走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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フライトジャケットのススメ

これからの季節にオープンで走っていると変人のように見られますが、夏場より真冬のほうがオープンには気持ちよい季節であることはご存知だと思います。それは足許がヒーターにより暖かく、一方で顔は冷気に晒されることによるもので、ちょうど雪の露天風呂に入っているようなものなのですが、周囲のヒトから見ると、「なんでわざわざ・・・?」と見えてしまうのでしょう。
一方で夏場は暑いだけで、走行中は風により汗が乾いたとしても日差しは和らぐわけではありませんので、帽子を被らなければ熱中症の危険がありますし、注意をして水分を補給しなければ脱水症状にもなりかねません。しかし、周囲からは「気持ちよさそう・・・」と羨望の目で見られるのですから、皮肉なものです。
いずれにせよ、何かと見られることの多いクルマですから服装にもそれなりに(苦笑)気を遣いますし、その着こなしに加えて、機能性も優れていなければならないのがDriving Jacketではないかと思います。

冬場のDriving Jacketとして最適なものはフライトジャケットと呼ばれる飛行服だと思います。昔の飛行機は現在のように室内を暖房したり与圧したりしていませんでしたから、そのコクピットは過酷そのものでした。高度10,000フィートで飛行していたとしても、そこは標高3000メートルの山の頂上と同じ環境なのです。さらに飛行機の性能が向上し、高高度を飛行できるようになるとさらに過酷になって行きます。
第二次世界大戦中のアメリカ陸軍航空隊爆撃機は爆撃目標地点まで高度30,000フィート(10,000メートル)を飛行していましたから、いくら酸素マスクや電熱ヒーターをつけていても寒いことには変わりなかったのです。
そんな搭乗員向けに各国はそれぞれ独自のフライトジャケットを開発するのですが、最も優れていたのがアメリカ陸軍航空隊が採用した一連のものだと言われています。
そして現在の装備に至るまで、米軍の規格(MIL-Spec.)ではその防寒性の程度に応じて、フライトジャケットは以下の5種類に区分されています。

VERY LIGHT ZONE 30〜50度 (M421・J7758など)
LIGHT ZONE 10〜30度 (L-2系・A-1・A-2など)
INTERMEDIATE ZONE -10〜10度 (B-10・B-15系・MA-1・B-6など)
HEAVY ZONE -30〜-10度 (B-3・B-9・N-3Bなど)
VERY HEAVY ZONE -50〜-30度 (B-7・B-9・AL-1など)

この区分からすると、冬場のDriving Jacketに適しているのは、INTERMEDIATE ZONEとHEAVY ZONEに区分されるもので、今回ご紹介するのはB-3と呼ばれる爆撃機搭乗員が好んで着用したフライトジャケットです。

Bomber Crew

上の写真で左から三人目の搭乗員が着ているのがB-3で、それ以外はA-2タイプです。
B-3はシープスキンの裏を外側に、毛皮側を内側にして仕立てた保温性を重視したジャケットです。
部分的に馬皮を補強用に当てたものもあり、1940年前後から第二次世界大戦中に標準採用されましたが、B-29以降の爆撃機は与圧キャビンとなり空調も効くようになったため、このような重装備は必要とされなくなり、だんだんとフライトジャケットも皮製からナイロン製へと変更されるようになります。

しかし現在でもこのB-3は根強い人気があり、そのデザインをモチーフに様々なレザージャケットが作られているのはご存知の通りです。
「ホンモノ」を手に入れることは叶わないまでも、そのレプリカは、オリジナルデザインに拘るか、ファッション性を重視するかなど、当に「選り取り見取り」で入手することができます。

オリジナルを徹底的に追求するのであれば、イギリスのEastman Leather社のものがオススメですが、少しカジュアル寄りであればこのAVIREX社のものが良いのではと思います。

AVIREX B-3

少し、薀蓄を入れるとB-3の特徴はその背中の皮使いで、初期のモデルは1枚皮だったのですが、戦争の激化に伴い大量の皮を必要とするために、このように分割されて仕立てられるようになります。

B-3 Back

B-3に限らず、皮製のフライトジャケットには部隊のエンブレムを書いたり、機体のニックネームを書いたりと思い思いの装飾も施されていましたので、アルファ・ロメオのエンブレムをさり気なく・・・というのもアリかも知れません(笑)

さらに、もっと拘ったチョイスをするのであれば、B-3ではなくRAF(イギリス空軍)のフライトジャケットも良いのではと思います。これはIRVIN Jacketと呼ばれる同じく第二次世界大戦中のもので、B-3と比べて丈が短く、ポケットがないのが特徴です。

RAF Jacket

アメリカ陸軍航空隊がイギリスを基地としてドイツを爆撃していた頃は、他人と違うものを・・・と考えたお洒落なパイロットの間で、イギリス空軍のパイロットのIRVIN Jacketと自分達のB-3を交換するのが流行したそうです。軍人が支給品を・・・というのは野暮で、それは黙認されていたようですから日本の軍隊とはえらい違いでした。
これ以上薀蓄を書くとだんだんヲタクっぽくなって来ますので、この辺で筆をおきますが、どんな服を着るにせよ、晴れた冬の日は幌を閉めるのではなく、格好良くオープンで走りたいものです。


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コメント

ぼくもB3持ってます。インナーのタグにB-17の絵が描いてあるやつです。20年前位にアメリカ土産で買いました。 スパイダーではちょっとモコモコで動き辛いけど真冬に愛用してます。
ぼくの死んだおばあちゃんの話ですが・・・ B3を見て「それアメリカの爆撃機の人が着てるやつだね」と。戦時中、大田区池上に墜落したB29を皆で見に行った時に、亡くなったパイロット達が、これを着てたって!それは高級な毛皮に見えたそうで、これでは戦争に勝てないな?と思ったそうです。

  • 2008/12/14(日) 16:13:34 |
  • URL |
  • BUSSO #-
  • [ 編集]

>BUSSOさん
それは恐らくAVIREX製だと思います。アメリカで買うと安いですね。
B-29は既に与圧キャビンで暖房も入ってましたのでB-3は必要なかったと思いますが、故障の可能性もありますし、爆撃機搭乗員には愛用されたようです。本当にB-3が必要だったのはB-17やB-24でしょうね。
ひるがえって日本の場合もフライトジャケットがあり、ラッコの毛皮が襟につけられたものがあったようですが、やはり戦争末期は粗悪でとても米軍の装備には敵わなかったようです。

こういうのって

カッコいいんですよね。
私は買った事はないんですが一時期欲しかったなぁ。

  • 2008/12/15(月) 07:50:39 |
  • URL |
  • こ~んず #JalddpaA
  • [ 編集]

>こ~んずさん
ミリタリージャケットって当たり前ですが機能的なんですよね。M-65フィールドジャケットやMA-1フライトジャケットは今や、定番のアイテムとなっていますし、P-Coatなんかはこれが元は軍服だと知らずに着てるヒトも多いのではないでしょうか。

>P-Coat
ダッフルコートもイギリス海軍の軍服でしたね。
フライトジャケットって着てみると本当に暖かいんですよね。ボマージャケットを1着持ってますが、冬はありがたいです。20年近く愛用しています。ディテールもカッコイイですし(笑)

  • 2008/12/16(火) 19:52:38 |
  • URL |
  • IKEA #-
  • [ 編集]

>IKEAさん
仰るとおりダッフルコートもイギリス海軍の軍服です。特徴ある木製の留め具は帆船時代の名残でビレイピンと呼ばれるシート(ロープ)を留める樫材から削られたものと言われています。
まぁ、今着ているヒトはこれが軍服などとは知らずに着ている方が大半だと思いますが(笑)

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