走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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良家のお嬢様

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代車で借りた走行90,000kmのAlfa147ですが、結論から言うとその程度の良さ(ヤレの少なさ)にびっくりしてしまいました。
この個体のグレードは2.0TS Selespeedと呼ばれる3drのセミオートマモデルで、前オーナーの好みで少しモディファイが施されていました。
まずは、GTA用の17inchホイールと215-40サイズのタイヤなのですが、その外見はともかく、これはノーマルの足回りにはちょっと勝ちすぎていました。

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デザインとその佇まいは良いのですが、実際に走行してみると柔らかなノーマルの足回りに対してネガばかりが目に付いてしまいました。やはりノーマルの16inchがAlfa147にはベストマッチだと思います。
さらにブレーキも強化されていました。TAROXのローターとパッドの組み合わせは素晴らしく、ノーマルに比べて確実にストッピングパワーが増していました。確かに高価ではありますが、このモディファイはオススメです。

Alfa147の外観上で最も気に入らない部分がマフラーです。ノーマルのマフラーエンドは結構貧相で、アルミの弁当箱のような大きなサイレンサーは後ろから見たときに興醒めなのですが、この個体はクイックのオリジナルマフラーが装着され、リアの眺めは随分と精悍になっていました。

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このマフラーはアイドリング時に少しコモリ音がするものの(これも演出でしょうか・・・)、エンジンを廻して行くにつれ抜けの良いサウンドを奏でるマフラーで、その外観とサウンド共に楽しめる装備です。

内装は一番驚いたポイントです。過去のアルファ・ロメオがライバルに対して最も劣っていた部分がこの内装の品質だったと思います。そのデザインはともかく材料の品質も製造品質も劣悪で、商品として見たときにはとても買う気にはならなかったのですが、Alfa156でようやくライバルに肩を並べた内装の品質は、このAlfa147でリードしたと言って良いでしょう。

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日本車の殆どが現在のように複雑な形状のダッシュボードでも、その成型を一体で行っている頃、アルファ・ロメオは未だに分割で組み合わせる方法を採っていました。そのために新車時からきしみ音が出ていたのですが、このAlfa147は走行90,000kmであっても不快なきしみ音は一切出ていませんでした。成型技術も、その組み立て技術も日本車と肩を並べたと言って良いでしょう。少なくともカローラクラスには充分到達している(笑)と思います。

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助手席の前はレッグルームを稼ぐために抉られているのですが、これも先代のAlfa145から引き継いだ部分で、現在のAlfa159にも継承されています。

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シートはオプションのレザーが装備されていました。さすがに運転席には擦れがありましたが、助手席や後席は綺麗な状態でしたので、どうやら前のオーナーはシングルドライバーだったのかも知れません。
ヨーロッパ車はそれが例え小型車であってもシートの造りが良いことには定評があるのですが、このAlfa147も例外ではなく、素晴らしいシートを装備しています。特に座面の荷重分布が絶妙で、座ってもどこか一部が痛くなったりすることはありません。どんなに日本車のシート形状が立派でも、密度の異なるウレタンを組み合わせたり、表皮の張り具合で反発力を調整したり・・・などのシート造りの技術はヨーロッパに一日の長があります。この辺りになると文化の違いで、クルマのコスト配分の中でシートにどれだけお金をかけられるか・・・といった問題もあるでしょうが、お金さえかければ良いシートが作れるか・・・というとそうでもないのです。
一番分かりやすい実証実験はシトロエンのディーラーに行きC5にでも試乗してから、レクサス店に行けばどんな能書きも不要なほど実感できると思います。

内装で唯一と言っても良い問題はドアのグリップで、その材質が柔らかい樹脂を使ってラバーのような演出をしているのですが、傷がつきやすく、爪の痕がすぐ付いてしまいます。実際にこのクルマも傷だらけになっていましたが、手に触れる部分ですので中古車として購入する場合は、新品に交換するか、グリップに何か巻くなど対策を施したほうが良いでしょう。

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トランクスペースはそのボディ形状からあまり期待はできませんが、必要にして充分といったところでしょう。ただし、イザとなれば後席を倒すことによりイッキに荷室が広がるのはハッチバックの魅力です。

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エンジンはFIATのブロックにアルファ・ロメオのツインスパークヘッドを載せたものでAlfa155、Alfa145、Spider/GTV、Alfa156に搭載された定評のあるエンジンです。燃費や排気ガスという点では現在のエンジンに敵うはずもありませんが、そのフィーリングは素晴らしく、パワーも必要にして充分でスポーツドライビングが楽しめるエンジンです。またオイル管理を含めきちんとメンテナンスさえしてやれば10万キロ程度ではナニゴトもないタフなエンジンですから、この個体も暫くは問題はないでしょう。

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さて、問題の?セレスピードですが、ステアリングのチェンジャーが初期型のボタン形式からパドル形式に変わり、随分使い勝手が良くなっています。フロアのシフトは従来と同じ形式ですが、慣性マスが変更されたのか、ゲートが見直されたのか、初期型156のオモチャ然とした操作感ではなく、節度のある重さとなっています。
しかし、一番大きな変化はその電子制御で、はっきり言って初期型のセレスピードとは全く別物だと思いました。これならMT車から乗り換えたとしてもストレスなく普通に使えるのではないでしょうか。初期型のそれが「ギミック」だったとすると、これはちゃんと「道具」として認めることができます。特にシフトダウン時の繋ぎはその絶妙さが増し、前出のマフラーのおかげもあり、勇ましい「中吹かし音」を楽しむことができます。

Alfa147は確実にアルファ・ロメオの製造品質を一段階上に押し上げたモデルだと思います。どんなにM体質であったとしても、それがドライビング・プレジャーと引き換えでなければ壊れない方が良いに決まっています。壊れないAlfa147はアルファ・ロメオだけでなく、世界的に見てもこのクラスのクルマのベンチマークとなる存在で、実際にライバル車はいまだにその開発に当たってAlfa147を無視できないそうです。

では、お前は欲しいかと聞かれると、即答できない自分がいるのは何故なのだろう・・・と考えると、そこには様々な要因があり、説明が難しいのですが、しいて言うならば・・・

「容姿端麗で家柄も良く、学級委員もやっているような成績優秀な女の子にさほど魅かれることがなかったから・・・」
としか言い様がないのです(苦笑)

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あらためてアルファ147

街中では随分と見かけることの多いAlfa147ですが、そのオーナー像は若い女性であったり、子供がまだ小さい家族であったりと、どちらかと言うとスポーツドライバーではなく、ファミリーユースが多いように見受けられます。
Alfa147の発表は2000年のパリ・オートサロンでしたから、すでに8年が経過していることになりますが、それでも街中で充分ヒトの目を惹きつけるものがあるのは、このデザインが決して奇をてらったものではなく、むしろエバーグリーンな魅力を持っているからであろうと思います。

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車名の147というコードネームから察すると、アルファ・ロメオのボトムレンジを担う、Alfa145/146の後継モデルとして企画されたことは明らかなのですが、実際のAlfa147はそのボトムレンジの廉価版とは一線を画しています。
そもそもAlfa147の起源はAlfaSudに遡ります。Sudはそれまでイタリア北部のミラノで生産されていたアルファ・ロメオの他の車種とは別に、南部のナポリで新たに生産された全く新しいモデルで、それまでのアルファ・ロメオの連続したモデルチェンジによる車種とは異なっていました。
このAlfa Sudは後にAlfa33となり、Alfa145とそのノッチバック版の146となるのですが、その後継モデルとして企画されたのがこのAlfa147でした。
エンジンは当時の主力であった2.0Lツインスパークエンジンを中心に、4気筒の1.6LエンジンからV6の3.2Lエンジン(GTA)までと多岐に亙り、このボディとシャーシーが単なる廉価版ではないことを証明しています。

デザインは当時のアルファ・ロメオデザインセンター(Centro Stille)のウォルター・デ・シルヴァがその基本デザインを行い、後任のアンドレアス・ザパティナスによって詳細が煮詰められたと言われていますが、さらに後期型はあの巨匠ジゥジアーロがフェイスリフトを担当しています。

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Alfa156とシャーシーを共用するために、大きくなったそのホイールベースを目一杯使い、ボディの四隅にタイヤを配置することによりグリーンハウスと呼ばれる室内スペースを拡大させながら、コンパクトに見せ、さらにそのタイヤハウス周辺はボリュームを持たせ、全体的にグラマラスな印象を与えています。

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フロントマスクは伝統のアルファ・ロメオの盾型グリルを大きくアイコンとして使用し、左右のエアインレットは往年のアルファ・ロメオジュリエッタ系をモチーフにしているため、ひと目でアルファ・ロメオと分かります。また、ボンネットからフロントマスクへと続くプレスラインは往年の名車”6C 2500 Villa d'Este”へのオマージュとなっている辺り、このAlfa147が過去からのアルファ・ロメオのデザイン史の延長線上に位置していることが良く分かります。

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リアはAlfa156との共通イメージであるチャイニーズアイと呼ばれるテールレンズを更に強調した形となっており、加えてリアウインドウ下部を楔形にまとめるデザインは、先代のAlfa145との連続性を感じさせます。

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このように、優秀なデザイナーによって考え尽くされたデザインは決して古ぼけてしまうことなどなく、普遍的な美しさを持つ魅力的なデザインとなっています。

結果としてAlfa147はアルファ・ロメオのボトムレンジを担うと言うより、Alfa156のハッチバック版として販売され、2001年のヨーロッパ カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するとともに、順調な販売を記録し続けています。日本もその例外ではなく、アルファ147はその販売の主力でした。

このように巷では見ることの多いAlfa147なのですが、私個人は数えるほどしか乗ったことがありませんでした。決して嫌っていたとかではなく、それは単に縁がなかっただけなのですが、発表当時にマスコミで絶賛されたその製造クオリティであるとか、小気味良いドライビングフィールなどは興味深々で、いつか機会があれば乗り倒してみたいな・・・と思っていたのですが、ようやく代車としてそのチャンスが巡ってきました(苦笑)。
走行90,000kmのこの個体は、これからAlfa147を中古で買おうと思っている方にも参考になるかと思いますので、さらに細かい観察と私なりのAlfa147の解釈を引き続き書いてみたいと思います。

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機種改編

機種改編と言っても、皆さんがご期待の地獄クルマではなくデジカメです(笑)

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今まで使っていたコンパクトデジカメはSONY Syber Shot DSC-W1という結構旧い機種だったのですが、メインのCANON EOS KissNというデジタル一眼レフカメラを差し置いて活躍してくれました。
このカメラの最大のポイントはやはりレンズで、Carl Zeiss製のレンズの性能は、メインカメラの一眼レフをヘタすると凌駕するものでした。加えて、コンパクトデジカメは使い倒す(クルマもですが・・・)ことを信条としている私にとって、例えそのボディが大きくなっても乾電池式は譲れないものがあったので、敢えてこの型落ちのカメラを愛用していたのです。

ところが、ここ最近になってこのカメラの調子がイッキに悪くなってしまいました。具体的にはセレクトダイヤルの接点が磨耗したのか、撮影モードに固定されなくなってしまいました。加えて電源スイッチの不良が起こり、電源がすぐに落ちてしまい撮影ができなくなってしまったのを機に、次期候補の選定に入ることとなりました。
それにしても、カメラ本来の機能には何の問題もなく、発生した現象は全て電気的なものなのは、デジタルカメラが光学製品ではなく、電気製品であることを思い知らせてくれます。
まぁ。充分使ったのでそろそろ・・・ではありますが、それを除けばカメラの性能には満足していますので、いずれ修理も検討してみたいと思っています。

さて、次期候補ですが、改めて調べて見るとこのコンパクトデジカメの市場はスゴいことになっています。NIKON、CANON、オリンパスといった従来からの光学機器メーカーに加えて、CASIO、RICOHなどデジタルカメラの草分け的メーカーも健在で、加えてPANASONIC、SONYといった家電メーカーもまだまだ元気です。レンズに関して言えば、PANASONICはLeica、SONYはCarl Zeissと垂涎モノを搭載しています。こうなると迷いを通り越して価格重視でクジ引きでもしようか・・・と思ってしまいます。

ご存知の通り、私自身のデジカメの使い方は他の大多数のユーザーと違い、スナップ撮影は殆どありません。もっぱらクルマを撮影することが主ですので、レンズに関しては収差や歪(ディストーション)が少ないもので、ミニチュアカー撮影にはマクロモードが重要です。割り切って考えればこの2点さえあれば、後は「美白モード」やら「顔識別うんにゃら」などは全く必要がありません。

そして、ネットでイロイロと調べて最終的に選んだ機種は・・・

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RICOHのR10というカメラでした。
性能や仕様はホームページをご覧いただければと思いますが、光学7.1倍(28mm-200mm)ズームとマクロ撮影で1cmまで寄ることができるのが決め手です。

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残念ながら乾電池式ではありませんが、その分コンパクトでありながら操作性は良いようです。
お値段もリーズナブルでしたので今後はこのRICOH R10を使ってイロイロと撮影してみたいと思います。
まぁ、もし気に入らなければ以前のカメラを修理に出せばいいや・・・と軽い気持ちで選びましたので、カメラ好きの方からすると、それならもっと・・・というオススメがあったかも知れません(苦笑)が、またおいおい使って見た感想もお知らせしたいと思います。

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地獄クルマを訪ねて・・・その七

久しぶりのこのテーマですが、なかなか良い地獄クルマに出会えず、苦慮していたのですが、よくよく考えてみると、年月が経つに連れてその仲間入りをするクルマは増えてくるはずで、本日ようやくご紹介するのは型式ES30と呼ばれるアルファ・ロメオSZ(Sprint Zagato)です。

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アルファ・ロメオSZは1989年のサロン・アンテルナショナル・ド・ロトでそのコンセプトカーとして発表されました。そしてそのスタイリングは見る者のど肝を抜くことになりました。
今まで製造されたどのクルマにも似ていないそのスタイリングは、アルファ・ロメオファンであるなしに関わらず、全てのヒトの間で物議を醸し、賛否両論が噴出したのです。
当時のアルファ・ロメオは瀕死の状態で、倒産寸前のところを設立当初からのライバル関係にあったFIATの傘下に入り、ようやく救済されるという状態でした。
アルファ・ロメオファンは、「もはやアルファ・ロメオは死んだ」と悲しんだのですが、その最中に発表されたのが、その面妖なスタイリングから"il Mostro"(怪物)と呼ばれたこのSZだったのです。
実際に、SZというネーミングから連想されるクルマは、初代の流麗でコンパクトなクーペであり、しかもレースシーンで活躍したヒストリーを持つ、アルファ・ロメオにとってはその歴史を語る際には必ず登場するモデルだったのですが、その名前を受け継ぐにはあまりにアバンギャルドなクルマがこの新しいSZだったのです。

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オリジナルデザインはザガートによるものではなく、ザガートがこのモデルのために提案したデザインはもっとコンサバティブなスタイリングでした。ところが、アルファ・ロメオは「政治的に」新しい親会社フィアット・デザインセンターのデザインを採用しました。そのオリジナルデザインは同センターのロバート・オプロンが担当し、ボディワークの詳細とインテリアはアントニオ・カステッラーナが担当したと言われています。では、なぜそのクルマの名前がSZなのか?と言うと、当時のアルファ・ロメオにはとてもこのクルマを製造する能力がなく、コスト的にも見合わなかったために、その製造をデザインコンペに落ちたザガートに丸投げしてしまったからなのです。一方のザガートも仕事が欲しかったために、自社がデザインしたモデルでもないこのSZの製造を請け負うことになります。

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このような経緯で生まれたこのSZは、ザガートデザインではない「ザガート製」のクルマとしてSZを名乗ることになったのです。
その奇抜なスタイリングとは裏腹に、メカニカルコンポーネンツは当時の量産車種であったアルファ75のそれをそっくり使い、結構「お手軽」な仕立てでした。さすがにそれだけでは・・・ということで、車高変更システムをKONIと共同で開発して搭載するとともに、エンジンは2959ccのV6エンジンを縦置きに搭載し、そのエンジンも同じく当時の限定モデルであったアルファ164QV(Quadrifoglio Verde)用にチューンされた210hpバージョンを搭載していました。

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インテリアもオリジナルデザインで当時最先端の素材であったカーボンパネルを使い、エアアウトレットなどの細かい部品はアルファ75用のものを流用しながら、全く別物に仕立てられていたために、一瞥すると、それがアルファ75をベースにしているとは思えない仕上がりでした。

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SZは1000台が限定で製造される予定でしたが、おりしも世界経済がバブルに沸いていたこともあり、予定より多く作られたと言われていますが、遅れて発表されたSZのオープンバージョンであるRZは、バブル経済が崩壊した時期と重なり、その限定数には達することなくフェードアウトすることになります。

このクルマが何故、地獄クルマか?と言うと、その生い立ちとネーミングのギャップに加えて、当時の日本のバブル景気のために、車両価格が身の丈以上に高騰してしまったこと、加えてザガートの製造品質の悪さとシャーシーを供給したアルファ・ロメオの製造品質も加わって、「とんでもなく」個体差のあるクルマになってしまったことにあります。

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私自身も過去に10台ほどのSZ/RZを間近に見ましたが、各々が少しづつ異なっていました。
実際にザガートでSZを製造しているところを見た方によると、その製造工程は殆どが手作業で、ただでさえ個体差のあるFRPボディを「無理やり」組み付けていたそうです。
また、ディーラーで輸入が始まった際に、クルマを納めたオーナーから「エンジンのパワーがない」とクレームを受け、実際にパワー測定をして見たら、150hp程しかパワーがなかった・・・というハナシを聞いたことがあります。ちなみにそのクルマは製造番号(一台一台にシリアルナンバーが付けられています)が後のほうのクルマで、どうやらアルファ・ロメオは最初の内はハイカムを組み込み、バランスを取ったエンジンを供給していたのですが、途中から通常ラインのエンジンを載せるようになったらしいのです。

このように、「神話」に事欠かないSZですが、オーナーはその希少性と唯一無二のスタイリングと引き換えに、このどうしようもない製造品質と付き合わなければなりませんでした。加えてボディパーツはその殆どが最早手に入らず、入ったとしても個体差故にマトモには取り付けられないという体たらくです。
それでも、SZが今尚生きながらえて来れたのは、ひとえにその希少性で、オーナーが大切にしてきたからに他なりません。
事実、同じシャーシーを持ち、遥かに多く輸入されたアルファ75は、セダンであることから使い倒されて淘汰されてしまいました。

今、現在SZ/RZを維持されているオーナーの方は、事故で外装パーツが破損することを恐れ、車高変更システムは壊れるのでなるべく使わず、アルファ75と共通であるにも関わらず欠品だらけのパーツを日夜探し回りながら維持しているのです。

とても精神衛生上は我慢ならないと思うのですが、それでも手放さないのはこのクルマがそのネガティブな面を含めて、間違いなくアルファ・ロメオであり、その歴史を飾るにふさわしいクルマであるからに他ならないと思います。
是非とも、最後はオブジェとしてでも残していただきたいと思います。

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テーマ:アルファロメオ - ジャンル:車・バイク

イベントの仕掛け人

それがどんなイベントであれ、最初に企画し実行まで漕ぎ着けるには幾多の試練があります。
これは仕事であれ、ボランティアであれ同様なのですが、その幾多の試練の末に実行できたときの喜びは実際に係わったヒトでなければ分からないでしょう。

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以前からご案内を頂いていたのですが、AROC Kagawa(Alfa Romeo Owner's Club of Kagawa)の皆さんが、地元高松でアルファ・ロメオのイベントを企画されています。

随分と張り切って様々な企業の協賛を取られ、その場所も公共施設の一等地?で開催されるとあってその気合も充分なのですが、例年蓼科で開催されるALFA ROMEO DAYと異なり、公共性の強い場所で開催されるために、自分たちが楽しむことはもちろん、一般の来場者にどうアピールするかも重要だと思いますので、単に集まるだけでなく、そのイベントの内容にも工夫を凝らさなければならず、実現に向けてのご苦労もひとしおだろうと想像できます。

特にリピート企画ではなく初開催の場合は全てが手探りで、様々な思惑や意見を調整しながら、ともすれば投げ出したくなる気持ちを奮い立たせて実現に向けて行動していくスタッフの皆さんのエネルギーは並大抵ではないだろうと想像できます。
そして加えて、ボランティアのスタッフには二つの重圧がのしかかります。ひとつは時間で、本業の仕事に加えて家族と過ごす時間とは別に、こうした準備の時間を割くのは最初は良くても、だんだんと負担になって来るものです。
そしてスタッフのタレント不足です。イベントを仕事としている代理店などは専門技術を持った沢山のスタッフが揃っているのですが、ボランティアで企画をするとなるとポスターデザイン一つでも納得の行くものを作り上げるのは大変なことなのです。

未だ路半ば・・・ではありますが、この高松のイベントもポスターが出来上がり、ようやく実現に向けて形が整って来たようです。
あとは参加者がどう盛り上げて行くかだと思いますので、お近くの方は是非参加してはいかがでしょうか?
と、呼びかけるだけではナンですので(笑)、私も参加することにしました。

高松は私の父側の田舎でもあるのですが、なかなか行く機会がなかったために、この機会に再度訪れて見たいと思ったのですが、最大のお目当ては四国自動車博物館で、以前から一度は行ってみたいと思っていたこの博物館へのツーリングがメニューに入っていることもあり、またまた往復1400kmのロングツーリングに出かけることにしてしまいました。

当日、会場で緑スパ(予定)を見かけたならばどうぞ気軽に声をかけてください。

スタッフの皆さん。あと少しですので頑張ってくださいね。

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焦燥の一瞬

それは逗葉新道の料金所前の駐車場で起こりました。
私がクルマを駐め、トイレから帰ってくると、Spiderの周りに人だかりがしています。ナニゴトか・・・と思い近づいていくと見事に左側面がヘコんでいるではありませんか!

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しかも素早いことにすでに警官まで来ていました。何が起こったかさっぱり分からず、事情を聞いて見ると、どうやら駐車中のクルマがバックで出ようとして側面に衝突したらしいのですが、幸いなことにこちらが駐車中だったことと、相手のクルマもゆっくりとバックして来たために大事には至らなかったようです。そのときクルマの助手席には彼女が乗っていたのですが、「ああぶつかる~」と思いながら何もできなかったそうです。それも当然で、せいぜい助手席から脱出することしかできなかったでしょう。

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仔細に調べて見ると、その傷は左ドアを中心に前フェンダーの一部とサイドミラーにまで及んでいます。
接触した場所は・・・、

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ここで、僅かにオフセットした状態で相手のクルマのリアバンパーの角がゆっくりとしたスピードで押したような傷でした。サイドミラーは可倒式のために折れてはいませんでしたが、最初に接触したために傷がついていました。
相手のクルマはワンボックスで、しかもレンタカーでした。ご家族と荷物を満載して箱根からの帰りだったそうですが、一体どうすればこんな事故が起こるのでしょうか?

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最近のワンボックスにはバックソナーと呼ばれる警報装置とリアビューモニターというNAVIの画面に後方を移すカメラが装備されています。相手の運転者に確認して見ると、バックモニターには写らなかったそうなのですが、恐らくカメラの角度でクルマの真下は写しても後方は写らないのでしょう。
ではバックソナーは鳴らなかったのか?と聞くと、憶えていない・・・とのことでしたので、単に不慣れなレンタカーに加えて不注意としか言いようのない事故でした。

最近のクルマにはこうした安全装備が装着されていることが多いのですが、ついていることを知らなかったり、正しい利用の仕方をしないとこのようにかえって危険だと思います。
ワンボックスカーで乗車定員一杯にヒトが乗り、後方の荷物スペースに荷物を積み上げている場合は、バックミラーは全く役に立ちません。その場合の後方を確認する手段はサイドミラーとこういった安全デバイスなのですが、それぞれの死角を考え、どんな場合でもちゃんと窓を開けて目視で後方を確認しさえすれば、こんな事故は起こりませんし、もしこれがヒトだったら人身事故になっていたでしょう。

相手の運転者は実直そうな方でヒラ謝りだったので、キツくは言いませんでしたが、自分の運転の何が悪かったか充分反省してもらいたいものです。
それにしても、私がトイレに行っていた数分の間の事故で、どうして警官がすでに到着していたのでしょう?しかも地元の地域課という物損担当の警官で、第一報を聞いて駆けつける交通課ではありませんでした。
それはどうやらたまたまだったようで、葉山御用邸に行かれる皇室関連の警備で多くの警官が警備に出ていたこともあり、到着が素早かったようです。

さらに驚いたことはその警官の態度でした。悪名高い?神奈川県警の管内ですし、以前の警官の物損事故の対応はお世辞にも丁寧とは言い難いものだったのですが、今回は全く違っていました。
もちろん、免許証、車検証の提示のほか、勤務先など身元を確認する作業はてきぱきと進められたのですが、最後に警官が言った言葉をそのまま書きますと・・・、

「では、私たちはこれで失礼いたします。ご承知かと存じますが、今回は物損事故ですのでお互いで保険会社を通じて損害については交渉していただくようお願いします。事故に関する証明やお問い合わせは○○警察署○○課までご連絡ください。また、万が一、後日にお体の具合が悪くなった場合は、ご面倒でも再度ご連絡ください。」

ほぼ完璧な丁寧語で、事務的でもなくソツのない説明でした。個人の問題なのかも知れませんが、面倒くさい事故起こしやがって・・・という過去に経験した横柄な警官の態度では全くなく、接客業の見本のような受け答えでした。最近の神奈川県警は変わった・・・のでしょうか(苦笑)

さて、仕方なく事故修理のために主治医までクルマを廻送したのですが、代車には困りました。左ハンドルのATしか運転したことのないオーナーに、適当な代車をレンタカー会社が用意できるとは思えませんし、主治医のところにも今のところ適当な代車はないハズです。
主治医と相談した結果、お借りすることになった代車はアルファ147 2.0セレスピードで、そのCITYモードで何とかATに代えようということになりました。そして緑スパは一時入院することになったのですが、このアルファ147のセレスピードは以前試乗したアルファ156の初期型セレスピードとは全く別物でした。オーナーはともかく、個人的には結構楽しみな代車ですので、インプレッションは別の機会にお知らせしようと思います。

それにしても誰も怪我がなかったことが不幸中の幸いでした。

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Drive & Lunch~七里が浜~

先日の緑スパの「お漏らし」の顛末をまだお知らせしていませんでした。
あのお漏らしは、主治医で確認してもらったところ、結局はリザーブタンクのホースの継ぎ目からの漏れであったことが判明しました。ホースの劣化が原因だったのですが、少しホースの先を切り、カシメを締め直したところ、漏れは止まりましたのでしばらく様子を見ることにしました。

実は水周りは安直に修理をするのは危険な場合もあるのです。ご存知のように冷却水は高温になり、それがラジエーターで冷やされて循環しているのですが、沸点を下げるために圧力がかかっています。そのためにホースの継ぎ目などから漏れやすくなってしまうのですが、だからと言って漏れている部分を交換すればそれで済むか・・・と言うと、そうもいかない場合があるのです。
理科の実験で経験があると思うのですが、水圧は一定に全ての部分にかかっています。ですので、どこか弱い部分から漏れ、そこを治すと次に弱い部分から漏れ出すのです。
これが「水漏れの連鎖」と呼ばれる現象で、「いたちごっこ」の末に結局はラジエーターだのヒーターコアだの大物の部品やホースの全てを交換するハメになってしまうのです。
もし水漏れやオイル漏れが軽症であるうちは、「わざと」漏れに目をつぶるのも一つの方法だと言えるでしょう。

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さて、こうして冷却水の漏れも止まった緑スパイダーでいつもの湘南に出かけました。冬晴れの日のオープンは足許がヒーターで暖かく、風は冷たいものの日差しは柔らかいために、本当に快適です。
七里ガ浜には以前から気になっていた場所があります。それは海を見下ろす山の斜面に立っているレストランでテラスの赤いパラソルが印象的な場所でした。
ここへは一体どうやって行くのだろう・・・と以前から興味があったので、134号線を右に折れてこの建物を目指してスパイダーで七里が浜の駅の方に入っていったのですが、どうやらクルマではレストランには行けずに江ノ島電鉄の線路沿いの駐車場にクルマを駐めて、歩いていかなければならないようです。

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線路を渡り、線路脇の民家へ続く急な階段を登って行くと、目指すAMALFI DELLA SERAというレストランにたどり着きます。

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その道のりはとてもレストランのエントランスというレベルを超えており、ちょっとした登山気分を味わえる道ですが、急な階段を登りながら振り返ると、冬の低い太陽のせいでキラキラと輝く海面の先に江ノ島が見え、さらにその横には富士山が見えるという絶景を楽しむことができます。

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いつもは低いところから見ている江ノ島も、少し高いところから見るとまた違って見えます。

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レストランは崖の中腹に立つ民家を改装した建物で、そのテラスからの景色はさながら空中回廊のように、自らが浮かんでいるような気分を味わうことができます。このレストランは室内のテーブルも用意されていますが、やはり特等席はこのテラスで、その中でも壁際が最高だと思います。

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メニューはイタリアンで、その味もなかなかなのですが、最高の料理はやはりこの景色ではないでしょうか。

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この場所だけでも訪れる価値のあるレストランだと思いますが、その坂は結構な運動になりますので、それなりの覚悟?でお出かけください。
さらに付け加えると、女性の場合はミニスカートとハイヒールではちょっと厳しいと思いますので、女性を誘うときは、服装について男性側の配慮が必要でしょう。

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景色にも料理にも大満足で湘南を後にしたのですが、その帰り道でとんでもないことが起ってしまいました。

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掘り出し物

昔は中古車を探していると、思わぬ掘り出し物に出会えたものです。
それは現在のようにインターネットがない時代で、各々の中古車店が自身の判断で仕入れたり値段を付けていたからなのですが、現在のように売る側も買う側も、業販オークションで仕入れの相場が分かり、インターネットで全国の物件が検索できるようになってしまうと、それだけ情報量も多い代わりに、昔のような掘り出し物に出会うこともなくなってしまったのです。
インターネットにより情報量が豊富になることは決して悪いことだとは思いませんが、中古車に関しては、掘り出し物を見つけたり、自分の知識の無さからボッタクられたりするエキサイティングな買い物ができなくなってしまったことはちょっと寂しくもあります。

それでも掘り出し物が全く無くなったか?と言えばそんなことはなく、ひょんなことから「えっ?」と思うような出会いがあるものです。
前回のブログで記事にしたランチア・テーマワゴンを見に行った川崎にあるストリートライフで、お店に入るなりテーマより先に目に飛び込んできたのが、このGiulia Sprintでした。

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このお店はもともとラリー車に強いお店で、国産、外車に限らずラリーのホモロゲーションモデルやモディファイ、そしてさらに実際にラリー出場車の改造などがメインですので、今回見たランチア・テーマワゴンも中古車の品揃えからすると少し異端なのですが、更にこのGiulia Sprintは異端を通り越して場違いで、本来ならばご近所のデルオートに生息しているべきクルマです。

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それほど場違いでしたので、最初にこのクルマを見たときにはそれが売り物だとは思いませんでした。たまたま訪れたお客さんのクルマか、さもなければ「仕方なく」(苦笑)、整備に預けられたものだと思いこんでしまったのです。それも当然で、値札もつけずに周囲のデルタ軍団の中にぽつんと置いてあるのですから、私でなくても売り物だとは思わないでしょう。

115SpiderやGiulia Sprintに限らず、こういった旧いクルマは数を見てくると、ひと目みただけで、それ以上検分するに値するクルマかそうでないクルマかの見分けがついて来るものです。
私はひと目でその佇まいの良さに感激してしまいました。ですので、お店の方に「こんなクルマのお客さんもいるんですね」と思わず声をかけたのですが、返って来た答えが「どうです?売り物なんですが…」というもので、こうなると遠慮がなくなり、仔細を検分することにしました。

所謂、「段付き」と呼ばれるGiulia Sprintの中でもそのフェイスでは人気の高い1300GTJですが、後付のGTAグリルに交換されることなく、ノーマルのままであることに好感が持てます。
ボディカラーはライトブルーというこれまた微妙な色で、アイボリーと共に赤以外で考えれば、このGiulia Sprintに良く似合う色だと思います。もちろん再塗装されたものでしょうから、オーナーのセンスの良さが窺えます。

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佇まいを見ただけでその行き届いたメンテナンスが窺い知れたのですが、それもそのはずでリアウインドウには今は亡き、ガッタメラータの管理車であるステッカーが残されていました。
過去にも書きましたが、Giulia Sprintはボディの状態が全てです。そしてそのボディはサイドシルを始め、錆が出やすいところが決まっていますので、そこを順番にチェックして見たのですが、気になる錆は見当たりませんでした。ちょっとボディラインがボッテリしていることから再塗装の塗膜が厚いか、錆を適当に処理してパテ埋めテンコ盛りかと思ったのですが、どうやらそうでもなさそうです。
内装を全て張り替えたというシートも素晴らしいコンディションでした。

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ステアリングがノンオリジナルでNARDIのウッドが装着されていることと(オリジナルらしきステアリングも積んでありました)、お約束のダッシュボードのヒビ割れがあることを除けば室内も合格です。
しかし1300GTJのインパネは確かフラットメーターだったと記憶しているのですが、後期型はこのスピードメーターとタコメーターが独立した、所謂「おっぱいメーター」(失礼!)もあったのでしょうか?それともオリジナルから換装されたのでしょうか?ちょっと謎ですが、程度が良いのであまり気にしないことにしましょう(苦笑)

エンジンは換装されているのかどうか定かではありませんが、どうやら排気量は1300ccのようです。
Giulia Sprintの他のモデルに比べると非力であることは否めませんが、トルクピークを外さないように高回転を維持して走るのは、ちょっとした頭脳ゲームでドライビングそのものが楽しめるエンジンです。折角、1300GTJを買うのであればそれを楽しむべきで、1750ccエンジンや2000ccエンジンに換装してしまうのは勿体無いと思います。

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さすがに試乗はしませんでしたが、コールドスタートでチョークを引けばアイドリングはすぐに安定し、異音もないことからエンジンの調子も良好だと思いました。それにしても絶妙なキャブセッティングだな・・・と思い、キャブを見ると。

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それもそのはずで、SOLEXのシングルキャブに換装されていました。どうりでグズることなくアイドリングが安定しているはずです(苦笑)
聞けば、前のオーナーが街乗りを重視して換装したらしいのですが、ちゃんとノーマルのツインキャブも部品として付属しているそうですので、ここはやはりツインキャブに戻したいものです。

さて、気になるお値段ですが、委託販売であることもありびっくりする位の破格値でした。相場の半額と言って良いでしょう。詳しくはお店に問い合わせてみてください。

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テーマ:アルファロメオ - ジャンル:車・バイク

クルマ欲しい病・・・

車検も無事に取得した916Spiderに何の不満もあるワケではないのですが、どうしたものか定期的にクルマが欲しくなってしまいます。
この感覚はおそらくクルマ好きの方であれば分かっていただけると思うのですが、以前からちょっと気になっていたクルマが手ごろな値段で見つかったりすると、居ても立ってもいられずについ見に行ってしまうのです。そしてその目をつけたクルマがハズレであって欲しいと半分願いながら検分し、それが掘り出し物であったりすると悩みまくるのです(苦笑)

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今回、目をつけたクルマは・・・LANCIA THEMA WAGONです。
なんでまた・・・と思われるかも知れませんが、このテーマ・ワゴンにはイタリア車好きのエッセンスが詰まっているのです。テーマそのものはご存知Tipo4プロジェクトの1車種としてランチアで開発されたもので、アルファ164とは兄弟車となります。
デザインはあの巨匠ジゥジアーロで、そのボクシーなスタイルはピニンファリーナのエンリコ・フミアさんがデザインしたアルファ164よりも無骨ながら、そのルーミーな室内とランチア伝統の内装の仕上げから上質なセダンとして今尚定評のあるクルマです。
そのセダンをワゴン化するに当たってリデザインしたのはピニンファリーナでワゴンの製造そのものもピニンファリーナが担当していました。
そして搭載されるエンジンは、なんとアルファ・ロメオのV6エンジンという三位一体の上質ワゴンなのです。

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アルファ・ロメオのV6と言ってもカムカバーはちゃんとLANCIA用に仕立て直してあり、一見するとLANCIAのエンジン(と言ってもその実はFIAT製ですが・・・)に見えてしまいます。しかし隠しようのないのが6本のインテークでアルファ・ロメオのそれがメッキしてあるのに対して、ブラックアウトされており、この辺りもLANCIA流の上品さを醸し出しています。

さて、川崎にあるストリートライフというお店にあるこの個体は、正式にはLANCIA THEMA Station Wagon 3.0 V6 LSといい、年式は1997年式ながら走行はなんと54000kmという個体でした。

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ボディサイズはセダンのテーマと全く同じですが、リアにワゴンスペースがあるために大きく見えます。
後付のワゴンながら、そのデザインは最初から予定してあったように全く破綻がないのはさすがピニンファリーナです。

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ピニンファリーナの手が加わっていることを示すのは、リアのトノカバーとボディサイドのワゴンスペース上部のサインのみですが、その控えめなところがかえってヲタク心を擽ってくれます(苦笑)

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室内はもうそれはLANCIAワールドです。レザーインテリアが高級だと思っているようでは、このLANCIAの内装は理解できないでしょう。ゼニア製のクロスで仕立てられた肉厚のシートに座ると、そこはレザーにない柔らかな肌触りの上質な世界です。
現代の基準で見るとゴテゴテしているインパネ周りの造型も、プリント化粧板などではないホンモノのウッドパネルのアクセントによって魅力的に見えます。
この個体に限って言えば後席には使用感が全くありませんでした。また前席にも擦れたり汚れたりしている部分はなく、中古車であるが故の悲哀を味わう必要はないでしょう。
唯一の問題はインパネ周りの樹脂部品で、経年劣化と紫外線による劣化が加わって一部がテカってしまっていますが、殆どの中古ヨーロッパ車は似たり寄ったりですので取り立ててこの個体が悪いわけではありません。

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ボディはダークグリーンメタリックで塗装の退色は見られませんでした。恐らく屋根のある車庫に保管されていたのでしょう。ただし、FIAT系のメタリック塗装は弱いと聞いたことがありますので、これからの使用状況によってはイッキに退色する可能性はありますが、このようなダークカラーだとそれもあまり目立たないでしょう。

普通はここまでチェックをさせてはくれないのですが、リフトで上げて下回りも全部見せてくれました。
こういう良心的な店はそれだけで信用できてしまうものです。

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年式を考えるとある程度覚悟はしていたのですが、下回りはびっくりする程の上程度でした。どんなに洗車をしたとしても、ゴム類の劣化や事故跡などは誤魔化すことはできないものですが、交換されたであろう部品と新車時のままであろう部品をチェックして見ていったのですが、不自然なところはありませんでした。

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この個体にも一箇所だけ打ち傷がありました。それは何かがマフラーを直撃したであろう傷なのですが、幸いなことにそれ以上のダメージは見受けられませんでした。加えて言えば、純正のスチール製マフラーはそろそろ寿命ですから、交換してしまうのであればこの傷は関係ないでしょう。
また、お約束のタイミングベルト関連も交換済みとのことですので、当分はナニゴトもなくこの上質なワゴンを楽しむことができるのではと思います。

実際に試乗をしたのですが、もともとセダンでもユルいボディのお陰で?ワゴン化した際のボディ剛性劣化は最小限に留まっています。と言うか、もはやこの年式になると個体差のほうが大きいため、セダン、ワゴンの違いはないと言って良いでしょう。
走行が少ないせいもあり、この個体のボディはまだまだしっかりしていました。また下回りをチェックした際にドライブシャフトブーツやステアリングラックブーツなど鬼門の部分はチェックしましたが、特にオイル漏れは見つかりませんでした。

ランチア・テーマを探している方であれば、セダン/ワゴン全体の中でもこの個体は上物だと思います。残念ながら車検取立てのスパイダーを乗り換える踏ん切りがつかなかったことと、ワゴンが必要な生活をしていない(泣)ためもあり、今回は見送ることにしましたが、もし気になる方がいらっしゃれば直接お店に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

実はこの店にはもっとスゴい掘り出し物があったのですが、そのご紹介は次回にご期待ください(謎)

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テーマ:イタ車 - ジャンル:車・バイク

JCCA ニューイヤーミーティング~その四

そのクルマを見たときに、私は免許取立てだった学生時代に逆戻りしました。それは現在の目で旧車を見て「いいなぁ」と思う感情ではなく、自分がイッキに30年前に戻る感覚だったのです。

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そのクルマとは三菱ギャランΣです。これこそ、私が免許を取って初めて運転した父親のクルマだったのです。
私の父親は三菱系の会社に勤務しており、家にある殆ど全てのものが三菱系メーカーのものでした。それは単に社内販売で安かったからではなく、普段に一般の店で買うものでも三菱グループの製品を買った結果だったのですが、それほど昔の三菱グループの社員の愛社精神は徹底していたのです。
私の家に最初にやってきた車は三菱コルトでした。そしてそれはギャランに替わり、ようやく私が免許を取得したときにはこのギャランΣに替わっていたのですが、このなんともコンサバなセダンが気に入らず、その後に父親を口説いてマイナーチェンジしたのを機に無理やり同じギャランΣのGSR TURBOに買い換えさせた思い出があります。
どうしても気に入らなかったこのギャランΣでしたが、それでも他に乗るクルマがなかったために随分とこのクルマでドライブに出かけたものです。
このクルマを見たときにそんな学生時代の思い出が蘇ってきたのですが、こんな感覚は久しぶりでした。

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そしてその隣にいたのはこれまた懐かしい三菱ランサーセレステというハッチバッククーペでした。
自分で買うのならともかく、父親に資金を出させるのであれば三菱車以外の選択肢はなかったので、このランサーセレステは当時の私にとって現実的に購入できるクルマの最右翼でした。

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しかし、おいそれと新車を買ってもらえるワケはなく、自分でアルバイトをして最初に買ったクルマはいすゞのジェミニでした。私が買ったのは中古のクーペLSというモデルだったのですが、本当に欲しかったのはこのZZ/RというDOHCエンジンを搭載したモデルでした。私のいすゞ好きはこの後も続き、結果ジェミニはFRとFFを通じて3台乗り継ぐことになりました。

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こうなると国産旧車を見るのが段々楽しくなってきました(苦笑)
いすゞのべレットはアルファ・ロメオのGiulia Sprintを参考にした和製アルファ・ロメオと言われていますが、確かにその外観だけでなくDOHCエンジンのメカニズムまでがアルファ・ロメオの影響を多く受けています。

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車名あてクイズにしたい位ですので、敢えて車名はご紹介しないことにします。コメントで回答をお寄せください。ただしちゃんと正式名で答えてくださいね(笑)

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ようやくスルーしていたスカイラインも見る余裕が出てきました。このレストアされたケンメリのGTRは新車以上の仕上がりでした。

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正直、メカニズム的には大したことのないS20エンジンを有難がる感覚は分からなかったのですが、これほど美しく仕上げてあると認めたくなって来ました(苦笑)

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国産旧車ではないのですが、このポルシェ904GTSも素晴らしいコンディションでした。

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日本グランプリで一躍有名になったスカイラインの敵役ですが(笑)、このメカニズムを見るとスカイラインがトラックに見えてきます。当時の国産との技術力の差はまだまだ歴然としていたことが良く分かります。

このJCCAのミーティングはまだ検討すべき課題はあるものの、イベントとしては充分魅力的なものでした。
特段クルマ好きではない家族連れがふらりと訪れ、お父さんが昔乗っていたクルマを前に、子供にその思い出を語る・・・というのがこのイベントのある種、理想的な楽しみ方ではないかと思います。
イッキに学生に戻った父親の楽しそうな顔を子供に見せるのも悪くないのでは・・・と思いますし、これをキッカケに家族のためのワンボックスから、昔憧れていたスポーツカーに乗る・・・という選択肢も生まれるかも知れません。
そう考えると、もっと自動車メーカーがその販売促進のために、こういった旧車イベントを盛り上げても良いような気がします。

それにしても本当に楽しい一日でした・・・。

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テーマ:イベント - ジャンル:車・バイク

JCCA ニューイヤーミーティング~その参

覚悟を決めて会場の奥深く探検して行くと、そこは駐車場などとは比べ物にならないほどの旧車ワールドでした。中にはちょっと「ヲタク」っぽいオーナーもいましたが、そのアブなそうなヲタク(失礼)の方から新車で購入してずっと乗っているであろう年配の方まで、和気藹々とした雰囲気で楽しんでいるのがこのイベントの特徴で、これだけ盛況なのも理解できます。
全てを丁寧に見ていくのはとても無理だと判断した私たちは、湧き上がる興味を堪えながらガマンして突き進むしかありませんでした(苦笑)
そして突き進んだ先は・・・もちろんイタリア車のコーナーです。

残念ながらJCCAはどちらかというと日本車が中心なようで、イタリア車に限らず外国車は少なかったのですが、その分、じっくりと観察することができました。
それではまたまた順番にご紹介することにします。

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もちろんご存知のLANCIA BETA MONTECARLOです。かつてブログ記事の「地獄クルマを訪ねて」で取り上げたクルマですが、この展示車はレース仕様に仕立てられた個体です。かつてのGr.5のような獰猛さはありませんが、それでもフロントスポイラーやグリルをブラックアウトし、レース用のカラーリングを施すとたちまち「ヤル気」に溢れた雰囲気が出るのは流石です。

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そしてその隣は同じくLANCIAのFLUVIA SPORT ZAGATOです。LANCIA FULVIAをベースにザガートがボディを担当したスペシャルモデルですが、オリジナルであるFULVIAとは全く異なるイメージとなっています。それにしてもこの時代のザガートは本当に魅力的なデザインだと思います。

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知るヒトぞ知る(笑)、愛ちゃんの246Dinoです。どうやら売る気になったようで、For Saleの書き込みがしてありました。私にも「お友達価格」での売り込みがあったのですが、かつて試乗したことのあるDinoではアタマがつかえて乗れなかったので、そんな資金があるワケがないこともあり、丁重にお断りしました(爆)

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程度抜群のALFETTA 2.0GTです。ツェンダーのスポイラーにロナールのホイールという当時の定番モディファイが施されていますが、本体を含めてこれら全てのパーツを現在、手に入れることは至難の業です。

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一方こちらは外観完全オリジナルのSpider Duettoです。もはや何も言うことはありません(苦笑)

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室内はラリーのための装備が施されていました。恐らく、ヒストリックラリーに出場しているのでしょう。オリジナル状態をキープしながらこうしたイベントに積極的に出場するのは結構タイヘンだと思います。

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素晴らしいコンディションのSZ2です。実車についてはALFA ROMEO Sport Collectionでご説明しましたので、詳しくはそちらをお読みいただければと思いますが、こうして実車を見ると当時のこのクルマの先進性が良く分かります。

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後のTZやTZ2に繋がる、コーダトロンカと呼ばれた空気力学によるテールデザインです。縁が盛り上がっているのも単なるデザイン処理ではなく、このほうが空気の流れが良かったためと言われています。このリップ部分はさらに発展し、後には跳ね上げられてダックテールのような形状となり、スポイラーとしての効果をもたらすことになります。

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アルファ・ロメオのSpiderと比較されることの多いのが、このFiat 124Spiderです。Fiat124のシャーシーを流用してピニンファリーナがデザインしたのがこのクルマですので、アルファ・ロメオのSpiderと比較されるのは当然なのですが、こちらのほうが乗り味はスパルタンで、流麗で優雅なアルファ・ロメオと差別化されています。事実、ABARTHによりチューンされたこの124Spiderはハードトップを装備し、ラリーでも活躍しましたので、硬派な?Spiderとして今尚ファンが多いのも理解できます。

さて、ようやく落ち着きを取り戻すことができたので、少し冷静に周囲を見渡す余裕も出てきました(苦笑)
そして改めて会場を散策すると、心がかき乱されるクルマに出会ってしまったのです。

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JCCA ニューイヤーミーティング~その弐

「後ろ髪を曳かれる思い」で駐車場を後にしていよいよ会場に入ったのですが、昨今の自動車産業の危機的状況にも係らず、会場は大盛況でした。

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テントを張った出店やらクラブスタンドに加えて、フリーマーケットよろしくクルマの前で様々なものを売っていたりと、参加者は「勝手に」楽しんでいるようです。

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イベントとしてはトークショーやらコンクールデレガンスに加えて、パレードランという形で車両を紹介しながら種類別?に会場周辺を走って再び戻ってくることを繰り返していましたが、車両走路と見学者通路が曖昧になってしまっており、特に元の駐車スペースに戻る際には見学者で混雑する中を戻らなければならないため、傍目で見ていても事故がないか冷や汗モノでした。

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私たちがちょうど入場したときもパレードランに出発する車両のオーナーがインタビューを受けていたのですが、普段はしげしげと見る機会のないトヨタ2000GTのリトラクタブルヘッドライト機構などを見ることができました。

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そして入場料1000円を支払いゲートを抜けるとまず目に飛び込んで来たのは、いすゞR6クーペでした。
と言うか、このクルマを見かけてひと目でその名前を言えるヒトなぞいるのでしょうか(苦笑)

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今でこそ、いすゞ自動車は商用車メーカーですが、昔は個性的な乗用車を製造するメーカーでもありました。
このR6クーペは当時の量産車であったべレットの1600ccDOHCエンジンを流用して開発されたスポーツプロトタイプなのですが、実際に1969年の日本グランプリに2台が参戦しました。

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そしてこちらはいすゞ自動車と同様に現在は商用車メーカーである日野自動車のコンテッサです。
日野自動車もいすゞと同様にボディデザインについてはイタリアのカロッツェリアと関係が深く、このコンテッサのデザインを担当したのはミケロッティです。
そして、コンテッサはナンとアメリカであのピート・ブロックのレーシングチームからレースにエントリーしていたのです。チームサムライと呼ばれたこのチームの要望で軽量化されたこのコンテッサ1300クーペL(Light Weight)は、徹底的な軽量化が施され1966年に20台のみ製造されたそうです。

さらに後ろを振り返って目に飛び込んできたのが・・・Fiat Abarth Prototipoではありませんかっ!
確か現存する実車は3台のみのはずで、その内2台は国内にあるものの、私はその所在を知っていますので、どうしてここに・・・とビックリしてしまったのですが、

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よく見るとレプリカでした。これはフィアットX1/9のオーナーズクラブであるClub Runaboutの展示車だったのですが、その素晴らしい出来栄えに感激してしまいました。ここまでやられるとそれがレプリカであるかどうかは大した問題ではないと思えて来ます。オーナーの思い入れは相当なものなのでしょう。

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それにしても最初からこんなクルマがあるとはますます先が思いやられます。
この時点で私自身はアタマの芯の部分が痛くなって来ました(笑)
そして探検はまだまだ続きます。

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