走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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地獄クルマを訪ねて…その壱

過去ログの再編集ばかりでもナンですので、新作ネタを書きますね(苦笑)
アルファ164Q4などという稀少車で地獄巡りをしていると、ついつい他人の地獄にも興味が湧いてくるものです。
そして探して見ると、世の中には私なんかが足元にも及ばない地獄を楽しんでいるで…あろう?真性のM体質の方がいらっしゃるんですね。

私の現在の主治医であるクイックトレーディングには様々な地獄クルマ(失礼!)が救いを求めてやって来ます。これから不定期ではありますが、これらの地獄クルマをご紹介して行きたいと思います。

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さて、栄えある地獄クルマの第一回目は…

ランチア・テーマ8・32

です。

このランチアというメーカーは歴史も古く、今年が設立100周年になるアルファ・ロメオと並ぶイタリアの老舗です。そしてご存知の通り、アルファ・ロメオと同様に現在は資本的には完全にFIATの子会社となっています。日本ではストラトスやデルタ・インテグラーレのラリーでの活躍からスポーツカーのメーカーのように思われていますが、実際には富裕層が乗る上質な高級車メーカーで事実、イタリアでは会社役員や政治家が好んで乗るブランドと言われています。ちなみに、FIATは大衆車、マゼラーティは貴族の乗るクルマで、フェラーリはタレントやスポーツ選手、そして金持ちのドラ息子用、アルファ・ロメオはマフィアかカタカナ職業の御用達だそうです(笑)

さて、このテーマというクルマですが、見ての通り正統派セダンです。Tipo4プロジェクトの1台(*過去ログ「アルファ164Q4とは」参照)ですので、アルファ164とは兄弟車にあたります。真横からの写真を比べて見ると、ホイールベースが同じであることが分かると思いますが、同時に一方でアルファ164がTipo4シャーシーを使いながら、いかにボンネットを薄くし、ボディ全体を薄くスマートに見せようと苦心したかということも分かるかと思います。事実、デザイナーのエンリコ・フミア氏はそのためにフロントストラットを設計し直すよう主張し、やっとのことで大幅な設計変更許可を勝ち取ったと言っていました。おっと…テーマのハナシですよね。

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テーマの発表はアルファ164に先立つこと3年の1984年で、当時のランチア・ガンマ/トレビの後継車種として開発されました。
デザインは、巨匠ジウジアーロですので、一見何の変哲もないセダンではありますが随所にその天才デザインが生きています。例えば、A・B・Cピラーの延長線がちゃんと1点で交わるところなど、セダンとしての黄金比を堅持しながらランチアのフラッグシップとしての威厳も兼ね備えた不朽のデザインだと思います。
では、なぜこれが地獄クルマなのでしょうか?

まず第一にTipo4シャーシーの剛性不足が挙げられます。おおよそ高級車にあるまじきガタピシ音はオーナーをメゲさせてしまいます。次にこの時代のイタリア車に共通する製造品質の悪さです。機械部品個々の品質に加えてその組み付け精度の悪さ、そして電気系統の脆弱さから「いつもどこかが壊れている」状態になり、そのスタイリングに惚れて購入したオーナーに早々にして乗り換えを決意させ、その生存台数は激減し現在に至っています。

発売当初のエンジンは、FIAT製4気筒ツインカムエンジンをベースにした、ターボとノンターボ。そして、PRV(プジョー/ルノー/ボルボ共同開発)のV6エンジンに加えて4気筒のディーゼルターボが搭載されていたのですが、たまにどっかキレたことをやらかすランチアは、この正統派セダンにとんでもないことをやらかしてくれました。

それは1987年。奇しくもアルファ164発表の年にランチアはこのテーマにフェラーリ308QV用の8気筒エンジンを搭載したテーマ8・32を発表しました。前述したようにただでさえアブないテーマの中で、このFIAT製エンジンだけは堅牢だったのですが、その信頼をかなぐり捨て、こともあろうにフェラーリのV8を無理やりエンジンルームにブチ込み、FFで駆動させるという荒業に打って出たのですが、発表時にはそのあまりのキレっぷりに度肝を抜かれたものです。

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じゃあこのクルマ、単にテーマをベースにしたスポーツモデルか?と言うと、全然そんなことはありません。内装はテーマのモデルの中にあっても最上級のポルトローナ・フラウ社製の皮シートに包まれ、随所に張り巡らされたウッドパネルは乗った途端に別世界です。
一方で、トランクリッドには可動式のスポイラーなんぞが仕込まれており、走行中にタダのテーマだと思ってると、突然ニョキッとスポイラーが飛び出し、「タダモノではないゾ!」というオーラを見せ付けてくれます。もっともこの可動式スポイラーは必ず可動するワケではなく、「出っ放し」だったり「引っ込みっ放し」だったりするのですが…(泣笑)

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このようにテーマ8・32の魅力はそのアンバランスとキレっぷりにあります。メルセデス・ベンツのAMGやBMWのALPINAなどとは一線を画す、まさに「羊の皮を被った狼」ならぬ

「テーマの皮を被ったフェラーリ」

なんですね。

発売時、日本はバブルの真っ只中にありましたので、私は、このクルマを新車で買った方よりも、現在維持されている方のほうが本当にスゴいと思います。これぞ走る重要文化財!是非、末代まで受け継いで頂きたいっ!と思います。

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テーマ:旧車 - ジャンル:車・バイク

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  • 2013/04/18(木) 23:45:56 |
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