特設Museoを後にして一歩外へ出てパドックを見物すると、あちこちに気になるクルマが駐まっています。私たちのクルマもそうですが、こうしたイベントでは参加車も展示車で、コトによると展示車以上の「お宝」が潜んでいる場合もありますので丁寧に見ていく必要があるのですが、今回のように膨大な参加車ですとなかなか目に留まらないクルマもあり、必ずしも全ての「お宝」を見ることはできなかったと思います。
やはりフェラーリやランボルギーニには多くの見物者が集まるのですが、興奮するのも最初のうちで段々と見慣れてくると感覚が麻痺してきて、フェラーリやランボというだけではスルーするようになってしまいますが(苦笑)、笹本氏からは「乗ってきた愛車」の前での撮影を強要されてしまいました(爆)
でも、個人的に目が行くのはどんなに高価な最新のモデルよりも、大切に乗られたちょっと旧いモデルになってしまいます。このツートーンに塗装されたX1/9はレーシーなモディファイが多い中にあって上品な雰囲気を醸し出していました。
マゼラーティが集まっているコーナーに行くと、真っ先に目に飛び込んできたのはやはり最新のGran Tourismoではなく、珍しいSebringでした。
そして素晴らしいコンディションのMistralです。
さらに度肝を抜かれたのが、このクルマです。スーパーカーブームを経験された方でも即座に車名を言える方は少ないのではないかと思います。
私もとっさには分からなかったのですが、これはIndyで初代Ghibliの後継モデルとして発表されたフル4シーターのクーペです。フル4シーターと言うだけあって後席は+2ではなく、本当にオトナが2名乗車できるスペースが備わっていました。しかも、スタイリングは抜群で全くその室内長を感じさせませんでした。
さらにボディ仕上げ剤のデモンストレーションブースにはDAYTONAが鎮座していました。
そのDAYTONAは珍しい前期型で、フロントライトのカバーがプレキシグラス(アクリル)なのが最大の特徴です。DAYTONAは後期型になってこのフロントライトカバーがスチールとなり、そちらのほうが生産台数も多く一般的ですが、オリジナルデザインはこの前期型です。
そしてお隣は275GTBです。もはや桃源郷でしょう(笑)
デモンストレーションブースですので、担当の方が一生懸命磨いていましたが、サンプルとされたクルマがあまりに凄過ぎるため、あまり磨いた結果をアピールすることができなかったのではと思います(苦笑)
参加車の中でも変わりダネとしてはこのピンクのFIAT500です。ご存知の方も多いかと思いますが、このモデルは限定で販売されたバービーとのコラボモデルです。
室内にはバービー人形がディスプレイされていたり、ピンクで統一された小物が置いてあったりと、おおよそ硬派のクルマイベントにはそぐわない雰囲気だったのですが、これだけ束になって来られるとこれはこれでアリなのでは…と思えて来るから不思議です(笑)
これも偶然会場で見つけた珍車です。車名が分かる方が何人いらっしゃるでしょうか?FIATヲタクの方の中でも商用車ヲタクというニッチなヲタクの方以外は恐らくムリでしょう。
当然ですが、私自身もこの方面は全くのシロートですので分からなかったのですが、オーナーがちゃんと車名をフロントガラスに挟んでおいてくれました。1970年のFiat850Tだそうですが、850ということはリアエンジンで、実際にそのサイズからは想像できないほどスペースユーティリティに優れたバンでした。
最後にご紹介するのはあくまで個人的な好みですが、ALFAROMEO GTVのCUP CARです。最近は見かけることがめっきり少なくなってしまったのですが、ALFA ROMEOがGTVのワンメイクレース用に仕立てたレース車両でその仕上げやスポンサーデカールの貼り方のセンスなど、現在アルファ・ロメオチャレンジなどに出走しているアマチュアレーサーの皆さんが一度はお手本に…と意識したモデルです。
何せ500台以上が集まったイベントですので、その全てをご紹介することは不可能で、フェラーリなどはF40LMや288GTOなどご紹介すべきクルマは数多いのですが、こうしたモデルは恐らく他のブログでご紹介されているでしょうから(苦笑)、気になる方はWebを検索して見てください。
さて、ようやくパレードランの時間が近づいて来ました。私たちもクルマに戻ってスタンバイすることにしましょう。
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ピット内に設置されたアルファ・ロメオ100周年を記念した臨時ミュージアムは圧巻でした。その構成は特別展示車と参加車両の中からネコパブが選んで展示車としたものと、インポーターが展示した現行モデルの三種類で構成されており、その中でも特別展示車は本当に素晴らしいもので、個人的には今回のイベントの目玉でした。
その目玉中の目玉が、1939年の6C2500 SS Corsaです。その名前の通り6気筒2500ccエンジンを搭載した戦前のスーパースポーツですが、その中でもCorsaと呼ばれるレーシングチューンのエンジンとボディを装備したこのモデルは希少車中の希少車であるだけでなくその美しさも格別なモデルです。
エンジンを設計したのはかのヴィットリオ・ヤーノで1937年にヤーノがアルファ・ロメオを去って以降もヤーノの遺産である8C、6Cシリーズはアルファ・ロメオの主力車種として製造し続けられ、その中でも6Cシリーズは1927年から戦後の1952年まで四半世紀に亘りアルファ・ロメオの主力エンジンとして製造し続けられた名機なのです。
このボディをデザインしたのはカロッツェリア・トゥーリングで、その美しさは様々なボディが架装された6Cシリーズの中でも格別です。
それにしても素晴らしいコンディションです。
このクルマが日本にあることが奇跡で、さらにこのコンディションであることはもはや奇跡を通り越しているのですが、そんなクルマが殆ど手が届くところに展示されているのはこうしたイベントならではです。
そしてさらなる奇跡は続きます。
1968年のTipo33/2 DAYTONAです。このクルマとは久々の再会だったのですが、そのコンディションも素晴らしい状態のまま維持されており、ひとまずホッとしました。
Tipo33についてはALFA ROMEO SPORTS COLLECTIONで数度にわたってご紹介しましたので詳しくはそちらをお読みいただきたいのですが、Tipo33のコンペティションモデルの中で最も活躍したのがこの33/2と呼ばれるV型8気筒の2Lエンジンを搭載したモデルで、デビュー戦のデイトナで1-2位でフィニッシュした後は、タルガ・フローリオで2-3位、そしてル・マンでは4-5-6位と、単にクラス優勝だけでなく総合成績でも大排気量車を押しのけて上位を独占した戦績を持つモデルです。
この個体も日本にあることが奇跡のクルマなのですが、日本に来たときはコンペティション仕様の外装で、以前に916Spiderの仲間と訪れた木更津の板金工場でリフレッシュされ現在のオーナーの許にあるそうです。
どうか末永く日本に留まっていて欲しいクルマです。
他にもなかなか日常では見ることのできないモデルが展示されています。
これは1957年の1900C Super Sprintです。
戦後のアルファ・ロメオが量産車メーカーに転進するきっかけとなったモデルがこの1900シリーズなのですが、カロッツェリア・トゥーリングがデザインしたこのSprintモデルは後にベルトーネがデザインすることになるGiulietta Sprintのデザインにも多大な影響を与えたデザインです。
そしてその1957年 Giulietta Sprint Veloceです。こうして並べて見るとベルトーネによるSprintボディのデザインはトゥーリングのデザインを発展させたものであることが良く分かります。
いわずと知れた1969年 Giulia Sprint GTです。あえてGTAを展示しないところに主催者のコダワリ?を感じますが、それ以上にこの展示車のコンディションが良かったからかも知れません。
1963年 Giulia Sprint Specialeです。ベルトーネの美しいベルリネッタですが、当初はコンペティションモデルとして企画されたにも関わらず、それ以上の性能を発揮したSZにその当初の目的を譲り、グラン・ツーリズモとして販売されたモデルです。
友人の青ガエルさんの愛車である1973年 1600 Junior-Zです。日頃から丹精込めたメンテナンスをしているだけあって、こうして展示車として晴れの舞台を踏むことができたのですが、そのスタイリングは40年経った現在でも通用するデザインだと思います。
1969年 Giulia 1300 T.I.です。「醜いGiulia」と呼ばれたベルリーナですが、何度見てもちっとも醜くなどなく、むしろ細部まで考えつくされたデザインだと思います。
たったこれだけの規模でも、こうして過去のモデルから現在のモデルまでを見ていくと、ちゃんとアルファ・ロメオの歴史を感じることができます。
そして一歩ピットから外へ出てパドックを歩くと、そこにはお宝がゴロゴロしているのです。
もはや感覚がマヒしてしまい、ちょっとのことでは驚かなくなってしまいました(笑)
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ようやく暖かくなって今年もクルマのイベントシーズンの開幕です。
参加する側も応援する側も、どうしても冬場と夏場は腰が重くなるのは仕方ないようで、実際にこの時期はイベントもぐっと少なくなるのですが、例年3月になると様々なイベントが計画され、いよいよ今年も…といった気持ちになります。特に今年はアルファ・ロメオ設立100周年という記念すべき年であるため、それをお祝いすべく様々なイベントが企画されているようですので、昨年に引き続きできる限り参加してみたいと思っています。
私にとって今年の第一弾のイベントは先日FISCOで行われたVITALE ITALIAというイベントでした。CAR MAGAZINEで御馴染みのNEKO PUBLISHING(通称「ネコパブ」)が主催するこのイベントは今年で三回目となるイタリア車をフィーチャーしたイベントで、アルファ・ロメオだけでなく、FIAT、マゼラーティからフェラーリに至るまで様々なイタリア車が集まるイベントです。それもそのはずで、そもそも御殿場のスポーツカーガーデンで毎年開催されていた「フェラーリ・ブランチ」や「アルファ・ロメオ・ブランチ」といった集合型イベントの発展形として企画されたもので、その名残はサーキットのVIPルームでケータリングによるブランチを頂きながらイベントを見るというちょっと贅沢なものも含まれています。
しかし、
このイベントの最大の贅沢はブランチではなく、この参加車の種類と量で恐らく日本では唯一無二のイベントではないか と思います。
私たちはパレードランに参加申し込みをして、三連休の初日に富士スピードウェイを目指して早朝の海老名SAを出発することにしました。
今回一緒に参加するのは、アルファ164オーナーズクラブのメンバーである仲間なのですが、アルファ164に乗って来るのは笹本氏と同乗のO氏だけで、Ryuta君はSpider Sr.4、そして青ガエル氏はJunior-Z1600、そして私たちはSpider Sr.4という顔ぶれで、「アルファ164のオーナーズクラブです」と参加を公言できないクルマ達です(苦笑)
それでも皆、ちゃんとアルファ・ロメオに、しかも私自身を除けばアルファ164よりも旧いアルファ・ロメオに乗っているのですから「筋金入り」の仲間達なのですが、よくある教条的なストイックさが微塵も無いところがこれまた面白い仲間でもあります。
やはり集合場所の海老名SAは大混雑でした。集合時間の1時間前に都内を出発した私たちですら約束の時間に遅れる始末で、何とか集合したのは予想に反して?時間厳守だった笹本氏と本当ならばGiulia Sprint 2000GTVで参加する予定がちょっとしたトラブルで急遽Spider Sr.4に乗り換えたRyuta君と私たちの3台で、青ガエル氏のJunior-Z1600は首都高まで延びた渋滞にハマり、さらに遅れることとなってしまいました。
海老名SAを出発と書きたいところなのですが、出発するだけでも大変でSA内がすでに渋滞しています。当然のことながら高速に合流してもノロノロとしか進みません。
その理由は行楽渋滞に加えて事故や故障車による渋滞で、迷惑なことこの上ないのですが、その故障車とはこのイベントに向かっていたSpiderでした(苦笑)
さらに、御殿場を降りてから富士スピードウェイに向かう途中で、同じく参加車であろうフェラーリと軽自動車の事故もあり、前途に一抹の不安を覚えてしまいました。
イベントには事故無く参加して同じく事故無く帰ることが一番大切なことで、せっかくの楽しい思い出が思い出したくないものになってしまうのは避けたいものです。
少し遅刻してようやく到着した富士スピードウェイは全くの別世界となっていました。参加車両が駐車するAパドックは500台のフェラーリ、ランボルギーニ、マゼラーティ、ランチア、フィアット、そしてアルファ・ロメオで埋め尽くされていました。
指定された駐車場所にクルマを駐めて受付を済ませると、図らずも参加記念品を頂いたのですが、その内容は結構充実しており、一台5000円の参加料でパレードランとは言えサーキット走行もできるのであれば、この参加料は破格だと思います。もちろんブランチに参加したり、スポーツ走行枠に参加しようとするとそれなりのお値段となってしまうのですが…(笑)
アルファ・ロメオのパレードランは正午前に始まるとのことで、当初「参加しなければ走ることができない」と注意されていたドライバーズ・ミーティングもキャンセルされ、簡単な注意事項を書いた説明書で済まされることとなりました。確かにペースカーが先導するパレードランでドラミを行うのはちょっと大げさで、その参加台数もおそらく120台を超えていましたので、この説明書の配布で充分でしょう。
パレードランまでの時間は自由ですから、コース上のクルマ達やパドックの参加車たちを見ながらブラブラしたのですが、天気は良かったものの風が強く、おりしも裾野で行われていた例の野焼きの灰が飛んでくるために、あまりパドックのクルマをのんびりと見て回ることができなかったのは残念でした。
それでもピット内にアルファ・ロメオ設立100周年を記念して展示されたアルファ・ロメオミュージアムはなかなかのものでした。個人的にはこれだけでも参加した価値があったと思います。
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ひょっとしたら
アルファ・ロメオ以上にアルファ・ロメオを分かっているのがピニンファリーナ ではないでしょうか。
ピニンファリーナにとってアルファ・ロメオはその社歴における単なる上得意顧客ではなく、ピニンファリーナのデザインを身に纏うに最もふさわしい自動車メーカーとして切っても切れない関係と言っても良いでしょう。
そのピニンファリーナがこのジュネーヴで提案したSpiderのコンセプトカーには完全にやられてしまいました。
2uettottanta と名付けられたこのコンセプトカーはアルファ・ロメオとピニンファリーナ双方にとっての代表作であるSpider Duettoをアルファ・ロメオ設立100周年の現代に蘇らせるというコンセプトのデザインスタディなのです。
ではそもそもDuettoとはどのようにして生まれたデザインなのでしょうか。その起源は1956年に発表されたコンセプトデザインであるSuperflowに遡ります。戦前からのプラットフォームであるアルファ・ロメオ6C3000CMをベースにして制作されたこのSuperflowは1956年のトリノモーターショーで発表されました。そのスタイリングは当時としては前衛的で、まさに「夢のクルマ」と言えるコンセプトモデルでした。
発表された当初は、販売を前提としたアルファ・ロメオの具体的なモデルを意識したものではありませんでしたが、同年のジュネーヴショーではさらに一部手を加えたSuperflow2へ発展し、さらにこのコンセプトモデルはそのデザインエッセンスが以降のコンセプトモデルに引き継がれて発展して行くことになります。
最終的なSpider Duettoへの発展を予感させるコンセプトモデルがこの1959年のジュネーヴショーで発表されたSuperflow2 Spiderだと思うのですが、一方で2uettottantaのデザインにも影響を与えているのがこのモデルではないかと思います。
それでは、2uettottantaを見て行きましょう。サイドの2本のプレスラインは成功したアルファ・ロメオのSpider Duettoへのオマージュであることがすぐに分かります。そのボディサイズも近年どんどん大きくなったSpiderの原点復帰を目指し、コンパクトに纏められています。
個人的にはやはりSpiderは小さくて軽くなければ… と思います。
コクピット後方のフェアリングは一見すると複雑な形状をしていますが、そのイメージは1950年代から60年代のスポーツモデルに良く見られたデザインです。このちょっとノスタルジックなデザインだけでも嬉しくなってしまうのですが、それをさらに発展させてリデザインすることによりモダンなイメージを演出していると思います。
フロントマスクはアルファ・ロメオのスクデット(盾)をシンボリックに用いていますが、フロントライトを高輝度LEDを用いることにより極力薄くし、それを納めた左右のリブの真ん中を深く抉ることでかつてのDuettoにメッキでデザインされていたヒゲをちゃんと再現しています。
リアビューはDuettoのようなボートテールではありませんが、良く見ると実に複雑な形状をしています。ただリア全体としてはコーダトロンカにダックテール状のリップスポイラーが加わったどこか懐かしい形状ではないでしょうか。
ピニンファリーナがデザインした2uettottantaは昨今大流行の過去のモデルのリバイバルではなく、あくまでそのデザインエッセンスをモチーフに未来を意識してデザインされたものだと思います。
そしてそのデザインは、かつてのSuperflowがそうであったように、将来のアルファ・ロメオSpiderを予感させるものでした。
かつてそうだったように元気な発想力をアピールしたかったベルトーネと、アルファ・ロメオが何であるかを誰よりも知っていることをアピールしたかったピニンファリーナ。 二つのカロッツェリアはその伝統のジュネーヴショーという舞台で、その役割を見事に演じていたと思います。 クリック↓お願いします!
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この記事がアップされるときには無事に閉幕しているのですが、今年80回を迎えた通称ジュネーヴ・モーターショーと呼ばれるサロン・アンテルナショナル・ド・ロト (Salon International de l'Auto) は近年まれに見る素晴らしいショーだったと思います。
もともと自動車産業のないスイスのジュネーヴで何故こうしたモーターショーが開催されたのかと言うと、まさにその自動車産業がなかったからで、欧米の各メーカーはそのリベラルな開催環境を好んで新型車やコンセプトカーの発表の場としてこのジュネーブを選んで来たのです。
このようにモーターショーはその開催地に応じて棲み分けがされていたのですが、近年はモーターショーのパワーがどうしても販売が見込める消費地に偏りがちで、上海の活況に対してデトロイトや日本のモーターショーは参加する企業そのものが激減しているのが現状です。しかし、今回のジュネーヴは少なくとも展示車両においてはその過去の伝統が蘇ったようなショーだったのではないでしょうか。
特にアルファ・ロメオを取り巻くカロッツェリアに関して言えば、近年明るいニュースがなかったために心配していたのですが、ピニンファリーナとベルトーネの両カロッツェリアは今回のショーにアルファ・ロメオを題材にしたコンセプトカーを発表し、その成果は素晴らしいものがあったと思います。
それに対して少し残念だったのは、アルファ・ロメオ自身にインパクトが足りなかったことです。今年はアルファ・ロメオ設立100周年なのですから、記念モデルとか何かあってもよさそうなものなのですが、あちこちで発表され最早食傷気味の8C Competizione Spiderの展示も今さらの感が拭えません。どうせなら噂の8C Cometizone GTAなんかを実車で発表してくれると良かったのですが…(苦笑)
その中でも最大のインパクトはGiuliettaの復活でしょう。数えて三代目となるGiuliettaですが、初代の大成功から二代目はその名前にあやかろうとアルファ・ロメオが経営的に苦しい時代に復活させたモデルでした。
アルファ・ロメオにとってGiuliettaは特別な名前だと思うのですが、今度の三代目Giuliettaに関して言えば、違う名前でも良かったのでは…と思います。
フロントマスクはMiToと同様に8C Competizioneをイメージしたフェイスに統一されています。アルファ・ロメオのファミリーフェイスはフロントエンドの先端につけられたスクデット(盾)とアルファ・ロメオのエンブレムだと思うのですが、それ以上に各モデルに共通したイメージを与えようとしたデザインコンセプトがこの8Cフェイスだと思います。以前の同様のコンセプトはジウジアーロデザインのBreraフェイスで、マイナーチェンジしたアルファ156、147に始まり、Brera、159、Spiderという三車種に共通したイメージを与えていました。
正直言って、個人的にはあまりこのデザインコンセプトは好きではありません。Breraフェイスに関して言えばまだサイズ的にBreraと同じような大きさのモデルばかりでしたからまだ破綻はないのですが、この8Cフェイスについては個々のモデルにそのデザインを採用する必然性があまりなく、また実際のデザイン処理にも無理があるように感じます。
それはGiuliettaのリアからのスタイルを見るとはっきりと分かります。リアビューは何の制約も受けていないため素晴らしくまとまったデザインだと思います。某四駆で有名な日本車のリアビューにどこか似ていることはさておき、アルファ145以降のハッチバックのデザイン・アイコンである楔形に切られたリアガラスはアルファ・ロメオのみならず以降のハッチバックに多大な影響を与えたデザインです。
サイドはもはや定番になりつつある大胆なプレス処理のサイドラインと、アルファ156で採用された一見すると2ドアに見えるリアドアのノブを隠す処理など、近年のアルファ・ロメオの成功したデザインディテールをうまく受け継ぎながら纏め上げているあたり、流石と思わせてくれるのですが、フロントに関して言えばこの8Cフェイスの制約からどうもしっくり来ないのです。
加えて
アルファ・ロメオにとってGiuliettaがどういうモデルであるべきか…が今ひとつ良く見えて来ない のですが、本来であればMiToがアルファスッドの後継車としてアルファ・ロメオのコンパクトレンジを担っているとすれば、Giuliettaはその名前のイメージからGiuliaよりも下のレンジですので、現在のラインアップの中では受け持つレンジが非常にニッチになってしまうような気がするのですが、世界のアルフィスタの感想はどうなのでしょうか。
しかし何より嬉しかったのが、経営破たんしたベルトーネのコンセプトカーが展示されていたことではないでしょうか。
昨今のイタリアのカロッツェリアが、軒並み経営危機に瀕していることはご承知の通りです。特に生産設備を持つ大規模なカロッツェリアは、元来自分たちがデザインしたスペシャルモデルの製造を受注することにより、そのビジネスを伸ばして来ました。そしてその製造ができない零細なカロッツェリアは淘汰され、一方で現在生き残ったカロッツェリアはその生産設備が経営の足かせになり、ザガートもベルトーネも会社としては倒産し、そのデザイン部門のみが何とか生き残っているのが現在の状況です。
そんな中にあってベルトーネのコンセプトカーは自身の危機的状況を微塵も感じさせない、むしろぶっ飛んだコンセプトデザインでした。
ベルトーネの作品は明らかにコンセプトデザインで、これをそのまま市販車に…というのは無理でしょう。そういう意味では当に「コンセプトモデル」なのですが、そのクルマからは
「ベルトーネは元気だよ!」 というメッセージが溢れているように感じました。
このサイドパネル全体がドアとなってハネ上がるというデザインは実現には相当ムリがあると思いますが、小利口で現実的なコンセプトモデルばかりが目立つ昨今、昔のような真のコンセプトデザインには拍手を送りたくなります。
それにしても見ているとどんどん格好良く見えてくるから不思議です(笑)
そしてもう一社のピニンファリーナなのですが、この作品には一目見て「やられて」しまいました。
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いつもはマニアックな視点で映画をご紹介していますが、個人的な好みからクルマの映画と言うより、飛行機が主人公の映画となってしまっています(泣)
もちろんそれは私がこうした映画が大好きだからで、その飛行機の魅力を最大限に表現しているカットがあると、その監督もおそらくマニアなのであろうと勝手に想像して嬉しくなってしまうのですが、今回ご紹介する映画は私もまだ見ていない未公開作品です。
それはこれからロードショーされる
NINE という映画なのですが、今まで私がご紹介してきた映画とは随分と趣きが異なっています。
しかし、まあダマされたと思ってこの予告編をご覧ください。もちろん私が注目する理由はその出演する錚々たる女優陣ではなく、主人公が乗って登場する薄いブルーのGiulietta Spiderです。
私は映画館でこの予告編を偶然見たのですが、思わず声を上げてしまいました。主人公の映画監督が操る海岸線を走るGiulietta Spiderがあまりに格好良く、そのボディカラーがまた実にGiulietta Spiderにマッチしているのです。
設定が売れっ子の映画監督であれば、そのキャラクターを表現するためには本来ならばフェラーリかマゼラーティに乗せるべきだと思うのですが、どうしてアルファ・ロメオなのかが予告編だけでは良く分かりません。おそらく本編を見るとその答えが分かるのでしょうが、監督や脚本家が意図的に主人公をこのGiulietta Spiderに乗せたことは確かで、そのボディカラーも含めて主人公を表す脇役としてこのGiulietta Spiderは効果的に使われているように思えます。
どうでしょう。主人公役を演ずるダニエル・デイ=ルイスに加えて、助手席に乗るのは母親役を演じるソフィア・ローレンですよ!
これだけでもこのNINEを見る価値があると思います。久しぶりにアルファ・ロメオの存在感がある映画ではないでしょうか。かつてはドラマで主人公の愛車としてルノー4が使用されたところ、若い女性ファンがルノー4に乗りたいと殺到し、中古車相場が上がったことがありましたが、まぁこれをきっかけにGiulietta Spiderの中古車価格が高騰することはないでしょう(苦笑)
3月19日から全国ロードショーです。アルフィスタは劇場へ…
もちろん、世間一般の皆さんはペネロペ・クルスやニコール・キッドマンをお目当てにするのでしょうが…(爆)
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とても書斎と呼べるような場所ではありませんが、幸いなことに私には趣味のために使える部屋があります。そこにはこうしてブログを書いているPCデスクや模型を作るスペースに加えて、ミニチュアカーを収納する棚や本棚があり、その本棚の殆どのスペースがクルマ関係の雑誌や書籍で占められています。
元来が物を捨てられない性格のため、昔は自動車雑誌の量が増える一方であったのですが、何度かの引越しの際に私の趣味関係の荷物だけが毎回増えて行き、ついにトラック一台分になってしまったのを機に、大減量作戦を決行し雑誌を随分と減らしたのですが、それでも最近はまた溜まる一方になってしまいました。
しかもこうした本はすでに本棚に収納できなくなっており、その本棚の前に縦に平積みしているために本棚の雑誌を見ることができず、平積みの底の本も何があるか分からないという状態で、確かあったはず…と本を捜すのがとてもタイヘンなことになっています。
それでも何かの調べ物をしようとその本のジャングルに分け入ると、目指す本以外にも思わぬものが見つかるのでそれはそれで楽しいのですが、そろそろまた整理をしなければと思っています(苦笑)
そんな調べ物の最中に見つけたちょっと珍しい雑誌をご紹介しましょう。
それは
Auto & Design という雑誌で、その題名の通り自動車のデザインを中心に編集された専門雑誌です。日本では
Car Styling誌 が同じコンセプトの雑誌で有名なのですが、決して定期購読していたワケではなく、手許にあるのはこの1990年9月のものだけなのです。
確かどこかの古本市で見かけて買ったような記憶があるだけで、今となってはどういう経緯でこの雑誌を入手したのかは定かではありませんが、なぜこの20年近く前の雑誌が捨てられずに一冊だけ手許に残されたのかはこの雑誌を開いて見るとすぐに分かりました。
それはアルファ164の記事で、この雑誌の発売された1990年からするとアルファ164の発表から3年が経っていますが、どうやらQuadrifoglioの発表を機に企画された記事のようです。
幸いなことにイタリア語に加えて英語併記の記事ですので写真だけでなくその内容もかろうじて読むことができます。
最大のポイントは当時のアルファ・ロメオのCentro Stilleチーフデザイナーであったワルター・デ・シルバ氏(アルファ164のデザイン段階ではその前任者であるエルマーノ・クレッソーニ氏が担当)とエンリコ・フミア氏の対談で、1990年当時すでにアルファ164の成功(この記事によるとすでに110,000台が生産されたと記載されています)を確認していた両氏が語るその成功の要因とこれからのデザイン論は面白く、大変興味深い記事です。
デ・シルバ氏はこの記事の中で、「アルファ164はデザインにおけるアルファ・ロメオのカルチャーイメージを再生させてくれた」と絶賛し、そのシャープやイメージはCentro Stileにおけるアルファ・ロメオのデザインにも多大な影響を与えることになったと述べています。
事実、アルファ33のリスタイリングにはアルファ164の影響が大きく反映され、それは「164効果」と呼ばれ以降のアルファ・ロメオのデザインに多くの影響を与えるであろうと予測し、その中にはアルファ75の後継モデル(アルファ155)も含まれるであろうと述べています。
またエンリコ・フミア氏も、「アルファ164のフロントエンドの処理は今後のアルファ・ロメオのスタイリングに大きく影響するであろう」と述べています。それは恐らくボンネットエンドの鉄板を刳り貫いてアルファ・ロメオのスクデット(盾)を表現する処理のことで、それはこれまでは技術的に不可能な処理でした。
一方でエンリコ・フミア氏は将来のことに関しても、
「アルファ・ロメオとピニンファリーナは私たちが過去にお互いに与え合ってきたものと同様に、これから将来に何を与え合うことができるかを考えなければならない」 「言い換えればアルファ164のコンセプトはもっと発展され、メルセデスやBMWのような強いユニフォームレンジを形成すべきである」 と述べています。このことは彼がかねてから提唱していた「ファミリーフェイス」と呼ぶ強いブランドアイデンティティを形成することと共通しています。
そして彼はアルファ・ロメオの新しいファミリーフェイスをアルファ164で成功させたこのグリルデザインを用いて、メルセデス・ベンツやBMWのような全モデルに共通するデザイン・アイコンに発展させることを主張しています。
この記事の内容は本当に面白く、図らずも読み入ってしまったのですが、こうしたデザイン論は後になって改めて読み返してみると、その提言どおりになったこと、全く異なった結果となったことなどその結末は様々ではあるものの、中にはドキっとする展望もあり本当に面白いものがあります。
この記事の中で両氏が盛り上がっていたアルファ・ロメオのデザイン・アイコン論は確かにアルファ155以降のモデルに影響を与え、それまで各モデルでまちまちであったアルファ・ロメオのスクデット(盾)の存在がより強くなって行ったように思います。
新しいQuadrifoglioについてもカラーページで紹介されていますが、一般の自動車雑誌の紹介とは異なり、デザインの側面からの記事はなかなか面白く読むことができます。
こうしたデザインに関する雑誌は最新号もさることながら、
過去のバックナンバーを読むのが意外に面白い ことを発見しました。例えば、このアルファ164が掲載されている1990年9月号の巻頭特集は、BMWの8シリーズのデザインヒストリーですし、それ以外でもVOLVOの4シリーズやRENAULT CLIOなどその時代に発表された時代を象徴するクルマのデザイン論が掲載されているのですが、その後のデザインの変遷を知った上で改めて読み返すことにより、デザインの面白さを再発見することができます。
皆さんも古本屋でこうした雑誌を発掘して見てはいかがでしょうか?
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トヨタのリコール問題はもはや一企業の起こした製品の品質問題に留まらず、豊田社長のアメリカ議会公聴会出席により政治問題の様相をも呈しています。公聴会への出席が本当に必要なことなのか単なる政治ショーなのかはさておき、トヨタの製造する自動車の不良問題がこれほどまでに世界中に影響を与ええていることだけは確かでしょう。
それは、コストダウンのための部品の共有化が過度に進んだため、その部品に一度不良が発生するとその問題が世界規模で蔓延してしまい、余程の重大な問題でない限り、その利益への影響を考えると自動車メーカーにリコールをためらわせてしまう…といった自動車を製造する上での問題提起であったり、トヨタがこの品質問題をもっと手前の設計段階で防ぎ得ずに、結果として販売後のクルマでしかも大規模に起こしてしまったというプロセスでの品質管理上の問題であったり、起こった後の対応に関わる企業の危機管理の問題であったり、様々な側面から論評されていますが、そのどれもがその通りでありながら、何となくそれがこの大騒ぎとなってしまった問題の本質ではないような気がしています。
今回の問題を一企業の起こした品質事故と捕らえると、問題が起こったとき、若しくは起こったことが分かったときに、トヨタがその組織構造の中で何を認識して、何を認識しなかったのか。そしてその問題の原因は何で何故見過ごされてしまったのか。トヨタがその後に行ったことと行わなかったことが合理的であったのか…といった検証はこれから行われるのでしょうし、その検証のための事実が全て揃ってはいませんので、そのことについてはまだ論評は控えるべきでしょう。
今や世界中の人々がトヨタが日本の自動車メーカーであることを知っており、そしてその自動車が世界で最も大量に生産され、その品質において最も優れていることを知っています。
世界地図で日本がどこにあるかを知らなくても、日本の首都も首相の名前も知らなくても、トヨタというクルマは知られているのですから、その認知度で言えばトヨタは日本を代表する象徴的な存在であると言って良いでしょう。 しかも、そのトヨタの代表に現在は創業者の末裔である豊田氏が就任しているのですから、今回の一件で今や彼はミスター日本とでも言える存在になってしまいました。
一方でヘンリーフォードがその大量生産の方式で後の製造業全てに影響を与えたように、トヨタが考え出した生産管理方法であるカンバン方式や、日本の多くの製造業が採用した品質管理の手法であるカイゼン活動は、それがもはや国際語になるほど世界中に認知されるようになりました。
すなわち、トヨタが代表する日本の象徴がその高い生産効率と品質管理であったのですが、その神話が崩れたのが今回の問題だったのではないでしょうか。それはトヨタへの信頼が崩れたのみならず、日本発のグローバルスタンダードであるこれらのシステムにも限界があることが判明した事件でもあったのです。
豊田社長が公聴会の冒頭で述べた「私たちは完璧ではない」という台詞は、実に含蓄に富んだ台詞だと思います。 それは世界最高品質と認められ、トヨタの製品に間違いも問題もないと妄信する顧客に対してだけではなく、同時に自分たちトヨタの社員に対しての台詞でもなかったでしょうか。 私は以前にトヨタの社員の方々と一緒に仕事をしたことがあります。そこで私が会ったトヨタの皆さんは自分たちのシステムに絶対の自信を持っていました。決して現状に満足せず、常に何かしら改善改良をすることを求められ、またそれを当たり前のこととして行っている彼らを見るにつれ、それは企業文化を通り越してある種の宗教的な信仰にも似た思考様式のようなものを感じたことを憶えています。
そんな彼ら自身が、いつしか自分たちの製品には重大な品質問題は起こらないと信じるようになってしまったのではないでしょうか。もちろん設計段階や製造段階で様々な品質問題は発生します。しかしその問題を関係する各現場が寄ってたかって解決し、さらにカイゼン活動により再発防止に工夫を凝らすうちに、その数多くの関門をパスして製品として販売された自動車には最早、重大な品質問題なぞ残っているはずがないと考えるようになったのではないでしょうか。
事実、世界の自動車メーカーの中で最も魅力があるかどうかは別にして、最も品質の優れた自動車を製造するのはトヨタであることに異論を唱える人はいないでしょう。
そして、
その品質を妄信しているのは顧客だけはなくトヨタの社員もまたそうだったのではないでしょうか。 そう考えれば、当初暴走事故の全ての原因をフロアマットの問題にしたり、ブレーキの問題をドライバーの違和感と片付けたりした言動にも納得できます。それは欠陥を隠そうとしたのではなく、本当にそう信じていたのではなかったでしょうか。
私たちのような「ちょっと旧い」イタリア車の品質問題で辛酸をなめたユーザーは、トヨタ車のユーザーのように決してクルマを妄信したりしません(笑) ちょっとした異音からでもトラブルを予測し、ブレーキやアクセルペダルの違和感を感じたらすぐに点検する習慣が身についているのは、決して安全運行のためだけではなく、それらが消耗部品や交換部品の早期発見のためでもあるのですが、そのチェックを五感を使って日常から行っていると、クルマの異常で命に関わるような問題には意外に遭遇しないものです。
考えて見れば、
何かあれば即、命に関わる機械を操縦するにしては、自動車という乗り物は随分とお手軽になってしまったものです。 命に関わるという点では自動車も飛行機も同じだと思うのですが、方や飛行機の操縦には機械的な知識をはじめ航空法や航法の知識、そして操縦そのものの技能に加えて緊急時の処理手順までみっちりと訓練を受け、免許の更新には健康診断まで要求されているのに対して、自動車に関してはその機械的な知識はおろか、緊急時のことなぞ何も知らないまま、ただアクセルを踏みさえすればどんなドライバーであっても時速100マイル以上で走ることができるのです。
だからこそ、これだけの自動車が世界中で販売されたのですが、やはり自動車は冷蔵庫や洗濯機とは違い、どちらかというと飛行機に近い機械だと思うのです。
もし、自動車運転免許レベルのパイロットが空を飛行機で飛びまわっていたらどうでしょう。緊急時の対処を全くすることなく墜落事故が起こったときには、落ちない飛行機を造れ…と航空機メーカーを吊るし上げる前に、そんな技能レベルのパイロットに何故免許を交付したんだ…と大々的に問題視されるはずです。
しかし考えて見れば、軽飛行機の墜落事故と自動車事故では一件あたりのその死者の数は大して変わらず、その発生件数は比べ物にならないほど自動車の方が多いのです。
自動車メーカーも自動車が公道を走ることを許している政府も、ドライバーに対して自動車を運転することにもっと厳しい資格を要求しても良いのではないでしょうか? もちろん今回のトヨタ車の事故は何らかの欠陥によるもので、ドライバーの技術不足の問題ではありませんが、誰が悪いかを論じる前に、ドライバーに危機管理の知識と技術があれば、欠陥があったとしても死亡事故にまでにはならなかったのではないかと思います。
今回のトヨタの問題は、トヨタのクルマ造りを目指している世界中の全ての自動車メーカーと、そうして造られたクルマを「妄信」して、いざというときに自らの命を守る術を持たないまま平気でクルマを運転するドライバー全員に突きつけられた問題ではないかと思います。
人間が不完全であると同時に、その人間が作った機械も不完全であることを忘れてはならないと思います。 クリック↓お願いします!
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以前からご紹介したかったのですが、なかなか機会がなかったのが
葉山の老舗ホテルである音羽の森 です。
それはあまりに有名な場所であるため、敢えてご紹介するまでもないだろうと思っていたからなのですが、それでも
葉山から佐島にかけての海岸線をドライブするときに避けては通れない場所 であることは確かだと思います。
実際に訪れたことのない方でも、様々な自動車雑誌やカタログ撮影に使われるこの場所については、写真を見れば何となく見覚えのある場所ではないでしょうか。特にこのエントランス周辺の景色は有名で、数多くのクルマ達がこのエントランスでグラビア写真を撮られて来たのです。
実際の場所は海岸沿いの国道から急な坂道を登ったところにあり、そこからの景色はまさに絶景です。
南仏のような…と形容されるテラスからの景色は確かに絶景で、天気の良い日は全くさえぎるもののない海に向かう景色を堪能することができます。
三浦半島の相模湾沿いは、遠く伊豆半島を望みながら江ノ島と富士山を見渡すことができる場所が一等地で、こうした見晴らしの良い土地には昔からの名家の別荘があったり老舗のホテルが建っています。特に葉山界隈は御用邸があることも影響してしっとりとした街並みが落ち着ける場所なのですが、最近になって開発され新しく建った建物の場合には、何かしら景観を遮るものがあったり周囲の景観にそぐわない建物であったりで、そういった意味からもこの音羽の森は老舗の面目躍如で、宿泊してみたいかどうかはともかく、一度は訪れる価値はあると思います。
この日も素晴らしい富士山を堪能することができました。
さて、気になる料理ですが有名なのが数量限定の葉山バーガーとのことだったのですが、ランチの時間帯を外して訪ねたので当然ながら売り切れてしまっていました。
いただいたのはパエリャですが、お値段から考えると可もなく不可もなくといったところで、ここを訪ねるのであればティータイムがよろしいのでは…と思います(苦笑)
このエリアはあまりに有名ですので、皆さん其々にオススメのお店があるかと思います。しかし、最大の問題はやはり駐車場所で、そこがどんなに素晴らしいお店でもクルマを駐めることができなかったり、離れた駐車場から歩かなければならない場合は、このDrive & Lunchというテーマでご紹介するには難しく、そう考えると意外に限られてしまいます。
もし上記の条件に当てはまる「穴場」があれば是非ご紹介ください。
喜んで取材にお伺いさせていただきます(笑)
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