走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

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灼熱のConcours d'Elegance~その伍~

Modern Classicと名付けられたClass-Dは1961年から1975年までのモデルです。私にとってはClassicとは呼べない年代ですが(苦笑)、考えて見れば30年以上経っているのですからもはや立派なClassicでしょう。

1961年 MERCEDES BENZ 190SLです。
190SLは名前を300SLから取っていますが、実際は全くの別物でした。そのネーミングと300SLほどの高性能ではなかったことがかえって幸いして、扱いが楽な190SLは空前のヒットとなりました。

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その190SLの由来となった300SLも会場に展示されていました。

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そしてその隣は現在によみがえった300SLとも言えるSLS AMGです。新旧のSLがこうして並んでいる姿は圧巻ですが、クルマから発せられるオーラのような威光はオリジナルである300SLのほうが勝っていたように思います。

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しかし、このクルマばかりはオーラのレベルが違っていました。それはSLR マクラーレン・スターリングモスです。

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お値段は1億円!。しかも世界で75台しか生産されないという超限定車で、加えてマクラーレンSLRのオーナーにしか販売されないというエクスクルーシヴがテンコ盛りのクルマです。

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さて気を取り直してClass-Dの出場車をご紹介しましょう。
1962年 PRINCE Skyline Sports Convertibleです。
1960年代以降に多く見られたイタリアのカロッツェリアとのコラボレーションの魁となったのがこのPRINCEのSports Convertibleです。ミケロッティのデザインによる美しいConvertibleはSkylineの中でも希少中の希少なクルマですが、当時の日本でこんなクルマを買える購買層なぞ殆どなかったために、多分に試作的な意味合いが強いモデルだったのでしょう。その細部の仕上げもとても採算が取れるとは思えない仕上がりでした。
ベスト・レストア賞を受賞したのは当然でしょう。

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1964年 ALFA ROMEO Giulia TZです。
もはや何も言うことがないモデルです。この個体は昨年のCoppa di Tokyoに展示されていたのと同じクルマですが、そのコンディションは素晴らしく、仔細に眺めればTZのボディが実に複雑な曲面で構成されていることが良く分かりました。
ダイナースクラブ・ベスト・オブ・ザ・パブリック賞(一般投票による優勝車)を受賞したのですが、一般の方が見ても素晴らしいコンディションであったということでしょう。

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1966年 DE TOMASO Vallelungaです。
私も初めて見たのですが、そのコンパクトなボディサイズとカロッツェリア・ギアによるスタイリングはとても魅力的でした。デ・トマソはイタリアの自動車メーカーの中でも波乱万丈なメーカーでしたが、それ故に残念ながら今はもうこの世にはありません。このクルマはその希少性からかクラス三位を受賞しました。

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1966年 HONDA S800です。
コンクール・デレガンスに出品されることに少し違和感を覚えたのも確かですが、こうして並べて展示されていると周囲の名車達に全くひけを取ってはいませんでした。特にこの個体はホンダR&Dでフルレストアされたとのことで、そのコンディションは素晴らしいものでした。

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1966年 FERRARI 275GTB/4です。
個人的には250GTOよりもクルマとしては美しいと思っているのがこの275GTBです。確かにコンペティションモデルとしては250GTOのほうが遥かに有名ですし、その生産台数からも希少であることは確かなのですが、こちらのピニンファリーナによるデザインのほうが伸びやかなフォルムであると思います。その存在感故にクラス一位を獲得したのも尤もだと思います。

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1968年 MASERATI Ghibliです。
発表当時はDaytonaやMiuraのライバルとして比較されたGhibliですが、巨匠ジゥジアーロのデザイン力は流石で、こうして間近に見ると直線と曲線が微妙に組み合わされ、力強さとエレガンスを併せ持ったフォルムを形成しています。恐らく見る角度や見るヒトによって、あるときは優雅なクルマであったり、スパルタンなクルマに見えるのではないでしょうか。そしてGhibliの魅力はまさにその多面性にあると思います。

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1970年 TOYOTA 2000GTです。
ロータスを参考にしたと言われているX型バックボーンフレームや当時のヨーロッパの様々なGTカーの影響を受けたと思われるスタイリングではあるものの、その全てが純粋に日本の技術で造られた2000GTは日本の自動車史に残る名車であることには変わりないでしょう。面白いことに単体で見るとバタ臭いスタイリングもこうして他のクルマと並べて見るとちゃんと日本車に見えるから不思議です。

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1971年 LAMBORGHINI Miura P400Sです。
注目という意味では一番人気だったのでしょうが、さすがにMiuraに投票するのは憚られたのか無冠に終わりましたが、そのコンディションはコンクール・デレガンスに出品されるに相応しいものでした。クルマについては私なぞが語る必要はないと思いますが、そのメカニズムの先進性だけでなく、ガンディーニのボディデザインももっと評価されて良いのではと思います。

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1973年 FERRARI 365GTB/4 Daytonaです。前回に引き続き特別審査委員長を務めたレオナルド・フィオラバンティの代表作なのですが、歴代のピニンファリーナのデザインによるフェラーリの中でも特異な存在ではないかと思います。それは単にエレガントなだけでなくダイナミズムと融合したスタイルであることで、後のフロントエンジンフェラーリのスタイリングに多大な影響を与えたモデルであると言えます。クラス二位を獲得したのは決して審査委員長に気を遣ったからではないでしょう(笑)

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1973年 MERCEDES BENZ 600 Pullman Limousineです。
異色の出品車と言ってよいでしょう。770Kグロッサーメルセデスやマイバッハの流れを汲む戦後のメルセデスですが、どうしてもヒトラーの愛車のイメージが見え隠れしてしまうのはクルマにとっては悲劇でしょう。それでも純粋にクルマとして見たときには極めて先進的で、ロールスやディムラーの独壇場であった高級リムジンの市場において、メルセデスが単に伝統あるプレステージだけでなくテクノロジーでもリードすることができたのがこのPullmanだったと思います。

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1975年 MASERATI Boraです。
スーパーカー世代には堪らないクルマだと思いますが、冷静にそのメカニズムを見ると当時のマゼラーティの親会社であったシトロエンのハイドロ技術が採用され、実に恐ろしい仕立てとなっています。スーパーであったのは残念ながらその性能ではなく外観だけで、ジゥジアーロによるボディデザイン故に評価されているモデルではないでしょうか。

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1975年 FERRARI 365GT4/BBです。
高級スポーツカーマーケットで一人勝ち状態であったフェラーリをある意味で震撼させたのがランボルギーニ・ミウラで、そのミウラ・ショックに対する回答がこのフィオラバンティがデザインした365BBでした。時代はミッドシップでなければスーパーカーとして成立できないほどで、もはやフロントエンジンのDaytonaでは顧客を満足させることはできなくなっていました。

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五回に亘りご紹介した東京コンクール・デレガンスですが、会場に足を運ぶことができなかった皆さんに少しでも、「行った気」になって頂けたなら幸いです。

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灼熱のConcours d'Elegance~その四~

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戦後を代表するClass-Cは1946年から1960年に製造されたモデルのクラスです。メカニズムとしては既に確立した自動車ですが、スタイリングに関してはまだ戦前と戦後が混交した過渡期の時代だったと思います。

1947年 ALFA ROMEO 6C2500 Freccia d'Oroです。
特徴的なリアビューを撮影するのに夢中になってしまい、フロントからのショットを撮り逃してしまいました(苦笑)。
アルファ・ロメオの戦後の復興は戦前からのこの6C2500をベースにボディをリデザインし改良を加えて販売することから始まりました。車幅を広げギアをコラムシフトとし、クーペボディでありながら前後列で6人乗車が可能となっているのですが、その車幅故に日本の道では「極めて運転しにくい」クルマだそうです。

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1948年 CISITARIA 202 SC Coupe by Pininfarinaです。
素晴らしいコンディションで鈍いシルバーのボディが照りつける太陽に輝き、実に魅惑的な色をしていました。
その先進的かつ美しいPininfarinaデザインのボディは、MoMAにおいて自動車として初めての永久展示品となりました。このクルマがクラス三位を受賞したのも当然でしょう。

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1948年 MASERATI A6GCS Sr.1です。
実にユニークな形をしたクルマですが、F2マシーンをベースにサイクルフェンダーとライトを装備して公道を走れるようにしたのがこのA6GCSで、きっと凄まじい乗り心地だったでしょう。

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1949年 JAGUAR MarkⅤ D.H.C.です。
戦後JAGUAR初のモデルがこのMarkⅤなのですが、あまりに旧態然としており戦前のモデルかと思ってしまいますが、前輪は独立懸架となっておりちゃんと改良が加えられています。このモデルはD.H.C.(Drop Head Coupe)と呼ばれトップが開くようになっています。

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フロントにずらりと並んでいるのはイギリスの各種オーナーズクラブのクラブバッジやJAFに相当するロードサービスの会員バッジです。こうしたバッジもイギリスならではで、その出来栄えの良さに思わず写真を撮ってしまいました。

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1949年 MASERATI A6-1500 Coupe by Pininfarinaです。
高性能GTとして企画されたマゼラーティ初のモデルがこのA6-1500です。Pininfarinaのボディが実に美しく、エレガント・クローズドカー賞を受賞しました。

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1950年 ROLLS-ROYCE Silver-Wraith D.H.C. by Freestone & Webbです。
戦前のWraithはROLLS-ROYCEの中でもコンパクトなモデルだったのですが、戦後になってSilverが頭につくとPhantom系の後継となり最上級モデルに格上げされました。この珍しいフリーストーン&ウェッブ製の2ドアドロップヘッドクーペは戦前のスポーティなWraithのイメージを残しており、しかも世界で一台のみとのことでエレガント・コンバーチブル賞を受賞しました。

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1950年 ROLLS-ROYCE Silver-Wraith Limousine by Hooperです。
上と同じSilver-Wraithながら全く異なるコーチワークのため、別物に見えるのが実に興味深い対比です。
フーパー社が架装したこのボディはナンと7シーターでそのボディカラーのせいもあり荘厳というよりエレガントに見えます。

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1954年 MORETTI 750 Sport Zagatoです。
MORETTIは1991年に廃業してしまったそうですが、FIATベースの特装車の製作をメインとしながらもこのような自社製のクルマも製作していました。ZAGATOがデザインしたボディはサイドの塗装で"Z"が表現されています。

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1954年 BENTLEY R-Type Continental by H.J.Mullinerです。
ROLLS-ROYCE傘下にあったBENTLEYの最高傑作と言われているのがこの R-Type Continentalです。H.J.マリナーは有名なコーチビルダーですが、この伸びやかなサイドラインは本当に美しく、改めて見て気に入ってしまいました。そう思ったのは私だけではないようでちゃんとクラス二位を受賞しました。

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1955年 O.S.C.A MT4-Tipo 2ADです。
O.S.C.A.はマセラーティ兄弟が興した会社ですが、その中でもMT4は様々なボディバリエーションを持つレーシングスポーツです。このボディは他MT4の中でも特段に美しく乗り逃げしたくなる一台でした。そして、エレガント・レーシングカー賞を受賞しました。

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1955年 PORSCHE 356 Speedsterです。
356はPORSCHEの中でも911と並んで有名なモデルですが、このSpeedsterは生産期間も短いことから希少なモデルです。ボディ製作はPORSCHEではなくコーチビルダーであるロイター社が行っていました。

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1956年 LANCIA Aurelia B24 Convertibleです。
LANCIAの歴史の中で5本の指に入る名車がアウレリアですが、そのシャーシーにPininfarinaがデザインしたConvertibleボディを被せたのがこのモデルです。
1950年代のヨーロッパのボディデザインはその主要な輸出先であったことも影響してアメリカの影響を色濃く受けており、ボンネット上のエア・スクープなどは現代の目から見るとちょっとオーバーデコレイト気味かも知れません。しかし流石はPininfarinaで全体のフォルムは素晴らしく、エレガント・スポーツカー賞を受賞しました。

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1957年 ALFA ROMEO 1900CSS Coupe by Touringです。
戦後に量産車メーカーとして転進したALFA ROMEOが初めて発売したモデルが1900シリーズですが、その中でも最も高性能なバージョンがこのSprintです。Sprintの標準がこのトゥーリング社のボディで、後のBertoneデザインのGiulietta Sprintに大きな影響を与えました。その意味では重要なモデルでクラス一位を獲得しました。

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1957年 ALFA ROMEO Giulietta Sprint Veloceです。
上記の1900Sprintに影響を受けたと言われていますが、当時のBertoneのデザイナーであったあのフランコ・スカリオーネのデザインは全く破綻のない素晴らしいデザインです。後にジゥジアーロがマイナーチェンジを担当し、Giuliaに繋がるデザインとなったのですが、商業的に大成功を納めた初代Giuliettaは、そのデザインにおいても後のALFA ROMEOに大きな影響を与えることになります。
背景に三代目となる新型Giuliettaを写しこんで見たのですが、その対比はいかがでしょうか。

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1958年 BENTLEY S1 Continental Saloon by H.J.Mullinerです。
先ほど紹介したBENTLEYの傑作であるR-Type Continentalの後継モデルがこのS-Typeなのですが、同じくH.J.マリナーのボディを身に纏っています。伸びやかなボディラインはそのまま残されているのですが、グラマラスという点では少し大人しくなってしまいました。

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1960年 JAGUAR XK150-3.8S Roadsterです。
1950年代からのJAGUARのXKシリーズの最終モデルがこのXK150です。生産されたその大半がD.H.C.やF.H.C.であったため、このRoadsterモデルは希少で珍しいものなのだそうです。

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さて、次回はいよいよ1961年以降のクラスをご紹介することにしましょう。

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灼熱のConcours d'Elegance~その参~

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Class-Bの年代である1931年から1945年は第二次世界大戦という歴史上の区切りのために、一口で「戦前」と括られてしまい、何かとても旧い時代のように捉えられていますが、現代の内燃機自動車の基本的な技術の殆どが確立された時代です。

1931年 ASTON MARTIN International Le-Mansです。
戦前のASTON MARTINは現在の高級スポーツカーというよりももっとコンペティション寄りのメーカーでした。
当時のライバルはブガッティやベントレーで、こうしたモデルを購入するユーザーは自らがレースに出場するためにクルマ選びをしていました。まだレースがプロフェッショナルドライバーのものではなかった旧き良き時代です。

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1932年 FORD Model-A Cabrioletです。
T型フォードは世界初の量産モデルとしてあまりに有名ですが、その後継モデルがこのA型で、そのバリエーションの一つがこのCabrioletです。

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1932年 AUBURN 851 Speedsterです。
戦前のアメリカを代表するスポーツカーがこのオーバーンです。その美しいスタイリングは自動車史に残るだけでなく、様々なクルマのデザインに影響を与えたのですが、このSpeedsterのスタイリングの最大の特徴がこのボートテールと呼ばれるリアのスタイリングで、走り去るクルマの後姿として最も美しいと称されるモデルです。これまた当然のことながらクラス一位を獲得しました。

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1934年 ROLLS-ROYCE PhantomⅡ Continental Sports Saloon by Thrupp & Maberlyです。(右側)
Class-Aの項でご紹介しましたが、ROLLS-ROYCEのPhantomというモデルはROLLS-ROYCEの最上級のモデルとしての位置づけなのですが、これはその第二シリーズのモデルでしかもContinentalというGT(グランドツアラー)モデルになります。ボディを製作したコーチビルダーであるスラップ・アンド・メイベリーはイギリスのコーチビルダーの中では老舗とのことですが、不勉強のためにあまり知りませんでした。

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1935年 AUBURN 12 Speedsterです。
先ほどご紹介したオーバーンのエンジンが8気筒であるのに対して、このクルマはナンとV型12気筒エンジンを搭載しています。当時の高級車市場は多気筒エンジンがブームでしたが、これらのエンジンは航空機用エンジンの技術と根本的に同じで、第二次世界大戦における日米の工業力の差を如実に表しています。

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1936年 LAGONDA LG45 Rapideです。
この名前はいずれもASTON MARTINに引き継がれましたが、もともとのラゴンダ社は独立した自動車メーカーでした。Rapideという名前のこのオリジナルモデルはW.O.ベントレーを主任技師として開発された高性能モデルです。

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1937年 DATSUN Roadsterという日本のモデルです。
722ccエンジンを搭載して量産されたモデルですが、そのサイズや性能はともかくRoadsterボディのデザインは良く纏まっており、同時代の海外のモデルとこうして並んでも遜色は無く、このクラス三位を受賞しました。

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1937年 ROLLS-ROYCE PhantomⅢ Sedanca de Ville by Hooperです。
今までの説明から難しいと言われているROLLS-ROYCEのモデル名も規則性がちゃんとあることがお分かりいただけたのではと思います。PhantomⅢですから最上級モデルの第三シリーズということになります。PhantomⅢの最大の特徴は当時の流行でもあるV12気筒エンジンを搭載していることなのですが、このV12気筒エンジンと聞くと思い出すのが傑作航空機エンジンであるマーリンエンジンでしょう。第二次世界大戦の連合国にもしこのROLLS-ROYCEのマーリンエンジンがなければ、戦争に勝利することができなかったのではとまで言われている技術がこのPhantomⅢには詰まっているのです。ボディ製作はコーチビルダーの名門フーパー社によるもので、クラス2位を受賞しました。

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1938年 BMW 327 Cabrioletです。
昨年のコンクールに出品されたBMW328の発表後にデビューしたのがこの327で、328がスポーツモデルであったのに対して、この327シリーズはグランドツーリングカーという位置づけでした。そのスタイリングは実に先進的かつ洗練されており、河岸のイギリス車のスタイリングと比べると一時代違っているように見えます。

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1939年 ALFA ROMEO 6C2500 Corsa (Tipo256)です。
富士スピードウェイで開催されたVitale Italiaで初めて見たのですが、こんな希少なモデルが日本にあることそのものが実に驚きでした。1939年のイタリアでのレース規定により過給器が禁止されたためにノーマルアスピレーションの6気筒2500ccエンジンを搭載したモデルがこのTipo256でした。残念ながら第二次世界大戦が勃発してしまったためにレースどころではなくなり、ミレ・ミリアも開催が中止されたために華々しい活躍の場を失ってしまった悲劇のクルマでもあります。

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1939年 ROLLS-ROYCE 25-30Hp Wraith Faux-Cabriolet by Van Voorenです。
ROLLS-ROYCEのモデル名を紹介してきましたが、これまでのPhantomと異なりWraith(レイス)はROLLS-ROYCEのラインアップの中でも小型レンジを担当しており、ベイビーロールスと呼ばれていました。
このモデルはそのレイスの中でも珍車で、フランスのコーチビルダーであるVan Vooren社がそのボディを製作しています。しかも資料によるとCabrioletに見える屋根は固定式で、「開くように見せかけただけ」だそうです。
何故そんなボディを製作したのかは定かではありませんが、技術的にもコスト的にも何のメリットもないでしょうから単なるイタズラ心だったのかも知れません。

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さて、少しづつ現代に近づいて来ます。次回はClass-Cという1946年から1960年までの出場車をご紹介しましょう。

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灼熱のConcours d'Elegance~その弐~

会場で一番大きなホスピタリティテントの中に入ると寒いくらいに効いた冷房が迎えてくれました。
そして正面に展示されていたのが、

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INFINITI ESSENCEという日産のコンセプトカーでした。チーフデザイナーはあの中村史郎さんで昨年3月にジュネーヴショーで発表されたモデルです。
そのスタイリング全体は新旧の様々なFRスポーツモデルに共有されたロングノーズ/ショートデッキの伸びやかなラインを持ちながらそのディテールは随所に独自性を表現しています。個人的にはちょっとゴテゴテし過ぎかなとも思うのですが、コンセプトモデルですから様々な実験的手法が試されているのでしょう。

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インテリアも左右で異なるなどこれも実験なのでしょうが、家具屋のショールームのようであまり好きにはなれませんでした。
 
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ラゲッジルームにはスーツケースが造りつけられていました。そのことそのものは決して新しい手法ではありません。しかし、こうしたクルマの購買層が実際にそのクルマを購入する動機は、単にスタイリングだけでもありませんし、性能だけでもなく、そのクルマ全体としての伝統と格式を含めた「立ち位置」だと思います。
ですので、こうした仕掛けにはスケドーニであれエルメスであれ、何かブランドがそれに関わることが重要なのかも知れません。

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テントの奥にはあのバット・モービルが展示されていました。

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恐らく見学者の子供向けなのかも知れませんが、一番見入っていたのは「オトナ」でした(苦笑)

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それにしてもエグい形ですが、実際に撮影では走行したのですから、クルマとして成立しているのでしょう。もしこのままで登録できるのであれば欲しい方も多いのではないでしょうか…。

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さて、随分と涼むこともできましたので、いよいよ覚悟を決めてコンクールの参加車両を見に行くことにしましょう。
ご紹介するのは実際に見た順番ではありませんが、分かりやすいように各クラス毎にします。
どうもこのブログをご覧いただいている皆さんは、こうしたイベントの紹介記事では各車の詳細な解説を期待されるので困ってしまいます(苦笑)が、何とか頑張ってご紹介して行きたいと思っています。

コンクールは4つのカテゴリーに分かれており、それぞれのクラスの中での審査と総合審査により様々な賞典が設定されています。
まずはClass-A Vintageと呼ばれる1910年から1930年までに製造されたクルマ達です。

1909年 La Licorneというクルマです。Licorneとはフランス語でユニコーン(一角獣)のことで、La Licorneはそのユニコーンをエンブレムとして1901年から1950年まで自動車の生産を続けたメーカーです。何となくド・ディオン・ブートンに似ていると思っていたらこのクルマはド・ディオン・ブートンのエンジンを搭載したモデルでした。

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1921年のBetley 3Litre Tourer by Gairnです。このクルマはBentleyが初めて製造したモデルで、この個体は現存するBentleyの中でも5番目に旧く、しかも製造されたときのボディがそのまま残されていることからトータルでは世界一旧いBentleyと言われている個体だそうです。最もオリジナル性が保たれているクルマということで日本クラッシックカー賞を受賞しました。

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1924年 Bentley 3Litre Speed Modelです。タイサンの千葉社長が所有している有名なBentleyで、様々なイベントに出場していますので、走行しているこのクルマをご覧になった方も多いでしょう。

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1926年 Bugatti Type 37Aです。Type37は直列4気筒1.5Lエンジンを搭載しており、さらにこの37Aはスーパーチャージャーを装備してGPマシーンと同等の性能を発揮したと言われています。日本に限らずクラッシックブガッティの人気は近年さらに増しており、日本に新しくやって来るクルマも増えているそうです。いずれも丁寧にレストアされているのが特徴で、このクルマはクラス3位を受賞しました。

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1927年 Rolls-Royce Phantom Ⅰ Tourer by Bakerです。有名なシルバーゴーストの後継モデルとして発表されたのがこのPhantomで、その後もPhantom Ⅱ,Ⅲ…とPantomはロールスの最上級モデルとして君臨し続けます。

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1930年 Rally ABCというクルマです。Rallyは戦前のフランスの自動車メーカーで、戦前のフランスは中小のスポーツカーメーカーが乱立するスポーツカー王国でした。このRally ABCはそのナンバープレートからも分かるように1932年!に日本に輸入され戦禍を生き延びて来た個体です。こんなクルマが日本にあることを私たちは誇りに思うべきでしょう。2010年度の最優秀賞であるベスト・オブ・ショウを受賞したのは当然だと思います。

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もう一台参加していたのが1930年 Bugatti Type35TCです。35TCは直列8気筒エンジンにスーパーチャジャーを装備した最強モデルで、このクルマはクラス2位を受賞しました。

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次回はClass-B Classicと呼ばれる1931年から1945年までに生産されたクルマのクラスからご紹介しましょう。

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灼熱のConcours d'Elegance~その壱~

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今年で三回目となるTokyo Concours d'Eleganceに行ってきました。思えば第一回目はちょうど私が所属するアルファ164オーナーズクラブが企画した「アルファ164生誕20周年記念パーティ」と同じ日に開催され、六本木ミッドタウンの芝生に展示された車両は季節はずれの台風直撃でお互いに酷い目に逢ったのですが、それに懲りたのか?二回目は六本木ヒルズの展望ギャラリーというインドアでの開催となりました。
そして今年はお台場の潮風公園の芝生の上という第一回目に戻ったかのような開催場所となったのですが、考えてみればコンクール・デレガンスの開催場所であるぺブル・ビーチもゴルフコースの上ですし、ヴィラ・デステもホテルの庭ですので、基本的には屋外での開催が本来の姿なのでしょう。しかしこれほどまでの炎天下での開催は世界でも類を見ないのではと思います。

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会場の潮風公園はお台場の中にあり、バーベキューが楽しめる公園として有名な場所なのですが、最初にこの公園が開催場所であると聞いたときに、まずは当日の天候のことが心配になりました。六本木ミッドタウンの場合はまだ屋内の逃げ場があったのですが、潮風公園には全く逃げ場がないばかりか、天候が悪いと訪れる人すらいないのではないかと思われました。そして次に考えたのがイメージで、恐らく回を重ねるごとにレベルが上がるであろう珠玉の参加車たちと、この潮風公園という庶民的な場所がどうもしっくり来なかったのです。残念ながらそのときには天候に恵まれた場合に直面するこの灼熱地獄のことは考えもしませんでした(苦笑)

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私たちが訪れたのは最終日の日曜で、すでに前日に開催されたアルファ100周年記念イベントも終わり、コンクールの審査も終わっており会場は比較的のんびりとした雰囲気でした。
会場に入ると芝生の広場の中心に展示された各参加車両とは別に、周囲には協賛した各社のプロモーションブースが設営されていました。その展示車もなかなかのもので、まずはこれを順番に見学することにしました。

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一番力が入っていたのはやはり今年が100周年のアルファ・ロメオでした。ブースの中では100周年記念グッズが販売されており賑わっていたのですが、車両の販売に結びついたのかどうかは定かではありません(苦笑)。

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モデル末期のアルファGTですが、あまり注意をして見ていないうちにホイールの形がこんな風に変わっていました。個人的には…結構好きです(笑)。

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900台限定のBrera Independentですが、このボディカラーはやはり異彩を放っていました。聞けば機械洗車は厳禁で優しく手洗いしなければならないそうで、維持にも気を使うクルマのようです。

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まだ売っている?らしい8C Spiderです。何度も見ているうちに段々フツーになって来ました。

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昨年の六本木ヒルズでのコンクール・デレガンスでは会場の中で華々しくお披露目されたのがこの8C Spiderですが、その時にも気になったのがこのコクピットです。クローズドボディならば良いのですが、Spiderの場合は見られるクルマですから色使いにもっと華が欲しいと思います。

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販売が苦戦している(らしい)MiToですが、こうして展示してあるMiToと街中を走っているMiToと印象が異なるのは何故なんでしょうか。この会場で新しくお披露目されたMiToのスポーティバージョンである伝統のQuadrifoglio Verdeもクルマとしての出来栄えや性能は何の問題もない素晴らしいクルマだと思うのですが、どうも街中で見かけるMiToはあまり格好良いと思えないのです。

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アルファ・ロメオブースでの最大の目玉がこの新型Giuliettaです。その名前からアルファ・ロメオの業績回復の起爆剤となるよう期待されているGiuliettaですが、思ったより大きくアルファ147と159の中間といったところでしょうか。

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MiToと違って写真で見るより実物のほうがグラマラスに見えるのは、そのボディの面構成が微妙ながら良く考えられているからでしょう。

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最近のアルファ・ロメオの傾向ですが、こうしたディテールに趣向が凝らされています。以前はステッカーでしかなかったQuadrifoglioのマーキングもこのように立体的なものになっています。
おそらく今後はアフターパーツとして様々なアルファ・ロメオに貼られるのではないでしょうか。

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太陽光の反射のせいで室内を撮影するのも一苦労だったのですが、Giuliettaのインテリアはもはや昔のアルファ・ロメオのスタンダードではありませんでした(苦笑)。

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隣はPORSCHEのブースで、目玉はやはりPanameraでしょう。後にご紹介するASTON MARTIN Rapideと同じコンセプトなのですが、どうしてもRapideの方が格好よく見えてしまいました。

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その隣はROLLS-ROYCEとBMW-ALPINAのブースでした。ROLLS-ROYCEはこの最新のモデルだけでなく、戦前のモデルがコンクールに数多く参加していましたが、これほどまでうまく伝統が引き継がれているブランドもないのではと思います。

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伝統という意味ではそれが全くない新興メーカーがこのTESLAです。あまりに有名な電気自動車ですがベースとなった車両はロータスですからそのスタイリングに違和感はありません。一回の充電で380kmを走行することが可能とのことですので、その外観と異なりクルマとしては立派な実用車でしょう。

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その隣のJAGUARのブースでは新型のXJが展示されていました。従来のXJの持つスタイリングイメージを捨て去った新型XJでJAGUARのアイデンティティをどうアピールしていくのかが難しいモデルチェンジだと思いました。

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きっとクルマとしては良くできているのだろうと思うのですが、JAGUARのサルーンを買う顧客はあのXJ伝統のスタイリングが欲しいのではと思いますがどうなんでしょう。

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一方でXKはちゃんとJAGUARらしさが残っています。こうしたブランドはクルマの性能がどうこうではなく、そのブランドアイデンティティが最重要で、それを如何に継承するかが鍵だと思います。
 
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ROLLS-ROYCEが守ったスタイリングと、JAGUARが捨てたスタイリングの対比は実に興味深い展示でした。

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東京では最近見かける機会が増えたのがBENTLEYです。特に手前のContinental Supersports Convertibleは日本初お目見えだそうです。フル4シーターのConvertibleはイギリス車のお家芸のようなところがあり、ROLLS-ROYCEやBENTLEYは旧くからそのラインアップにConvertibleを設定していましたが、こうして最新のBENTLEYを見るとその伝統がちゃんと受け継がれていることが分かります。

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ASTON MARTINのブースで見るのを楽しみにしていたのがこのRapideです。ASTON MARTINのフル4シーターモデルなのですが、どこから見ても破綻のないスタイリングは素晴らしいものです。

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前にも書きましたが、スタイリングに関して言えばPanameraとRapideだと完全に軍配はRapideに上がると思います。もちろんお値段や性能は度外視したハナシではありますが…(苦笑)

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各社のブースはテントでその中を商談スペースにしているのですが、LAMBORGHINIのブースには恐れ入りました。コルビジュのソファーを持ち込みテントの白と黒でコーディネートするところは心憎い演出でした。

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LAMBORGHINIも東京で見かけることが増えたモデルではないかと思います。Gallardoの成功が大きいのでしょうが、どうも昔の不良が思い直して突然お勉強をして賢くなったようなイメージがあり、もっとワルいままでいて欲しいと思うのは外野の勝手な希望でしょう。

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街中では極力近づかないようにしているのがMAYBACHです。こうして展示されていると安心して見ることができるのですが(笑)、このストレッチリムジンには驚きました。しかしお叱りを承知で書かせていただければMAYBACHには品格があまり感じられずどうも成金ぽく見えてしまいます。

さて、長々と周囲のブースのご紹介をしましたが、いよいよ本命のコンクール参加車両を見て…と思ったのですが、あまりの暑さにちょっと涼みに大きなテントに避難することにしました。中には何やらクルマも展示してあるようです。

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