走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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電子制御と機械制御~Spiderのある生活~

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ひょんなことから手許にやってきた89年式アルファSpider 2.0Veloce。そして地獄と天国を交互に味わい続けているアルファ164Q4の2台を乗り比べてみると、アルファ・ロメオというメーカーがどんなクルマを作り続けて来たのかが何となく分かってきます。

かたや、世界に一種類しかない4WDシステムを搭載し、当時としては最先端の電子制御に挑んだアルファ・ロメオのフラッグシップサルーン。
そしてもう一方は、「走る化石」のような、電子制御など何もない、ツインキャブのアルファSpider。
クルマとしては全く異なる、両極端と言っても良いくらいの2台のクルマですが、この2台にはアルファ・ロメオが考えるクルマは乗り手に何を提供するか?というテーマがしっかり共通して存在していると思えます。

恐らくそれは、アルファ・ロメオが「クルマとは何か」という命題に対して設立以来不変の考え方を持ち、その時代の技術をこのテーマを達成する手段として用いてクルマを作って来たので、あたかもDNAのように受け継がれて来ているのではないでしょうか。
では、そのDNAとは何なのでしょうか?
「Cuore Sportivo」(スポーツ精神)がアルファ・ロメオのキャッチフレーズですが、どうやらこの言葉にその意味が隠されているようです。

アルファSpiderは決して速いクルマではありません。発売当時においてもその性能は最高ではありませんでした。オープンボディは剛性が低く、コーナリングの限界も決して高くはありません。走っているとあちらこちらからミシミシと色んな音が聞こえてきます。風の巻き込みはもの凄く、100km/h以上はクルマよりも人間の限界が先に来てしまい、とても出す気にはなりません。
現代のクルマの評価基準からすると「ボログルマ」と言って間違いはないでしょう。
ところが、これがとても気持ちいいのです。これらの欠点が欠点ではないかというと間違いなく欠点なんですが、全く嫌ではないのです。

アルファ・ロメオはそれがどんなボディ形式のクルマでも乗り手の感性を裏切りません。全てのクルマの挙動が、このぐらい踏んだらこのぐらいスピードが出て欲しいとか、このぐらいステアリングを切ったらこのぐらい曲がって欲しいという乗り手の感性以上の反応を示さないのです。ですから、低速でも高速でも、まっすぐな道からワインディングまで、クルマを操るという喜びを提供し続けてくれるのです。

オープンで走るということは夏は暑く、冬は寒いという当たり前の状況に身を晒すことになります。雨が降れば幌を上げていてもどこからともなく雨が漏ってきてカラダを濡らします。
一度その雨漏りについて主治医にボヤいたのですが、逆に説教されてしまいました。

「オープンの幌は傘ですよ。傘を買って、傘屋に雨の日に濡れると文句いうヒトはいないでしょう?」

アルファSpiderで走った後は、ちょうど全力でスポーツをしたあとの快感ではなく、軽くカラダを動かしたあとの爽快感に似た感覚に陥ります。

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クルマに近づいて行くときに見えるその姿、運転席に座って見るフロントフェンダーの眺め、キーを回して聞くDOHCエンジンとキャブレターの吸気音、そしてクルマから出る様々な音がスピードを上げるにつれて、風の音に消えていく過程、街中のウインドーに映るクルマと自分の姿、周囲の人々の視線と話し声、そしてクルマを停めて振り返って眺めるその姿に至るまで、単にクルマに乗るという行為を一つのドラマに変える魅力を持っているのです。
もし、「クルマなんて走ればいいや」と思っている方がいれば、それは「運動なんて筋肉を動かして有酸素運動ができれば何でもいいや」と思っているのと同じことではないでしょうか?

アルファSpiderは高価なクルマではありません。中古車で86年式から89年式くらいのSr.3のアルファSpiderが見つかるなら、一度買ってみてはいかがでしょうか?仮に1年ほど乗って手放したとしても殆ど値段は落ちないでしょう。その確実に「ボロな」アルファSpiderに、それを承知で付き合ってみると、自分のクルマに対する価値観が変わるかも知れませんよ。もし、全然気に入らなかったとしても…、アルファSpiderと過ごしたその時間は後々まで自分の中の語り草になること請け合いです。

かくして私の手許に風のようにやって来たアルファSpiderは、約1年半の間、私に様々なことを教えて、新しい生徒の許に旅立って行きました。

ではもう一方の電子制御のほうは…?それはまた次回にということにしましょう。

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