走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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ALFA ROMEO Sport Collection 37

本日ご紹介するのはGiulietta SZ2と呼ばれる、SZからTZへと発展する過渡的なモデルです。

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カロッツェリア・ザガートはミラノに本拠を置き、1919年にウーゴ・ザガートによって創設された老舗です。
ピニンファリーナを始めとする他のカロッツェリアが、馬車の時代からの延長線上で、自動車のボディデザインを手がけたのに対して、このウーゴ・ザガートは航空機メーカー出身で、彼は航空機の軽量化ノウハウと空力効果を自動車に応用した稀有なデザイナーでした。
特に彼の設計する軽量ボディは他を抜きん出ており、戦前のアルファ・ロメオはヴィットリオ・ヤーノのDOHCエンジンにザガートの軽量ボディという組み合わせで、レースにおいて連戦連勝を記録したのです。
このように、アルファ・ロメオとザガートはレース活動において「黄金のコンビ」と言えたのですが、このGiulietta SZは計画されたプロジェクトではなく、偶然生まれたものであることは意外に知られていません。

1956年のミレ・ミリアでクラッシュした1台のGiulietta SV(Sprint Veloce)がザガートに運び込まれたときからこの偶然は始まります。
そのドライバーであった、ドーレ・レート・ディ・ブリオーロは単にそのボデイを修復するのではなく、ザガートが得意とするアルミボディに換装することにより、895kgのGiuliettaのボディを750kgにまで軽量化することに成功します。
この事故車の「おこし」であったGiulietta SVはGiulietta SVZと呼ばれ、1961年までに17台もが製造されるようになったのです。

このように、もともとは単なる事故車の修復で、アルファ・ロメオとは関係のないモデルであったSVZが発揮した高性能は、アルファ・ロメオに新しいアイディアを与えることになります。
アルファ・ロメオは、新たにホイールベースの短いGiulietta Spiderのシャーシーをベースにしたコンペティションモデルを製作することにしたのです。カロッツェリア2社の競作となったこのプロジェクトはベルトーネがSS、そしてザガートがSZとして完成し、この二つのモデル両方が発表されることになります。

ベルトーネのSSがある程度量産を前提としたモデルであったことに対して、ザガートのSZは殆ど手作りに近い状態でした。それはアルミボディの量産技術がまだ確立されていなかったためでしたが、一方ではSSと異なり、簡単にそのボディデザインの変更ができました。事実SZはその製造された時期や出場したレースにより、細部が全て異なっているのです。
当初のSZが持つ丸みを帯びたボディは、後に改良を受け、当時の空力理論の最先端であったリアを切り落とした「コーダ・トロンカ」と呼ばれるボディ形式に変更されます。
このボディ形式を従来のSZと区別するために、後にSZ2と呼ばれるようになったのですが、その重量はそれまでのSZから15kg軽量化され785kgとなり、100hpにチューンされた1.3L(1290cc)エンジンと、コーダ・トロンカボディにより最高速度は200km/hをマークしたと言われています。
そしてさらにこのSZはSZ2を経て、TZへと改良をされて行くことになるのです。

SZ全体の生産台数210台のうち、30台がこのSZ2ボディでしたが、どちらかと言うとこのSZ2はより空力向上のスタディモデル的な色彩が濃く、コンピュータ解析などできなかった時代では、「作って走らせて見る」しか実験の方法がなかったため、様々な実験的ボディが試されています。

今回付属するミニチュアモデルは、前回ご紹介したSant'Ambroeusチームから1963年のル・マンに参戦したクルマをモデル化しています。最大の特徴はそのフロントノーズで、従来のSZに付けられた盾型のグリルがなく、ノーズを延長しその先端にエアインレットを小さく開けています。ちょうどスカリエッティがデザインしたフェラーリ250GTOに通ずるデザインです。

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一方こちらはSZで、Bang製のミニチュアモデルです。1960年のツール・ド・コルス出場車をモデル化しているのですが、全体の造形といい、エッチングパーツを使用した細部の表現といい、ハンドメイドモデルに肉薄する素晴らしいモデルです。

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ザガートが最もザガートらしかった最後の時代が、このSZからTZ2に至る時代ではないでしょうか。そのヲタクとも思える空力に対するコダワリは、ザガートが航空機エンジニア出身であるという自負と、事実他のカロッツェリアに対する優位性を持ち得た時代だったと思います。

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