走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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悲しきA112

街中を歩いていても、ついイタリア車には目が行ってしまうものです。
アルファ・ロメオはもちろんのこと、それは走り去るマゼラーティであったり、下品な爆音のフェラーリだったりもするのですが、ちょっと使い込んだFIAT PANDAなんかが荷物満載で走っていたりするとそのオーナーの生活感までも好ましく思えてしまうのは、イタリア車を単なる実用車ではなく、ライフスタイルを表現する車として見てしまうからなのでしょう。

しかし一方で、放置されているイタリア車を見かけると、悲しくなると同時に何とかならないものか・・・と思ってしまうのも悲しい性で、それがジャンクヤードではなく、街中の駐車場などで見かけてしまうと、胸が締め付けられるような思いがしてしまうのです。

A112-1.jpg

私の職場の近くのある駐車場にいつもぽつんと駐まっているのが、このアウトビアンキA112 ABARTHです。
以前の「地獄クルマを訪ねて」でもご紹介したモデルですが、従来からABARTHが直接手がけた最後のモデルとして人気があり、新生ABARTHの復活とともに更に注目を浴びているのがこのA112 ABARTHなのですが、現在の軽自動車よりもコンパクトなボディに、最終モデルでは排気量1050ccにまで拡大され、出力も70hpにまで高められたエンジンが搭載されていました。ちなみに車重は700kgですから、ホットハッチとしての資格は充分で、実際にも小気味良いドライビングが楽しめるクルマです。

搭載されるエンジンは直4OHVで、それを横置きに搭載し、さらにエンジンの脇にトランスミッションとデフを配置し、不等長のドライブシャフトで前輪を駆動するという「ダンテ・ジアコーサ式FFシステム」が採用されていました。このシステムは先にランチア・プリムラとFIAT128に採用されたシステムで、フィアットのダンテ・ジアコーサが考案し、後の世界中のFFシステムに大きな影響を与えることになったのですが、A112にはこの技術の試験量産版という役割が与えられており、本来ならば短命で終わるはずのモデルでした。

確かにA112を語るときにその先進的とも言えるメカニズムも重要なのですが、やはりABARTHというチューナーの存在の方が今となっては重要で、FIAT130TC ABARTHと並び、「最後のABARTH」と呼ばれるA112 ABARTHの存在は、それゆえに試験的量産車であったA112が20年間の長期に亙り生産され続けることになった原動力でした。特に日本ではこのA112 ABARTHの人気は高く、その可愛らしい外見に似合わず、ドライビングは限りなく硬派で、Mini CooperSと並んで、「ナメてはいけないクルマ」の代表格でした。

そんなA112 ABARTHですが、やはり廉価な小型車の宿命でどんなに大切に乗ったとしても、外板の錆、内装のソリ、剥がれによりどんどん朽ち果ててしまい、現在の生存個体は何らかの形でレストレーションの手が入っているものが殆どです。
そんな貴重なA112 ABARTHなのですが、この個体はいつ見ても動いた形跡がなく、ずっとこの場所に佇んでいます。

A112-3.jpg

思い切って近づいて観察して見ると、雨風による汚れが酷く、一見すると朽ち果てる寸前に見えたのですが、意外にそのボディはしっかりしています。

A112-2.jpg

すぐ劣化するバッジ類も揃っており、見かけによらず程度が良いのです。

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汚れた窓越しに室内を覗いてみたのですが、シートもオリジナルで破れもありません。
また、すぐに割れてしまうダッシュボードも綺麗な状態を保っています。

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タイヤは空気が抜けてしまっていますので、このままでは走ることはできないでしょうが、ホイールはオリジナルのアルミホイールが装着されており、これまた貴重品です。

A112-6.jpg

マフラーはオリジナルのマルミッタ・アバルトかどうか定かではありませんが、残念ながら錆が出ており、恐らく排気漏れしていると思われます。

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直感だけですが、この個体の素性はなかなかのものだと思います。もちろんこのままでは朽ち果てて行くだけで、すぐにスクラップとなってしまう運命だとは思いますが、今ならば少し手を入れるだけで随分と程度の良い状態に戻せるのではないかと思います。
ナンバープレートを見る限り、新車から乗り続けているオーナーではないと思いますが、何とか大切に維持してもらいたいものです。

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テーマ:イタ車 - ジャンル:車・バイク

コメント

たしかにこのまま朽ち果てるのはもったいない。A112も最近めっきり減りましたし、なんとかオーナーに連絡つかないですかね~。うちでよければ養子に引き取りますが.......

  • 2009/07/02(木) 12:29:03 |
  • URL |
  • なごやまる #-
  • [ 編集]

>なごやまるさん
天使のような方ですね(笑)
これだけ乗った形跡がないクルマなので、クルマにメッセージを残しても見てくれないと思うんですよね。
不動産屋は個人情報保護で教えてはくれないでしょうし・・・(苦笑)

なつかしー

私の最初の車が同じ色のA112ABARTHでした。マフラーはノーマルのようです。出口は2本ですが、一方の出口はダミーです。
リアガーニッシュが付いてるので、84~85年式の最終型ですね。
汚れている割には、テールゲートの錆びによる深刻な腐りも無い様ですし、フロントウィンドウ枠下の腐りも無いようなので、ボディーの程度はかなり良いと思いますよ。
ATSのワイドホイールを履いている固体はフレームが割れている危険性がありますが、このホイールは純正使用なので心配なさそうです。
ウインカーやバッジ類の欠損もなさそうなので、意外と掘り出し物かも。
不動産屋に声掛けてみたらどうですか?音は早いですよ(笑)
OHVには思えないレスポンスと、音は最高です!!

>おてつさん
ありがとうございます。元オーナーの方のお見立てが私の感覚での見立てと一緒なのが心強いです(笑)
さて、真剣にオーナーを探しますかねぇ・・・。

 僕も神戸に住んでいたころの出勤時に、毎日近所のA112がエンジンを掛けて横を走り去って行く快音に耳を癒された物です、是非この個体を510190さんの次期FXに加えてください。ちなみに僕も欲しいと思っています。(笑)

  • 2009/07/03(金) 00:25:33 |
  • URL |
  • kobu #-
  • [ 編集]

私も・・

実は私もA112オーナーです。
鈑金屋に預けて2年経ちますがまだ帰ってきません。(涙)

新車販売当時に何台も売りましたが、かなりの確立で事故ってましたね。

あのジャジャウマっぷりが忘れられません!

  • 2009/07/03(金) 13:33:16 |
  • URL |
  • でぽ #-
  • [ 編集]

>kobuさん
確かに魅力はあるのですがねぇ。遠い昔に、東灘のJAXに新車を見に行った記憶がありますが、私が乗るとペダルカーみたいになっちゃうので・・・(泣)

>でぽさん
そーなんですか。結構A112は隠し持ってる方が多いのかも知れませんね。
A112は試乗レベルでしか経験がありませんが、FF丸出しの走りと、あのクイックなステアリングはアホなドライバーだとすぐ事故るでしょうね(笑)

510さんだと

狭くて乗れないんじゃないかなぁ(爆)
でももったいないですよね、ナンバーから陸自で調べちゃえばいいんじゃないですか?

  • 2009/07/03(金) 20:14:24 |
  • URL |
  • こ~んず #JalddpaA
  • [ 編集]

私の愛犬との散歩コースにも、ほぼ不動車状態のA112アバルトがありました。最近見なくなったんですが、それはオーナーが乗り始めたというよりも、プリウスか何か買うための助成金用にスクラップにされたのではないか、と思えてしまいます。

  • 2009/07/03(金) 22:03:10 |
  • URL |
  • ただすけ #-
  • [ 編集]

事故りました

初めて買った外車(イタリア車)がA112でした。
この放置してあるのと同じ、リアガーニッシュ付きの最終型でした。
タイヤをその頃A112乗りがよく履いていた、ピレリのP7に変えて乗っていましたが、20台前半の若気のいたりもあって、下りのカーブでやってしまいました。510190さんが言われるところのアホなドライバーでした(笑)。
でも、本当に楽しい車でしたね。修理してすぐに手放しましたが、今でも持っていればよかったと思う車です。
記事を読んでちょっとさみしい気持ちになりましたが、再生されて、また元気な姿に戻れればいいなと願うところです。

>こ~んずさん
失礼なっ!乗れますよ~。ただ乗るとクルマ中がカラダになってしまうだけですっ!

>ただすけさん
やっぱり目についてしまいますよね。
本当にボロなら仕方ないのですが、朽ちていく様を毎日見るのは辛いものです。

>ダイジロウさん
失礼しました(汗)
でも、A112で下りは怖かったでしょうね。当時のFFはタックインなんて当たり前で、オーバースピードでアクセルを抜こうものならあっという間にスピンモードに突入してしまい、一旦オーバーステアになると立て直すことは不可能で、あとはブツからないように回ってくれるよう祈るばかりでしたよね。
私も六甲の下りで後輩のシビックRSでやってしまいましたよ。幸いにブツかりはしませんでしたが、下りでアクセルを抜いてはいけないクルマなんて危なくって乗れるかっ!と自分のウデを棚に上げてオーナーに文句をたれた思い出があります。
今なら乗りこなして楽しめると思うんですが・・・。

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