いよいよ後半の参加車です。もはやお腹一杯だと思いますが(苦笑)、現場ではキャブレター特有の濃いガソリン臭とエキゾーストノートに包まれた桃源郷でした。こればっかりは写真ではお伝えできませんので、機会があれば是非足を運んで見ることをオススメします。
1960年 ALFAROMEO GIULIETTA SSです。これほどの参加車の中でも美しいフォルムは埋没してはいませんでした。
1957年 MERCEDES BENZ 300SLSです。独特のガルイングドアを開けているのは観客へのアピールではなく、そうしないとスタンプを押してもらうために外へ手を出すこともできないためでした。
1959年 JAGUAR XK150です。これぞJAGUARという正統派な?スタイルでした。
1953年 JAGUAR XK120 ROADSTERです。一転してレーシーなモディファイが施されたXK120ですが、これがなかなか格好良かったです。
1953年 MORASSUTTI SPORTです。このテのオープンでツーリングする場合は、こうしてインカムを装着しなければ助手席のナビとも会話できません。
1954年 AUSTIN HEALEY 100です。今年は例年に比べてHEALEYの参加が多かったような気がします。
1954年 JAGUAR XK120です。このカニンガムカラーは素敵でした。
1954年 AUSTIN HEALEY 100/4 BN1です。このクルマもレーシングスクリーンに変更されていましたが、高速走行は相当キツいだろうと思います。
1955年 AUSTIN HEALEY 100 BN1です。こちらはノーマルスクリーンで、ドライバーとナビの表情にも心なしか余裕が感じられました。
1955年 PORSCHE 356 PRE A SPEEDSTERです。
1956年 AUSTIN HEALEY 100です。こちらはバンパーレスにレーシングスクリーンというヤル気仕様でした。HEALEYはこうしたちょいワル仕様もサマになります。
1956年 BANDINI 750 SPORTです。
1956年 PORSCHE 356 A CABRIOLETです。SPEEDSTERに比べて対候性のあるソフトトップを装着しているのがこのカブリオレで、トップを閉めた状態でも室内の天井高が「ある程度」確保されています。
1957年 ALFAROMEO GIULIETTA SPIDERです。GIULIETTAもバンパーとフロントのメッキモールを外し、ドライビングフォグを装着すればレーシーな雰囲気に仕上がりますが、さらにフロントスクリーンをアクリル製の小さいものに変更すれば完璧です。軽量化という意味ではあまり貢献度は低いかもしれませんが、ドライバーのモチベーションへの貢献度は大きいものがあるでしょう(笑)
1956年 PORSCHE 356 SPEEDSTERです。下の356同様にPORSCHEにはこういう中間色が良く似合います。
1957年 PORSCHE 356A COUPEです。SPEEDSTERはこのCOUPEの屋根を落としたバージョンで、生産台数は遥かにこのCOUPEの方が多いのですが、このイベントの参加車ではSPEEDSTERのほうが遥かに多いという逆転現象が起きていました。
1961年 MERCEDES BENZ 190 SLです。300SLの廉価版という位置づけがこの190SLですが、これだけやる気満々なもディファイですと、こちらの方が速いのでは?と思わせてくれます。
1959年 FIAT ABARTH 750 RECORD MONZAです。今年はアバルトの参加車が少なく、少し寂しい思いをしましたが、実際に当時のレースの状況の再現であれば、こうしたイベントではABARTHだらけ…でもちっとも違和感はありません。
1959年 ALFAROMEO GIULIETTA SPRINT VELOCEです。多くの参加車がレーシングモディファイを施して参加しているので、こうしたノーマルの佇まいはかえって新鮮でした。
1959年 MG MGA FHCです。MGAは元来オープンで設計されていますが、そのモデルをクローズドにしたのがこのFixed Head Coupeで略してFHCと呼ばれています。ちなみにそれに対するDHCは化粧品ではなく(笑)、Drop Head Coupeの略です。
1959年 LOTUS 17です。今回はLOTISも参加車が少なかったです。
1960年 PORSCHE 356B CABRIOLETです。上の356A CABRIOLETと比較すると随分と近代的になりました。
エントリーリストには記載がなかったのですが、同じくFIAT ABARTH 750 RECORD MONZAだと思われます。今回のABARTH参加車はこの2台だけでした。
1960年 PORSCHE 356B CABRIOLETです。
1961年 ALFAROMEO GIULIETTA SPIDERです。こちらもレーシングスクリーンに換装していました。当たり前ですが雨が降ればソフトトップは装着できなくなってしまいます。今回は全日程が晴天で良かったですね。
1962年 TRIUMPH TR3Bです。こちらはノーマルのスタイルで、クラシックな雰囲気でした。
1963年 MERCEDES BENZ 190SLです。こちらもバンパーレスでしたが、それだけで随分とイメージが変るものです。
1964年 FERRARI 330GT 2+2です。これが最後の参加車なのですが、トリを飾るに相応しいクルマでした。そして恐らく参加車の中で一番ロングツーリングが得意なクルマではなかったでしょうか(笑)
このイベントの用意周到なところは、ちゃんとスイーパーの車両に加えてローダーが2台!も最後尾を伴走しているところです。こうしたサポートがあるからこそ安心して古いクルマを走らせることができるので、このイベントが参加者の支持を得て永年続いていることが良く分かります。
一部撮りもらした車両もありますが、今回は参加車の殆どをご紹介しました。繰り返しになりますが機会があれば是非実物を見に行かれてはいかがでしょうか。
スタートやゴール地点の華やかなセレモニーも素敵ですが、こうした中間のポイントでは、遠くから近づいてくるエクゾーストノート。シフトダウンの際のフォンフォンという音。そしてガソリンやオイルの臭いに加えて、無事に到着した安堵感の漂うエントラントの表情など、一台一台のドラマを感じることができますよ。
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テーマ:イベント - ジャンル:車・バイク
La Festa Autunno 2011の出走規則では、
A:Vintageクラス 1919年1月1日~1929年12月31日に製造された車輌
B:Post-Vintageクラス 1930年1月1日~1939年12月31日に製造された車輌
C:Post War-Iクラス 1940年1月1日~1949年12月31日に製造された車輌
D:Post War-IIクラス 1950年1月1日~1957年12月31日に製造された車輌
E:Closed List クラス 1958年1月1日~1967年12月31日に製造された車輌
※ミッレミリア参加資格車を最優先する。
※レプリカモデルは参加を認めない。
※参加車両はFIVA ID-CARDかFIA Historic Regularity Car Pass取得車に限られる。
※特に組織委員会の認めた車輌。
と定められています。このレギュレーションはかなり厳しいもので、どうしても1950年代以降のクルマが多く出場することになります。
1958年 ALFAROMEO GIULIETTA SPRINT VELOCE LIGHTWEIGHTです。お馴染みの車両ですが、単なるSprnt VeloceではなくLightweightというのが希少で、外見から判別は難しいのですが、サイドとリアのガラスがプレクシグラス(アクリル)製に変更されており、チューンアップしたエンジンが搭載されています。
1950年 MASERATI A6 PININFARINAです。今でこそMASERATIは日本でも高級スポーティモデルのメーカーとしての地位を得ましたが、その路線の最初のモデルがこのA6でした。往年のMASERATIはむしろグランプリ(現在のF-1)に出場するほどのレースヲタクのメーカーでした。
1950年 JAGUAR XK120 ROADSTERです。この時代のJAGUARはレーシングモディファイを施すと途端に獰猛な猛獣に変身するのですが、こうしてノーマルの佇まいでは大人しい飼猫といった風情です。
1951年 FERRARI 340 AMERICAです。フェラーリが独自のモデルを製造し始めたのは戦後ですのでようやく登場できることになります。Mille Migliaのような戦前からのレースのヒストリーを見たときにフェラーリは新参メーカーであることが良く分かります。
1957年 ALFAROMEO 750 GIULIETTA SPIDERです。後付のロードフォグランプがなかなか格好良く決まっていました。
1953年 JAGUAR XK120です。リアのタイヤハウスにカバーが装着された正統な?ルックスでXK120の持つ流麗なラインが強調されています。とにかく美しいクルマです。
1953年 BANDINI 750 SPORT SILUROです。グラマラスなラインは大径のタイヤをフェンダー内に収納するためで、それだけボディがコンパクトであると言えます。事実、ドライバーとナビゲーターの2名乗車だと結構窮屈そうです。
1953年 B.M.C. MG です。外観は少しモダンになりましたが、メカニズムとしては殆ど変らないのがMG Tシリーズの魅力でもあります。
1955年 ALFAROMEO 1900 C SUPER SPRINTです。戦後のアルファ・ロメオの量産車第一号がこの1900シリーズで、この成功でアルファ・ロメオは量産車メーカーへ転進することができました。
1954年 PORSCHE 356 SPEEDSTERです。911を経て現在に至るポルシェのスポーツモデルの始まりがこのモデルです。
1954年 AUSTIN HEALEY 100/4 BN1です。HEALEYは経営の悪化からAUSTINの傘下に入ることになりますが、このHEALEY100シリーズは北米に輸出され好評を博しました。
1955年 TRIUMPH TR2です。TRIUMPHも今は自動車製造から撤退してしまったイギリスのメーカーです。ナンバープレートにご注目ください!
1955年 AUSTIN HEALEY 100/4 BN2です。フロントスクリーンをカットし、レーシングモディファイが施されており格好良く仕上がっていました。
1962年 MG MGAです。珍しいカラーリングにレーシングモディファイが効果的で全体的にうまく纏まった仕上がりでした。
1959年 MG MGAです。こちらも正統派のレーシングモディファイです。ドライバーはパンツェッタ ジローラモ氏で、とにかく格好良かったのですが、何故にイギリス車でのエントリーだったのでしょう?
1957年 ALFAROMEO GIULIETTA SPIDERです。個人的な好みですが、GIULIETTA SPIDERは赤よりも白や青といったボディカラーが似合うと思います。
1956年 ALFAROMEO GIULIETTA SPIDERです。最初は堺正章氏の所有でこのレースに出場していたのですが、現在は近藤真彦氏のもとにあります。この時近藤さんは中抜けで鈴鹿にF-1中継のために出かけていたようで、代替ドライバーが運転していました。
1957年 MERCEDES BENZ 300SLSです。今回のドライバーは鈴木亜久里氏で、ナビゲーターは元横浜市長の中田宏氏という豪華なコンビでした。終始ニコニコ顔でスタンプポイントを通過して行きましたが鈴鹿は大丈夫だったのでしょうか。
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前回に引き続き、La Festa Autunno 2011に出走した参加車をご紹介して行きましょう。
第二回は戦後から1950年前後のクルマ達です。
1947年 STANGUELLINI S1100です。何度も書いていますが敗戦から2年後のイタリアでこのクルマが造られたことが自動車文化の日本との違いを表しています。
1948年 CISITALIA 204です。今回はイタリア車の参加が少なかったように思いますが、その愛嬌のあるスタイリングは特に子供に大好評で、盛大な声援を受けていました。
1948年 ERMINI 1100 SPORTです。
ERMINI はマゼラーティ、ブガッティといったレーシングチームに所属したドライバーで、その後に自らのレーシングモデルを作るべくフィレンツェに会社を造りました。最初のクルマはFIAT1100のシャーシーにアルファ・ロメオの2500ccエンジンを搭載するという過激なモデルで、その後に自社のエンジンを開発まで始めたメーカーです。今は知る人も少なく残念ですが、このモデルの搭載する1094ccのDOHCエンジンは当時としてはトップクラスの性能を有していました。
1947年 FIAT FARINA MMです。この年代のイタリアの「小さな虫」達は魅力的なモデルが多く見ていて飽きません。
1948年 MASERATI A6 GCS Sr.1です。ドライバーは皆さんご存知の堺 正章さんで新婚の奥様をナビゲーターに参加されていました。ワイドショーでも報道されていましたが、本当に綺麗な方でした。
1955年 AUSTIN HEALEY 100/4 BN2です。年代的にはもっと後ろのはずですが、初参加であるクレイジーケンバンドの横山 剣さんがドライバーということで、誘った堺さんの後ろを走ることになったのでしょう。さすが横山さんでコスチュームも決まっていました。
1949年 OSCA MT4です。あまりに有名ですので何も書くことはありません(笑)
1949年 HEALEY SILVERSTONEです。ドライバーは三菱のワークスドライバーだった篠塚健次郎さんです。
1951年 PANHARD DYNA X85です。これは珍しいモデルでパナールも今は無きフランスのメーカーです。
1949年 MG TC MIDGETです。戦後のMGも基本的には戦前と基本的には変らないメカニズムで、こうしたイギリス人の保守性が自動車の進歩のスピードからだんだん遅れを取っていくことになります。
1949年 FIAT SIGHINOLFI 1100 SPORTです。
1948年 ROSELLI FIAT BIPOST SPORTです。
1954年 MORETTI 750 SPORTです。この3台はイベントの常連で何度か紹介したことがありますので説明を省きますが、どれもが魅力的なフォルムを持っています。
それでは次回も引き続いて1950年代の出場車をご紹介して行きましょう。
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大小を問わず数多くのクルマのイベントが今年はその開催を自粛しています。震災に遭われた地域と皆さんのことを思うと、「遊んでる場合じゃない」という考え方と、「こういうときこそ遊ぼう」という考え方が交錯する中にあって、主催者による開催続行と自粛の両方の判断は止むを得ないことだと思います。
そんな中にあってなんとか開催することができたのがこの
La Festa Autunno で、去年まではLa Festa Mille Migliaと呼ばれていた伝統のイベントです。日本でこれほどの規模で、さらに長距離を走るクラッシックカーのイベントがなかった時代からすると、現在のように様々なイベントが行われるのは夢のような話なのですが、それでもスポンサーのサポートに始まり、走行する地域での理解など開催には毎年数多くの課題があることでしょう。特に今年は大震災という問題だけでなく、日本の景気の低迷という経済環境の問題もあり、
こうして開催に漕ぎ着けるまでには、スタッフの皆さんには並大抵ではないご苦労があったことと思います。 ブログでこのイベントをご紹介するには3回目になるのですが、初回は明治神宮のスタート地点で、そして二回目はゴール間近の海ほたるで取材しましたので、今回はスタートして最初のスタンプポイントである関越自動車道の上里SAで取材をすることにしました。
連休初日ということもあり、関越道は早朝から始まる行楽に向かう車の渋滞が一部残っており、到着したときの上里SAはクルマを駐める場所を探すのが大変なくらいの大混雑でした。それでもお昼時を過ぎるとSAのクルマも減り始め、駐車スペースにも余裕が出てきました。
今年のサポートカーはFIAT500でしたが、不思議なことにこれほどサポートカーが似合うクルマもないのでは?と思えるほどこのステッカーが似合っていました。
スタッフの方に到着時間を確認し、時間に余裕があったので昼御飯を食べながらのんびり待つことにしたのですが、集まってくるギャラリーも少なく、撮影ポイントとしては絶好の場所を確保することができました。しかし、予定より1時間も早く先頭車が到着してしまい、撮影準備途中での取材スタートとなってしまいました。
今年の参加車は例年の常連が中心となっていましたので、繰り返しになるクルマの解説は控えめにしてなるべく多くのクルマをご紹介したいと思います。また実際にスタンプポイントに入ってきたクルマの順番ではなく、分かりやすいようゼッケン順(年代順)にご紹介することをご了解ください。
あまりに有名な1927年 BUGATTI T35Cです。様々なクラッシックカーイベントの常連ですが、それだけコンディションの維持が行き届いているということで、当日も元気に走り去って行きました。
1926年 BUGGATI T37Aです。ナビゲーターは女優の水野みどりさんでご主人は日本のBUGGATISTAとして有名な方です。
1925年 BUGGATI BRESCIA T22/T13です。撮影準備もままならないうちに連なって飛び込んできたために無様なカットになってしまいました(泣)
1927年BUGATTI T35Bです。CGTVのオープニングシーンを思い浮かべる方も多いのではと思います。
1923年 BUGGATI BRESCIA T22です。ほぼスタート順で入ってきた先頭集団のBUGATTI達でしたが、考えて見れば戦前のBUGATTIが連なって高速道路を走行して1時間も早く到着できるのは凄いことで、どのクルマもメンテナンスが行き届いている証拠です。
1923年 FIAT 501Sです。第一次大戦後にFIATから始めて発表されたのがこの501ですが、そのスポーティバージョンであるSやSSを含めて47,600台が生産されたと言われています。
1927年 BNC 527 MONZAです。カラーリングのせいもあるでしょうが、BUGGATIにも似た美しいフォルムのクルマでした。この年代のスポーツモデル共通の悩みがラゲージスペースで、各車とも様々な工夫をしてロングツーリングのための荷物を搭載していました。
1926年 BENTLEY 3L SPEED MODEL FITTED WITH 4 1/2Lで、エントリーリストの名前の通り、エンジンを4.5Lに換装しています。
1926年 ROLLS ROYCE 20HPです。イベントの常連ですが、80年以上前のクルマでもこうしてきちんとメンテナンスすれば現在の道路をパレードランではなく普通に走ることができるのです。
1931年 RALLY N.C.P.です。BUGGATI Blueとは異なる水色のボディが美しく、かつスポーティなクルマです。
1931年 ASTON MARTIN INTERNATIONAL LE MANSです。このクルマも御馴染みですが、こうして再会するとちゃんと日本にあることに安心します。
1933年 MG MAGNA Kです。今は無きMGですが、戦前のMGはイギリスのスポーツカーメーカーとして有名でした。是非復活して欲しいブランドです。
1933年 MG J2です。個人的には戦前のMGのこのフロントからボンネットのちょっと角張ったスタイリングが好きです。
1934年 RILEY 12/4 SPORTS SPECIALです。MGと並び戦前のイギリスのスポーツカーメーカーがこのRILEYです。ASTON MARTINやBENTLEYに比較して、MGやRILEYは中小排気量のスポーツカーを得意としており、AUSTIN SEVENに乗るレーサーにとって、「次に手の届く」ターゲットでした。
1934年 ALFAROMEO 6C 2300です。個人的に今回の目玉がこのクルマだったのですが、じっくり観察する機会のないまま走り抜けて行ってしまいました。現代のアルファ・ロメオと異なり、この時代のアルファ・ロメオは超がつく高級車で、一般庶民からすると所有することはおろか見ることもなかなか叶わなかったクルマです。
1934年 BENTLEY 3.5Lです。上のALFAROMEOと同じくBENTLEYも高級車で、このスポーツモデルを所有するのは貴族か大金持ちくらいのもので、ましてやそれでレースをするなど現代で言えば個人でF1マシーンを買ってレースに出るようなものだったのです。
1935年 FIAT 508Sです。MGやRILEYと同様にイタリアでの小排気量スポーツと言えばこの508をベースにしたものが殆どで、実際に様々なコーチビルダーがこの508をベースにスポーツモデルを製作しています。今回のエントリーはこの1台だけだったのが残念なモデルです。
まず第一回目は戦前のモデルをご紹介しましたが、このブログがUPされる11日がゴールとなります。お時間がある方は4日間を走りぬいたクルマ達を見に行かれてはいかがでしょうか?
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海ほたるでは夕焼けに染まる富士山と美しい夕陽を見ることができます。いつもならこんなに美しい夕陽は大歓迎であるはずなのですが、今回は沈む夕陽がうらめしく、もう少し太陽が欲しいと思いながらやってくるクルマを待ち受けていました。
そしてようやくやって来たのが1952年FIAT 8Vですが、そのドライバーはタレントの堺 正章さんでした。
お疲れだろうと思うのですが、ギャラリーに元気に手を振るサービス精神は流石で、どんなイベントでも画面の中と変わらない氏のサービス精神にはいつも感心させられます。
1957年ALFA ROMEO SVZです。これも有名な個体ですが、やはりこうして走っている姿が一番美しいクルマです。
1956年ALFA ROMEO GIULIETTA SPIDERですが、これはSEBLING SPIDERと言って良いほどモディファイが施されたクルマです。ドライバーは近藤 真彦さんですが、このクルマはかつては堺 正章さんのドライブで数多くのイベントに出場していたクルマです。
堺さんとは対照的に運転に専念する近藤さんでしたが、プロのレーシングドライバーとしての経験もある氏ですから、その真剣な表情から本気であることが窺えました。
それにしても何時見ても素晴らしい完成度です。多くのGIULIETTA SPIDERのオーナーが理想とするクルマです。
エントリー車にはサポートカーとして伴走するクルマが付いています。大抵はワンボックスやワゴンなどで、それは工具を積んだりする必要があるためなのですが、近藤氏のサポートカーはBENTLEYのコンバーチブルでした。恐らくサポートカーの中でも最も目立つクルマだったのではないでしょうか。
1959年LANCIA FLAMINIA SPORT ZAGATOです。
ZAGATOも他のイタリア車と同様に隙のないデザインで、その後姿も抱きつきたくなる程美しいものです(笑)
車名はあまりに有名な1926年ROLLS ROYSE SILVER GOHSTです。当時のROLLS ROYSEは現在の高級とはケタ外れに高級で、さながら自家用ジェットのようなステータスだったでしょう。
これも美しいデザインの1960年ALFA ROMEO GIULIETTA SSです。
1957年ALFA ROMEO GIULIETTA SPIDERです。他のGIULIETTA SPPIDERが何かしらレーシングモディファイされている中にあってノーマルの姿はそれはそれで格好良い物でした。
1956年LOTUS MK11 LE MANS SR.1です。その独特な姿は他の出場車と異なり、地を這うようですが、公道では走行が難しい場所もあったのではないでしょうか。
こうしたオープンコクピットのドライバーはそのファッションもクルマの一部と考えなければなりません。ヘルメットの形状やカラーも重要なことが良く分かります。
豪華なロードスター1958年BMW 507 ROADSTARです。このくらいのオープンだと快適に走れるのではないでしょうか。
1959年FIAT 500 SPORTです。現在のFIAT500のご先祖様でデザイン上のモデルとなったクルマですが、そのサイズは現代のFIAT500と比べて二周りは小さいことが分かります。
1933年FIAT BALILLAです。これでBALLILAを3台見ることができました。
こちらはレーシングモディファイされた1961年ALFA ROMEO GIULIETTA SPIDERです。フロントスクリーンを取り払い、バンパーを外して軽量化するだけで、随分と印象が変わるものです。
しかしフロントスクリーンを取ると走行中のノイズは相当なもので、インカムを付けていないと隣同士で会話もできなくなってしまいます。
1964年ALFA ROMEO GIULIA SSです。先ほどのGIULIETTA SSと基本的には同じボディデザインですが排気量UPに伴い車名がGIULIAに昇格?したモデルです。
こうして後姿を見ると、そのデザインが素晴らしいだけでなく後方視界も素晴らしいことが分かります。
こちらもフロントスクリーンを取り払った1961年ALFA ROMEO GIULIETTA SPIDERです。レーシングスクリーンのサイズはこの位だと何とかインカムなしで走れるのでしょう。
初めて見た1967年RONART JAGUAR W152です。
実に美しいインパネです。今回の出場車の中でもピカ一ではないでしょうか。
小柄なオープンモデルが多い中、このサイズはとてつもなく大きく感じます。
余計に小さく見える1959年 FIAT ABARTH 750 RECORD MONZAです。
この後姿は堪りません・・・。
ようやく到着したエントリーNo,1の1927年BUGATTI T35Cです。この年代のクルマのフロントライトではナイトクルージングは厳しいと思いますが、ここまでくればもう道は明るいので心配ないでしょう。
1947年FIAT FARINA MMです。今回の出場車の中で唯一MM(Mille Miglia)の名前を冠したクルマですが、実際のMille Migliaのレースは全速で1000マイルを走るのですから、クルマとドライバーへの負担はとてつもないものだったでしょう。
これまた美しい後姿です。こんなクルマ達が家の前の道を全速で駆け抜けるレースがMille Migliaだったのです。
ほぼ最後尾で入ってきた1957年ALFA ROMEO GIULIETTA SPIDERです。基本はノーマルですがフランス式のイエローフォグが装着されており、それがフロントのアクセントとなっていました。
いつかは見る側から走る側になって見たいと思うイベントですが、印象に残ったのがエントラントのマナーで、自分達がお金を払って勝手に遊んでいるのではなく、こうした公道イベントを継続して成功させるためには、地元の協力や一般の見学者の理解が必要なことを良く理解されており、チェックポイントに入ってきたエントラントは疲れているであろうにも係わらず、皆にこやかに手を振って観客の声援に応えていました。クルマもそのスタイリングが決して威圧的ではないこともあり、偶然居合わせたクルマに全く詳しくない見学者にもそれは微笑ましく見えたのではないかと思います。
自動車趣味が密室の楽しみではなく、他者に理解されなければ成り立たないことを改めて痛感したイベントでした。
それにしてもお腹一杯・・・(笑)
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