fc2ブログ

走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

それぞれのゴール(耐久レースの醍醐味~3)

20070719172950.jpg

不思議なもので、耐久レースの12時間はその時間の長さの感じ方が全く異なります。スタートしてからの最初の3時間はあっと言う間に過ぎ去るのですが、ゴール時間に至る最後の3時間は時間の経つのが遅く感じられるのです。もちろんコースに復帰することができずに整備をしているピットではその時間は矢のように過ぎ去って行くのでしょうが、コース上で走行しているチームにとっては、早く過ぎ去って欲しい最後の3時間です。

夕方になり雲が多くなってきた今年の茂木では、暗くなり始めるのが早く、去年よりもコースマーシャルからの「Light On」の指示が早く出されたように思います。
しかも雨まで降って来ました。
雨を喜ぶチームはいても、雨が好きなドライバーは恐らくいないと思います。

20070719172959.jpg

雨を喜ぶチームはどちらかというと排気量も小さく、パワーのあまりないクルマで出走しているチームです。雨が降ると路面のμ(ミュー)が低くなるために大パワーのクルマはスピードダウンせざるを得なくなり、そのタイム差が縮まるのと、路面温度が下がるためタイヤがタレにくくなるという利点があるからなのですが、一方でドライバーにとっては、滑りやすく視界も悪くなる雨は運転していて決して楽しいものではなく、しかも耐久レースのようにスピード差のあるクルマが混走している場合には事故率も高くなってしまいます。

今回のレースでも大きな事故はなかったものの、コースアウトしたり小さな接触事故はありました。レース続行が危険な場合は、フルコースコーションと呼ばれるスローダウン措置が取られます。
ペースカーがサーキットに出て、全ての出走車はスピードダウンしてペースカーを追走します。その場合には全ての車輌は前車を追い越してはいけません。そしてコースの安全が確認されると、ペースカーがピットレーンに入り再びレースが再開されるのです。
やはり、雨が降り始めて暗くなってくると、このフルコースコーションになる回数も増えて行きました。

20070719172939.jpg

そして、いよいよゴールが近づいてくるとピットが慌しくなってきます。それまではトラブルでピットで整備していたクルマも、自走できるものは何とかチェッカーフラッグを受けさせようと、コースに復帰させるチームがいたり、栄誉ある最終ドライバーに交替するためにピットインするクルマも増えて来るのです。

DSC00817.jpg

そしていよいよゴールの瞬間がやって来ました。殆どのチームメンバーはピットウォールに貼り付いて、自分達のクルマがチェッカーフラッグを受けるのを見守ります。
メインストレートの掲示板の時計表示がチェッカー表示へと変わり、コントロールタワーで競技長が全てのクルマにチェッカーフラッグを振り下ろし続ける中、自分達のクルマがそのチェッカーフラッグの下を走り抜ける瞬間は、同時にそれまでの様々な苦労が報われる瞬間でもあるのです。

20070719173028.jpg

20070719173038.jpg

私たちの「ALFA QUICK 145」は出走142チーム中、総合で89位、Fellowsと呼ばれるアイドラーズクラブメンバー外の出走チーム中で68位でした。12時間と7分の間に周回した数は188周、総走行距離は902km、平均時速は75km/hでした。

20070719173049.jpg

しかし、レースの結果としての順位はともかく、参加した全てのチームにとって、それぞれのゴールがあるのです。
完走できたチーム、トラブルに見舞われながら最後にチェッカーを受けることができたチーム、完走できなかったけれども抜群に速い周回を重ねることができたチーム…。

あのゴールの瞬間は全てのチームが勝利者であり、誰一人として敗者はいないのです。

アイドラーズクラブがその企画するレースを「ゲーム」と呼ぶ真髄がここにあります。結果が全てのプロではなく、アマチュアであるからこそ均しく味わうことの出来るこの達成感こそが、参加した人間の特権でありご褒美なのだと思います。

大のオトナが本気で泣ける出来事などそうあるものではありません。
どうです…皆さんも来年は泣いてみませんか?


クリック↓お願いします!
b_01.gif

スポンサーサイト



テーマ:サーキット走行 - ジャンル:車・バイク