走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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愛憎のフィアット

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蓼科で行われたアルファ164オーナーズクラブの全国ミーティングは無事に終了したのですが、やはり年々、アルファ164での参加者が減少傾向にあるのは少し寂しい気がします。
しかも、稀少車という点では逆転現象が起こっており、200台限定で販売されたQV(Quadrifoglio)やQ4といった本来の稀少モデルが逆に多く、ノーマルモデルであったLやSuperといった車種を殆ど見かけなくなってしまいました。今回も参加したアルファ164の中でLは1台のみで、残りはQVやQ4ばかりでした。アルファ164の現役オーナーであってもその稼働率は下がっており、修理中のために代車で参加・・・という方もおり、ますますアルファ164は稀少車になりつつあります。
そんな中で、代車で参加されたメンバーのクルマを見て度肝を抜かれました。それはアルファ164なぞ足許にも及ばない稀少車だったのです。

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FIAT131 ABARTH RALLYと呼ばれるこのクルマは、ファミリーサルーンであったFIAT131 ミラフィオーリをベースに製造されたラリーコンバージョンモデルです。1976年のジュネーブショーで発表されたこのラリー専用モデルは、それまでのFIAT124 ABARTH の後継モデルとしてWRC(World Rally Championship)に参戦することになります。このFIAT124 ABARTHはFIAT124 Spiderというオープンモデルをベースにしていたのですが、その軽量な車体とABARTHチューンの高出力エンジンのおかげもあり、1973年から1975年の3年連続で年間タイトル2位を獲得していました。そしてダントツの1位に君臨していたのが、あのランチアストラトスだったのですが、1974年にデビューしたランチアストラトスはご存知の通り、ラリーの歴史において初めての専用車(Purpose Build Car)でした。すなわち、ラリー専用車としてホモロゲーションを得るためだけの生産しか行われなかったため、どんなにWRCで勝利を重ねても、販売そのものには結びつかなかったのです。

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ランチアも傘下に納めていたフィアットとしては、WRCに市販車を改造して参戦し、そのベースモデルのスポーティイメージを高め、販売に結び付けたいと考えていたため、ストラトスがどんなに勝ちまくってもその旨味はなく、フィアットはランチアにワークス参戦を中止させ、このFIAT131 ABARTH RALLYに注力することにします。このことにより、ストラトスファンからは憎まれている存在なのですが、このFIAT131 ABARTH RALLYの戦闘力も素晴らしいものがありました。

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FIAT131 ABARTH RALLYの製造にあたっては、同じくFIAT132用の1995cc4気筒エンジンにABARTHが煮詰めたFIAT124用の16バルブツインカムヘッドを合体させ、ボディはベルトーネが担当するという複雑な製造方法が取られ、まずはグループ4のホモロゲーションを取得するために400台が生産されました。初陣は1976年のエルバラリーで、M.アレンのドライブによりデビューウインを飾ります。その後も1981年までの間に通算18勝、メイクスタイトル3回獲得という輝かしい成績を残し、ラリーはグループBカーと呼ばれるモンスターの時代に移って行ったのです。

当初はホモロゲーション用に製造された131 ABARTH RALLYですが、市販を望む声は多く、結局は市販バージョンも1000台が製造されたと言われていますが、この市販バージョンは簡単にラリーカーに改造することができたため、多くのプライベーターが後年もこのFIAT131でラリーに参戦し続け、その戦闘力の高さを証明し続けました。

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さて、今回蓼科にやってきたこのクルマは、聞けばセミワークスチームがレッキ用に使っていたクルマらしいとのことです。
レッキとは練習走行のことで、ラリーでは予定されているコースを事前に試走し、ペースノートと呼ばれるナビゲーター用の資料を作成します。このペースノートにはカーブの曲率や路面の状態などが細かく記載されており、実際のSS(Special Stage)では、ナビゲーターはこのペースノートを読み上げながらドライバーに指示を出しているのです。
実際にこのレッキ用のクルマが市販バージョンであったのか、CORSAと呼ばれるチューニングバージョンであったのかは分かりませんが、いずれにせよ貴重な個体であることには変わりありません。

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エンジンルームは見ての通りヘッドが磨きこまれており、そのコンディションの良さが窺えます。

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そして、キャブレターはWEBERの45Φが2基装着されており、ファンネルのみの吸気口であることもあり豪快な吸気音を奏でてくれます。

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手を入れるべきところはちゃんと近代化されており、安心して乗れる個体であることが分かります。

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コクピットにはロールケージがありますが、乗降にはきぎぎり支障のないレベルです。メーターパネルはノーマルの131と同じで、時代を感じさせますが、単独メーターが連装されている様はなかなか良い眺めです。

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ホイールは垂涎のクロモドラとアバルトのダブルネームです。このマグネシウムホイールだけでもスゴイ価値があるのです。

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ミラーもビタローニのカリフォルニアンがちゃんと装着されています。実は、こういったパーツの総合形がクルマの佇まいの良さを形成していると思います。

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CピラーにはABARTHのバッジが付きます。好きなヒトには堪らないのでは?と思います。

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エクストラランプもこのFIAT131 ABARTH RALLYの特徴ですが、ヘッドと共にちゃんとキャレロ製です。

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プレートからもこの個体が由緒正しいものであることが分かります。

カラーリングは1980年のモンテカルロラリー出場車を模したものですが、カッティングシートとハンドペイントの組み合わせが絶妙でした。
こういったクルマは部品がないため維持が大変・・・と言われているのですが、FIAT131に関しては量産車であったこともあり比較的良好?ということでした。では、ABARTHチューンのエンジン関係は?と聞くと、後のランチア037 RALLYのエンジンと共通だから大丈夫・・・という答えが返って来ました。う~ん。このオーナーは私なんかよりずっとM体質なのかも知れません(笑)

実は、私自身このクルマが大好きです。いつか機会があれば所有したいと思っていたのが、このクルマですので、本当に興奮してしまいました。事実、唯一手許に残している自作のプラモデルもESCI 1/24のFIAT131 ABARTH RALLYなのです。

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こちらは、1/43のものですが、ミニチュアカーでも気がつけば手許に来てしまうのは、きっと将来の縁を願っているのかも知れません。

AlfaRomeo Sports Collection 058
AlfaRomeo Sports Collection 059

オーナー自身は1/1のオモチャですよ・・・と笑っていましたが、この姿を街中で見かけたらクルマを知らない方でも相当ビックリするのではないでしょうか(笑)
このオモチャにはやられました。

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コメント

>このオモチャにはやられました。

私もです(笑)
それにしてもカッコ良かったなぁ・・・

昔A112ABARTHに乗っていたとき、月に一回のペースでFLMCに通ってたときに、はじめて見て以来、憧れの車です。たぶん同じカラーリングの131は無いでしょうから、きっと同じ車なのでしょうね。いまから15年ぐらい前でしょうか。
角ばっててカッコいいですよね~。

  • 2008/09/12(金) 21:46:36 |
  • URL |
  • おてつ #-
  • [ 編集]

>こ~んずさん
どうして男の子ってこうしたステッカー類に弱いんでしょうね(笑)
131でもデルタでもストラダーレの何も貼ってないクルマよりワークスレプリカにやられてしまいます。

>おてつさん
いかにも速そうなボディより、私もこういったハコに弱いです(苦笑)
オーナーがFLMC経由で入手されたのかどうかは分かりませんが、ハンドペイントはなかなかのものでしたよ。ちなみにボンネットのFIATマークはハンドペイントでした。

オーナーです。でも私はMではありません。
510さん、今度乗ってみます?NAながらこの年式にしては 4800rpmから上は別世界ですよ。次はクーゲル狙っています。

  • 2008/09/14(日) 15:40:47 |
  • URL |
  • keno #sq1wLxC6
  • [ 編集]

>kenoさん
乗ったら最後、やられるのは見えてます(苦笑)
kenoさんは立派なMだと思いますよ。次期戦闘機があれじゃぁ・・・ね(謎)

>おてつさん
私もA112ABARTH’85白に乗っていました。子供ができて131セダンに乗り換えたというわけです。15年前にもFLMCでお会いしていたわけですね。あらためて宜しくお願いします。
>こ~んずさん
ステッカー私も大好きです。元々はエアーレースに興味を持ったのですが、とりあえずトップフューエル等のドラッグ(薬ではありません)にはまり、今はこじんまりとAB&AR・・・。
>510さん
次期戦闘機って? Q4はカミサンの番犬車です。でも飼いならせるか不安。よいドッグフーをご紹介くださいネ。

  • 2008/09/14(日) 16:36:00 |
  • URL |
  • keno #-
  • [ 編集]

>どうして男の子ってこうしたステッカー類に弱いんでしょうね(笑)
510さん。本当にそうですね、アリタリアカラーとマルティニカラーは完全に刷り込まれていますね。

>kenoさんは立派なMだと思いますよ。
 激しく同意です(笑)15年間131ABARTHをあの状態で維持されてること自体がM・・・、そうですか次期戦闘機は・・・(謎笑)

  • 2008/09/14(日) 22:47:44 |
  • URL |
  • kobu #-
  • [ 編集]

>kenoさん
やはりそうでしたか~。世間って狭いですね。まさか164OCの方がお乗りとは。いつまでもグッドコンディションで乗り続けてください!510さんの次に順番待ちしますので(謎笑)
また機会がありましたら、クラブランでご登場をお願いいたします!

  • 2008/09/14(日) 23:07:55 |
  • URL |
  • おてつ #-
  • [ 編集]

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