走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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ストラトス哀歌

最初に主治医からこのハナシを聞いたときに、何とも言いようのない哀しみに似た感情が湧き上がってきました。そして、この顛末は何とかして皆さんにもお知らせしたいと思ったのです。
柄にもなく、主治医に「是非オーナーの方にインタビューさせて欲しい」と取材の仲介をお願いしたのも、この記事を書くのであれば、直接お話をお伺いした上で書くべきだ・・・と考えたからに他なりません。

こうしてこのブログでは初めての試みとなるインタビュー取材による記事を書くことになりました。そしてそれはクルマを趣味とする私たちが等しく直面するかもしれない問題であり、またそのときにもし自分ならどうするか考えさせられるテーマではないかと思います。

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このクルマを初めて主治医の工場で見たときにはびっくりしました。ホイールがノンオリジナルであることから、このストラトスがレプリカであることが分かりましたが、その出来栄えはそんなことが瑣末なことに思えるほど素晴らしいものだったのです。
カラーリングは1975年のワークス仕様を完璧に再現しており、それだけでなくフロントのライトポッドやオーバーフェンダーまでもが忠実にその仕様をコピーしてあるために、その迫力は「ホンモノ」が持つ臨場感に満ち溢れていました。

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オーナーのS氏はこのストラトスが初めての「ガイシャ」でした。彼の年代はスーパーカー世代のど真ん中に位置しており、その彼にとってストラトスは永遠の憧れだったのです。もちろんスーパーカー世代の誰もが実際にその憧れのクルマを手にする経済的/精神的余裕があるワケではなく、また仮にあったとしても実際に手に入れることは叶わないのですが、S氏はその憧れをアキラメることなくストラトスを探し始めました。
彼が現在のストラトスを手に入れた3年前は、現在と同様にオリジナルのストラトスは稀少車で、めったなことで売り物に出会えることはありませんでした。またあったとしてもレーシングヒストリーのないストラダーレでさえ、2000万円という法外な?価格で取引をされており、しかもその程度はとてもすぐに乗り出せるようなものではなかったのです。

Stratos3.jpg

そんな時に、彼はこのレプリカのストラトスと出会います。C.A.E社によって製造されたこのストラトスはそのボディをオリジナルから模られ、独自のフレームに数種類のエンジンをオプションで搭載するもので、その出来栄えは限りなく「ホンモノ」に近いと絶賛されていたものです。しかもこの個体はそのエンジンラインアップの中でも最も魅力的な?アルファ・ロメオの2.5LV6エンジンを搭載していました。

Stratos5.jpg

名車のレプリカは数多く存在しますが、その方向性はまちまちです。考え方によってはオリジナルから数段進歩しているケーターハムのスーパー7も、ロータス社のそれのレプリカと呼んでも良いのかも知れません。そしてシェルビー・コブラのレプリカであるERA社やコンテンポラリー社のコブラや、ポルシェ356スピードスターのレプリカであるインターメカニカ社のスピードスター、そしてこのC.A.E.ストラトスのようにホンモノの再生産版と言って良いほどのレプリカから、ボディサイズの異なるシャーシーにオリジナルに似せたボディを被せて、「らしく」仕上げたものまで様々です。
その中にあっても、このC.A.E.社のストラトスはその外観だけでなく、「ホンモノ」に決して劣らない性能を有していました。

Stratos4.jpg

そしてやはり何より決め手はこの外観です。S氏にとって、最早これが手のかかるDinoのV6エンジンを搭載し、ホモロゲーションを取るためだけに製造された、ラリーカーの素材としての最低限の造りでしかなかったオリジナルのストラトスよりもずっと現実的な選択だと思えてきました。
S氏は実車を見るために北海道にまで出かけました。そしてこういったクルマを買うときに一番重要であるクルマの程度・・・ではなく、現オーナーの人柄に触れて購入を決意するのです。
しかし、いくら「ホンモノ」でなくてもそれは決して安い買い物ではありませんでした。

そしてそれからS氏の紆余曲折に満ちた苦闘が始まります。
まずS氏にはこのクルマを預けることができる主治医と呼べる整備工場がありませんでした。
ご存知のようにメーカーが新車で販売していたクルマであれば、それを中古車として購入したとしてもディーラーが面倒を見てくれます。また、量販車種であればスペシャル・ショップと呼ばれるその車種を得意とする整備工場が見つかるものですが、C.A.E.ストラトスに関してはその見当が全くつかなかったのです。

S氏は以前懇意にしていたマツダのディーラーを訪ねます。覚えている方もいらっしゃると思いますが、以前マツダはランチアやシトロエンを扱っていたこともあり、多少は経験があるのではと考えたのです。しかし、結果は「やんわりと」断られてしまいました。その理由は「このクルマを上げることのできるリフトがない」という不可思議な理由でしたが、実のところは「高価なクルマなので万が一のときに補償できない」というのが理由でした。
これは至極もっともな理由で、ディーラーの工場のように組織で仕事をしているところほど、こういった「リスクのあるクルマ」は引き受けないものなのです。
しかし、よほど気の毒に思ったのか、このディーラーは「ここならば・・・」という工場を紹介してくれました。
そしてこのドラマは始まることになります。

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テーマ:旧車 - ジャンル:車・バイク

コメント

正直、この車にはあこがれました。
ここまで作りこんであれば本物かどうかなんてもう気になりません。
まだ蛇の毒を知らない頃でしたから・・・。もちろん金もなかったし。

  • 2009/04/28(火) 20:36:30 |
  • URL |
  • きゃつお #-
  • [ 編集]

ストラトス・・・
大好きでしたが、やはり手にする事は一生なさそうな車です^^;
ドキドキしますねぇ。
いったいこの後どうなるのでしょうか!?


  • 2009/04/28(火) 21:26:03 |
  • URL |
  • リョー916パベル #X.Av9vec
  • [ 編集]

僕が小学校の頃カウンタックと並んで心に刺さった車です・・・今でも欲しい・・・その後の展開がとても気になります・・多少予測できる様な気が・・・・

  • 2009/04/29(水) 00:09:29 |
  • URL |
  • kobu #-
  • [ 編集]

>きゃつおさん
ストラトスにアルファのV6っていいですよね。C.A.E.は日産の4気筒エンジンも搭載していたと記憶してますが、やはりディーノと同じV6ならばアルファ製でしょう。

>リョー916パベルさん
ガレージにあれば・・・と願っている方は多いでしょうね(笑)
クルマというより1/1のオモチャと言ったほうが良いかも知れませんね。
これから・・・にご期待?ください。

>kobuさん
ストラトスとカウンタック・・・ガンディーニ好きなんですかね(苦笑)
だとしたらXMとか先代のクワトロポルテなんかも好きなんでしょうか?

レプリカと云えば、「Miami Vice」に出てた黒のデイトナ・スパイダーのレプリカが欲しいです。本物よりも、“あの”デイトナ・スパイダーが欲しい!日本でナンバー取れないかなあ。劇中ではテロリストだか傭兵だかのバズーカ試し撃ちの標的にされてぶっ飛んじゃうんですが。

バブル期の外車ブームのときには、Zベースの250GTOレプリカとか、フェリーノとかいう308レプリカとかいろいろありましたが、今でも走ってるんでしょうか?

  • 2009/04/29(水) 19:42:08 |
  • URL |
  • ただすけ #-
  • [ 編集]

>ただすけさん
デイトナ・スパイダーのレプリカはコルベットベースですね。結構良く出来ていたと記憶してます。
Zベースの250GTOとかポンティアック・フィエロベースのカウンタックとか今から思えば?なレプリカもありましたが、面白い時代だったと思います。

おお!
マイアミ・バイスのデイトナ・スパイダーはレプリカだったんですか!
話しが脱線しますが、あのドラマはデイトナ、ドン・ジョンソン、ヤン・ハマーの音楽と、全てが格好良くて大好きでした!
その後のドン・ジョンソンが肥えてガッカリもしましたが(笑)

  • 2009/04/30(木) 00:34:53 |
  • URL |
  • リョー916パベル #X.Av9vec
  • [ 編集]

ファンの皆様
脱線ついでにデイトナの最期について若干の訂正を。
囮捜査官であるタブスとソニーですが、タブスが中南米某国反政府ゲリラでマイアミに武器を調達に来た者、ソニーがその斡旋役に扮して、兵器密輸業者に接近するんですね。で、砂漠のような取引現場に行くんですが、業者が持ってきたバズーカが古いとソニーが難癖をつけるんです。そしたら業者が、そんなことはない、じゃあ実力を見せてやるよと、その場で離れたところに停めてあったソニーのデイトナを狙って引鉄を引くんです。見事にぶっ飛んだクルマを見てソニーは呆然、あくまでもゲリラ役に徹するタブスは喜んで「買った!」と。

ちなみに「あぶない刑事」は「マイアミ・バイス」のモチーフを真似て製作されたそうですが、随分違いますな。

さて、ストラトスの哀話(ハンカチ用意)を伺う心の準備ができましたので、お願いします。

  • 2009/04/30(木) 09:35:53 |
  • URL |
  • ただすけ #-
  • [ 編集]

Re: タイトルなし

> >リョー916パベルさん
> 私もマイアミ・バイス好きでしたよ。アメリカのTVドラマなので規制があってバイオレンスも適度でしたし、何より音楽も含めて作りがお洒落でしたね。

言われてみるとデイトナの最後の話し、なんかぼんやりと覚えてる様な気がします。
今度マイアミ・バイスのサントラを引っぱり出してアルファ・スパイダーでオープンにしてソニーに成りきって聞きます!(笑)

  • 2009/05/01(金) 00:41:54 |
  • URL |
  • リョー916パベル #X.Av9vec
  • [ 編集]

カウンタックレプリカ、ストラトスレプリカ、キットカー情報交換サイトを作りました。宜しければ覗きに来て下さい!

  • 2011/10/25(火) 21:30:34 |
  • URL |
  • キットカー情報交換サイト #-
  • [ 編集]

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