走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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Alfa RZの初期化~その五~

ご存知のようにアルファ・ロメオの一連の市販モデルであるアルフェッタからアルファ75まではトランスアクスルという独特のパワートレインを採用していました。このレイアウトはグランプリカーであったアルフェッタ(小さなアルファ)と呼ばれたTipo159(158)に由来します。

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トランスアクスルとはフロントにエンジンを配置しながら車体の重量配分をミッドシップ並の50:50に近づけようとするレイアウトで、一般的にはエンジンと一体とされたミッションケースをエンジンから切り離し、リアのデファレンシャルギアと連結して配置することにより重量を分散する配置方法です。
このレイアウトはグランプリマシーンであるTipo159に採用され、その運動性能の向上に寄与したのですが、一方で良いことばかりではなく、ごく限られた市販車にしか採用されなかったのは、製造コストや振動、そしてメンテナンス性に問題があったためで、トランスアクスルを採用したクルマに乗るということはある意味でとても贅沢なことだと思います。

以前にもご紹介したのですが、アルファ・ロメオが市販車に採用したトランスアクスルをアルファ75を例に見て見ましょう。

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エンジンの直後に接続されているクラッチとミッションケースが、リアにデファレンシャルギアと一体となって配置されていることがお分かりいただけるかと思います。
そもそも1972年に発表されたアルフェッタセダンに何故、このトランスアクスル方式が採用されたのかと言うと、ライバルを凌駕するスポーツセダンとしての運動性を手に入れたかったことに加えて、エンジンの後方にミッションケースがないことによる室内空間の確保で、結果としてライバルの同サイズ車に比較すると大きな室内空間と、素晴らしいハンドリングを得たアルフェッタは、スポーツセダンとして今尚、伝説的な評価を受けています。

しかし一方で前述したように、このトランスアクスルには問題もあり、製造コストの問題は「買ってしまった」オーナーには関係ないことではありますが(苦笑)、それ以外の点はオーナーにとっては由々しき問題で、結果としてアルファ・ロメオのトランスアクスル方式モデルの生存率を悪化させる原因となっているのです。

トランスアクスル方式であるとクランクシャフトの回転数はギアで減速されずに、ボディ下のプロペラシャフトによりリアまで伝達されることとなります。すなわち、エンジン(クランクシャフト)が5000回転で廻っているときにはプロペラシャフトも5000回転で廻っているということで、グランプリカーであればともかく、乗用車であればその振動や音を抑えなければとても乗れたものではありません。
アルファ・ロメオはその対策として、プロペラシャフトの前後と中間にカップリングと呼ばれるゴム製の緩衝材を挟み込むことにより防振と制音対策としました。

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上の部品図の6番、5番、15番がそのカップリングなのですが、この緩衝材は走行距離だけでなく、ゴム製ということから経年劣化でも交換を必要とします。またエンジンマウントが劣化することによりエンジンの位置が下がると、プロペラシャフトが真っ直ぐでなくなってしまい、それが原因となってカップリングを傷める原因にもなります。
そしてその交換のためにはプロペラシャフトを外さなければならず、オーナーはその高額なメンテナンスコストを負担しなければならないのです。
そしてカップリングが痛んでくるとプロペラシャフトは異常振動を始め、それは不快な音や振動をボディに伝えて来ます。またこの異常振動はプロペラシャフトの位置を固定しているサポートベアリング(部品図の2番)の寿命も縮めることとなります。

さらにカップリングの劣化はクラッチ側にも影響を与えます。
エンジンと等速で回転するプロペラシャフトの振動を抑えることができなくなると、その振動はクラッチ側のシャフトにも伝わることとなります。そしてクラッチ側のベアリングの寿命を縮めてしまいます。

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上の部品図の8番、10番、19番がそのベアリングなのですが、これらのベアリングが痛むと、同様に不快な振動と音を発生します。

どんなクルマであれ、オーナーにとってクルマから発生する音と振動を見分ける(聞き分ける)ことはメンテナンスにとってとても重要なことだと思います。

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私が管理?することになった友人のアルファRZはアルファ75のエンジンとシャーシーを使って造られたクルマなのですが、最初にオーナーから連絡を受けたのはこの音と振動についてでした。
私自身も試乗をして確認したのですが、最初に確認できたのは1500回転付近で聞こえてくる異常な音と振動でした。しかし、クラッチを切ると聞こえなくなることから、プロペラシャフトに関係する問題ではなく、クラッチを繋いでギアボックス側に回転を伝達することにより発生する問題であることが分かり、これはクラッチベアリングの磨耗であると想像できました。また、注意して見ると(聞くと)音と振動は1500回転付近で発生するのではなく、全回転域で発生していることが分かりました。1500回転というのは共振のために分かりやすかっただけで、回転が上がることにより振動周波数が高くなり、感じにくくなっているだけだったのです。

しかし、このクラッチベアリングは単独で磨耗することはあり得ません。前述したように、クラッチベアリングが磨耗するにはカップリングの磨耗が影響しているはずで、早晩、カップリングからの異音(プロペラシャフトの偏芯)が聞こえてくるはずです。
この時点で主治医であるクイック・トレーディングとも相談し、部品の手配を開始することにしたのは、異音と振動の原因が複合要因であるためと、メンテナンスの手間を考えてのことで、プロペラシャフトを外さなければならないメンテナンスは当然カップリングも外すこととなり、経年劣化して痛んでいるであろうカップリングは外すことにより一気に砕けてしまう可能性が高かったからなのですが、この予想は見事に的中してしまい、ついには走行中にカップリングからも異音がするようになってしまいました(苦笑)。

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実は、オーナーにはクラッチセットとカップリングを前もって購入して保管してもらっていました。これらの部品は入手難となっており、見つけたときに買っておかないと手に入らない可能性があったことと、アルファRZに限らず、トランスアクスル系のアルファ・ロメオを購入した場合は初期化として必ず交換を必要とする部品であったからなのですが、これほど早く交換することになるとは思いませんでした(笑)。

上の部品図はクラッチ部分ですが、青で囲んだ部分はクラッチシャフトです。実は純正のクラッチキットはこのシャフトが付属しているのですが、OEMのクラッチキットにはこのシャフトがありません。音や振動が出る前に交換するのであればまだしも、今回のようにプロペラシャフトが原因で交換する場合はこのシャフトも傷んでいる可能性が高く、少々値段が高くてもシャフト付のクラッチキットを購入しておくべきでしょう。
オーナーにはもちろんこのシャフト付のクラッチキットを購入してもらっていましたので、今回は良い機会ですのでクラッチも併せて交換することとしました。
これも今後のメンテナンスコストを低減するための予防整備ですが、同時にクラッチレリーズシリンダーとホースも交換することとしました。
今回は部品図の赤丸の部品を手配することとしましたが、「あるところにはある」もので、日本国内では入手が難しいこれらの部品も世界中を探せば手に入れることができました。

メンテナンス・ガレージに整備を依頼する際に、「音がする」という表現だけで預ける方がいますが、実はオーナー以上にそのクルマのことを知っているメカニックはいないと思います。
自分の愛車の構造をある程度理解していると、異常を感じたときに、それがどの状況で起こるのかやどんな音や振動がどこからするのかを色々と試してみて分析することができ、それをメカニックに伝えることにより、問題部分の特定を早くすることができたり、しばらく乗っていても大丈夫なのか、これ以上乗らないほうが良いのかなどアドバイスを受けることができるのです。
もちろん整備そのものに関する知識や技能は別ですが、通常の状態と異常な状態との違いを一番知っているのはオーナーで、病院で受診する際に単に「お腹が痛い」では医者も診断のし様がないのと同じで、少しでも的確に状況を伝えることにより、メンテナンスの時間を短縮したり、コストを低減することができるのです。

部品が届いたらメンテナンスを始めますが、実は今回の整備も初期化の一環で、残る初期化はタイミングベルト関連のみとなりました。
トランスアクスル系のアルファ・ロメオの欠点がこのメンテナンスの問題で、その手間とコストに音を上げて手放してしまったオーナーはともかく、今尚、この「地獄クルマ」を愛して止まないオーナーは、完調時のトランスアクスルの美点を知り尽くしている方々で、それがために維持していると言っても過言ではないでしょう。
このアルファRZのオーナーも今回のメンテナンスが終わって乗り出せば、このトランスアクスル症候群に罹患するかも知れません(笑)。

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Alfa RZの初期化~その四~

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さて、ホイールをインチアップし、タイヤを交換したRZの印象ですが、乗り心地は劇的に改善されました。それまでは石のようなゴツゴツとした乗り心地で、道路の継ぎ目などを乗り越えるときにはガツンとしたボディへの衝撃を感じたのですが、インチアップでタイヤが薄くなったにも関わらずそれらの継ぎ目をストンといなしてくれます。前回の記事で書きましたように、タイヤはオーバークオリティとも言える性能で、RZの性能からすれば履きこなせないのではと思われたのですが、いざ走ってみるとそれは杞憂で、ド・ディオンアクスルの懐の深さを感じることができました。タイヤグリップは磐石で、RZの性能では限界に持ち込むことなぞできるはずもなく、ただただナニゴトもなくオンザレールで走るクルマとなってしまいました(苦笑)。
まぁ、余程のことがない限りRZを限界で走らせることはないでしょうし、仮にタイヤの限界が来たときにはシャーシーの限界はとっくに超えていると思われますので、オーナーにとってはすこぶる安全なクルマになったのではと思います。

こうして無事に懸案であった初期化は全て終了した・・・はずだったのですが、やはり乗っていると細かい悪さをしてくれます。
最初に訪れたのはフロントライトで、片側が点いたり消えたりの末に最後には点かなくなってしまいました。

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ご承知のようにES30のフロントライトはその形状が特殊で、現在は欠品となっています。かろうじて入手できるのはフランス仕様のイエロータイプで、どうしても交換するとなると全部を取り替えなくてはなりません。
ライト本体の問題ではないことを祈りながらクイック・トレーディングでチェックしたのですが、結果はコネクターの不良でした。それもコネクターそのものの劣化による接点不良ではなく、コネクター端子に差し込まれたコードの先端のギボシ端子がちゃんとコードを噛んでいなかったというものでした。

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コネクターそのものは新車から交換された形跡はありませんので、この接触不良はコネクターを製造した人間の作業ミスということになります。これが果たしてZAGATOで製造されたものなのか、下請けの部品業者(恐らくこちらだろうと思われます)により納品されたものなのかは定かではありませんが、いい加減な作業のツケは製造から20年後に遠く東洋のユーザーの下でこうして発見されるのですから面白いものです。

やれやれこんなもので済むのなら可愛いものだと思っていると、今度は電動ファンが廻らなくなってしまいました。

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ラッシュ時の都内で渋滞に巻き込まれている最中だったので、何とかすこしでも空いている道を探して走ったのですが、ついに限界が来てしまいました。仕方なく路肩にクルマを停めてボンネットを開けて一旦エンジンを冷ますことにしたのですが、ただでさえ目立つRZが路肩にボンネットを開けて停まっていると良い晒し者で、タクシーの運転手が嬉しそうに寄ってきては「どうしたの?」と聞いてきます(笑)。
適当に答えていたのですが、次の質問は「これなんてクルマ?」というお約束の質問で、最後は「へぇ。初めて見たよ」で終わる繰り返しなのはいつものことで、タクシーの運転手の皆さんの格好の暇つぶしのネタになってしまいました(笑)。
連絡したところオーナーも心配して駆けつけてくれたのですが、冷却液でも差し入れてくれるのかと思いきや、持ってきてくれたのは缶コーヒーでした(笑)。

結局、首都高の渋滞が解消されるのを待って何とかクイック・トレーディングまで辿り着いたのですが、原因はやはりコネクターの接触不良でした。

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個体差もあるかと思いますが、この年代のイタリア車は部品品質の問題に加えて製造品質の問題が加わり、こうした電装部品をいつ壊れるか分からない地雷に変えてしまっています。そしてそれを抜本的に解決するためにはハーネスを含めてコネクターを全て交換しなければならず、それは現実的ではありません。そうすると今回のように、何か問題があったときに関連した場所も併せてチェックしておく程度しかないのですが、それでも何もしないよりは遥かにマシでしょう。

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そして新たな課題として浮上したのが「雨漏りの対策」で、世のRZオーナーはその殆どの方がアキラメて、むしろ雨の日は乗らないという抜本的な対策?で対処されているのではと思います。
今回は何とオーナーと一緒に台風直撃の最中にRZに乗るという無謀なシャワーリングテストを実施して、このRZのソフトトップの性能はいかばかりかを試す結果となりました(苦笑)。

私自身は過去にアルファ・ロメオの三種類のオープンに乗りました。それはSr.3/4の115Spider。そしてその後継モデルであった916Spiderなのですが、同型車に乗っている仲間の話を聞いて見ると、雨漏りに関してはその構造上の問題もさることながら、結構個体差によるものが多く、繰り返し乗り上げ駐車をしたことによるボディの歪みが影響していたり、ソフトトップを開閉するときに平坦な場所で行わなかったりする行為による幌骨の歪みなどが蓄積したりしている個体は、総じて雨漏りが他の同型車よりも酷いようです。

構造上のことを言えば、115Spiderはソフトトップのリア部分がボディに接続されているために、後ろからの雨漏りはなく、漏れる箇所はAピラーとソフトトップの接する部分からに集中しています。フロントウインドウの上部はメッキモールでできたリップがあるために、余程のことがない限り雨漏りはしない構造になっています。
では、Aピラーの上部からの漏れはどうかと言うと、三角窓の上部に集中しており、そこの隙間が「水みち」になっていると思われます。ただ何分旧いクルマですので、ボディの歪と幌骨の歪が合算され、雨漏りに関してはかなりの個体差があります。

一方で916SpiderはこのRZと同じ方式で、リアを2箇所のピンでFRP製のトノカバーに密着させ、フロントウインドウ部分は左右2箇所をラッチで留める構造となっています。
これも個体差がありますが、916Spiderの場合はリアからの雨漏りは殆どなく、Aピラーからの雨漏りも豪雨の高速走行時にポタポタ・・・程度で非常に優秀だったと思います。

916Spiderが前後4箇所でソフトトップをボディに密着させているのに対して、RZの場合は前2箇所、後ろ1箇所の三箇所で、その分、ソフトトップ全体の造りが916Spiderよりがっしりと出来ています。
RZのソフトトップの問題はこの三箇所というボディへの接続方法(構造的な問題)と、リップのゴムシールの問題で、特にリアのゴムシールが劣化していると後方からの雨漏りは相当なものだそうです。特にトノカバー上部の形状が絶妙に室内に向かってアールしており、あたかもウォータースライダーのような形状ですので、ゴムシールが機能しないと「漏ってくる」と言うより「流れ込んでくる」という状態になります。
この個体はゴムシールがしっかりとしており、後方からの雨漏りは殆どありませんでした。
一方で酷いのがAピラーの付根からの雨漏りで、先日の台風のときにはポタポタ・・・ではなく、水道栓をひねったように一筋の水が流れ込んで来ました。
それをじっくり観察してみたのですが(苦笑)、どうやら幌ではなくフロントウインドウ上部のゴムシールの形状に問題があるようです。

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本来ならばフロントウインドウの上部の窪みに入ってきた水は左右に流れて行き、わずかに膨らんだ流路を通って青の矢印の方向に流れるように設計されているようです。
しかし、どう見てもこの流路には無理があり、明らかに物理の法則に反した流れになっていると同時に、赤矢印の方向に流れようとする水を堰き止めるにはそのゴムの形状が悪く、結果としてフロントウインドウからボディ上部に跳ね上げられる水はフロントウインドウ上部の流路を通って左右の赤矢印の方向に流れ、その先は室内・・・という状態になってしまっています。
それは普通の雨量でも、上り坂でノーズが上がったり加速をするとAピラーから雨漏りが始まり、一度漏ってくるとそこに流路(水みち)が出来てしまい、それから後はずっと漏り続けることからも明らかで、やはり構造上の問題であると思われます。

そこで、多少でも赤矢印の方向へ流れる流路に抵抗を加えてやり、本来の青矢印の方向に水を誘導してやれないかと考えて見ました。川の流れで考えて見れば良く分かると思うのですが、水はより抵抗の少ない方に流れて行きますので、完全に堰き止めなくてもその抵抗のバランスさえ変れば雨漏りは劇的に少なくなるのではと思い、ゴム板を切って抵抗を作ってみることにしました。

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用意したのはホームセンターで売っている3mm厚のゴム板です。
それを適当な形状に切って、合成ゴム系の接着剤で貼り付けて見ました。

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これで100%解決できるとは思わないのですが、多少とも効果があるのであれば、考え方は間違っていないことになりますので、更に形状を工夫して改良して見たいと思います。

次回のシャワーリングテストは是非ともオーナーにお願いしましょう(笑)。

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Alfa RZの初期化~その参~

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先日のテストドライブでチェックしたポイントに沿ってAlfa RZのメンテナンスを行いました。

まずはファンベルト関係の交換ですが、それには部品の手配という問題がありました。1980年代から90年代のアルファ・ロメオのゴム製ベルトは結構問題で、タイミングベルトはともかく、補器類のベルトの純正品はすでに入手が難しくなっています。しかもゴム部品は仮に純正部品があったとしても、その製造日や保管状況から新品でも劣化している場合があり、必ずしも良い選択とは言えないのです。
一方、北米ではアルファ164までのモデルに関しては様々なアフターパーツが入手できますので、ES30のベースとなったアルファ75 3.0Americaのパーツを流用することができるのですが、過去の経験からこの北米のアフターパーツで問題なのがガスケットとゴムパーツなのです。
この両者はどうしたわけか品質が悪く、ガスケットの中には交換して組み付けた途端にオイルが漏れたというものや、ラジエーターホースが半年と保たなかったなど、随分と粗悪なものに当たるケースがあります。もちろん全てではないのですが、事前にそれを判断することができないのが悩みで、純正品や確かなアフターパーツが入手できるにも関わらず、単に安いからという理由でこれらの部品を手配すると痛い目に逢ってしまいます。
ですので、今回のベルト交換に際してはこの北米での手配は最後の手段とし、極力国内手配をすることにしました。残念ながら・・・というか素晴らしいことにゴムベルトは世界的に見ても日本製が一番優れているのです。
もし、アルファ・ロメオのV6エンジンのタイミングベルトが日本製のもので手配できるのであればその耐久性は劇的に長くなるであろうと思います。

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幸いなことにACのコンプレッサーベルトは日本のバンドー製のベルトを入手することができたのですが、その他のベルトはどうしてもサイズが合わず、イタリアの純正OEMメーカーであるDYCO製しかないか・・・と思っていたのですが、クイック・トレーディングの努力でContinental-Bosch製のベルトを国内手配することができました。品質的には全く問題がないと思いますので、これからの過酷な日本の真夏でも安心できると思います。

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そして当然のことながら交換後のベルト鳴きは全くなくなりました。

次の課題はエアコンから冷風が出ないというものでしたが、原因は特定できたもののその修理は大変な作業となってしまいました。

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コンソールをバラして見ると、やはり原因はACのダクトとヒーターダクトの切り替え部分でした。

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この「悪名高い」歯車はどうしたことか樹脂製で、経年劣化で脆くなると樹脂の歯が欠けてしまうのです。

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どうしてこんな耐久性を要求するメカ部品に樹脂を使うのか全く理解できませんが、アルファ・ロメオを始めとするイタリア車の多くはこの部品が樹脂製のはずですので、製造から10年以上が経過した個体は「爆弾を抱えている」と言っても良いでしょう。

さてこの欠けてしまったギアをどうするかなのですが、幸いなことに片側のギア部品は生きていましたので、クイック・トレーディングが選択した方法はギアの歯を「複製する」というものでした。

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本当なら金属の挽き物にでも置き換えたいところですが、それには結構な製作コストがかかってしまいます。これはプラモデルなどの部品の複製にも使われている方法なのですが、シリコンで型を取って部品を複製するのですが、強度的にはオリジナルと大差ありませんので、扱いは慎重に行う必要があるでしょう。

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幸いなことにRZはマニュアルエアコンですので、ダイアルを一気に廻したりせずに優しくゆっくり廻し、一旦切り替えたら極力動かさないようにすることにより長持ちさせることができると思います。

また、イタリア車全般に言えることですが、エアコンが効かない・・・と言われる原因の一つが切り替えフラップを完全に閉めずに、エアコン使用時も僅かにヒーターを動かしていることにあります。これはヒーターコアの保護のためで、夏場でもヒーターコアに冷却水を流してやることにより、内部の腐食を防止しているのですが、当然のことながらそうすると折角の冷気にヒーターからの暖かい空気が混ざってしまい、冷房効率を落としてしまっているのです。

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クイック・トレーディングは「最後の選択」として手動でフラップを全閉できるように切り替えスイッチを付けてくれました。この最終兵器?を使うかどうかは暑さ次第だと思いますが、もともとがオープンのRZですので、その最後の手段の出番はまずないのでは・・・と思いますが、このオーナーはとにかく暑がりですので精神衛生上のお守りにはなるかも知れません(苦笑)。

尚、気になったハブからの異音ですが、その後に再現されず例によって「しばらく様子を見る」こととなりました。もしハブベアリングが磨耗した場合は、その初期にはブレーキを踏んだ際やステアリングを切った際に「ゴー」という擦過音がするようになりますので、その時に判断できるのではと思います。

そして、しばらくこのままでも良いのではと思っていたタイヤなのですが、オーナーの大英断?により交換することとなりました。
しかし、現在の16inchホイールのサイズではタイヤに選択肢がなく、決断をしたもののこう着状態だったのですが、夜な夜なネットを検索して怪しげなクルマを見つけるのが趣味のオーナーの努力により?何と17inchホイールを入手することができました。しかも「灯台下暮し」でそのホイールは先日取材させていただいたCollezioneにあったのです(苦笑)。

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このCollezioneのホイールはES30用に特注で製作されたもので、中古ながら程度も良かったために現物を見て即決で購入することにしました。

そうすると今度はタイヤの選択なのですが、これはオーナーにお任せすることにしました。そして以前からミシュラン党であったオーナーはやはりミシュランを選択したのですが、このタイヤもいざ入手するとなると結構な手間を強いられることになってしまいました。
確かにカタログには載っているサイズなのですが、そのタイヤはポルシェの純正装着タイヤで通常のルートでは手に入らず、いつもお世話になっているタイヤサービスにご尽力いただきようやく手に入れることができました。

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このブログ記事に先立ってフェイスブックでこのタイヤを紹介したのですが、94Yという表記から1994年製造の旧いタイヤと思われてしまいました(苦笑)。タイヤはゴム製品ですので、ホースやベルトと同様に旧くなったタイヤは仮に新品であっても所期の性能が発揮されません。以前にも書きましたが、安売りタイヤで売られているものの中には製造年の旧い「売れ残り」が混ざっている場合がありますので、特殊なサイズでやむを得ず選択する場合はともかく、単に安いから・・・と買ってしまうと思わぬ失敗をしてしまうことがあります。‎
私も良く知らなかったのですが、このラベル上の94は荷重指数を指し、負荷能力670kg。Yは速度記号でロードインデックスに括弧がついている場合は時速300キロ超で走行可という意味だそうです。またミシュランでNはポルシェ承認タイプの意味とのことですがRZにはちょっとオーバークオリティなタイヤと言えるでしょう(笑)。

オーナーともども私もお世話になっているタイヤサービスさんに入庫していよいよタイヤ交換です。

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今回は社長と副社長(息子さん)のフルメンバーで交換作業を行ってくれました。

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心配だった中古ホイールの歪みですが、ホイール単体でバランスチェックをしてみたところ重心は構造上、偏心していたものの、当てたりしたことによる歪みはなく、総じて言えば軽量で出来の良いホイールでした。

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何度かのマッチングバランスの後に無事にタイヤ交換を終えることができました。
交換後のインプレッションはまた別の機会にしたいと思いますが、心配だった外観は思ったほど違和感はないと思うのですがいかがでしょうか。

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こちらは交換前の純正16inchホイール装着状態です。

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そしてこちらは17inchホイールに交換した状態です。たった1inchの差ですが、随分とホイールが大きくなったと感じます。

こうして懸案であったタイヤも無事に交換することになり、初期化プランはひとまず終了と思っていたのですが、そんなに簡単に許してはくれないのがアルファ・ロメオで、オーナーの許にあるときは良い子にしているのに対して、私がメンテナンスやチェックのために預かっているときに限ってダダをこねるようになってしまいました。

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テストドライバーの仕事

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永年イタリア車に乗り続けてきたために、どういう訳か友人のクルマ選びに付き合うようになり、結果として多くの物件に接する機会が増えると、何となくクルマを全体のバランスで見ることができるようになり、良いクルマと悪いクルマが分かるようになって来ました。一見すると実に大雑把なクルマの検分の仕方なのですが、それは意外に当たっていることも多く、「佇まい評論家」?としてごく一部の内輪で信用されるようになりました(苦笑)。

さらに、そのクルマを購入した友人の依頼で初期化チェックや部品の手配までを行うようになると、自分自身でも業者か・・・と思うような内容のサポートをするようになってしまったのですが、その中でも重要なのがテストドライブです。もちろんメンテナンス・ガレージのメカニックも行うのですが、それはチョイ乗りであることが多く、イタリア車の中古車の場合は、ある程度乗って見なければ分からないこともあり、私の場合は最低でも半日程度は試乗することによりそのクルマのチェックをするようにしています。このテストドライブは中古車を購入した場合は必要不可欠で、路上で立ち往生してしまうリスクもあるのですが、不用意に乗り出してからそれが襲ってくることを避ける意味でも、その「覚悟と準備」をしてテストドライブするほうが精神衛生上も好ましいことは言うまでもありません。

本来ならばこのテストドライブはオーナーの役割でもあると思うのですが、友人のR君はそういったことを私に「丸投げ」するクセがあり(苦笑)、過去にも115Spiderを丸投げされてこのテストドライブを行ったことがあるのですが、今回彼が手に入れたアルファRZも私がテストドライブをすることになりました。

今回は私のテストドライブの際の手法とそのチェックポイントについてお話したいと思います。

まずは車載工具ですが、必ず自分の工具箱を積み替えるようにしています。私の工具箱には永年の経験からチョイスした様々な路上トラブルの応急修理グッズと工具が入っており、万が一のことがあった場合でも最低限自分自身で何とかできるようにしています。
出先でのトラブルでその原因が分かっており対処することができるのに、その部品や工具がない・・・という状況ほど悔しいことはありませんので、この車載工具箱はテストドライブの際の「お守り」としても絶対必要なものです。

さらに乗り出す際には必ずタイヤゲージ(これも持って行きます)で空気圧を測定します。もし適正空気圧でなければ乗り出し時に適正空気圧に調整してからスタートです。
そしてこれもポイントなのですが、カーステレオなどの動作チェックをした後は音源をカットし、可能な限り窓は開けて走行します。これは異音を聞き分けるための処置なのですが、今回の場合はオープンですのでさらにトップを開けて走行します。

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テストドライブのコースは市街地、高速、ワインディングがミックスされているのが望ましく、今回選んだコースは館山自動車道を南下して、南房総の千倉まで行って戻ってくるというコースで、最近のお気に入りコースです。距離的には都心から南房総というのは伊豆半島と変わらない距離なのですが、方や、伊豆半島にテストドライブに出かけると渋滞にハマり、結果としてたいしたテストにならず一日仕事になってしまいます。
一方で房総方面は休日であってもハイシーズンを外せば殆どストレスなく走行することができますし、近年は随分と道路が整備され、国道から県道まで舗装が整っており実に走りやすくなっています。今回も途中で食事や休憩を挟んでも半日でこのコースを走破することができました。

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写真は館山自動車道ですが、日曜日の昼間でこの状態です(苦笑)。千葉の観光産業にとっては由々しき事態ですが、テストドライブをする方には最上のコンディションです(笑)。

走り出してすぐに必ず行うチェックは走安系のチェックです。
これは街中でもできますが、できれば高速道路の方がその特性が良く分かります。まずは高速の合流路の一定のカーブでステアリングのチェックです。ステアリングの舵角と速度を一定に保ち、ちゃんと車体が一定の円を描いて走行するかや、ステアリングにガタつきがあったり、おかしなテンションがかかっていないかを確認します。例えばパワーステアリングポンプに異常があったりすると、この時にステアリングからの反発が強くなったり弱くなったりしますし、異音がする場合もあります。またサスペンスションストラットの剛性が落ちていると挙動が一定しなかったり変な突き上げを感じる場合もあります。

高速道路に合流したらまずはエンジンのチェックです。タコメーターを見ながら各速度域とギアの組み合わせを変えながら順番にチェックをして行きます。例えばギアを変えずに2000rpmから5000rpmまで1000rpm程度の幅で刻みながらアクセルオンとオフを繰り返し、それを各ギアで行います。エンジンをオーバーホールした場合はその「慣らし」をするためにも有効ですし、今回のRZのように永年動かしていなかったエンジンの場合はその「当たりをつける」ためにも有効ですが、本来の目的はエンジンの回転フィールとドライブシャフトの異常や消耗具合のチェックをすることにあります。

次に一定速度でのレーンチェンジです。私の場合は60km、80km、100km、1○○kmの四段階で左右のレーンチェンジを行い、ステアリングとサスペンスション関係のチェックを行っています。右と左のレーンチェンジで挙動が異なっていたり、特定の速度域で挙動が安定しない場合は、タイヤやホイールアライメントを始めとして何かしら問題がある可能性があります。
前述しましたが、これらのチェックの前提はタイヤの空気圧が適正であることが重要で、これが狂っているとテストになりませんので、出発前の空気圧チェックが重要であることがお分かりいただけるのではないかと思います。

もちろん走行中にはエンジンやボディからの異音には常に注意を払います。RZのようなオープンモデルで重要なのはボディからの異音で、それが「異常な」音なのか「通常の」音(笑)なのかを聞き分けることが必要です。

ワインディングでは同じくクルマの挙動や異音に注意しますが、それまでの高速道路で問題がなければワインディングではあまり神経質にならずに、そのクルマの挙動を素直に楽しんでいます。テストドライブではいきなりワインディングを走ると何かあったときに事態がオオゴトになってしまいますので、先に高速道路を走るルート設定をしてドライブの初期の段階で不具合を見つけておくようにしています。

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今回のテストドライブではこのクルマがやってきたときの問題がそのまま持ち越されていることが確認できましたが、一方で悪化しているポイントもなく、この個体がやはり「上物」であることが確認できました。

初期化の課題としてはやはりタイヤです。トレッドの山は充分あるもののゴムは寿命を迎えており、そのゴツゴツとした乗り心地とワインディングや高速でボディを左右に振ったときの挙動にタイヤが殆ど貢献していないことが分かります。しかし、半日じっくり乗って見て気がついたのですが、クローズド状態では気になるタイヤノイズもオープン時では他にも様々な音がするために(笑)、それほど気にならなくなってしまいました。またグリップに関してはそんなにコーナーを攻めたりしないでしょうし、ましてやウェットグリップに関しては雨の日は乗らないでしょうからこれまた大きな問題ではないとすると、それほど急いで交換する必要もないか・・・と思えて来ました。

タイヤを放置するとすると、火急の問題はベルト類の交換です。
タイミングベルトはまだ大丈夫ですが、それ以外の補器類のベルトが鳴き始めています。特にこれから夏場に向かってエンジンルーム内の温度が高くなると、ゴムが延びるためにスベリも出てくると思われます。できる限り部品を集めて交換しておきたいと思います。
ベルトは北米で手配すれば簡単に入手できますが、北米で販売されているベルトは品質が悪いために、最後の手段にしたいと思っています。一番良いのは日本製のバンドー製なのですが、残念ながら該当するサイズのものがありませんでした。しかし、コンチネンタル製のベルトが入手できるかも知れない・・・とのことですので、その結果を待ちたいと思いますが、最悪でもイタリアのOEMメーカーであるDAYCO製のもので揃えたいと考えています。

オーナーからチェックを・・・とお願いされていたエアコンですが、風向きの方向も風量も切り替わりますが、残念なことに冷風は出てきません。コンプレッサーは動いていますので、原因としてはヒーターコックが閉まらなくなっているものと思われます。
以前にデルタの記事でも書いたのですが、ヒーターコックを全閉してしまうとヒーターコアにラジエーターの温水が廻らず、ヒーターコアの内部が腐食する原因にもなりますので、本来であればエアコンに切り替えた場合でも僅かにヒーターコアにも水が流れるのが理想なのですが、そうするとエアコンの効率が悪くなってしまいます。
もちろん現在の状態は完全に故障ですので修理をしなければならないのですが、一時しのぎではありますが、夏場は手動でコックの開度を調整して固定しておくのも手かも知れません。

前後しますが、オーナーからお願いされていた作業に、フロントスポイラーの柱をブラックアウトするという作業がありました。

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これは以前にZAGATORさんからご指摘いただいたポイントなのですが、RZの場合はこのフロントスポイラーの左右の柱が黒く塗られています。この個体はどうやら事故修理の際に気がつかずにボディと同色の赤で塗られてしまったようなのですが、オリジナル状態ではないと分かると気になるもので、オーナーにブラックのフィルムシートを用意しておくようにお願いしてありました。

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彼が用意したのは建物外装用のシートで対候性も抜群なものなのですが、難点はそのフィルムの厚みで曲面に貼るにはちょっと分厚すぎるのですが、目立たない場所ですのでこのまま使用することにしました。
マスキングテープを現物に貼り付けてマーキングし、シートを切り出すサイズを測ります。

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そのサイズでシートを切り出して貼り付けたら完成です。

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RZのオーナー以外は気がつかないようなポイントですが、確かに「何となく」以前よりもフロントマスクが引き締まって見える・・・気がします(笑)。

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さらにお願いされていたのがスペアキーの作成でした。
実はこの年代のアルファ・ロメオはブランクキーが入手困難で、やっと見つけても5,000円もするのです。さらに、このブランクキーが曲者で、通常の鍵屋さんは基本的にはブランクキー持込で鍵の複製はしてくれないのです。理由は失敗したときの弁償などの問題だそうですが、そうすると純正でなくてもどこかにこの特殊キーを扱っている鍵屋さんがないものか・・・と思ってイロイロ探して見つけたのが、この池袋にあるベストサービスというお店でした。

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ここで取り扱っているアルファ・ロメオ用のブランクキーは本国でも使われていたilcoというメーカーのものなのですが、聞けば輸入代理店が取り扱いを止めてしまったため、日本ではこれまた入手が難しくなっているそうです。

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このお店はその代理店が止めるときに買い占めたとのことで、まだ在庫があるとのことです。

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ご覧の通り右側のオリジナルキーと比較しても外観上は殆ど見分けがつきません。しかも目の前で作成してくれて(当たり前か・・・)お値段も1,800円と破格でした。
さらにイモビライザー付きの鍵の複製について聞いてみたのですが、この店はちゃんとコードコピー機も持っており、1996年以前のクルマであればメイクスを問わず対応可能とのことでした。残念ながらアルファ・ロメオ特有のあのデザインでのキー作成はできないと思いますが、興味がある方は訪ねて見てはいかがでしょうか。

今回のテストドライブで新しく発見された問題はフロントからの異音でした。それは帰りの高速道路上で発生したもので、ハブベアリングかブレーキディスクからの異音だと思われます。念のために翌日もチェックして見たのですが、その音はしませんでしたのでまだ初期の症状なのかも知れません。ハブベアリングだと部品の入手も含めてちょっとオオゴトですが、ブレーキディスクにパッドが当たっているだけであれば調整で治るかも知れません。いすれにせよ主治医にはその旨を伝えてチェックをお願いしておきました。

このように意識して定期的にテストドライブを行ってクルマの状態を把握しておくことはクルマの健康管理には重要なことだと思いますが、日常の運転でもちょっと音楽を止めて五感を研ぎ澄ませて運転することにより、異常や消耗を早く発見することができると思います。

今まで様々なクルマをこうして試乗して来たのですが、基本的にはテストドライブは絶対評価だと思っています。どちらが良いかという乗り比べはオーナーのお仕事で、私が過去に乗ったことのある同型車であればその比較もできますが、テストドライブはどこを初期化するかというポイントの洗い出しですので、あくまで悪いところをチェックするという目的で行っています。

クルマの試乗に関しては人それぞれで様々な考え方があるかと思いますが、売り物の試乗やこうしたテストドライブであればともかく、私自身は余程オーナーとの信頼関係がなければオーナーカーを「ちょい乗り」で試乗することは控えるようにしています。理由はもちろん何か事故があったときの問題だけでなく、自分が試乗中に何かトラブルが起こったときの問題です。テストドライブはそのトラブルも前提として行いますので問題はないのですが、単なる試乗中にそれが起こると、オーナーだけでなく私自身も気まずい思いをすることになります。
自分で部品を手配する際に世界中を探し回ったりして苦労した経験があるからこそ、事故の修復や修理部品の手配には膨大な手間がかかる場合があることを痛感しているからなのですが、何より私自身が試乗をしたい・・・と思うクルマがすでに生産されていない希少車ばかりであることが試乗を躊躇わせる最大の問題なのです(苦笑)。

こうしてアルファRZは主治医に入院することになりました。退院後は無事に気持ちよく夏を乗り切ってくれることを願っています。

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Alfa RZのシェイクダウン

先日の房総ツーリングにお誘いいただいたZAGATORさんのご紹介で、Club ZAGATO Giapponeのミーティングにお邪魔して来ました。このミーティングは名前の通りZAGATOデザインのクルマであれば何でもアリの集まりで、特定のカロッツェリアのクルマが集まるミーティングという珍しいものでした。
しかし私にはミーティングに参加するだけでなくもう一つの大きな目的があり、それは先日納車した友人のR君が購入したAlfa RZのシェイクダウンで初めてオーナーと一緒に長距離を走行することにより、さらなる初期化の課題をピックアップしようというものでした。と書くと予定されていたように聞こえてしまいますが、実際は無理やり同行させられたというのが本当のところで、私はと言えば普段使用している工具セットをRZに載せ変えて万が一に備えての同行となってしまいました。

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集合場所は早朝の港北PAで、大混雑の海老名SAを避けようと考えてのことでしたが、混雑はしているもののクルマ同士が迷子にもならず無事に集合することができました。
今回ご一緒することになったのは、ZAGATORさんのRZと先日の房総ツーリングでもご一緒したK氏のSZに加えて青ガエルさんのJunior-Z 1600という布陣で、この4台が並ぶとそれなりの威圧感があります。ZAGATORさんにとっては自分の初号機であったRZと感激の再会?の機会でもあり、R君と私にとっては2台のRZを乗り比べることにより個体の程度を相対的に実感するという、クルマの希少性からすると夢のような機会でもあります。

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写真を詳細に見るとバレてしまうのですが、ZAGATOR号はちゃんとオープンで集合場所までやって来ているのに対し、「寒いから…」という理由でどんなに薦めてもトップを開けようとしなかったR号も流石にここからはトップを開けての走行です(笑)
「正しい」トップの開け方をZAGATORさんに教えてもらい、新オーナーのR君にとっては初めてのオープン走行です。

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不思議なもので外観からするとコクピットへの風の巻き込みが凄いのではと思いきや、いざ高速走行をして見ると意外なほどに快適に過ごすことができます。もちろんそれはR君と私が慣れ親しんでいる115Spiderとの比較においてのハナシで、昨今のウインドデフレクターを装備したオープンモデルと比較するとそこはやはり暴風に晒された過酷?な空間で、恐らく女性ウケは殆ど無理だろうと思われます(笑)。しかしRZの名誉のために?付け加えておきますと、小柄な女性が結構深いキャビンルームに潜り込むように座ると、意外に快適に過ごせるのではないでしょうか。

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さて気になるシェイクダウンですが、やはり水温の問題は解決されていませんでした。冬場ということもあるのですが、街中ではかろうじて70℃(メーター読みです)ですが、高速走行だと60℃から上がることはありませんでした。流石にこの水温だとヒーターの効きも悪くなってしまいますので、早急に対策をしなければなりません。方法としては現在のファンスイッチを交換する方法と、ラジエーターファンの作動をサーモスタットに頼らず手動で動かすスイッチを付ける方法があります。どちらも一長一短ありますので主治医と相談して決めたいと思います。

次に気になるのがファンベルトの鳴きでした。この問題は私が単独でエンジンの慣らしをしているときにも気が付いていたのですが、まだ重症ではなかったために様子を見ようと思っていた件でした。ファンベルトの鳴きは一般的にはエンジンが冷めている時に鳴き、温まると消えるのですが、今回はその逆で、温まると鳴き始めます。様子を見ようと考えたのは、プーリーが長らく動かしていなかったために硬くなったのではないか…という仮説によるもので、ある程度走りこんで馴染ませてやると消えるのではという期待からだったのですが、一向に消える様子はありません。かと言って酷くなるワケでもありませんのでゆっくりと部品を手配して入手できれば交換ということで良いかと思います。

さて、今回ZAGATORさんの現在のRZ(シリアル095)と乗り比べて見たのですが、エンジンの廻りはまだ慣らしの余地があるようです。両機とも走行は30,000kmの半ばと同条件なのですが、方やコンスタントに走行を重ねたものと、ブランクが長かったことの差によるものでしょう。095機のエンジンはR君の042号機と比較するとピックアップが鋭く、5000rpmまでストレスなく駆け上がって行きます。しかもそれはエンジンオイルの粘度により単に廻っているのではなく、ちゃんとトルクもついてきているエンジン本来の回転でした。慣らし運転である程度の「躾け」はできたと思っていたのですが、今回の乗り比べでまだまだであることが分かりました。
中古車の購入に際して走行距離はその程度を測る尺度の一つで、実際に低走行車の方が価格が高いのが一般的ですが、今回はその走行距離がどのように重ねられて来たかが重要であることを実感できました。
今後はR君に頑張ってもらうことにしましょう(笑)。

今回、会場でゆっくりと他のSZ/RZを見学する機会があり、その中でもZAGATORさんのブログ記事で紹介されていたAlfa6ctiさんの実機を見せていただいたのですが、様々なモディファイが加えられており実に興味深いものでした。

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リアバンパーは穴が開けられディフューザーの役割を果たしています。うまく撮影できなかったのですが、フロアパンにも同様にディフューザーが取り付けられており高速走行時には効果があるそうです。

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またトランクリッド上には小ぶりながらスポイラーが取り付けられています。その加工も純正オプションかと思わせるほどピッタリとマッチしていました。

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フロントフードはSZ用のカーボン製に交換されています。

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フロントスポイラー下部にはリップスポイラーが取り付けられています。これは空力効果だけでなくスポイラーの破損保護のためにも有効だと思いますので、R君のRZにも検討したいモディファイです。

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ZAGATORさんもお願いしたようですが、アルカンターラで作成されたダッシュボードカバーは簡単に取り外しができるスグレ物で、SZ/RZに限らずダッシュボードの反りや剥れに悩むオーナーにとっては作成のヒントになるのではと思います。

さらに一番感激したのがリモコンキーで、写真がないのですがドアロック解除だけでなく、トランクオープナーの機能をソフトトップカバーの開閉に振り当ててあるところが実用的でした。このアイディアはR君のRZにも是非実現できればと思いました。

また、プチネタかも知れませんがAlfa6ctiさんに教えていただいたフューエルリッド裏のシリアルナンバーの怪?も大変興味深いものでした。
実はSZ/RZのシリアルナンバーはサイドコンソールにプレートに記載されて貼り付けられているのですが、それ以外にこのフューエルリッドの台座に刻印されており、RZの場合はその殆どがサイドコンソールのプレートと番号が合っていないというのです。そのお話を聞き、早速確認して見ました。

R君の042号機の場合は・・・

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096でした(爆)。聞けばSZの場合はこの間違いは殆どないとのことですので、SZの生産終了後に造られたRZは生産管理がずさんだったようです。それにしてもどうしてこの場所にわざわざシリアルを刻印したのでしょうか。イタリア人のすることは良く分かりません(苦笑)

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またフロントスポイラーの開口部の中にある補強柱?ですが、ZAGATORさんの095号機は黒く塗られているのに対して、R君の042号機は赤いままです。どうやら事故修復の際に赤く塗られてしまったようで、正しくは黒だそうです。ちょっと悔しいので(笑)、何かの折に黒のフィルムテープでも貼っておきたいと思います。

そんなプチネタを教えていただきながら会場を後に帰路に付いたのですが、そこで決断を迫られたのがどのルートで帰るかというものでした。順当なルートは来た道を東名に戻るものですが、秦野中井で事故3件という交通情報が飛び込んできました。まだ渋滞にはなっていないものの、東名に乗る頃には渋滞になっていることが予想されたため、河口湖へ抜けて中央道で戻ることにしました。結果としてこの判断は正解でその後すぐに東名高速はこの事故のために通行止めとなってしまいました。さらにこの判断が正解だったのは、途中で立ち寄った道の駅で素晴らしい富士山の眺めを堪能できたことで、早速クルマを並べて富士山をバックに記念撮影をすることとなりました。

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皆さん思い思いに撮影していたのですが、きっと私の撮影している無様な格好がどこかのブログ記事に載ると思いますので先手を打って?私だけではない・・・という証拠写真を出しておきましょう(爆)

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そんなお楽しみもありながら、無事に中央道に乗ることができたのですが、当然のことながら中央道もいつもの自然渋滞が発生していました。渋滞を何とか避けようと上野原で中央道を降り、相模湖経由で厚木へ戻り再び東名高速に乗ることにしたのですが、これまた正解で、厚木でゆっくりと夕食を食べた後の東名高速も厚木から西が事故の通行止めの影響でさしたる渋滞もなく、都内までスムーズに帰り着くことができました。

細かな課題はあるものの、シェイクダウンは大きな問題もなく無事に乗り出すことができそうです。後はオーナーのR君が久しぶりのMTの操作に慣れることで、本人のシェイクダウンの方が課題かもしれません(笑)。

次回はミーティングの参加車をご紹介して行きたいと思いますが、さすがにCoppa di Tokyoのように全車をご紹介することはできず、私個人が気になったクルマをご紹介するにとどめさせていただきますのでご了承ください。
(それでも結構な台数が・・・)

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