
最近どういうワケか、私の周囲にSpiderが集まって来るようになりました。それもSr.4のSpiderばかりです(苦笑)
確かにネオ・ヒストリックとして見たときに、エアコン、パワーステアリングという快適装備を持ちながら、そのデザインは60年代の流麗さを保っているクルマはこの115系のSpiderくらいしかないでしょう。そしてその独特の世界に魅せられるユーザーが増えてきたということは、一方で現在のクルマに魅力がなくなって来たことの証かもしれません。
一方で業者側から見るとこのSpiderは商品としては微妙なクルマです。ジュリア・スプリントのようにヒストリックとして相場を形成しているワケでもなく、フツーに乗れることが災い?して、年式と程度を考えると、それ程高い値段を付けることもできません。かと言って仕入れてしまうと、それなりに手を入れなければ店頭で販売することもできないため、どうしても引き腰になってしまうようです。
現在の相場はだいたい乗り出しで150万前後でしょうか。今後、相場はこの程度が上げどまりで、タマ数は漸減して行くと思われます。
今回、友人が見つけてきたSpiderは91年式のSr.4で正規ディーラー車です。程度は「中の上」といったところでしょうか。
自分でも所有した上に何台もSpiderを見ましたので、多少の意見は言っても良いかなと思っているのですが、Spiderを購入するのであれば、この「中の上」辺りが狙い目だと思っています。

もともとSpiderは新車のときからボロいクルマでした(苦笑)。
当時、新車でSpiderを購入した方は、性能や装備で購入したのではなく、アルファ・ロメオというブランドと、このピニンファリーナの素晴らしいデザインに惚れこんで購入したのであろうと思います。ですので、現代の目で見るとその内容は上物であろうが新車以上であるワケもなく、どうせ手を入れなければならないのであれば、むしろボディの錆や板金歴のないしっかりした個体を選び、内装の程度やエンジンのヤレには目をつぶっても安い個体を選ぶほうが良いと思うのです。
唯一気をつける点はATモデルで、このZF製のATをオーバーホールするとなると40万円は覚悟しなければなりません。ATがスリップしていたり変速ショックの大きいクルマは他がどんなに綺麗でも避けたほうが良いと思います。
幌に関しては考え方ですが、一般的には張り替えるとやはり30万円ほどはかかってしまいます。どうせ張り替えるなら、それを値引きの材料にして、自分の気に入った材質で…というのもアリだと思います。
今回の個体は、幌は前オーナーが張り替えて綺麗な状態でした。リアスクリーンの曇りもヘンな皺もありませんでした。

内装の程度も上々だったのですが、ステアリングがヘレボーレのGTAレプリカに交換されていました。またトランクにはサービスマニュアルが入っていたりと、前オーナーは相当なマニアだったと見受けられました。
こういうクルマは安心して買える…のですが、一方で気になる点もありました。

まずは車高です。妙に下がっているのが気になったので聞いてみると、強化ショック+ローダウンスプリングに交換して見たらしいのですが、流石に乗り心地が悪いために、ショックだけは元に戻したとのことでした。そんなことをしたら元々ユルいボディが痛んでしまい、クルマそのものも乗り味も台無しになってしまったでしょう。この行為で私の前オーナーに対する親近感は吹き飛んでしまいました。
実際にタイヤハウスを覗いて見ると、タイヤがハウジングに接触していました。購入後はノーマルのスプリングに戻す必要があります。

次に気になったのがリアタイヤのトー角で、妙に内股になっています。これは調整で治ると思いますが、このままだとタイヤが偏磨耗するのではと思います。
また、お約束のエンジンマウントはヘタっており、ベルトが接触しかかっていましたので、これも交換です。
結局、乗り出しでは150万円〜170万円は必要なクルマです。当たり前にボロくなった部分をそのままで安く買い、自分で納得してリフレッシュして乗るか、最初から手の入ったクルマをその値段で買うかなのですが、私なら部品の入手経路も経験ある整備工場もありますので、迷わず前者なのですが、この新しいオーナーはどうやら私が面倒を見てくれるのを当てにして購入したようです(苦笑)
さて、夏休み明けにはこのクルマとじっくり付き合うことになりそうです。
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