー塗装をするしかないのですが、それでも表面に均等に粒子を定着させるためにはより一層の下地処理が必要となるのです。

Sto121.jpg

今回はホイールですので平面がないために実験的に三層塗装を行って見ました。それは一番隠ぺい力が高く、かつ表面が平準になるグロスブラックをベースに塗り、

Sto122.jpg

さらにゴールドを輝かせるためにスーパーシャインシルバーをスプレーし、

Sto123.jpg

最後にゴールドを薄めにスプレーして見ました。

Sto124.jpg

この塗装方法は正解で、下地となるシルバーのお陰でちゃんとメタリック感のあるゴールド塗装ができました。

次はいよいよ最終工程に移ります。

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コメント

マスキングテープってこんなに種類あるんですね。
私は金色は銀下地にイエロー系のクリヤーを重ねることが多いです。
アクリル塗料ほどじゃないですがラッカー系もやはり金属粒子の偏在が気になります。
このホイールに関してはラッカー系の方がリアルかもしれませんね。

  • 2012/01/09(月) 08:06:20 |
  • URL |
  • S氏 #-
  • [ 編集]

>Sさん
最近のメタリック系塗料は改善著しくて素晴らしいですよ。久しぶりに定番のMr.カラー8番のシルバーも使ってみたのですが昔とは別物になってました。

  • 2012/01/09(月) 12:05:34 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

不思議ですね!!
製作記6で見たときはグリーンが
明るすぎて違うように感じましたが
デカールが貼られたボディーは違和感なくぴったりの色ですね~

  • 2012/01/09(月) 21:16:01 |
  • URL |
  • わんこS木 #-
  • [ 編集]

>わんこS木さん
ライティングの問題もあるかと思います。グリーンは特に光りの影響が大きいと思います。

  • 2012/01/09(月) 22:20:13 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

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