走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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スミ入れの功罪

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ミニチュアモデルが好きな方は、大きく二種類に分かれると思います。一つは完成品としてミニチュアモデルを集める方で、どちらかというとコレクターと呼ばれる人種です。傾向としてはメイクスであったりカテゴリーであったり何かしらのテーマをもってコレクションされている方が多いのではと思います。例えばフェラーリのF-1を中心にコレクションされている方などがその好例でしょう。
またもう一方は自ら作る方で、それがプラスチックモデルであれレジンキットであれ、自らの手で作ることを趣味としている方なのですが、私のようにその両方というのは珍しいのかも知れません。

おおよそコレクターと呼ばれる皆さんは、あまりミニチュアモデルに手を加えるということをせずに、その製品本来の出来上がりを楽しまれているように思います。以前お会いしたコレクターの方は、完成品のミニチュアに付属しているデカールすら貼らずにそのままにしていると仰っていました。最初は再販することを考えてのことか・・・と思ったのですが、さらに聞けば、「面倒くさい」というのが本音で、笑いながら、「だから完成品を買うんじゃないですか」と言われてしまいました(苦笑)
私もその気持ちは良く分かります。私の中ではコレクションするものと自分で作るものは完全に分かれており、それは自分の好きな車種だから・・・という基準とは少し違うような気がします。

最近はAccess Awardの記念品や頼まれ物などで、完成品のミニチュアモデルに追加加工をする機会が多いのですが、本来は完成品ですので、その完成品としての状態を楽しむのが王道で、別にそれ以上手を加える必要はないのかも知れませんが、記念品などは追加で手を加えることによりこの世に一台のモデルになるワケですから、意味があるとすれば、それを喜んでいただけるということに尽きるのではと思います。ですので、自分のためであれば私自身は完成品のミニチュアモデルには手を加えることはしません。

完成品のミニチュアモデルに加える追加加工で最も一般的なものがスミ入れと呼ばれる塗装で、プラスチックモデルのフィニッシュの技法としては結構古くからあるものですが、最近はガンダムなどのプラモデルや完成品などで多用されているために、随分と一般的になったのではと思います。
スミ入れの目的は大きく二種類あり、まずはハイライティングと呼ばれるモールドの窪みに濃い色を差し、陰影をつけることによりより立体的に見せるものです。そしてもう一つが別パネルであることを強調するために、モールドのスジ堀りに沿って濃い色を流し込む塗装で、私が最初にこの手法を見たのは確か飛行機のモデルだったと思います。ジェット機のジュラルミン地を再現したシルバー塗装は、ともすれば単調になってしまうところを、パネルのスジ堀りにそって黒色を流し込んでやることにより一転して精密に見えることに感激した覚えがあります。

この技法はクルマにも使うことができ、本来は別パネルであるはずの、ボンネット、ドア、トランクなどのスジ堀りに黒色を流し込んでやることにより強調することができます。
その方法は毛細管現象を利用してモールドされた溝に薄めた塗料を流し込んでやるのですが、これまたそのコツを文章で書くのは難しく、何度か失敗しながらコツを掴んでいくしか方法はないと思います。
ポイントは塗料の濃度で、濃すぎると流れず、薄すぎると色がつかないのですが、1/64などの小さなモデルの場合は、そのモールドがダルなためにうまく流れ込んでくれません。また、流れ込む先は必ずしもスミ入れをしたいパネルラインだけでなく、ボディのプレスラインなどの余計な部分にも流れ込んでしまいます。
今までは余計な部分に流れ込んでしまったスミを、シンナーで濡らした綿棒やツマ楊枝の先で消していたのですが、今回はその余計な部分に塗料を流し込まないために最初から養生をしてみることにしました。

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これはマスキングゾルという模型用の材料です。液体なのですが乾くとフィルム状になり後から剥がすことができる優れモノで、塗装のマスキング用の材料として古くから売られています。これをスミ入れしたいパネルラインに繋がっているプレスラインに前もって塗ってやることにより、マスキングゾルが堤防の役割を果たして余計なルートに塗料が流れ込まないという目論みです。

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まずはKhamsinからです。Khamsinのボディサイドにはプレスラインが入っており、それがスミ入れしたいドアのパネルラインと交差しています。このままの状態でスミ入れを行うと確実にそのプレスラインにも塗料が流れ込んでしまいます。またボンネットにも左右にプレスラインがあるためにここも危険箇所です。この交差点にマスキングゾルを塗って乾燥させておきます。

マスキングゾルは塗ってすぐは薄いブルーですが、乾燥すると半透明になるので分かります。マスキングゾルが乾燥したらいよいよスミ入れです。シンナーで薄めたフラットブラックを何箇所かに分けてスミ入れしたいパネルラインに「置いて」やります。そうすると自然にそのラインに沿って塗料が流れて行きます。筆を置いた場所のはみ出した塗料は乾燥してからシンナーを含ませた綿棒やツマ楊枝の先で削り取るときれいになります。

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スミ入れとしてはこれで完成なのですが、ここでちょっと考え込んでしまいました。実はこのKhamsinにスミ入れをしてみて、それが良かったのかどうか分からなくなってしまったのです。
そもそもパネルラインにスミ入れをする目的は、それが別パネルであることを強調するための処理のはずなのですが、そのパネルラインが強調されたことにより、クルマ全体のフォルムが切断されてしまったような気がしたのです。それはKhamsinのような流麗なデザインであれば尚更で、デザイナーはクルマを一つのカタマリとしてデザインしたのであって、デザインするにあたってドアやボンネットのパネルラインはできればない方がよく、デザイン上の制約でしかなかったのではないかと思い始めたのです。
そう考えるとどんなクルマにもスミ入れするのではなく、「相手を選ぶ」ことも必要なのではないかと思えて来ました。

そこで、今回の笹本さんからの依頼を機会にイロイロと実験して検証してみることにしました。

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コメント

ふ、深い・・・

マニアック過ぎて只の好青年の私には理解不能の世界ですね(笑)

  • 2009/09/11(金) 18:29:16 |
  • URL |
  • こ~んず #JalddpaA
  • [ 編集]

黒いボディのスミイレはどーすんですか?

>こ~んずさん
只の好色中年??

>BUSSOさん
するに決まってるじゃないですか。マニアは見えなくってもやるんです(爆)

軽い気持ちでお願いしましたが、なかなか置くが深いんですね?
実験結果を楽しみにしております。

  • 2009/09/12(土) 12:21:44 |
  • URL |
  • 笹本隆太郎 #-
  • [ 編集]

>笹本さん
良い機会ですので、イロイロと試してみたいと思っています。
ただ最後は好みの問題なので、結果はどっちでも・・・と言うオチなんですが(笑)

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