走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ストール地獄

Thema110904.jpg

数あるトラブルの中で一番始末に終えないのが再現性のないトラブルではないかと思います。
特にイタリア車に多いのがこのテのトラブルで、全くウンともスンとも言わなかったクルマが次の日にはナニゴトもなかったように普通に動いたり、整備工場に整備を依頼するとそのトラブルが全く出現しないために原因が究明できないといったものは、仮に復旧したとしてもそれは問題が解決したワケではありませんので、またいつ起こるかも知れず、精神衛生上も実に宜しくないトラブルです。

私のThemaに起こったトラブルも最初は再現性のないものでした。症状としては突然のエンジンストールで、最初は単なるクラッチミートの失敗によるエンストかと思った位です。なぜならキーをひねるとすぐに再度始動することができたからで、その後はフツーに走っていましたのでしばらくは忘れていたのですが、それはだんだんと頻発するようになって来ました。しかし相変わらず再始動するとナニゴトもなく走ることができるのです。
そしてタチの悪いことに主治医のもとでは全くその症状が出ないために、まずは自分でその原因を突き止めなければなりませんでした。とは言っても、できることは現象面からその規則性を発見することだけで、どのような状況でエンジンストールが起こるのかを書き留めることから始めました。

まずエンジン回転が2000rpm以上の時にはエンジンストールは起こらないことが分かりました。つまりアクセルオンで走っているときには起こらないのです。それはアイドリング状態のときのみで水温の高低による影響はなく、エンジンが温まってもストールする頻度に変化はありませんでした。
そうこうしているうちに一つの規則性が見えて来ました。それはウインカーを出すとエンジンが止まるというもので、特に左折時には必ずといって良いほどストールするようになって来ました。もちろん再度キーをひねると再始動するのは相変わらずで、路上で立ち往生することはなかったのですが、ウインカーを出さないワケには行かず、曲がるときにはエンジン再始動の準備?をして曲がらなければならない状態でした。

こうなると様子を見て…という観察段階は限界となり、再度主治医のクイック・トレーディングに相談をすることにしたのですが、エンジン不調に関連する点火系、燃料系、制御系コンピューター等とウインカーとの電気的な関連性がないためににわかには信じてはもらえませんでした(泣)。私自身も理論的には関係のないことは分かっているのですが、確かに現実はウインカーを出すとエンジン回転が不安定になりドロップしてしまうので、「そんなバカな…」と笑われてもそう主張するしかありませんでした。しかも、それはいつも発生するというワケではないことがさらに状況の共有を困難にしていました。
しかし、ようやく主治医の近所でその現象が頻発するようになりました。これはチャンス!(笑)とすぐに主治医のところに駆けつけ、恐る恐る主治医の目の前でウインカーを出すと…、エンジンがストールしました。
主治医も自身で試したのですが、やはりウインカーを出すとエンジンがストールします。
「ほらぁ」と胸を張って見たところで原因が分かるワケではありません(爆)ので、主治医に暫くクルマを預けることにしたのですが、このエンジンストールは様々な原因がからみ合った、さながら生活習慣病のような複合要因によるものだったのです。

製造から年数が経過したイタリア車、その製造が80年代から90年代前半の場合は、トラブルの原因が単なる経年劣化によるものに加えて、そもそもの部品の品質と製造品質の問題からトラブルシューティングを複雑なものにしています。つまり、劣悪な品質の部品をいい加減に組み付けて完成させたことが、年数を経ることにより他の部分にも影響を与えて二次、三次のトラブルを引き起こすことがあるのです。
従って単にそのトラブルの主原因を突き止めて治療したとしても症状がスッキリ改善しないという、まるで中高年の健康管理のような状態となるのです。

そのことを良く分かっている主治医はいきなり主原因にアプローチはしませんでした。確かにサービスマニュアルの配線図を見てもウインカーとエンジンには何の関連もないために、現物の配線を辿ってチェックして行くしかなかったのですが、そもそもアイドリングのハンチングには他の要因もあることが分かっていましたので、ウインカーを出していない状態でまずはアイドリングを安定させることに主眼を置いたメンテナンスから始めました。

IdlingSwitch.jpg

まず疑われたのはアイドリングスイッチで、アイドリングが安定しない場合は最初にアプローチする部分と言えます。これはスロットルポジションセンサーと呼ばれるユニットで、アイドリングスイッチはアイドリング制御のトリガーとなっています。スロットル全閉時にスロットルポジションセンサーがスロットル全閉を検出しないと、アイドリング制御に入らずアイドリングが一定しません。逆にスロットルをわずかに開いているのに、スロットル全閉と判断するとアイドリング回転数まで引き下げようとするため、エンジン回転が小刻みに上がったり下がったり(ハンチング)することになります。
幸いなことに中古パーツを入手できましたので、導通を確認して取りかえることにしました。もちろんこうしたパーツは新品に交換することが一番なのは言うまでもありませんが、入手難であるために程度の良い中古パーツの存在は本当に有難いことです。

ご承知のように、まだまだ走ることのできるクルマが廃車となって行くのは、実はこうした消耗品以外の部品の欠品によるもので、事故やエンジンブローなどの費用対効果を考えて断念されたケースよりも、些細な部品が欠品で入手できない(入手する努力を放棄した)場合が圧倒的に多いのです。

ThemaO2.jpg

もちろんアイドリングスイッチを交換したからと言って問題が解決したワケではありませんでした。そして次に疑われたのがO2センサーです。
O2センサーは燃焼後に残った酸素の量を計測するもので、それによりエンジンの燃焼状態をモニターしています。
通常はエキゾーストマニフォールドの直後に取り付けられており、触媒を通して浄化される前のシリンダーがら排出された直後の排気をモニターするものです。
この排気中の残留酸素濃度を計測することにより空気の量に対するガソリン濃度の高低が分かるのですが、最も燃焼効率の良いガソリン濃度である理論空燃費(ガソリン:空気=1:15)を維持するために、このセンサーからの情報で、排気に酸素が残っている場合はガソリンを追加し、酸素が少ない場合はガソリンを減らしたりしているのです。しかし、このO2センサーはその取りつけ位置から排気熱に晒されるために経年劣化が避けられない部品です。センサーの感度が悪くなると正しくガソリンの濃度調整が行われなくなるために、アイドリング不調の原因となることが考えられました。

街乗りだけでエンジンを高回転まで廻さないクルマと、ちゃんとエンジンを高回転まで廻しているクルマでエンジンの調子が異なるのはこのO2センサーも影響しています。高回転までエンジンを廻すと排気圧が上がり、センサー表面の汚れを吹き飛ばす効果もあるようで、それは燃費の向上にも繋がっているのです。
私の場合はアクセルオンでのエンジン高回転時にはストールが起こらなかったことからも、このO2センサーも主犯ではないにせよ充分従犯の可能性がありました。

流石にこれは中古パーツではなく新品を手配することにしましたが、純正部品の番号で部品をオーダーするとどういうワケかコネクターの形状が異なったものが届いてしまい装着することができません。仕方がないのでネットで汎用品を購入することにしたのですが、O2センサーはそのコネクター形状にさえ気をつければ汎用品で充分だと思います。

こうしてあたかも組織犯罪の撲滅捜査のように従犯を順番に逮捕して行きながら、エンジンストールの原因となっている組織壊滅に向けて主犯を追い詰めて行くことにしたのですが、相変わらず主犯は犯行を繰り返しています。しかし、組織の構成員は確実に減っていますので組織壊滅は時間の問題と思われたのですが、それにはまだまだ捜査が必要でした。

クリック↓お願いします!

にほんブログ村 車ブログ アルファロメオへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

テーマ:イタリア車 - ジャンル:車・バイク

コメント

私もFD RX-7に乗ってったころ、再現性の低いアイドリング放棄病に悩まされました。
長距離走行時の停車時に起こりやすく、特に渋滞や信号待ちで起き易かったので
「あんなクルマに乗っててエンストかよ」と思われるのが癪でした。
結局原因究明できずに手放しましたが・・・。
なのでテーマの場合原因がなんだったのか非常に気になります。電圧ノイズ?かな。

  • 2011/09/05(月) 09:56:12 |
  • URL |
  • S氏 #-
  • [ 編集]

推理小説みたいですね。
ウィンカースイッチかリレー、コネクターの接点がいかれていてる
          ↓
ウィンカーを出すとそこが抵抗になって電圧が下がる。
          ↓
エンジンに電気が十分供給されずストール?

てなことを考えてみましたが、ちょっとハズレっぽいですね。
原因が何か人ごとなので楽しみです(笑)

早く完結編を読みたいです。




  • 2011/09/05(月) 10:37:28 |
  • URL |
  • なごやまる #-
  • [ 編集]

>Sさん
確かにストールは周囲から見ると単なるクラッチミートの失敗にしか見えませんよね(苦笑)
幸い、イタ車の場合はドライバーの腕ではなくクルマがボロいと思われるのですが、それもナンだか悔しいです・・・(泣)

  • 2011/09/05(月) 20:47:23 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

>なごやまるさん
事件簿っぽく仕上げてみました(笑)
人ごとだと思っているかも知れませんが、明日は我が身ですよ。。。

  • 2011/09/05(月) 20:49:21 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

はじめまして。
いつも楽しく拝見させていただいています。
155TS8Vを16年乗っていますが、私も時々発生する原因不明のストールにずっと悩まされてきました。
一時は155を手放すことも考えたのですが、なかなか踏み切れなくて・・・。
それがこの夏、ついに解決!信号待ちのアイドリング時やコーナリング時もストールの心配もなく、とても喜んでおります。
でも、なんだか淋しい気持ちも・・・変ですね。

>burumanさん
始めまして。ご愛読いただきありがとうございます。
不思議なもので、それがトラブルであっても永年付き合っていると愛車のクセのような気になるものですね。
もちろん完治するのが一番なんですが、ナンだか自分だけのものじゃなくなるような気持ちになってしまうのは変態?の証なのかも知れませんね。

  • 2011/09/05(月) 22:32:31 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ig510190.blog83.fc2.com/tb.php/794-69ea981d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。