走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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絶滅危惧種の魅力

歳がバレてしまいますが、私が免許を取った時代はホットハッチと呼ばれるスポーティなハッチバック車全盛の時代でした。
憧れていたのはアウトビアンキA112ABARTHであったり、FIAT RITMO 130TC ABARTHなどのイタリア車だったのですが、もちろんそれは単なる憧れでしかなく、現実的な選択肢は国産の、しかも中古のハッチバック車でした。
友人の裕福な御曹司はゴルフGTIなどに平気で乗っていたのに対して、私のような庶民は国産車でもその中古を狙うしかなかったのですが、幸いなことに当時は殆どの国産メーカーがハッチバックモデルを販売しており、そのラインアップの中には必ずと言ってよいほど、スポーティグレードが設定されていたものです。
トヨタだとスターレットやカローラⅡ、日産だと先日ご紹介したパルサーなどがその代表格で、ホンダのシビックを始めとし、大ヒットしたマツダのファミリアも女子大生に人気がありました。渋いところではいすゞのジェミニ、そして三菱のミラージュなど、まさに「選り採り見採り」という状況で、私と同年代の方はこうした国産ハッチバック車で車歴をスタートした方も多いのではないでしょうか。

しかし時代は流れ、最近はこうしたハッチバック車は軽自動車には見られるものの、それ以外のモデルでは殆ど絶滅してしまいました。どうしてもエントリーモデルと見られがちなボディ形式ではありますが、本来は実用的で使い勝手が良くこれ一台で何でもこなすことのできるボディ形式だと思います。
ヨーロッパではこの実用性からハッチバック形式は人気が衰えることはありません。むしろ以前から究極の実用車は5ドアハッチバックと思われており、セダン並みの居住性に加えていざとなるとリアシートを倒し、リアハッチを開けると広大なラゲッジスペースが出来るために、本来ならばアッパーミドルクラスであるEセグメントに属するモデルにも5ドアハッチバックの設定があるくらいです。

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本日ご紹介するのは、そのヨーロッパで根強い人気のあるハッチバックモデルの中でも最もコンパクトな部類に属する、プジョー106です。

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ライオンのエンブレムで有名なPEUGEOT社は1882年(明治15年!)にアルマン・プジョーにより設立されたヨーロッパの自動車メーカーの中でも老舗中の老舗です。この会社はもともとが製鉄会社であったために様々な金属加工が得意でした。ですので自動車のみならず、自転車、モーターサイクルといった二輪車に加えて、変わったところではペッパーミル(胡椒挽き)なんてものも製造している企業です。1974年に経営不振だったシトロエンを吸収合併し、さらに1979年にはクライスラー UK(旧ルーツ・グループ)及びシムカを傘下に収め、ついには国営企業であったルノー公団を抜いてフランス最大の自動車メーカーとなりました。

フランスの自動車メーカーに限らず、ヨーロッパの自動車メーカーにとって小型車のセグメントはとても重要なマーケットで、各社がその独自性と製品力で鎬を削っています。特にフランスとイタリアはその戦いも熾烈で、小型車=低価格車であっても、単に価格勝負ではなくその性能に加えてデザインや独自性といった要素も重要で、まさに国を挙げての戦いと言ってよい様相を呈しています。
そんな中で1991年に発表されたプジョー106はバランスの取れたエクステリアデザインと必要にして充分な室内に加えて、ホットハッチと呼べる小気味良い走行フィールのため、今尚根強い人気のあるモデルです。
本国では3ドア、5ドアの二種類のボディ形式に、1,000cc、1,100cc、1,300cc、1,400cc、1,500ccディーゼル、更に1,400ccのインジェクション仕様まで多くのエンジンバリエーションを持ち、後に加えられた1,600ccのDOHC16バルブエンジンを搭載したトップグレードのS16が日本に正式に輸入されました。

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この個体はそのS16なのですが、更に日本におけるフランス車のスペシャリストであるSiFoが手を入れたコンプリートモデルです。

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もともとこのクルマは私の以前の勤務先の上司が購入したものです。この方とは20年来のお付き合いなのですが、自転車からヨットまで実に多趣味な方で、クルマ好きなこともあり当初から私とハナシが合いました。奥様も学生時代に510ブルーバード(それもSSS)を新車で購入し乗り回していたという猛者で、ATは嫌いと豪語するほどのクルマ好きで、子育てが一段落して好きなクルマに乗りたいと考え始めていたときに私と知り合ったというワケです。
そんなご夫婦から相談を受けて私が最初にご紹介したクルマはFIAT PANDAでした。当初から興味があったというFIAT PANDAを新車で購入し、主に奥様のアシとして活躍していたのですが、もう少し走行性能を上げたい…というご希望を伺い、次にご紹介したのがこのプジョー106だったのです。
当初はフツーにディーラーからプジョー106を購入するようご紹介するつもりだったのですが、それでは面白くありません。そこで、目をつけたのがこのSiFo-Specialで、Sifoが手がけたスペシャルパーツに加えて厳選したアフターパーツを組み込んだコンプリートモデルは実に魅力的で、こんなプジョー106もあるんですが…とご紹介した途端に気に入られ購入となった個体です。

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ノーマルのS16もボディが強化され充分スポーティなのですが、SiFoはそれでも不満だったようで、フロントにはオリジナルのタワーバーが装備されています。足回りも同時に強化され、スタビライザーは大径のものに交換されています。一方でバネ下重量を軽減するためにSiFoが特別にオーダーしたというブロンズの軽量ホイールは単に機能的であるだけでなく、ブルーのボディカラーに実にマッチしています。

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マフラーは定番のDevilのエンドが装備されているのはマニアの心を擽るドレスアップです。ただ、アイドリングで野太い音がするためにこのマフラーは好き嫌いが分かれるかも知れません。

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コクピットは基本的にオリジナルですが、ABCペダルはアルミ製に交換されています。ここまではSiFo-Specialの標準モディファイ項目なのですが、さらにオーナーはトラベルの長いシフトフィールを改善すべく、クイックシフトを追加していました。
SiFoではこれらの特別装備をアフターパーツとして販売するのが主で、コンプリートモデルは数少なく、これは希少車と言えるのですが、加えてそのメンテナンスの全てをSiFoで受けてきた個体ともなると、このクルマが唯一かも知れません。

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シートはレザーとアルカンタラのコンビで、その座り心地は一度座ると病みつきになるでしょう。そこにはイスに手を抜かないフランス車の伝統が生きています。

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ドライビングフィールは例えるなら軽戦闘機で、特にワインディングでは2000ccクラスのスポーツカーと互角に勝負できる…と前オーナーは喜んでいました。この辺りが前オーナーの美学で、彼自身は大排気量のスポーツカーでの最高速バトルなぞには全く興味がなく、何の変哲もないセダンでスポーツカーを追い回す…とか、排気量の小さなクルマで大排気量のクルマを峠で千切る…などという屈折した勝負が大好きな方でした(爆)
実際にこのSiFo-Specialは箱根で良い勝負を何度もしたそうで、彼のような大のオトナに峠でバトルをする気にさせる数少ないクルマでした。

そんな彼がこのクルマを手放す決断をしたのは「もうトシだから…」とのことですが、一方で後にSiFoを通じて並行輸入したルノー・エスパス!は相変わらず活躍しているそうですので、単に乗る機会が減ったからというのが真相でしょう。

現在このクルマはALFA DEPOTの坂野社長の許にあり、次の「好き者」のオーナーを待っています。
興味がある方は問い合わせてみてください。

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テーマ:中古車 - ジャンル:車・バイク

コメント

106S16、ホントにいいクルマですねー
自分もしばらく修理の代車として(!)借りて乗っていたことがありますが、
乗ってみてわかる良さが満載のホットハッチです。手放すオーナーがあまり
おらず相場も比較的高めときいたことがありますが、それも納得と思わせる
ほどでした。また同じジャンルではルノークリオRSも良かったです。

当時あまりに感激してブログ記事にしたのを思い出しました 笑

  • 2010/05/27(木) 13:29:12 |
  • URL |
  • chifurinn #UwkW36/E
  • [ 編集]

>chifurinnさん
免許を取ってすぐとか若いときにこうしたホットハッチに乗ったヒトは本当に幸せだと思います。その後のクルマ観が確実に変わること請け合いです。そして年を重ねた後に改めて乗るとこれまた新鮮なんですよね。特にハイパワー車ばかり乗り継いだヒトにオススメしたいです。

よさげな車ですねぇ

いつかこういうホットハッチを手に入れてボーイズレーサー(オジサンズレーサー?)仕様にして峠をかっ飛んでみたいです。

  • 2010/05/28(金) 18:01:11 |
  • URL |
  • なごやまる #-
  • [ 編集]

>なごやまるさん
ボーイズレーサーではなくアダルトレーサーですよね。クリオウイリアムズやこの106なんかはコドモじゃ分からないでしょう(苦笑)

このクルマは510様のお知り合いのクルマでしたか・・・。

最近エアコンのないシビックは厳しくなってきたので、街でもサーキットでもちょっと走れるエアコンの付いた車に買い替えたいと思って、偶然見てました(笑)

この色で内装がファブリックだったら最高ですね!

  • 2010/05/29(土) 10:01:41 |
  • URL |
  • masaking #-
  • [ 編集]

>masakingさん
どーです?サスを固めればそこそこいけると思いますよ(笑)
内装はどーせバケットに換えるんでしょ?

  • 2010/05/29(土) 12:09:06 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

呼んだ?

プジョーと言えばこ~んずですから(笑)
106S16・・・
分かる人にはメチャクチャ面白いクルマですよね、でも慣れないと205と同様に怖いクルマでもあります。
FFなのに簡単にスピン出来るクルマは少ないですから(笑)

>masakingさん

お勧めの1台ですよ(爆)

  • 2010/05/29(土) 21:27:53 |
  • URL |
  • こ~んず #JalddpaA
  • [ 編集]

>こ~んずさん
久しぶりですね。お元気なんでしょうか?さくらんぼ通信楽しみにしていますので頑張ってくださいね(笑)
>masakingさん
逝っちゃいましょう(爆)

遅すぎた!

いいですね-。しかし、1年以上たってから気がついたので、遅すぎましたね。ちなみに、おいくらだったのでしょうか。

>tsu-ka-さん
コメントありがとうございます。
売れてしまったクルマですのでお値段は差し控えさせていただきますが、爆安でしたよ(笑)
残念でしたね。

  • 2011/12/04(日) 21:41:36 |
  • URL |
  • 510190 #-
  • [ 編集]

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