走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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ALFA ROMEO Sport Collection 73

アルファ・ロメオはその販売車種のラインアップの中に常にSpiderと呼ばれるオープンモデルを持っています。それは戦後の1900シリーズに始まり、Giulietta/Giulia Spiderで定着し、本日ご紹介するSpider Duettoに繋がり、Sr.2、Sr,3、そしてSr.4を経て916Spiderへと変遷を遂げ、現行のSpiderに至るまで、常にアルファ・ロメオのイメージリーダーとしての役割を担って来ました。

Spider Duetto1600

このSpider Duettoに関しては以前のブログでもご紹介しましたので、そちらも併せてもう一度お読みいただければと思いますが、アルファ・ロメオにとってSpiderはとても重要な意味を持つモデルなのです。
1965年に10年にに亙って生産されたGiulietta/Giulia Spiderは生産を終了します。それは偏に新型のGiulia SprintGTが発表と同時に大ヒットとなり、生産ラインを全て使わなければならなかったからですが、一方でSpiderのモデルチェンジもそのスケジュールが遅れてしまうこととなります。
本来ならば、一時的にカタログ落ちとなるのですが、アルファ・ロメオはそのラインアップからオープンボディを外すワケには行きませんでした。それほどまでコダワリがあったのはアルファ・ロメオファンからの要望によるものだったのですが、単にそれだけでなく、アルファ・ロメオにとってもこのオープンモデルは欠くことのできないイメージだったのでしょう。しかし、新型のSpiderはまだ発表できる段階にはなかったため、急遽Giulia SprintGTの屋根を切ったGiulia Sprint GTCというモデルを発売してこの急場をしのぐことにします。

GTC.jpg

しかし、案の定このGTCは殆ど売れませんでした。
SpiderやRoadstarと呼ばれるオープンモデルは屋根が開いた状態が正式で、屋根を「閉めることができる」のに対して、Cabrioretと呼ばれるオープンモデルはもともとはクローズドを前提としているため、屋根を「開けることができる」のがその特徴なのですが、当然ながらその幌の対候性と幌を閉じたときの居住性に求められるものは全く正反対です。
Spider/Roadstarは小型軽量でスポーティでなければならず、幌を開けた状態が最も美しく、幌は非常用であるのに対して、Cabrioretは幌を閉めた状態が日常なのですが、ファンはアルファ・ロメオにCabrioretを求めてはいなかったのです。

そもそも繋ぎでしかなかったGTCは発表から1年で製造を終了し、(なので現在は稀少モデルなのですが・・・)満を持して1966年のジュネーブ・ショーで新しいSpiderが発表されます。
ピニンファリーナデザインのこのSpiderは全く新しいデザインでしたが、突然デザインされたものではなく、1956年にスタディモデルとして発表されたスーパーフローや1959年にGiulia Spiderをベースに試作されたSpider Super Sportsなどをベースに発展させた、美しい「本当の」Spiderでした。
そして、アルファ・ロメオ自身もこの新しいSpiderをユーザー以上に待ち望んでいました。それは発表に先立ってそのネーミングを公募したことからも伺うことができます。最終的に応募された中からDuetto(二重奏)と名付けられたSpiderは、アルファ・ロメオとファン双方にとって重要なモデルとなったのです。

私自身はSpider Sr.3、Sr.4を所有し、現在は916Spiderを所有していますが、恐らく一番アルファ・ロメオらしいのがこのSpiderではないかと思います。
Spiderに乗るときは、極力幌を開けて乗らなければなりません。それがどのモデルであってもアルファ・ロメオのSpiderは前述したように幌を開けた状態が一番美しく、そして「見られる」ことを意識して乗らなければならないからです。その視線は決して敵意に満ちたものではなく、微笑みを伴うフレンドリーなものであるからこそ、乗り手は決して乱暴な運転をしてはならず、むしろ余裕を持ったスムーズな運転を心がけなければなりません。服装も、お洒落しても、着崩しても無頓着であってはならず、Spiderに負けないことを意識しなくてはなりません。アルファ・ロメオに限らずオープンモデルは、黒塗りのショーファーリムジンと異なり、周囲の社会と共存することが重要ですので、Spiderの車内はPrivateであってPrivateでない空間なのです。
アルファ・ロメオはフェラーリやランボルギーニのように富と成功の象徴ではありません。アルファ・ロメオはクルマとその文化を「分かっている」粋人の選択であり、その存在は交通の中にあって、周囲を「ほっとさせる」存在なのだと思います。

写真は、以前に危うく?買いかけたDuettoですが、40年の時を経たデザインであっても、美しさは普遍であることが良く分かります。クルマが機能だけではないことの実例がこのSpider Duettoではないでしょうか。

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付属するミニチュア・モデルは1973年のタルガ・フローリオ出場車です。過去にも書きましたが、数あるアルファ・ロメオの中にあってSpiderはレースに似合わないクルマだと思うのは、そのクルマの性格に起因するのではないかと思います。

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テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク

コメント

勉強になります。

ずいぶん前、CG誌にアルファ・ロメオには独特の車格があって、オーナーにはそれなりの覚悟が必要だという記事があったのを思い出しました。そういえばアルファ・ロメオの方は、ベンツ・レクサスあたりのオーナーと比べたらよほど紳士的な印象があります。
なんだか自信がなくなってきましたが、ポルコ・ロッソのようなメタボオヤジを目指します(笑)

  • 2008/06/11(水) 23:36:16 |
  • URL |
  • きゃつお #-
  • [ 編集]

>きゃつおさん
オーナーズクラブへの入会申し込みありがとうございました(笑)
オーナー像はそのクルマの性格を体現していると思います。
以前、高級車並行輸入会社の社長との会話です。

私:どうして高速の路肩を走ったり、割り込んだりする下品なクルマは高級車が多いんでしょうね。

社長:それは逆ですよ。日本ではそういう生き方をしてる方が高級車を買えるんです。

奥様、愛娘、恋人、もしくは愛人向け?

かつて乗馬を楽しんでいた頃があったのですが、馬をバーッと走らせるたびに、「これデュエットだよ」と思ったものです。もちろん馬ですからその乗り味は荒いのですが、顔への風の当たり具合とか、加速感とか、馬上での揺れ方とか、そんなものをひっくるめた全体のフィーリングが、デュエットを運転しているときを一番に彷彿させたんですね。MGBやユーノスには無いフィーリングです。

アルファやピニンが、このクルマをどういった顧客層に売ろうとしたのか、分るような気がします。すなわち、裕福で家柄も良い家庭の婦女子ですね。クルマは他にも何台かあるので実用性は要らない、でも見た目が上品にスタイリッシュで、ちょっと友達と会ったりショッピングに行ったりするのに丁度いいサイズで、おまけに乗馬の嗜みがあるものだから乗り味についても似たような趣向と理解がある(メーカーから見たら機械的洗練が云々なんてウルサイこと言わない善良な顧客?)、そういった人達。

デュエット以降の歴代スパイダーはどんどん世俗化・大衆化してゆくわけなのですが、敢えてこの旧型のスパイダーをガールフレンドに与えられた510さんは、サスガだと思いますね(笑)

  • 2008/06/12(木) 11:15:10 |
  • URL |
  • 名無しのアルフ #-
  • [ 編集]

うおー、またやっちまった。上の投稿は私です。

  • 2008/06/12(木) 11:16:59 |
  • URL |
  • ただすけ #-
  • [ 編集]

>ただすけさん
DUETTOの描写は全くその通りだと思います。当時のカタログ写真でも圧倒的に女性が運転しているシーンが多いです。
しかしながら、115のSpiderを欲しいと言い出したのは彼女のほうで、私は止めたんですけどね~(苦笑)

>私は止めたんです

なんか・・・
嘘くさい・・・(爆)

>こ~んずさん
彼女の115Spider購入のきっかけはブログに書いてますので、そちらをご参照くださいっ(爆)
確かに止めはしませんでしたが、勧めもしませんでした・・・よ(苦笑)

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