走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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ストラトスの苦難1 ~水漏れ地獄~

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人間には何か「持ってるヒト」がいるようで、それは必ずしも幸運であったり、かけがえのない友人であったりと良いことだけでなく、生きていれば悪い巡り合わせも持ってしまう時があるのではと思います。
しかし、その時を単に運が悪かったと終わらせてしまわずに、何かしらの教訓なり経験なりを得ることができれば、それは単に不運というだけでなく、その先の人生において確実に他のヒトと異なる何かを持って生きることができるのではないでしょうか。
クルマに関しても同様で、私たちのような地獄クルマを相手にする生活を送っているヒトと、順当に国産車を乗り継ぎ、子供ができればファミリーカー、子供が大きくなれば1BOXとあくまで生活の道具としてクルマと関わっているヒトと比較して見ると、前者のほうがクルマを通じて得ることのできる経験は、その良いことも悪いことも格段に多く、それらが人生を豊かにしてくれると信じているのですが、それでも一人のオーナーが一台の愛車に味わったここまでの艱難辛苦は聞いたことがありませんでした。

これから皆さんにご紹介するお話は以前にご紹介したC.A.E.ストラトスのその後のストーリーです。これまでのストーリーをお読みになっていない方はまず、これからのストーリーの前編とも言えますので、まずはお読みいただいてからこれからのお話を読み進めていただければと思います。

第一話:「ストラトス哀歌」
第二話:「ストラトス憂歌」
第三話:「ストラトス賛歌」
第四話:「ストラトス追補」

こうして流浪と艱難辛苦の末に主治医のクイック・トレーディングにやってきたこのC.A.E ストラトスでしたが、ようやくエンジン不調からも解放され、オーナーのS氏との蜜月がやって来るハズだったのですが、実際はそう簡単なものではありませんでした。
実は以前から問題を起こしていたラジエーターからの液漏れに悩まされていたのです。このラジエーターは過去に持ち込んだメンテナンスガレージにお願いしてワンオフで製作されたものであり、1年前に一度液漏れを起こして保証により交換されていたものでした。
ラジエーターの液漏れはホースからによるものと本体からによるものとに二分されます。ホースから漏れる場合はホースとクランプを交換すれば解決するのですが、ラジエーター本体の場合はその原因を特定して対策を講じておかなければ、今回の例のようにまた同じことの繰り返しになってしまいます。一般的な量産車の場合は、ラジエーターが経年劣化で腐食して漏れるケースがその殆どで、選択肢は純正の新品に交換するかアフターパーツのアルミ製などのものに交換すれば解決するのですが、今回のようなワンオフによる製作品の場合、しかも交換して1年で漏れを起こしたとなると、その原因は経年劣化による腐食ではなく製造上の問題か構造上の問題があると考えるのが普通です。しかし、実際は直面した問題に対する技術的なアプローチでは解決できない、コストを負う側と利益を得る側というお互いの立場による厄介な要素が絡んで解決を複雑にしてしまっていました。

S氏は当初にこのラジエーターを施工したメンテナンスガレージに再度相談することにしました。しかし、一度保証で交換しているという理由でその原因を究明することなしに、交渉は決裂してしまいます。本来であれば誰がそのコストを負うのかは原因を究明してからのハナシであるべきなのですが、ここでも再び以前と同じことの繰り返しとなってしまったのです。
仕方なくS氏は自力で原因を究明することにしたのですが、ラジエーターを水に沈めてラジエーター内にエアを充填すると案の定、2箇所から漏れていることが判明しました。この作業はそれほど手間のかかるものではありませんので、本来ならば製作したラジエーター屋とメンテナンスガレージが行うべき作業でしたが、S氏はすでにこのメンテナンスガレージとは関わりあう気力もなくなっていました。

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改めてラジエーター屋でチェックをしてもらったところ、おそらく原因は溶接不良で「簾」ができてしまったのが原因だろうということでした。しかし、S氏は原因がそれだけではないとの思いがありました。それはこのクルマの構造上の問題で、ラジエーターがリジットマウントであったことでした。通常の量産車の場合はモノコックのボディにフロントはメンバーで横方向の補強を行い、さらにその上に油脂封入ゴムやエストラマーなどでラジエーターに捩れや振動が伝わらないように取り付けているのですが、リジットマウントということは所謂「直付け」で、しかもこのラジエーターは横方向の補強のためのメンバーの役割も果たしていたのです。このためにラジエーター本体が走行中に捩られ、通常の製作方法で造られたラジエーターはどんなに溶接を上手に行ってもフレームの継ぎ目が剥れてしまい、液漏れを起こすのではと考えたのです。

StoA001.jpg

S氏はラジエーターの修復に加えて、フレームの補強とラジエーターをマウントする際の緩衝材も併せて追加することとしました。

StoA002.jpg
改良後のラジエーター。横方向の補強バーが追加されています。

StoA003.jpg
ラジエーターのマウント部にも緩衝ゴムを追加し、振動を吸収しています。

こうしてラジエーター本体も真鋳製で再製作し、ようやく液漏れのないラジエーターが出来上がりました。しかし、ここに至るまでクイック・トレーディングからクルマが戻ってから半年が経過してしまっていました。
それでもようやく普通に乗れるようになったC.A.E ストラトスにS氏は満足していました。手に入れてからというものここまで問題を解決して来たのですからその感慨もひとしおだったことでしょう。

ようやく手許に戻ってきた愛車を駐車場に駐め、S氏は本当に久しぶりに愛車とドライブに出かけることにします。そしてS氏を更なる悲劇が襲うことになるのです。

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テーマ:イタリア車 - ジャンル:車・バイク

コメント

模型製作がおわらないうちに始まるとは予想外でした。
ちなみに現在メインPCがいかれてサブのノートでこれを書いてます。
正月早々メールすら読めませんorz。

  • 2012/01/03(火) 11:50:23 |
  • URL |
  • S氏 #-
  • [ 編集]

>Sさん
模型の記事ばかりだとプラモブログになっちゃいますからね(笑)
でも、考えてみたらストラトス一色になってしまうそうで・・・(苦笑)

  • 2012/01/03(火) 12:31:02 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

う~む
思わず添付写真に510さんのごつい
指先にピンセットが写りこんでいるのを探してしまいました!!
これからの展開を思うと笑えないのですが・・・

  • 2012/01/03(火) 13:54:15 |
  • URL |
  • わんこS木 #-
  • [ 編集]

>わんこS木さん
今度写真に加工しときましょうか(笑)
ご存知の方も多いと思いますが、バックサイドストーリーも含めてお知らせして行きますのでご期待ください。

  • 2012/01/03(火) 14:06:22 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

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