走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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いざサーキットへ(後編)

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Sタイヤがそのパフォーマンスを発揮し、ガンガン攻め始めた相棒に対して、私はといえばピレリP-Zeroを履いてはいますが、すでにタイヤはタレはじめブレーキを残しながらコーナーに侵入することなどできなくなってしまっています。
殆ど1本しかない走行ラインをスローイン・ファストアウトで走るしかすべがありません。幸い馬力はあるので、短いストレートでプジョー106を離し、コーナーの入口で詰められるという繰り返しになってきました。一方彼はといえば・・・

「こらこら!ルノークリオV6とバトルしとるでぇ~」

相手はミッドシップエンジンの半分レースカーのようなクルマです。もうどーにでもなれってもんです。
黒いアルファ164QVは、後ろで私がそんな心配をしているのを全く知らず、目の前のシルバーのルノークリオV6を追い詰めて行きます。
でも私たちが走っているのはレースではなく走行会ですから、無理なオーバーテイクは禁止です。また遅い車は安全に進路を譲るのがマナーです。那須サーキットはショートコースですから安全にオーバーテイクできる場所はホームストレートくらいしかありません。もし前の2台がからんだとしても、とばっちりはゴメンでしたので、私は少し距離をおいて見守るしかありませんでした。
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黒いアルファ164QVはそのSタイヤのグリップ力にモノを言わせ、積極的にコーナーでも距離を詰めて行きます。当然コーナー手前ではフルブレーキですが、そのたびにタイヤスモークなのかブレーキの加熱なのか前輪のタイヤハウスから白煙が上がっています。走行時間もほぼ終わりに差し掛かったころ、ついに最終コーナー手前で前方を走るルノークリオV6がたまりかねてスピンしてしまいました。ミッドシップ故のデリケートなハンドリングが後方から執拗に迫る黒い塊に乱されてしまったのでしょうか?
かくして午前中の走行枠は終了しました。私はといえば自分の走りどころではありません。変な汗だけをかいた不本意な走行でした。

パドックに戻ると、ルノークリオV6のドライバーさんが私たちに近づいて来ました。
きっと怒ってるだろうな~と思い、謝ろうと立ち上がったとき・・・

「いやぁ~、アルファ164ってこんなに速いんですかぁ。バックミラーに黒い影が映ってちっとも離れないんであせってスピンしちゃいました。びっくりしたでしょ~。すいませんでした。」

嗚呼。何てイイ人なんでしょう。
一方、彼はと言えば挨拶もそこそこに運転席で何やらゴソゴソやってます。
そして私に声をかけて来ました。

「ねぇ。ボンネットが開かないんだけど手伝ってくれない?」

何と、激しい走りのせいで車体が歪んでボンネットが開かなくなってしまったのです。
タイヤの焦げる臭いと、ブレーキパッドの焼けた臭いが立ち込める彼のクルマのボンネットを二人でやっと開け、吹き上げたパワステオイルをウェスで拭いながら彼が私に放った言葉は・・・

「ところで走行会が終了したらコースを反対周りで走らせてくれないかなぁ。そうすれば歪みは元に戻るんじゃないかと思うんだけど・・・」


この男はひょっとしたら遅れてきたF1パイロットかも知れません。

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テーマ:サーキット走行 - ジャンル:車・バイク

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