走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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ALFA ROMEO Sport Collection 70

本日ご紹介するのは、過去にも一度ご紹介したGiulietta SZで、その中でもテールを伸ばしてその先端を切り落としたコーダトロンカと呼ばれるテールエンドを持つSZ2というモデルです。

SZ2.jpg

後年、有名になったGiulietta SZですが、それは決して当初から計画されたものではありませんでした。1956年のミレ・ミリアに出場したブリオーロは愛車Giulietta SV(Sprint Veloce)をアクシデントで大破させてしまいます。彼はそのクルマを修復すべくザガートに持ち込んだのですが、そこで単に修復するのではなく、オリジナルのスチールボディをより軽量なアルミボディに変更し、デザインもより空力特性を向上すべく変更し、さらに軽量化を果たします。オリジナルのGiulietta SVでも895kgと充分軽量であったその車体はこの改造により750kgにまで軽量化されたのです。
あくまで、個人ベースによるこの改造後、ブリオーロによってレースに出場したこのGiulietta SVは後にSVZ(Sprint Veloce Zagato)と呼ばれ、好成績を収めると他のGiulietta SVオーナーも注目するようになります。結果、個人ベースでの改造というカタチで17台ものSVZが誕生することになるのですが、それはあくまで改造車としての数であり、量産車としてはとてもコストに見合うものではなかったのです。

当時のアルファ・ロメオはGiuliettaベースのスペシャルモデルはベルトーネに発注しており、それはSS(Sprint Specilale)と呼ばれる流麗なクーペボディでした。最初から量産を前提としていたSSは、そのボディはスチール製で、それでも軽量化されたその車体は860kgとなっていました。
そこに全く予期せずにSVZが登場することにより、当初アルファ・ロメオが考えていたSSをレースに投入する計画は見直されることになります。純正のワークスカーが改造車に負けるワケにはいかなかったのです。
アルファ・ロメオはSSをラグジュアリークーペとして販売し、レース用のスペシャルモデルは改めて、ザガートに発注することにします。こうして誕生したSZはアルミのハンドメイドボディを持ち、極めて生産性が悪く、高価なモデルとなってしまい、アルファ・ロメオが計画したものとはかけはなれたものとなってしまったのです。

それでもSZは改造車SVZより空力特性に優れ、車両重量は785kgと若干重いものの、たちまちレースで活躍するようになります。そしてハンドメイドとしては異例とも言える210台が製造されるのですが、その製造工程から各車とも微妙にカタチが異なっており、後にレプリカボディも登場したりしたために、一体どれがオリジナルか定かでなくなってしまいました。
そもそも事故車のオコシから始まったこのSZですから、車台番号が合ってさえいれば、オリジナルのボディ・・・というのはあまり意味がないのかも知れません。

事実、ザガートもそのボディをより空力特性を改善すべく、改良したボディをデザインしました。それがこのSZ2と呼ばれるボディで、ノーマル?のSZのラウンドしたテールを伸ばし、当時の最新理論であったコーダトロンカと呼ばれるリアを切り落としたデザインとし、おまけに15kgの軽量化を果たして性能アップをしたのですが、その生産台数は30台と少なく、レースでクラッシュしたりして現存する台数は10台程度と言われています。曖昧な台数なのは前述したように、ザガート自らが後にSZを改造したモデルも存在したと言われているからで、こうなるとホンモノ、ニセモノの区別がつかなくなっていますが、最近の研究で車台番号とエンジン番号が分かってきましたので、もし売り物が出れば、購入者が何をホンモノとするか判断できるようになってきたのは喜ばしいことだと思います。

ビジネスとしては決して成功とは言えなかったSZですが、その先進性とレースでの活躍により、後年アルファ・ロメオのレーシングモデルの代表作とまで言われるようになったのは本当に皮肉なものです。しかし、本来ならば「勝手なことを・・・」とお目玉を食うような改造車販売をしたザガートを咎めることもせずに、正式プロジェクトとして認知し、最終的にはTZ2に至るまでレースに投入したアルファ・ロメオにもびっくりします。やはり会社の体質が販売よりもレースだったのでしょうか(苦笑)

付属するミニチュアモデルは1963年のル・マンに出場したものです。SZ2はSZよりもさらに個体差が大きいと言われていますので、このミニチュアモデルが実車に忠実なのかどうか定かではありませんが、素直にその格好良いカタチを楽しむことにしましょう。

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テーマ:ミニカー - ジャンル:車・バイク

コメント

SVZですかー 確かに最初はラウンドテールの
ものがオリジナルなんですよね。でもコーダ
トロンカテールのバージョンが出たいきさつが
そんな話だったとは…
先日イベントで実物を見ることがあり、これ
貴重と思う存分拝ませてもらったところです。

  • 2008/05/01(木) 21:09:48 |
  • URL |
  • chifurinn #hSWcRhrM
  • [ 編集]

>chifurinnさん
SVZも個体差が大きく、謎の多いクルマですよね。私も昨年のアルファディで拝見して感激しました。

オート三輪が走っていたころにイタリアにはこんな流麗な車があったのかと思うと驚異的です。(これを集めてしまった510さんも驚異的ですが。)

  • 2008/05/01(木) 22:27:38 |
  • URL |
  • きゃつお #-
  • [ 編集]

>きゃつおさん
確かに1960年当時の日本は、「夕日が丘三丁目」以前の状態でしたから、こんなクルマは夢のまた夢だったでしょうね。
日本では日野ルノーのタクシーやらオート三輪が走り回っていた時代で、スポーツカーなんて街中で見かけることはなかったと思います。

友人がおしりの丸い方のSZ持ってるんで、ぼくのおしりの切れたスパイダーと一緒に箱根に行ったことがあるんです。それまで、自分のクルマでジュリアをわかったつもりというか、This is ALFAROMEOと思ってました。おしりがピョコピョコの後ズルッときたらアクセルブル~でギュイ~ンが楽しかったわけですが、このSZはズルッでハンドルキュッの手首一発でスーでした。世界中のALFA乗りが楽しいと言ってるのは実はコレだと思ったわけです。軽いんですね!
だから欲しい。

  • 2008/05/02(金) 12:37:38 |
  • URL |
  • BUSSO #-
  • [ 編集]

SZに限らず、Giuliettaの軽さと1300ccのエンジンの組み合わせが本来のアルファ・ロメオなのかも知れませんね。やはり軽いクルマは面白いです。

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