走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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憧れのカルトグラフ

ヲタクネタで恐縮なのですが、以前から機会があれば調べて書いて見たいと思っていたのがプラスチックモデルに付属しているデカールについてです。

このブログを読まれている方の中にはまずいらっしゃらないとは思うのですが、プラスチックモデルのデカールをご存知ない方に簡単にご説明しておきましょう。
一般的にプラスチックモデルに付属しているマーキングを再現したシールを「デカール」と呼んでいるのですが、デカールは薄いフィルムの上に印刷(インクそのものが硬化しフィルム状になるものもある)され、それが台紙に貼りついており、水に浸し台紙とフィルムとの間の糊を溶かして台紙と分離させることにより貼り付けます。これを正式名?で呼ぶと「水転写式スライドシール」となるのですが、それが一般的に「デカール」と呼ばれているものです。

昔のプラスチックモデルのデカールはそれは酷いもので、水に浸けるとビリビリと破れてしまったり、変色して白が黄色になったりするのは当たり前で、最悪なのは最初から印刷がズレており、実際に貼ろうとして水に浸すと、半分は台紙側に印刷されているために剥がれず、飛行機の国籍マークである日の丸が半月になっていたりしたものもありました(笑)が、このデカールはプラスチックモデルの出来栄えを左右する重要なアイテムで、その基本的な貼り方は昔と同じではあるものの、細かい文字などの再現性と発色はどんどん進歩してきました。

デカールも一般的な印刷方法と同様に、大別するとオフセット印刷とシルクスクリーン印刷という二種類の方式で印刷されています。一般的にオフセット印刷はインクの塗布量が少ないため、下地の色が透けてしまったりすることがあり、特に白の場合はその傾向が顕著に出てしまいます。また、酸化重合するというインクの性質上、白色は経年変化で黄色くなりやすいという欠点もあります。一方でシルクスクリーン印刷の場合は色が透けることは少ないのですが、デカールが厚くなってしまうという問題があります。

現在では細部の再現性と発色の良さから、シルクスクリーン印刷をベースにしてオフセット印刷を組み合わせたものが主流となっているのですが、どんなに優秀な日本の印刷メーカーが頑張っても太刀打ちできない印刷会社がナンとイタリアにあるのです。
それがカルトグラフ社で、世界中の殆どのプラスチックモデルメーカーがこぞってそのデカールを発注しているのです。

このカルトグラフ社は1969年にイタリアで設立されました。設立当初は模型ではなく実物の自転車やオートバイ用のデカールを製造するメーカーだったのですが、1972年から模型用のデカールの生産を始めることになります。
カルトグラフ社のデカールの特徴はその圧倒的な発色の美しさと、細かい文字などの再現性で、クルマのモデルに関して言えばレーシングカー、ラリーカーなどのボディの塗り分けやストライプに加えてスポンサーロゴなどの再現に適しており、曲面への密着性も良く、またデカールの上にクリアー塗装をしてもデカールが割れないという特長があります。
これらの特長はモデラーにとっては良いことずくめなのですが、特にありがたいのがクリアー塗装への耐久性です。塗装を終わりデカールを貼った後に、艶を揃えるためと保護を目的としてこのクリヤー塗装を行うのですが、デカールによってはクリヤーを上からスプレーすると割れてしまったりシワになってしまうものがあるのです。

当初は以前のブログでご紹介したプロター社やESCI社、イタレリ社といったイタリアのモデルメーカーからの注文だけだったのですが、その卓越した品質から現在では世界中のメーカーがカルトグラフ社へ注文するようになり、プラスチックモデルメーカーも堂々とカルトグラフ社のデカールを使用していることをパッケージ上に表示しているほど、デカールの「一流ブランド」として定着しました。
そのおかげもあり、今やカルトグラフ社製のデカールを使用しているというだけでキットの出来そのものまで良く見えてしまうのですから、たかがデカールと侮れないのです。
実際にキットの箱を開けて、鮮やかな発色と精密な文字のカルトグラフ社製のデカールを見ただけで、その出来上がりを想像してうっとりしてしまうのは私だけではないと思います。

Stratos24-01.jpg

これは真剣に作ろうと思って持っている長谷川製作所製の1/24Lancia Stratosですが、この限定版に付属しているデカールはカルトグラフ社製のものです。

Stratos24-02.jpg

また、田宮模型製の1/24ALPINE A110もカルトグラフ社製のデカールです。

A110-1.jpg
A110-2.jpg

一方で日本製のデカールも近年進歩が著しく、その代表的なメーカーがサンコーマーク工業という会社です。日本のプラスチックモデルメーカーの殆どがそのデカールを発注していると言われているこの会社は、当然のことながら今までは黒子的存在で、その社名はカルトグラフ社のように表に出ることはありませんでしたが、その近年の印刷技術はカルトグラフ社を猛追しています。個人的には遜色ない・・・と言いたいところなのですが、唯一足りないのがその「ブランド」で、将来は「サンコーマーク工業製デカール使用」と箱に書かれるようになって欲しいものです。

これは長谷川製作所製の1/72 F-104のデカールです。どこにも社名が書いていないので想像でしかないのですが、その出来栄えを見る限り、おそらくサンコーマーク工業製のものと思われます(苦笑)。
注目すべきは、機体にびっしり書かれたCAUTION MARK(注意書き)が細かく再現されているところで、1/72というスケールを考えるとこの文字の再現性は驚異的で、カルトグラフ社の技術と遜色ないことが分かります。

F104.jpg

私自身も以前にやってみたのですが、自作でこれらのデカールを作成するには機材とノウハウが必要で、どうしてもこれらの会社の製品の持つクオリティには遠く及ばないのが現状です。
たかがプラスチックモデル・・・と言えども、その基礎となる技術は3Dスキャニング、スライド金型、プラスチック射出成型など産業界の最先端に属する技術も多く、さらに印刷技術に関してもこのデカールのように特殊であるが故に、他社がおいそれと追随できない「極めの技」が必要なものがあり、そこはやはり技術の集大成としてこれからも進歩していくだろうと思います。
その技術の進歩を感じるためには作るのが一番で、早く未完成病を克服しなければなりません(苦笑)

残念ながら宿題となっているDUCATI 900はカルトグラフ社製のデカールではないのですが、気持ちを新たに製作を再開したいと思っています(汗)

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コメント

カルトグラフ社製のデカールで、一時クリア塗装に簡単に溶けちゃうものがなかったですか? かなり痛い目を見て、実はあまり良い印象がないんですよね・・。発色や精細さはピカイチなんですけどね。

  • 2009/08/07(金) 01:37:22 |
  • URL |
  • もりおか #-
  • [ 編集]

なかなか奥深いんですね。

でもこんなこと書いちゃってるから突っ込んでやろうかと思ってたら最後に

>宿題となっているDUCATI 900はカルトグラフ社製のデカールではないのですが、気持ちを新たに製作を再開したいと思っています

依頼から早一年半経過・・・忘れられてなかったですネ!マッテマース

  • 2009/08/07(金) 10:29:40 |
  • URL |
  • 笹本隆太郎 #-
  • [ 編集]

>もりおかさん
私の経験ではクリヤーを吹いたら田宮模型のデカールはシワシワになってしまったことがありますが、カルトグラフではありませんでした。ちょっと厚いのが欠点でしょうかね。

笹本さん
夏休みの宿題として頑張ります(汗)
と言うか、これが終わらないと自分のモデルが作れません・・・。

しかし、せっかくの素晴らしいデカールが貼られる事無く、というか、作られないプラモデルが5103ちに山積みになっているのが残念ですね?すごい在庫なんでしょ?

  • 2009/08/07(金) 13:23:27 |
  • URL |
  • BUSSO #-
  • [ 編集]

>BUSSOさん
自宅にはそうでもありませんが、実家には凄いことになってますね。知ってるヒトは知ってると思いますが、想い出せるだけでも、Monogram, Airfix, Frog,Matchbox,Hawk,Aurora,Jo-Hang,Revellなどの輸入キットがあったと思います。特に初期のまだボックスアートだった時代のMonogramは結構あったと思います。でもこれらは主にヒコーキですね。
クルマ関係のモデルは東京にありますが、かなりフリーマーケットで売ってしまいましたよ。

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