これから初期化作業に入るのですが、仔細に見ると良い点と気になる点があります。
まずは全体の佇まいですが、これは中々のものです。だからこそ彼は購入したのですが、この「佇まい」は結構重要で、何台も同じクルマを見ていると不思議と買って良い個体と買ってはいけない個体を見分けられるようになるのです。


ただ、サイドからじっくり見てみるとちょっと気になる点が見えてきました。それはリアの車高です。
以前私が所有していたSpiderと比べて見ましょう。ホイールサイズが14インチと15インチの差はありますが、今回の個体はリアが上がりすぎています。というかフロントが下がっていると言う方が適当かも知れません。実際、試乗の際に段差でフロントのジャッキフックを地面にヒットしてしまいましたから、確かに前後の車高のバランスは狂っていると言って良いでしょう。
フロントにだけ強化コイルスプリングが入っているとは考えにくいですし、ノーマルのリアスプリングはこれほど車高を上げはしません。
いずれにせよショックとコイルスプリングを交換することにしました。
以前にも書きましたが、Spiderに強化スプリングやスポーツショックはオススメできません。ブッシュもノーマルのゴム製でショックも純正か、社外品でも赤KONIと呼ばれる柔らかいものがオススメです。理由は偏にボディへの攻撃性にあります。サーキットに持ち込むのでなければ、ボディが柔でスカットルシェイクも大きいSpiderの足周りを強化してもバランスが崩れてしまい、何も良いことはないと思います。


この個体の好ましい特徴の一つがこのクロモドラ製の14インチホイールです。
日本に正規輸入されたSpiderは本国ではオプションだった15インチホイールを標準で装着していました。
当時の時流でインチアップしていたのですが、ボディや足回りの設計は14インチを前提としていたため、この15インチホイールだと格好は良いものの乗り心地も悪くなっていたのです。
私も随分この14インチホイールの出物を探したものですが、新品(レプリカ)で買うとなると結構なお値段しますので、最初からこのホイールを装着しているのは本当に有難いことだと思います。

この個体はヨーロッパ仕様なのですが、その特徴の一つがサイドマーカーの位置です。日本仕様は基本的に北米仕様と同じで、サイドマーカーはフロントのバンパー横に装着されているのですが、ヨーロッパ仕様は前輪タイヤハウスの後ろとなっています。ただ、仕向地によって形状は異なっており、この個体は丸いタイプで、私の以前の所有車は楕円形でした。
まあ、だから何?という違いですが…(苦笑)

そして、最大の特徴がリアのトランクリッドです。日本/北米仕様はハイマウントストップランプが装着されているのですが、ヨーロッパ仕様にはそれがありません。
安全を考えると必要な装備なのかも知れませんが、デザイン上はない方がはるかに好ましいと思います。

マフラーはリアのタイコがない直管タイプに変更されていました。だからと言って排気音は別に勇ましくもないのが不思議ですが、恐らくこのままでは車検はムリでしょうから、ANSA製に交換することにします。

エンジンルームは当面問題なさそうです。マウントは交換済ですしゴムの劣化もなさそうですが、やはりメカニックの方にちゃんとチェックして判断してもらおうと思います。

室内は正直ビミョーです(苦笑)
前オーナーはスピーカーに凝っていたようですが、遮音性が悪いオープンでオーディオに凝っても仕方ないような気もします。装着されていたヘッドユニットはアルファ155などにディーラーで標準装着されていたAM/FMカセットステレオで、それに加えてFMモジュレーターで飛ばすタイプのCDチェンジャーが追加で装着されていました。
この辺りは新しいオーナーの好みで換装するなり何なりするでしょうから、私の出る幕はありません。

室内の最大の問題はシートベルトで、巻き取り部分が壊れてしまっており、一度巻き取られると引っかかってしまい出て来ません(笑)
現在は根本にクリップを付けて巻き取られないようにしてありますが、ここは要交換です。

そしてメーターですが、スピードメーターが不動となっています。タコメーター、トリップメーター類は動きますので何とか修理で済ませたいところです。

これから厳しい?主治医のチェックを受け、初期化すべき部分を決めていくのですが、どうやら部品の手配は私が担当することになりそうです(苦笑)
クリック↓お願いします!
