走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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デザインの検証

とても書斎と呼べるような場所ではありませんが、幸いなことに私には趣味のために使える部屋があります。そこにはこうしてブログを書いているPCデスクや模型を作るスペースに加えて、ミニチュアカーを収納する棚や本棚があり、その本棚の殆どのスペースがクルマ関係の雑誌や書籍で占められています。
元来が物を捨てられない性格のため、昔は自動車雑誌の量が増える一方であったのですが、何度かの引越しの際に私の趣味関係の荷物だけが毎回増えて行き、ついにトラック一台分になってしまったのを機に、大減量作戦を決行し雑誌を随分と減らしたのですが、それでも最近はまた溜まる一方になってしまいました。
しかもこうした本はすでに本棚に収納できなくなっており、その本棚の前に縦に平積みしているために本棚の雑誌を見ることができず、平積みの底の本も何があるか分からないという状態で、確かあったはず…と本を捜すのがとてもタイヘンなことになっています。
それでも何かの調べ物をしようとその本のジャングルに分け入ると、目指す本以外にも思わぬものが見つかるのでそれはそれで楽しいのですが、そろそろまた整理をしなければと思っています(苦笑)

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そんな調べ物の最中に見つけたちょっと珍しい雑誌をご紹介しましょう。
それはAuto & Designという雑誌で、その題名の通り自動車のデザインを中心に編集された専門雑誌です。日本ではCar Styling誌が同じコンセプトの雑誌で有名なのですが、決して定期購読していたワケではなく、手許にあるのはこの1990年9月のものだけなのです。
確かどこかの古本市で見かけて買ったような記憶があるだけで、今となってはどういう経緯でこの雑誌を入手したのかは定かではありませんが、なぜこの20年近く前の雑誌が捨てられずに一冊だけ手許に残されたのかはこの雑誌を開いて見るとすぐに分かりました。

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それはアルファ164の記事で、この雑誌の発売された1990年からするとアルファ164の発表から3年が経っていますが、どうやらQuadrifoglioの発表を機に企画された記事のようです。
幸いなことにイタリア語に加えて英語併記の記事ですので写真だけでなくその内容もかろうじて読むことができます。

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最大のポイントは当時のアルファ・ロメオのCentro Stilleチーフデザイナーであったワルター・デ・シルバ氏(アルファ164のデザイン段階ではその前任者であるエルマーノ・クレッソーニ氏が担当)とエンリコ・フミア氏の対談で、1990年当時すでにアルファ164の成功(この記事によるとすでに110,000台が生産されたと記載されています)を確認していた両氏が語るその成功の要因とこれからのデザイン論は面白く、大変興味深い記事です。

デ・シルバ氏はこの記事の中で、「アルファ164はデザインにおけるアルファ・ロメオのカルチャーイメージを再生させてくれた」と絶賛し、そのシャープやイメージはCentro Stileにおけるアルファ・ロメオのデザインにも多大な影響を与えることになったと述べています。

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事実、アルファ33のリスタイリングにはアルファ164の影響が大きく反映され、それは「164効果」と呼ばれ以降のアルファ・ロメオのデザインに多くの影響を与えるであろうと予測し、その中にはアルファ75の後継モデル(アルファ155)も含まれるであろうと述べています。
またエンリコ・フミア氏も、「アルファ164のフロントエンドの処理は今後のアルファ・ロメオのスタイリングに大きく影響するであろう」と述べています。それは恐らくボンネットエンドの鉄板を刳り貫いてアルファ・ロメオのスクデット(盾)を表現する処理のことで、それはこれまでは技術的に不可能な処理でした。

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一方でエンリコ・フミア氏は将来のことに関しても、

「アルファ・ロメオとピニンファリーナは私たちが過去にお互いに与え合ってきたものと同様に、これから将来に何を与え合うことができるかを考えなければならない」
「言い換えればアルファ164のコンセプトはもっと発展され、メルセデスやBMWのような強いユニフォームレンジを形成すべきである」


と述べています。このことは彼がかねてから提唱していた「ファミリーフェイス」と呼ぶ強いブランドアイデンティティを形成することと共通しています。
そして彼はアルファ・ロメオの新しいファミリーフェイスをアルファ164で成功させたこのグリルデザインを用いて、メルセデス・ベンツやBMWのような全モデルに共通するデザイン・アイコンに発展させることを主張しています。

この記事の内容は本当に面白く、図らずも読み入ってしまったのですが、こうしたデザイン論は後になって改めて読み返してみると、その提言どおりになったこと、全く異なった結果となったことなどその結末は様々ではあるものの、中にはドキっとする展望もあり本当に面白いものがあります。
この記事の中で両氏が盛り上がっていたアルファ・ロメオのデザイン・アイコン論は確かにアルファ155以降のモデルに影響を与え、それまで各モデルでまちまちであったアルファ・ロメオのスクデット(盾)の存在がより強くなって行ったように思います。

新しいQuadrifoglioについてもカラーページで紹介されていますが、一般の自動車雑誌の紹介とは異なり、デザインの側面からの記事はなかなか面白く読むことができます。

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こうしたデザインに関する雑誌は最新号もさることながら、過去のバックナンバーを読むのが意外に面白いことを発見しました。例えば、このアルファ164が掲載されている1990年9月号の巻頭特集は、BMWの8シリーズのデザインヒストリーですし、それ以外でもVOLVOの4シリーズやRENAULT CLIOなどその時代に発表された時代を象徴するクルマのデザイン論が掲載されているのですが、その後のデザインの変遷を知った上で改めて読み返すことにより、デザインの面白さを再発見することができます。

皆さんも古本屋でこうした雑誌を発掘して見てはいかがでしょうか?

クリック↓お願いします!
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テーマ:AlfaRomeo - ジャンル:車・バイク

コメント

わたしも古い雑誌をよく買いますよ。
某offで¥100くらいなのでついつい何冊も。
イイお客さんです(笑)


  • 2010/03/09(火) 12:41:38 |
  • URL |
  • フルヤン #-
  • [ 編集]

>フルヤンさん
雑誌は基本的に増刷は有り得ませんから後になって手に入れようとすると古本しかないんですよね。
最近は合冊のようなカタチで過去の記事を集めたものも出るようになりましたが、その時代を感じるためには広告も含めて雑誌全体を見るのが好きです。

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