走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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アルファSpider(916系)とは

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1994年のパリ・サロンで発表された新しいアルファSpiderはセンセーショナルではありましたが、正直、一抹の寂しさもあったことを覚えています。しかし一方でこれでアルファ・ロメオは完全に過去と決別し新しいスタートを切ることができたとも言えます。

惜しまれつつ製造を終了した115系のアルファSpiderは、その長寿故にアルファ・ロメオに残された最後のFRとなっていました。そしてこのアルファSpiderを最後に、純血のアルファ・ロメオはこの世からなくなることになります。
それ以降に生産されるモデルは、Tipo4プロジェクトによるアルファ164とフィアットTipoのシャーシーを使ったアルファ155となりましたが、このアルファ155は、ヨーロッパでのCセグメントに属し、本来ならばアルファ・ロメオにとってはドル箱となるべきモデルでした。しかし、市場はそのTipoシャーシーそのままのアルファ・ロメオに対して批判的で、セールスは伸び悩んでいました。例え資本的に傘下になったとしても、アルファ・ロメオの皮を被ったフィアットはファンにとっては何の魅力もないものだったのです。

一方でアルファ164は同じように他社との共用シャーシーを用いながらもフロントストラットを変更したり、剛性対策を施したりとアルファ・ロメオ独自の改良を加えていましたから、アルファ・ロメオとしての独自性は保たれており、事実好調なセールスを持続していたのです。
つまり、アルファ・ロメオがアルファ・ロメオであるためには例え借り物であろうとも、その独自性を盛り込まねばならないことにようやく気付いたアルファ・ロメオは、やっと本腰を入れてFFと取り組み始めました。そしてアルファ155とは異なり、Tipoシャーシーを利用しながらも、リアをマルチリンクとしたこの新しいアルファSpider/GTVによりアルファ・ロメオは全てのラインアップをFF化したと同時に「仕方なしに」FF化したのではなく「腹を据えて」FFと取り組み始めたと言えます。

また、その代表的なエンジンである4気筒ツインスパークエンジンもアルファ75から初期のアルファ155に搭載されたアルファ・ロメオオリジナルのエンジンブロックではなく、フィアット製のブロックを用いながらヘッドをツインスパークにすることにより、アルファ・ロメオの独自性を保つことに成功しています。またバランサーシャフトを組み込むことにより4気筒とは思えない滑らかさを手に入れ、当に「新時代のアルファ・ロメオ」と呼ぶに相応しいエンジンと言えます。

以上がアルファSpider/GTVのエンジニアリング的な側面ですが、一方でデザインに関してはアルファ・ロメオの独自性は如何なく発揮されています。
そのスタイリングの起源はなんと1987年にまで遡ります。当時、ピニンファリーナに在籍していたエンリコ・フミア氏がデザインしたその原型は、当時のフィアット社長のヴィットリオ・ギデッラをして「この美しい車を他の誰にも渡さないように」とさえ言わしめたものでした。
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しかし、そのデザインは一旦封印されてしまいます。1991年にエンリコ・フミア氏はピニンファリーナを去りますが、その後、1992年にアルファ・ロメオのチェントロ・スティーレ(デザインセンター)が発表した"プロテオ"にそのデザインコンセプトは引き継がれ、最終的に1994年に新しいSpider/GTVとして世に出ることになるのです。

しかし何故、20年前のデザインが今なお新鮮で、街中でヒトを振り返らせる魅力を持っているのでしょうか?

Spiderのリアは遠くジュリエッタ・スパイダーに共通する50年代から60年代の典型とも言えるデザインを踏襲しています。一方でGTVのリアはコーダ・トロンカと呼ばれたジュリアTZやSSに用いられた空力デザインを髣髴とさせるものです。しかし、これらは決して過去のデザインを模倣したものではなく、過去のデザインを未来へと繋ぐ、まさに「Back to The Future」と呼ぶに相応しいデザインであるからに他なりません。そして、その未来(Future)の延長線上に今の私たちがいるからではないでしょうか。
例え、そのエンジニアリングが古くなったとしても、このデザインだけはエバーグリーンで、永遠にと言っても良いほど新鮮であり続けることができるのは本当に稀有な例ではないかと思います。

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