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走ってナンボ

アルファ・ロメオを始めとする「ちょっと旧いイタ車」を一生懸命維持する中での天国と地獄をご紹介します。

二回目の立ち往生

緑の115Spderは彼女の通勤の足という使用頻度からするとすこぶる優秀で、路上で立ち往生したりすることはありませんでした。
唯一と言って良い立ち往生は、今年の高松のイベントからの帰りに東名高速上でドライブシャフトのサポートベアリングが焼きついたことですが、これとて私が一人で乗っているときに起こったことですので、その場で修理はできないまでも彼女に迷惑をかけることなく何とか対処できました。
最悪なシチュエーションは彼女が一人で乗っているときに立ち往生することで、それだけは起こさないようにと日常から少しでも気になるところがあると、すぐ主治医のところで点検するようにしていました。

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ところが結構頻繁に点検していたせいもあり、車検をすっかり忘れてしまっていました(汗)
日頃から管理している・・・などと書いておきながら車検の時期を忘れるなんて管理者失格です。しかもそれを教えてくれたのがガソリンスタンドの店員なのですから最早何も言い訳することはありません。

と反省していても仕方ありませんのですぐに主治医の工場に入院させることにしたのですが、その際に気になっていたクーラント漏れも併せてチェックしてもらうことにしました。

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それはインテークマニホールドの継ぎ目からで、最初は無視できる程度だったのですが段々とクーラントの減りが多くなってきたために次回の点検項目に・・・と考えていたポイントでした。
車検の点検の際にさらにリアのブレーキキャリパー内のパッドを押さえる板バネが欠損していることが判明し、これらの部品を入手することにしました。通常はアメリカから輸入するのですが今回は時間もないため、まずは国内で探してみることにしました。
当然のことながら正規ルートではあるはずもなく、可能性があるのは大阪東栄商会かキヨラパーツセンターなので、まずはキヨラパーツセンターに問い合わせることにしました。
過去にも何度か部品をお願いしたことがあるため、社長はちゃんと名前を覚えていてくれ、そして今回も問題なく翌日には主治医の手許に部品が届けられました。
国内調達の良いところはこのスピードで、あらかじめ交換が分かっている部品は海外調達でも良いのですが、緊急修理や比較的値段の安い部品の場合はその時間と送料を考えると国内で調達するのが一番だと思います。

まずはインテークマニホールドのガスケット交換です。

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ガスケット交換にはインテーク関連のユニットを全て外さなければなりません。このことが後に思わぬ事態を招くことになるのですが、そのときには誰もそんなことを知る由もなく、外したマニホールドをチェックして見ると・・・、

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このようにガスケットは痩せてすでにその役目を果たさなくなっていました。
新しく届いたガスケットはどうやら純正品のようで、縁が二重になっていました。

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ガスケットに関してはやはり純正品が一番で、どうしても欠品のためアフターパーツを使用する場合は実績のある確かなものを使わなければなりません。
ガスケットそのものは安い部品なのですが、それを交換するための手間を考えると粗悪な部品を使った代償は高くつくことになります。
実際にアルファ164のヘッドガスケットの中にはペラペラのアフターパーツがあり、それを使った仲間はすぐにオイル漏れを起こしてしまい、再度ヘッドを開けるという酷い目にあっています。
さらにブレーキですが、ハードリペアキットと呼ばれる一連の部品の中に板バネは含まれています。

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リペアキットに設定があるくらいですから、消耗品とまではいかずともパッドを交換したりしている間に痛んでくる部品です。
これも交換し車検の整備は完了か・・・と思われたのですが、やはり水の連鎖に見舞われてしまいました。以前にも書きましたが圧力がかかる水やオイルラインのある部分からの漏れを止めると、次に弱い部分から漏れてくるという連鎖が起こるのですが、今回も案の定リザーバータンクから漏れてきました。

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ご覧のようにリザーバータンクは上下の部分が中央で接着されているものですから劣化して当然なのですが、旧いクルマになるとこうした部品も欠品となってしまうのには本当に困りものです。
それでも困ったときのキヨラさんで、引き続き連絡して手持ちのデッドストックを分けてもらい交換することができました。

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今度こそ本当に整備完了でクルマを引き渡し、彼女が一人で乗って帰っていたときのことです。
突然エンジンが吹けなくなった・・・と連絡があったそのすぐ後に、ついに路上で停まってしまいました。しかも停まった場所は赤坂の溜池の交差点とのことです。
東京をご存知の方は分かっていただけるかと思いますが、六本木通りの溜池交差点は交通量も多く、そこで停まったということは渋滞の原因となるだけでなく、下手をすると追突という事故すら招きかねません。とりあえずハザードランプを点灯してクルマから離れているよう指示して駆けつけることにしました。
たまたま一緒にいた赤スパオーナーのR君と一緒に現場に到着すると、時間が遅かったこともあり渋滞の原因にはなっていなかったものの、六本木通りの一番内側の車線にSpiderは停まっており、横断歩道を渡る歩行者の晒し者になっていました(苦笑)。
すぐに乗り込んでチェックしたのですが、確かにセルは回るにも関わらず、エンジンはすぐにストールしてしまいます。
とりあえずその場では修理もできないため、安全な場所にクルマを動かすことにしたのですが、交差点内をクルマを押して移動するのは危険なため、916Spiderで牽引することにしました。こういった事態のために私のクルマにはちゃんと牽引ロープを常備しています。
ところが916Spiderの牽引フックはバンパーのカバーを開けて、工具として搭載されているトーイングアンカーをねじ込むというもので、実際にアンカーを回してもネジがうまく入っていかず、すぐに外れてしまいます。どうしたものか・・・と思案しているとようやく警察官がやってきてくれました。
仕方なく警察官に交通整理をしてもらい、クルマを安全な路肩に押してまずは一安心です。
早速主治医に電話して症状を説明すると、燃料ポンプが突然死したのでは・・・とアドバイスされたため、急遽クルマの下に潜って燃料ポンプを叩いて見たのですがやはりエンジンはかかりません。

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こうなったらローダーを呼ぶしかなく、クルマは今出てきた主治医の許に再び帰って行くこととなりました。
そしてチェックしてもらい分かった原因は・・・エアフローダクトの継ぎ目が緩んだというものでした。

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インテークガスケットを交換するためにこのダクトを外したのですが、ゴムが劣化しクルマが走行するときの振動で少しづつ緩んでしまったようです。確かにここでエアを吸ってしまうと混合気が薄くなりエンジンが停まってしまうのも無理ありません。
気がついていれば現地で修復できるトラブルでしたのでとても悔しい思いでしたが、燃料系ばかり疑っていましたし、外観上はちゃんと繋がっていたので触ってみることまではしなかったのです。
これまた基本に忠実にチェックしていかなければという教訓を思い知らせてくれたトラブルでした。

彼女にしてみれば初めての立ち往生でしたので、さぞかしビックリしたことだろうと思いますし、嫌気がさしたのではないかと心配になったのですが、結構ケロリとしており、周囲の人たちにこれまた結構嬉しそうに立ち往生した話をしているようですので、最早アルファ・ロメオにどっぷり毒されてしまったようです。これなら今後どんなクルマに乗っても安心でしょう(笑)

サルベージに付き合ってくれ、代車として赤スパを貸してくれたR君、夜中まで待っていてくれた主治医の新人メカニックであるF君など多くの皆さんにご迷惑をかけてしまいました。
ちょっと旧いクルマから立派な旧車の仲間入りをした感のある115Spiderですが、こうしてトラブルの際に助けてくれる皆さんがいるからこそ走り続けることができることを痛感しました。

それにしてもなんで気がつかなかったんだろう(悔)

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台風の被害?

久しぶりに日本を縦断した台風18号でしたが、久しぶりであったせいか特に東京では台風に対する備えを怠っていたように思います。
私が子供の頃は、台風が近づいてくると家の雨戸を補強したり、ろうそくを準備したりと、家庭レベルで台風に対して備えをしていました。子供にとってそれは非日常のイベントで、少しワクワクしながら警報が発令されると学校が休みになることもあり、不謹慎にも直撃してくれないかな・・・と思ったりしたものですが、オトナになると会社が休みになるワケもないため、台風はイベントなどではなく災害でしかなく、実際に街に出てみるといかに台風に対する備えがないかを思い知ることになります。

一番大きな問題は外に置いてある様々なモノです。私が子供の頃は台風が来ると分かると、庭の植木鉢やらゴミ箱やら固定していないものは家の中に入れ、外に固定してある物置などもさらにロープで補強したりしたものです。しかし、現在の東京で(他の都市も恐らく同様でしょう)台風の日にやむを得ず外に出ると、実に様々なモノが風で飛ばされて来ます。路上に放置されている自転車や看板に始まり、ゴミを入れるペール缶などが道路に飛ばされて来るためにクルマで走行するには実に危険な状態となります。
私も被害こそなかったのですが、クルマの側面に大きなゴミ箱が直撃しました。また目の前を捨て看板と言われる立て看板が飛んで行き肝を冷やしました。あんなものがクルマの正面を直撃したらフロントガラスを突き破りクルマを傷つけるだけでは済まないでしょう。

これらは台風の被害ではなく管理者の無責任による人災です。当たり前と言われればそれまでですが、その当たり前のことができていないのですから、マスコミは台風の進路を報道するだけでなく、こうした飛散する可能性のあるものを片付けるよう呼びかけて欲しいものです。

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そんな台風の日に115Spiderが故障したと連絡を受けました。聞けばエンジンが吹けずに坂を上らない・・・とのことで、何とか会社の駐車場まではたどり着いたものの、普通に走れる状態ではないとのことです。
実は、以前から少し症状が出ていたのですが、ATの1速・・・つまり発進時にエンジンが吹けず、ちょっとガマンして2速に入れてやるとナニゴトもなくなるという現象がたまに出ていました。それはエンジンがまだ充分温まっていないときに起こり、エンジンが温まると出ないというもので、最初はついにトルコンがやられたか・・・と冷や汗が出たのですが、どうもそうではなさそうでした。
今回の現象もやはりまだエンジンが充分温まっていない時なので、同じ症状か・・・と考えてチェックすることにしました。

駐車場でキーを受け取り、クルマを動かして見ると・・・エンジンは冷えているにも係わらず、症状が全く出ません(苦笑)
こういった目に見えないトラブルは症状が出ないと手も足も出ず、対策も経験則に基づく可能性の追求しかできませんが、走らない・・・というのは問題ですので、一応主治医の下に持って行くことにしました。

さて、その可能性ですが、まずが以前からの症状と切り離し、豪雨の中を走ったことによりエアフローに水が入ったのでは?という可能性を検討することにしました。入った水がエンジンが温まったっことと時間が経ったことにより乾燥したと考えれば、私が乗ったときに症状が出なくなったことの説明がつきます。

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エアクリーナーボックスをバラし、エアフローの内部を覗いて見たのですが、特に水が入った形跡はありませんでした。一応内部をエアガンで洗浄し、さらにコネクターの接点も掃除しておきました。

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次に以前から可能性を疑っていたO2センサーです。O2センサーの接触が悪くなるとエンジンが息継ぎを起こしますので、同様の症状が出る可能性があるのです。しかも接触だと回復する場合もありますから出たり出なかったり・・・という場合もあるでしょう。

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外したO2センサーですが、多少の焼けはあるものの正常で、特に接触が悪くなっているとは思えませんでした。
こうなるとお手上げで、その症状が出たときに様々なチェックをして見る他はありません。特にATミッションの場合はその原因がエンジン側にあるのかミッション側にあるのかを最初に切り分けないと、原因の特定に時間がかかってしまいます。しかもミッション側となると最悪は載せ換えを含めオオゴトになってしまうため、心と財布の準備も必要です(苦笑)

このまま症状が消えてくれると良いのですが、もし再発するのであれば私が乗ってるときにしてもらいたいものです。

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されどライト

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私の周囲には115Spiderが2台あるのですが、そのうちの1台はもはや自分のクルマと言って良いほどその全てのメンテナンスを担当しています。
そして、もう一台は友人のR君のもので、炎天下に奈良まで買い付けにつき合わされ自走で東京に戻ってきてから、ほぼもう一台の初期化メンテナンスと同じ項目を実施してきた個体です。
そういう意味ではクルマの状態はほぼ同じ・・・と言えるのですが、仕様は微妙に異なっています。緑スパが正規のディーラー車であることに対して、赤スパはヨーロッパ仕様で、ホイールが標準の14inchであり、ハイマウントストップランプがないのですが、一方でオプションのクーラーとエアバッグが装備されているという非常に珍しい組み合わせの個体です。しかし、このクルマの仕様は謎で、何故かテールランプが北米仕様のものが取り付けられているのです。
単純な推測では、どこかでテールランプを割ってしまい、北米仕様の部品しか手に入らなかったためにそのまま交換されてしまった・・・というのが順当なところですが、テールランプを始めとする灯火類は各国の安全基準が異なっているために、仕向け地毎に変更されているのが普通です。一番大きな違いはフロントライトの光軸で、左側通行と右側通行では異なっているためライトそのものは2種類存在します。また、日本やヨーロッパの殆どの国はターンシグナルが黄色で、北米は赤という規則ですが、ひょっとしたらヨーロッパの中でも赤の国があるのかも知れません。

今回はその赤スパに急遽、黄色のテールランプを貸すことになったのですが(謎)、貸している間は緑スパにその赤いテールランプを装着することにしました。所謂、交換ということになるのですが、不思議なもので印象が随分と異なります。

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こちらが日本国内仕様の黄色のターンシグナルのテールランプです。白く細いストライプがライトレンズの下部に貼ってあり、左右のターンシグナルが黄色く点灯します。

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こちらは北米仕様?の赤色のターンシグナルです。どちらかと言うとこちらのほうがスッキリしています。
交換は簡単で、トランクルームのカーペットを剥がし、ネジを外すとユニットがスッポリと外れます。

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ところが、永年の泥や埃で固着しているため、とてもそのまま再装着する気にはなりませんので、良い機会と洗ってやりました。ただし錆が怖いのであまり水を多く使うことはできませんが、それでも随分と綺麗になりました。

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実はこの日本仕様のテールランプは貴重品で、現在は欠品となっています。北米ではもちろん部品を入手することができるのですが、このような事情からターンシグナルの色が異なってしまいます。

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こういった保安部品は各国の基準が異なるため、世界中を探して・・・というワケにも行かず、どうしてもという場合は、別途配線を引きなおして黄色いターンシグナルを独立して付けなければなりません。昔の輸入車は日本の法規にあわせるため、日本に輸入されてからこういった後付の改造が施されていたのですが、インポーターがちゃんとメーカーの子会社である場合は、製造ラインで対応部品を装着されて来るようになり、そんな後付改造は必要なくなったのは良いことなのですが、一方で部品供給を絶たれると途端に困ってしまうのです。

さて、ついでですので、先日アメリカから届いたSpider用のライトリムを交換してもらうことにしました。

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フロントライトのライトリムは115Spiderのチャームポイントだと思うのですが、経年劣化でメッキに錆が浮いて来ていました。また、このリムの構造は一番細い部分をビスで留めてあるために、その部分にテンションが集中し、折れてしまっています。

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交換は簡単で、その役に立っていない(苦笑)ビスを外し、上部のツメを外すとリムが外れます。

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ライトリムにはゴム製のパッキンがあり、本来ならば一緒に交換するべきパーツなのですが、注文するのを忘れてしまったため、現在のものを流用することにしたのですが、劣化も殆どなかったためおそらく問題はないでしょう。

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交換後のリムです。あまり写真では分かりづらいですが、随分と美しくなりました。

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こんな小ネタができるようになったのも、初期化のメンテナンスが一段落したからなのですが、Sr.4のSpiderはこういった細部に手を入れると佇まいが良くなりますので、これからも気になる部分はリフレッシュしてやりたいと考えています。

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大阪のタイムマシン

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私にとってそこはアルファ・ロメオに関わることになった原点とも言える場所で、最後に訪れてから30年近くが経っていました。
最初にここを訪れた当時、まだ私の愛車はジェミニで、私の後輩のGiulia2000GTVの助手席に乗って連れて行ってもらったのを覚えています。

「凄いクルマがありますよ」

と後輩に誘われて初めて足を踏み入れたこの工場は、お世辞にも綺麗とはいえず、それでもそこに入庫している見たこともないフェラーリやアルファ・ロメオなどに目を奪われたものです。

柳原メンテナンスという名前のこの工場は伊丹空港の近くにありました。社長の柳原さんは伊藤忠オート時代からずっとアルファ・ロメオのメンテナンスを手がけてこられ、伊藤忠オートがアルファ・ロメオの販売から撤退した際に独立され、それ以来ずっとイタリア車を中心にメンテナンスしてこられた日本で最も有名なアルファ・ロメオの職人の一人です。

昨晩、ローダーの運転手に江坂という地名を聞いた途端、修理してもらうのであればここしかない!と思い出したのがこの柳原さんで、翌朝早々に電話をしたところ快く受け入れて下さったのです。
朝一番でローダーでの廻送を手配し、向かった柳原メンテナンスは30年前と変わらぬ場所に変わらぬ佇まいでありました。

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中を覗いて見ると、驚いたことにそこはまるで時間が止まっているかのような光景で、まるでタイムマシンに乗って時空を遡ったように、建物も入庫しているクルマも30年前と何も変わっていないのです。

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工場の皆さんは親切にもリフトを開けて待っていてくださいました。早速Spiderをローダーから降ろし、リフトに載せてチェックしてみたところ、ようやくトラブルの原因が明らかになりました。

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それはプロペラシャフトのサポートベアリングという部品でした。

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このベアリングが焼きつきを起こし、プロペラシャフトの回転によって揺さぶられ、最後はサポートを止めているネジが吹き飛んでしまい、プロペラシャフトと一緒に回ろうとして大きな音と振動が出たのです。

サポートベアリング部品図

部品図で構造を見てみましょう。
プロペラシャフトはエンジンの回転をリアのデファレンシャルギアボックスに伝えるためのものです。トランスミッションとの間はゴム製のカップリングというクッションを介して繋がっており、リアのサスペンスションの上下動に対応するために前後2箇所のユニバーサルジョイントにより、フレキシブルに動くようになっています。そしてそのままではプロペラシャフトが回転する際に暴れてしまうために、このサポートにより、動く必要のないプロペラシャフトの前部分をシャーシーに固定しているのです。

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そして原因は不明ですが、そのベアリングが焼きついてしまったために、プロペラシャフトがスムーズに廻らなくなり、ブレーキを引きずるような異音が出ていたのでしょう。まさかあの異音がこんな原因とは思いもしませんでした。
柳原さんによると非常に珍しいトラブルとのことですが、一歩間違えばプロペラシャフトがフロアを突き破り、大事故になっていたかも知れませんので、怪我がなかったのは幸運と言えるのかも知れません。

そうと分かれば、このサポートベアリングを交換すれば良いのですが、残念ながら柳原さんのところには予備部品がありませんでした。やはり預かってもらうしかないか・・・とアキラメかけたときに、これまたアルファ・ロメオの部品卸で有名な大阪藤栄商会という存在を思い出し、ものは試し・・・と聞いてもらうことにしました。すると有難いことに部品の在庫があったのですが、やはり配達してもらうには時間がかかってしまうとのことでした。
万策尽きたか・・・と今度こそアキラメかけたとき、天の助けか柳原さんが直接交渉してくださり、午後一番に届けてもらえることとなりました。

こうなると残りは作業時間の問題だけですが、そこは匠の技で、午前中にテキパキと交換の邪魔になるマフラーとプロペラシャフトを取り外してしまい、部品が届いたときには取り付けるだけとなっていました。

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かくして、入庫してから4時間足らずという驚異的なスピードでSpiderの修理は完了しました。仮に部品の在庫があったとしても、プロペラシャフトを脱着しなければならないことを考えると、預かり作業になってしまい、再度大阪までクルマを引き取りに行かねばならないのが当たり前だと思います。

たまたまクルマが止まってしまったのが大阪だったことが幸いして、久しぶりに柳原さんのところにお邪魔したのですが、夜中に柳原さんの電話番号を調べてくれたアルファ164オーナーズクラブの関西メンバーや親切に対応していただいた工場の皆さん、そして部品を届けてくださった大阪藤栄商会の担当の方を含めて、様々な皆さんに助けられて、奇跡的とも言える修理をすることができました。
アルファ・ロメオに関わるこういった人々のネットワークは本当に素晴らしいと思います。
しかも、待っている時間に工場に入庫しているクルマの探検や、柳原さんからもアルファ・ロメオにまつわる思い出ハナシを聞くことができましたので、これらについてはまたご紹介したいと思います。

それにしても今回の四国へのツーリングはアルファ・ロメオの素晴らしさと、アルファ・ロメオに関わる人々の素晴らしさの両方を改めて体感した本当に濃密な旅行でした・・・。

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床下の縄跳び

単独ドライブで東京まで帰ることにしたのは良いのですが、流石に全くメンテナンスしないワケにはいかず、取りあえずオートバックスに寄りエンジンをチェックすることにしました。先日オーバーホールをしたエンジンは快調で、オイルの減りも殆どありませんでした。唯一冷却水が減っていたので、補充してロングドライブの準備は完了です。

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高松の方は人懐っこいのか、オートバックスの駐車場でも「格好いいクルマだねぇ」と声をかけられました。都内ではまだ結構見かけることのある115Spiderですが、全国規模で見るとやはり稀少車なのでしょう。

気になる異音はまだ少し残っていますが、それが聞こえるのは低速時で、一旦走り出してしまえば聞こえません。と言うか、他の音にかき消されてしまっているだけなのかも知れませんが、先ほどチェックした通り、一番恐ろしかったブレーキの引きずりでないことが分かったので、私自身は結構お気楽に構えていました。

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帰路は高松自動車道に乗り、鳴門大橋を経由して淡路島に渡ることにしたのですが、天候は悪く、かろうじて明るい内に四国を抜けることができました。

そのまま高速道路で淡路島を縦断し、明石海峡大橋を渡るころにはすっかり暗くなってしまいました。

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どこかで橋の撮影を・・・と考えても雨脚はどんどん強くなり、綺麗な写真を撮ることなぞできません。
それにしても四国からこのルートで神戸に行くことができるとは便利になったもので、昔のフェリーと比べると隔世の感があります。
これらの橋の建設費用に関しては、様々な意見があるとは思いますが、地元のヒトにとっても私のような観光客にとっても、四国・淡路島・本州との距離が近くなったのは確かで、その経済効果は長い目で見るべきでしょう。

明石海峡大橋を渡ると本来ならば山陽自動車道経由で中国自動車道から名神に入るのが順当なルートなのですが、案の定、宝塚で渋滞していたので、第二神明経由で阪神高速を通り西宮から名神に入ることにしました。そして途中で軽い夕食を済ませ、雨の名神を快調に走行していたときのことです。

「ピキッ!」

何か金属物を踏んだか、車体から何か外れた音がした途端、ものすごい振動と音がクルマから伝わって来ました。
明らかにプロペラシャフトからの異音です。フロアパンをプロペラシャフトが叩いているためにとても高速での走行などできる状態ではありません。しかもその振動と音はどんどん酷くなって行きます。

雨の高速道路、しかも夜間という状況でいきなりスピードを落とすのはかえって危険です。後方に注意しながらハザードランプをつけ、ギアをニュートラルにすることにより振動を消して、何とか路肩にクルマを寄せました。そっとDレンジにギアを入れてクルマを動かして見ると、やはりその回転数に比例して振動と音が酷くなって行きます。
それは誰かが床下で縄跳びをしているようで・・・、

パンパン・・・パパパパパパ・・・ダダダダダ・・・

とスピードを上げるにつれ音が速くなりその音質も鈍くなって行くのです。

こうなると走り続けることは不可能です。しかも停めた路肩はあまりスペースがなく、クルマから降りることすら危険でした。無情にも目の前には吹田SAまで1kmの看板が出ています。
仕方なくゆっくりと路肩を走行することにしたのですが、高速道路の路肩は路面の状態が酷い上に、あちこちに水溜りが出来ており、走りにくいことに加えて後方から大型トラックが猛スピードで走行して来ます。
振動をなるべく出さないようにゆっくりと走行すれば追突されるリスクが増え、速く走れば振動でクルマが傷む・・・というジレンマの中、それでもハザードを点灯し後方に細心の注意を払いながら何とか吹田SAに入ったときには精根尽き果ててしまいました。

クルマから降りて下回りを確認しようにも雨が酷く、とてもチェックできるような状態ではありませんし、仮にチェックできたとしてもその場で修理できるレベルのトラブルではありませんから、仕方なく保険会社に連絡してローダーを手配してもらうことにしました。
ローダーを待つ間、何が起こったのか推論をして見たのですが、振動と音から分かることはカップリングが千切れたか、ユニバーサルジョイントの異常かと考えられました。不動になっていないことからすると、カップリングが千切れてそのゴムがボディを叩くものの、プロペラシャフトはボルトで接合されているために動力はリアに何とか伝わった・・・というセンが有力に思えました。

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あちこちに電話しているウチにローダーが到着しました。何とか自走でローダーに載せることができるのは助かりましたが、ローダーに載せたのを幸いに下回りをチェックして見ることにしました。

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カメラのフラッシュを利用して下回りを撮影して見ると、私の仮説は見事に裏切られました。

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見ての通り、カップリングのゴムはまったく無傷でした。では、あの異音の原因は何だったのでしょうか?謎は深まるばかりですが、それはさておき、これからどうしようか・・・と考えてしまいました。
このままローダーで東京へ持って帰るのはナンセンスで、そんなことをしたら10万円以上かかってしまいます。どちらにせよ一晩クルマを預かってもらい、改めてどうするか考えることにして、最悪はレンタカーでローダーを借りて東京へ持って帰るか・・・と、何気なく来てくれたローダーの基地の場所を聞けば、豊中の江坂という答えが返って来たのです。

豊中・・・江坂・・・!!!

様々な記憶がアタマの中を駆け巡りました。
私はどうやらアルファ・ロメオでトラブるのであればここしかない!という場所でトラブルに逢ったようです。

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