走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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地獄クルマを訪ねて・・・その五

一部のコアなマニア?の方からご好評をいただいております、この「地獄クルマを訪ねて」シリーズですが、最近は、「こんなクルマが入庫してるよ~」とお声がかかるようになりました。
そんなワケで今回ご紹介できることになったこのFIAT Unoは、以前からいつか取材したいと狙っていた地獄クルマだったのです。

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FIAT社は1970年代に石油ショックやストライキにより深刻な経営不振に陥っていたのですが、ようやく1980年代になって初代PandaとUnoを発表し、何とかその窮地から脱することになります。ところが、この2台の救世主のうち、Pandaが日本でも根強い人気を得ているのに対し、Unoに関しては「いまいちパッとしない」印象しか残していないのが現状です。

本来FIAT社はイタリアの大衆車メーカーであり、実用車を作らせれば本当に「いい仕事」をするメーカーであるのですが、過去の地獄クルマでご紹介した、CromaにせよTipoにせよ、日本でのFIATの位置づけは中途半端で、どのマーケットのどんな嗜好を持ったユーザーにアプローチすれば良いのかが明確でないまま、コロコロ替わった代理店のせいもあり、日本でのブランドイメージが定着しないままであるがために、現在のFIATもその販売に苦戦しているのではと思います。

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1983年にそれまでのFIAT127の後継モデルとして発表されたのがこのUnoで、デザインはもちろんあの巨匠ジウジアーロです。初代ゴルフ、PandaそしてUnoと、当時のジウジアーロは一番脂が乗っていた時期で、彼がデザインした何の変哲もない小型車は、その実用性と革新性により全てが大ヒットし、彼のデザイナーとしての地位を確立したと言えるでしょう。

そして、このUnoは初代Puntoに交替するまで、10年間で700万台というベラボーなセールスを記録したのです。事実、Unoが属したBセグメントではほぼ一人勝ち状態で、ライバルであったルノー5(サンク)やプジョー205を蹴散らして蔓延っていたのです。
理由は、その優れたパッケージングにあります。Bセグメントでありながら、その上位のCセグメントを凌ぐ居住性により、このUno以降のBセグメントカーの設計に大きな影響を与えたと言われています。
サイドから見ると、前後のドアの長さが殆ど同じであることが分かると思います。この前後席のレイアウトはヒトが乗ったときの居住性と、荷物を積むためにフォールディングした際の広大なスペースに貢献しているのです。

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残念ながら、Unoは日本ではさっぱり売れなかったクルマです。
日本でこのクラスの「ガイシャ」はパッケージングより小洒落ていることのほうが重要で、乗車もせいぜい1人か2人。特に女性が乗るケースが多いためATは必須で、そうでなければホットハッチと呼ばれるボーイズレーサー的なクルマでなければ売れないのです。この状況は恐らく現在も同じではないでしょうか。ところが、ヨーロッパでBセグメントと言えば、一番量販されるマーケットで、一族郎党が荷物をガンガン積んで馬車馬のように走れなければ評価されないクラスなのです。

今回、取材したUnoは果たして日本に何台あるのだろうというくらいの稀少な個体です。初期型の5drハッチバックという、ヨーロッパ車お約束のボディ型式に加えて、エンジンはFIAT伝統の1100ccOHCで、しかもキャブレター!もう、とことん廻してちょーだいっていうエンジンです。当然ながら、CVTなんてアブナいメカではなくしっかり5MTで安心して走れます。

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ところが唯一のチャームポイントがこのインパネで、ジウジアーロ節が炸裂しています。ナンと今は懐かしいデジパネってやつが付いているのです。どこかで見たことありませんか?? そうです、あのいすゞPIAZZAとウリ二つなんです。しかも表示はしっかり全部生きてました。後期型のアルファ164なんざ、時計が消え、風量表示が消え…そのうちACがどうなってるのか分からなくなり…交換すると15万なんて平気で言われるのに、このUnoと来たらナニゴトもないなんて…畜生っ!
おっと、取り乱してしまいました(苦笑)

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持論ですが、FIATに限らず実用車の真価はそのベーシックグレードにこそ顕れていると思います。例えて言うなら、本当に旨い「うどん」を味わうには「素うどん」が最適で、そこには麺もダシも誤魔化しの効かない、その店との真剣勝負ができるのと同じではないかと思うんです。

今回、出会ったこのUnoは、トッピングにサソリ(ABARTH)も何もない、まさに「素Uno」、しかも初期型の75SX 5drという超稀少モデルだったのです。これを味わい続けているオーナーは本当に麺フェチ…じゃなくて実用車フェチだと思います。

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テーマ:その他 - ジャンル:車・バイク

コメント

なるほど、そういう車だったんですね。
見た事くらいしかありませんでしたから(笑)
フランス車もそうですが、ベーシックグレードが一番その車らしいのかもしれませんね。
405も普通のに乗るとびっくりするくらい乗り心地いいですもん(笑)

  • 2007/03/30(金) 13:43:53 |
  • URL |
  • こ~んず #JalddpaA
  • [ 編集]

>こ~んずさん
ヨーロッパ車のベーシックグレードは本当に侮れませんね。どうしても日本にはオプションテンコ盛の最上級グレードしか入ってこないので、私たちは本当の美味しさを知らないだけなのかも知れません。よく、ヨーロッパに旅行に行って、現地でレンタカーを借りたら・・・目からウロコ・・・みたいなハナシを聞きますが、まさにそういうことなんでしょうね。

510さん、こんばんは。
偶然、一週間位前にUno見ましたよ、自宅近くで。ウチの車の前に居たのですが、ガンメタと言うんでしょうか、渋いカラーで初めはVWのPOLOかと思って全く気にしませんでした。
渋滞中でしたのでヨクヨク観察してみると・・・まさにUnoでした。
グレードは判らなかったのですが、程よくヤレていて良い感じでしたヨ。
”まだ乗っている人がいるんだぁ・・”というか興味深く見させていただきました。

そうそう、今日Q4見ましたよ!自宅前で。
カラーが同じなので510さんかと思いましたが、八王子ナンバーでした(笑)

  • 2007/04/01(日) 23:50:41 |
  • URL |
  • JOE #-
  • [ 編集]

>JOEさん
見ましたか~。たまにTipoとかUnoとかが元気で走ってるのを見ると嬉しくなりますね。それが程よく使い込まれたりすると、あぁ可愛がってもらってるのね!と思ってしまいます。
最近164Q4は越谷の某駐車場に停めっぱなしなんですが、その間にも目撃情報が寄せられてます(爆)

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  • 2007/04/03(火) 13:03:22 |
  • |
  • #
  • [ 編集]

unoの魅力?!インパネと
510さんの記事に、とんでも
ハッピーになりました。
≪チャオ♪≫

>いちまたさん
それはどーも(笑)
でも、こういったクルマが元気に走ってるのを見ると本当に嬉しくなりますね。

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